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2026年4月30日木曜日

【演奏会・聴いてきました】教会で聴く バッハの調べ


 4月29日(水・祝)の午後,盛岡市の日本キリスト教団内丸教会に「教会で聴く バッハの調べ」と題された「菊地ベイジー聖子(たかこ) パイプオルガンリサイタル」を聴きに行ってきました。菊地さんは奥州市の江刺出身。合唱音楽研究会奥州に菊地さんの同級生の方が何人かいらっしゃって,その方々から紹介されて知りました。内丸教会はかつて盛岡バッハ・カンター・フェラインが毎週火曜日の練習場としてお借りしていたところです。パイプオルガンが2階の聖歌隊席にあることは知っていましたがその音色を聴く機会はありませんでした。そこで今回聴きにいくことにしました。

 プログラムは全てJ. S. バッハの作品です。
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1. 前奏曲とフーガ イ単調 BWV543
2. コラール「おお人よ,汝の罪の大いなるを嘆け」 BWV622
3. 前奏曲とフーガ ホ短調 BWV548
4. 幻想曲 ト長調 BWV572
5. トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
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 ほぼ満席のお客様が教会の正面を向いて始まるのを待っていました。オルガンのある聖歌隊席は後方の2階ですから,背中の方で鳴る感じです。ドイツの教会を思い出してワクワクしました。

 はじめに菊地さんが正面のマイクを使ってお話なさいました。フランス在住ながらオルガン作品はなんといってもバッハ!と強調されていました。同感です!その後2階に上がって演奏が始まりました。盛岡市民文化ホール・小ホールのオルガンほどのパワーはないものの,教会の空間全体を満たす音楽が心地よく感じられました。演奏が進むに従って音が部屋に馴染んでくるような感じもしました。足鍵盤があり手鍵盤は1段だけ,ということは声部によるストップの選択にも制限があるのだと思いますが,フーガがきちんと聴こえてきて楽しめる演奏でした。4曲目の幻想曲G-durでは40年ほど前の盛岡バッハ・カンター・フェライン第2回ドイツ演奏旅行(1990年12月)の際に鈴木雅明さんが演奏していたことを思い出しました。

 終演後2階のオルガンを見せていただきながら少しお話をすることができました。「1段鍵盤だから演奏できる曲が限られるんです。」と言いながら有名なBWV140のテノールのコラール(オルガン曲としてはBWV645)やBWV147のコラール楽曲の冒頭を目の前で弾いて聴かせてくれました!「教会で聴くバッハの調べ」というタイトルにぴったりの演奏会,大満足で大きな刺激をいただきました。

2026年4月23日木曜日

【MBKV】バッハは難しぃ〜

 久々のフェライン(盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの略称)話題です。

 4月21日(火)の夜,盛岡市の舘坂橋教会でフェラインの通常練習に参加しました。ここのところ諸般の事情(技術系役員の多忙化)のため練習時間最初の発声練習を担当していましたが,ご指導くださる指揮者の佐々木正利先生がこの日はお休みとの連絡が入ったので,私が演奏の指導もすることになりました(先週もそのパターンでしたが,途中から先生がいらっしゃってバトンタッチしました)

 今取り組んでいるのは11月15日(日)に盛岡市民文化ホール・大ホールで開催予定の演奏会のプログラムです。バッハのカンタータ187番,147番,シュッツの諸作品ですが,この日練習で取り上げたのはカンタータ187番の1曲目の合唱曲でした。次回の佐々木先生のレッスンでやる予定なので,その予習として取組みました。

 フェラインは比較的歌える合唱団ではあります。メリスマのオンパレード,転調の連続,ドイツ語…と難しさ満載のバッハの作品ですが,音をとってドイツ語を口真似して歌う程度にはすでに歌えています。でもフェラインの目標とする音楽はもっともっと先にあります。

 音楽は言葉で伝えられません…というか言葉で表現できないことを音楽で表現していますから,どんな音楽にしていきたいのかを歌い手に伝えるには音楽を通してしかできないわけです。そしてフェラインの会員の皆さんはそういう微細な音楽のニュアンスを聴き取る能力が高いので,半端な表現はできません。自分が「こういう音楽を!」と感じるものをしっかりと持っていてそれを皆さんに伝えられるようになっていないとここではつとまらないのです。

 各パートに共通して出てくるいくつかのテーマ(主題)の歌い方や言葉の生かし方,それぞれのパートに出てくる個別の音型を音楽的に表現(処理)する方法,2〜4つのパートがどう関わりあって音楽としてまとまることが自然なのか…。合唱団の表現を評価する視点はこのようにたくさんあって,それの解決法のヒントもたくさんあって,さらにそれらを瞬時に処理して歌い手にフィードバックしていく力がもとめられていると感じています。

 基本的にはどんな作品でも同じだとは思いますが,バッハの楽曲の場合はそれらが山のようにあって難しいのです。でも課題が解決できるとスッと音楽が整理されて聞こえてきます。そこがまたバッハの楽曲の楽しいところです。フェラインの指導の機会というのは,私にとってそんなふうなことをいろいろと体験し考えさせられるよい場です。

2026年2月18日水曜日

【盛岡バッハ・カンタータ・フェライン】音楽!声楽!歌!

 2月17日,火曜日の夜,いつものように盛岡市の舘坂橋教会で盛岡バッハ・カンタータ・フェライン(以下,「フェライン」)の通常練習が行われました。

 この日はドイツから,フェラインの会員である小野寺貴子さんとクラヴィーア奏者で合唱指導もなさるハンス・クリストフさんが参加されました。小野寺貴子さんは先日の土・日に開催されたグルッペ・ベッヒライン主催,フェライン後援の声楽の公開レッスンの講師をつとめられました。

 練習の後半,小原コンサートマスターの指導の下,お二人からたくさんのアドヴァイスをいただきました。まずはBWV147の10曲目のコラール,そしてシュッツの"Ein Kind ist uns geboren"の中間部分。

「子音も歌のうち。子音も歌う。」…一筆書きの息の中に入れる意識,そして子音の発音に際して楽器の形を変えないことで子音が響く。
「細かい音符(16分音符)を旋律の中で生かすためには,テンポを優先しない。」…テンポを一定に保つことを無意識のうちに前提するため,言葉を生かせていない。テンポが揺らいでもいいように「バッハは書いている」とも。
「音楽がどこに向かうか理解し共有する。」…まずは自分のパートのフレーズがどこに向かっているのか,そしてそれが全体の音楽とどう関っているか。
「そのためにも他のパートの音や動きを聴くことが大切。」

 他のパートを聴くことについては,先日山形で指揮していただいた鈴木秀美さんの著書『通奏低音弾きの言葉では,』で理想的な通奏低音のチェロについて「和声感のあるチェロ」と書いていることと繋がりました。そしてこれは通奏低音だけでなくどのパートにも多かれ少なかれ必要なことと思いました。

 しかし,そういった「言葉」によるアドヴァイス以上に,彼女の歌う「うた」や「息づかいの運び方」など声で示して聞かせてくれる音楽のなんと音楽的なこと!なんと素敵なこと!これぞ「声楽」(声で成す音楽)なのだということを感じました。

 自分の大学院生時代に音楽学の先生が「言葉で語り尽くせないことを表現するのが音楽なのに,音楽学はそれを言葉で語ろうとする。大きな矛盾。」と講義の最初におっしゃっていましたが,まさに音楽でなければ伝わらないものがあります。そこにこそ価値がありそれを大切に音楽活動していくことを忘れてはならないと思いましたし,そういうことを感じさせてもらえる環境で学ぶことができることを有難いこととあらためて思いました。

2026年1月3日土曜日

2026年の予定

 無事に年が明けました。本年も宜しくお願いいたします。

 昨年(2025年)を振り返ってみると,様々な本番を経験させていただいたことがわかります。
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3月23日宮古木曜会合唱団第42回定期演奏会【指揮】(於:イーストピアみやこ・多目的ホール)
4月26・29日盛岡バッハ・カンタータ・フェライン《ヨハネ受難曲第2稿演奏会》【合唱】(於:日立システムズホール,盛岡市民文化会館・大ホール)
7月20日盛岡某高音楽部第39回定期演奏会【指揮】(於:岩手県民会館・中ホール)
9月14日《合唱による日本の民謡・世界の民謡 in 奥州》【指揮・合唱】(於:奥州市文化会館・大ホール
10月12日第32回胆江合唱祭【指揮】(於:前沢ふれあいセンター)
10月19日宮古市民文化祭【指揮】(於:宮古市民文化会館・大ホール)
11月22日合唱音楽研究会奥州第2回研究発表会【指揮】(於:奥州市文化会館・中ホール)
12月7日第78回岩手芸術祭合唱祭【指揮】(於:宮古市民文化会館・大ホール)
12月14日久慈第九演奏会【合唱】(於アンバーホール)
12月24日クリスマス・イヴ礼拝【指揮】(於:日本キリスト教団宮古教会)
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 主催する演奏会での指揮や合唱だけでなく,他団体企画の演奏会での合唱参加,「音楽祭」的な企画に関連団体として参加させていただいての指揮など,様々な形態での本番でした。それぞれの機会に様々な方々と交わってたくさん学ばせていただきました。毎回楽しく音楽できました。

 今年(2026年)は(未確定要素もありますが)今のところの予定は次のようになっています。
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1月18日けせん第九演奏会【合唱】(於:大船渡市民文化会館リアスホール)…2年に1度仙台フィルハーモニー管弦楽団を招聘して開催されている行事です。指揮は岩村力さん
2月7・8日山形交響楽団第330回定期演奏会【合唱】(於:山形テルサ)…モーツァルト作曲《レクイエム》のレヴィン版を鈴木秀美さんの指揮で歌います。
3月29日宮古木曜会合唱団第43回定期演奏会【指揮】(於:宮古市民文化会館)…1ステージ(ヨーロッパ音楽の愉しみ)だけ指揮します。
7月20日盛岡某高音楽部第40回定期演奏会【指揮】(於:岩手県民会館・中ホール)…区切りのよい「40回」ですが彼らが何をどうしたいのか未定なのです。
9月27日第33回胆江合唱祭【指揮】…会場は不明ですが,女声合唱団アンサンブル・コンフオーコ,合唱音楽研究会奥州の2団体を指揮する予定です。
11月15日盛岡バッハ・カンタータ・フェライン《ドイツ・バロック演奏会》(仮題)【合唱】(於:盛岡市民文化ホール・大ホール)…佐々木正利先生の指揮でバッハのカンタータやシュッツのモテットを歌います。
11月21日木野雅之平沢匡朗コンサート(仮題)【指揮】(於:奥州市文化会館・中ホール)信長貴富構成の《ヴィヴァルディが見た日本の四季》を,Zホールスペシャル合唱団で演奏(指揮)する予定です。合唱団員は一般公募する予定ですのでぜひご参加ください!

 ちなみに2027年で日にちが決まっているものは以下です。
6月14日Bachfest Leipzig 2027 カンタータ演奏会(於:トーマス教会 in ライプツィヒ)
8月8日オペラ《トゥーランドット》上演(於:奥州市文化会館・大ホール)
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 いずれの本番も大切な演奏の機会です。そこに向けてこつこつと練習を積み,力を伸ばしてよりよい音楽を提供できるように取組んでいきたいと思っています。どうぞ聴きにいらしてください!そしてご感想などをコメントいただけると励みになります。

 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2025年11月5日水曜日

【MBKV】学びの多いレッスン

 11月4日(火)の夜は盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの通常練習が盛岡市の舘坂橋教会で行われました。この日はここ二週間ほどお休みだった佐々木正利先生がいらっしゃり,Schuetzの"Meine Seele erhebt den Herren"の最後のDoxologieについてみっちり2時間レッスンしていただきました。

 いつもは楽曲そのものについて教えていただくことが多いのですが,この日は演奏法一般というかバロック音楽の演奏様式に関する様々なことを教えていただきました。例えば「accennt」と「betonen」すること(Betonungを与えること)の違い,順次進行における「enegal(イネガル)」の常識,ドミナントからトニックに移る時の音の運び方,旋律が掛留した後の動き方,音楽の躍動感を表現する方法…そしてもちろん語感の生かし方などなど。

 シュッツ作品のほんの43小節間の音楽から様々なポイントを引き出し関連づけて教えていただき,学ぶことができました。シュッツの音楽は音がそれほど難しくないからこそ,様式を,音楽をよくわかっていないと生かせません。それを(座学としてではなく)音楽を通して学ぶことができる環境にいる盛岡バッハ・カンタータ・フェラインは本当に貴重な場だとあらためて感じました。

 ちなみに演奏会は来年(2026年)11月14日に盛岡市民文化ホール・大ホールで行うことになりそうです。皆様,予定を空け手おいてください!

2025年8月13日水曜日

【MBKV】コラールは合唱の基本要素がびっしり!

 8月12日(火)の夜,盛岡市の舘坂橋教会で盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの通常練習に参加しました。この合唱団はドイツのライプツィヒ市で毎年開催されるライプツィヒ・バッハ音楽祭に昨年6月に招聘されカンタータ3曲を演奏してきたのですが,再来年(2027年)6月のライプツィヒ・バッハ音楽祭にもオファーがありカンタータの練習に取り組んでいるところです。

 この日取り組んだのはBWV187の終曲の四声体のコラールでした。食べ物を豊かに与えてくださる神を賛美する楽曲です。まず始めにコラール旋律を歌って身体に入れました。先日宮古高校音楽部のレッスンでやったのと同様です。その後,ドイツ語の歌詞の「重さのあるシラブルおよび音符」を確認し,意味を表現しながら何度も発音して身体に入れました。その後,「ア」などの母音でその「重さ」を生かすように歌って身体に入れました。そして長・短母音の歌い分け(これがまた難しい!),意味・ニュアンスの表現などを吟味しながらコラール旋律を歌って身体に入れました。その後にやっと4パートに別れて楽譜通り歌って合唱しました。以上,所々で佐々木正利先生の音楽觀や活動の考え方についてなど様々なお話しもありながら1時間半ほどレッスンしていただきました。(途中,トリルの演奏の仕方に関して『バロック音楽の演奏習慣』という書籍の話題が出ました。帰宅して書棚を探したら,やはりありました。シンフォニアから1975年に出版されたもの。私は1994年に盛岡市の伊藤楽器さんから購入し,中には記譜されない演奏習慣について読んで学んだような書き込みがあり,「昔は情報が少なかったからこうやって学んだものだったなぁ。」と思い出し懐かしくなりました。)

 四声体のコラールはほとんどが四分音符か二分音符でリズムもシンプル,メリスマもありません。ですから音を出すことはそう難しくはありません。でもそのようなシンプルな音で構成されている楽曲を「合唱音楽」として聴かせるには,徹底的に言葉を生かすことが必要です。さらに,レクチャーを受けて練習し1回できたくらいの表現ではすぐにはがれ落ちてしまいます。何度もこつこつ取り組んで「身体に入れる」ことがとても大切なことだと,あらためて教えられました。

 それにしてもバッハ,そしてカンタータは素晴らしい楽曲ばかりで,歌っていて音楽する喜びを感じます!

2025年6月23日月曜日

【MBKV】超丁寧なご指導!

  6月22日(日)の午後,盛岡バッハ・カンタータ・フェライン(以下,略して「MBKV」)の強化練習がありました。毎週火曜日の夜に盛岡市舘坂にある舘坂橋教会で通常練習を行っているのですが,1ヶ月に1回,日曜日に強化練習を行います。今回は久しぶりに内丸教会が会場でした。ここは数年前まで通常練習の会場としてお借りしていた教会です。古いけれども大切に使われてきた歴史を感じる建物で響きも良く,エアコンなどないものの天井が高く風通しがよい(でもこの日は汗ダクでした)会場です。近くの県民会館で某合唱団の定期演奏会があったせいか(アルトの)参加者が少なく残念でした。

 「30分も発声練習の時間がとってあって,なにをやりましょう?」と思って発声練習を始めたのですが,15分ほどすると指揮者の佐々木正利先生の姿が見えたので発声練習は早めに切り上げました。先生がいらっしゃっているのですから,少しでも多くレッスンしていただきたいからです。

 しかし…先生は合唱団の代表の方との打ち合わせが必要とのことで,レッスン開始までの練習を任されました。この日取り組むのはH. Schuetz作曲の"Meine Seele erhebet den Herrn"の87小節からと予告されていたので,歌詞なしでどう音楽表現できるにチャレンジしながら先生が来られるのを待ちました。ちなみに以前お知らせした今シーズンの楽曲が一部変更(BWV10→BWV187)になっています。

 先生がいらしてから,始めに6月21日・22日と開催されている日本音楽表現学会の大会で先生が指揮されたドイツ語合唱("野ばら")の演奏についての振り返りをお話しなさいました。(詳しくは書けませんが)その評価にはまったく同感でした。先生は「でも私たちは他者を批判するとかではなく,自分たちがやるべきことをきちんとやってよりよい音楽を作って行きましょう。それがライプツィヒ(バッハ音楽祭事務局のマウルさん)やドレスデン(フレーミヒさん)からの評価を得るのですから。」とおっしゃっていました。

 そして始まったレッスンではとても丁寧にご指導いただきました。テキストのまとまり(文)ごと区切って,①歌詞なしで歌い歌詞の内容の表現に近づける,②歌詞の発音,③歌詞の楽曲に合わせたリズム読み,④歌詞唱,を繰り返しました。特にも②については懇切丁寧で,母音のわずかな違いも妥協せずに(「譲歩はするか…」とおっしゃってましたが)できるまで繰り返しました。また③では語尾をどう切るかについて3つに類型化して示されました。

 それにしてもこの日の先生は随所で「シュッツはすばらしいね!」とおっしゃっていました。ドイツ語の音や意味が活きるように付曲されていることが音にするとさらによく分かるから,とのことでした。そしてこれがバッハやヘンデルにつながっていくのですね。(G・トラシュブロス・ゲオルギアーデス著,木村 敏訳『音楽と言語』(講談社学術文庫1108, 講談社1993)を読むとその意味がよくわかります。ヨーロッパの合唱音楽に取り組む方はぜひご一読ください。)楽曲の素晴らしさが伝わる演奏は,自分が目指している演奏の一つですから,そのように感じられたことはとても嬉しく思いました。

 真摯に音楽に向かうこと,この基本をあらためて示された練習でした。

 なお,練習後のミーティングで以下の演奏会を宣伝しました。
・7月6日(日)Zホール:女声合唱団アンサンブル・コンフオーコ「第15回コンサート
・7月21日(月・祝)岩手県民会館中ホール:盛岡第三高等学校音楽部「第39回定期演奏会
・9月14日(日)Zホール:「合唱で綴る日本の・世界の民謡in奥州
(7月2日(水)Zホール:「第44回岩手県高校合唱祭」は宣伝しないでしまいました。)
 お時間のあるかたはぜひ足をお運びください。

2025年5月16日金曜日

【盛岡バッハ・カンタータ・フェライン】新シーズンの始まり!

 5月13日(火)の夜,盛岡市の舘坂橋教会で盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの通常練習がありました。4月29日の《ヨハネ受難曲第2稿》の演奏会を終えて最初の練習でした。

 2026年11月に予定している演奏会のプログラムは次です。
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【H. Schütz】
①"Meine Seele erhebt den Herrn" SWV 426
②"Ein Kind ist uns geboren" SWV 384
③"O süßer Jesu Christ, wer an dich recht gedenkt"BWV 427
【G. P. Telemann】
④"Meine Seele erhebt den Herrn"TVWV 9:18
【J. S. Bach】
⑤"Meine Seele erhebt den Herrn"BWV 10
⑥"Herz und Mund und Tat und Leben"BWV147
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 マリアのエリザベト訪問そしてイエスの降誕をテーマにしたプログラムですので,ドイツ語によるマグニフィカトが3曲(①④⑤)もありますが,同じ歌詞にそれぞれどんな音楽が付いているか,楽しみです。それから⑤は2024年6月にライプツィヒのバッハ・フェストで演奏してきたカンタータ(もう1年も前になったんだなぁ)です。日本でのお披露目がなかったので今回演奏することになりました。

 新しいスタートにあたって,指揮者の佐々木正利先生から様々なお話がありました。大学生とのレッスンのこと,シュミーダー番号のこと,東西ドイツのバッハ研究所のこと,ご自身が1970年代に東ドイツを訪れたときのこと,自筆譜のファクシミリのことなどなど。テレマンの作品番号については課題も示され,「考えることが大切」と強調されました。

 この日は有名なカンタータ147番(⑥)の第1曲の初練習でした。この曲はフェラインでは1994年7月に「第9回仙台バッハアカデミー」で演奏しましたソプラノ・ソリストはなんとカトリン・グラーフさん!)。一通り通したあと,ずっと歌詞なしで音楽を作りました。旋律の歌い方,ハーモニーの出来具合,発声の課題などやるべきことはたくさんあり,一つひとつに取り組み,始めのフレーズの部分までで時間切れとなりました(続きは次の強化練習(5/18(日)…でられないんだよねぇ,残念)。一つひとつの課題にきちんと向き合い乗り越えていくこと,あらためて大切にそして根気強く取り組みたいと思いました。

 ちなみにこの日は新練習ピアニストの滝沢善子さんがピアノを弾いてくださいました。また,今年度の技術系役員の紹介がありました(コンマス・コンミス陣は変わらず)。新しくパートリーダーになった方もいます。ピアノ伴奏アシスタントの役も新たに設けられました。新シーズンの始まり,気持ちも新たに頑張りたくさん学んでいきたいと思います。興味のある方,ぜひ見学そして入会お待ちしています!練習場所と時間はこちらのリンクにあります。

2025年5月1日木曜日

【盛岡バッハ・カンタータ・フェライン】2本番終了・音楽をまとめる力


 先日ご案内していた《ヨハネ受難曲 第2稿》演奏会の2つの本番が終わりました。「2つ」というのは,ご案内していた盛岡公演の3日前に同プログラム,ほぼ同メンバーで仙台公演を行なっていたからです。

 4月13日(日) にはその仙台公演の会場で仙台宗教音楽合唱団とピアノによる合同練習をおこなったことは以前に少し触れましたが,仙台では4月26日(土)の本番に向けてその2日前からリハーサルが行われました。(アーバン号往復のカプセルホテル二泊三日の生活でした。)

 4月24日(木)は本番の会場で11:00からレチ,つまりレチタティーヴォとコンティヌオ(通奏低音)の合わせ,14:00から器楽の合わせ,18:30からテュッティ(合唱も含め全パートの合わせ)リハーサルでした。初日だったためか合唱も器楽もコンティヌオも音楽の方向がぼやけている感じで音が溢れている感じでした。

 25日(金)は(本番の会場が借りられず同じ建物の)交流ホールで午後に器楽の合わせ,夕方にテュッティでした。次第に音楽の方向性が定まり息遣いが揃ってくる感じがしました。

 26日(土)は11:00からG. P. (ゲネプロ),14:00開演のスケジュールでした。お客様はほぼ満席,うらやましい!盛岡や奥州からも聴きに来てくれていました。3日間の合わせで一つの方向にまとまっていく様子…というかまとめていく指揮者の佐々木正利先生のエネルギーと方法を実地で学び体感することができました!

 2日間間を開けて迎えた4月29日(火・祝)は盛岡市民文化ホール大ホールでの盛岡公演でした。8:30頃にはオルガンとチェンバロの搬入,山台組みに取り組み,10:00合唱団集合でG. P.,15:00開演でした。仙台公演を経験しているのは8割くらいではありましたが,やはり違った音楽になりました。(合唱や器楽で残念ながら事故が仙台公演より多かったように思います。私自身は集中力が途切れたというか初回ほどの緊張感を保てなかったというか…)。満席には遠かったけれども6割くらいのお客様の入りだったように思います。

 聞いていた知人ら曰く,合唱が飛び抜けてよかったとのこと。(字幕が出たのですが)字幕を見ながら聴いていると表現している感情が歌からとてもよく伝わってくる,ドイツの教会で聞いた演奏の響きを思い出す,合唱が群衆になったりコラールになったりする変化がすごい…。練習時には先生から「言葉が理解されなくても音で伝わるようでなければいけない。」と声楽の基本の基本を徹底的に指導されたので,嬉しく思いました。

 もう一つ嬉しかったことは聴きにきていた山響アマデウスコアの代表のOさんからレセプションの時に「一緒に聞いていた音楽評論家の方が『プログラムに載っている「鑑賞の手引き」の楽曲解説を書いてる人はどんな人?』と興味を持っていたよ。」と教えていただいたこと。「受難曲」「バッハ」「聖書」「バロック」「ドイツ語」…と高いハードルになりそうな要素満載の演奏会なので,初めて聴きにきた中高生に理解してもらえることを目安に「鑑賞の手引き」を(ほぼ毎回のフェラインの演奏会で)私が書いているので,演奏でない部分でも「いいな」と思ってもらえた要素があったとすれば嬉しいことです。(本文はまもなく盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの公式ホームページの「あゆみ」のページに載せる予定です。ご覧ください。)

 当然のことですが,音楽に集中し一つ一つ解決しながら真摯に取り組むことが最も大切なことだと再確認した公演でした。今後盛岡バッハ ・カンタータ・フェラインはカンタータ2曲(BWV10,147)他シュッツやテレマンの楽曲を集めた演奏会を来年11月に,再来年6月には再びライプツィヒのバッハ音楽祭(リンクは2025年のもの)に出演する予定です。新シーズンも「音楽」にきちんと取り組んでいきたいと思います。皆さんもご一緒にいかがですか?

2025年4月15日火曜日

【MBKV】《ヨハネ受難曲》第2稿 演奏会のお知らせ

  4月13日,ZホールSP合唱団の2日目の練習を16:20に終えて,久しぶりに東北自動車道を使って仙台市に行き,盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの(仙台宗教音楽合唱団との)合同練習に参加しました。会場は,4月26日(日)の《ヨハネ受難曲》第2稿演奏会の仙台での会場(仙台宗教音楽合唱団主催)である日立システムズホール仙台のコンサートホールでした。仙台宗教音楽合唱団とは昔からのお付き合いで,近いところでは2024年6月の「Bachfest Leipzig」とか2023年11月の「H. ヴィンシャーマン・メモリアルコンサート」などをご一緒しています(詳しくは今年に入ってまとめたこちらのページをご覧ください)。合同の2つの合唱団だけでなく,エヴァンゲリストの伊藤陽平君,ピラト役の鈴木集さんらもいらっしゃって,レチタティーヴォと合唱そしてコラール等の通し稽古となりました。

 自分自身は声楽体力的にもたないことを痛感させられましたが,ソリストのお二人,ピアノ伴奏(当日はオルガン)の渡辺真理さん(加えて代役とは思えない素晴らしいバスの小原一穂さん!)など音楽の発信がバンバンあって刺激的でした。

 盛岡での演奏会は以下の要領で行います。盛岡では聴くことのできない貴重な音楽体験になると思います!チケットは団員(私)が持っていますのでお声がけください!!

ヨハネ受難曲 第2稿 BWV245 1725ver.」演奏会

日時:2025年4月29日(祝・火)15:00開演(14:30開場)
場所:盛岡市民文化ホール(マリオス)大ホール
入場料:全席自由・前売り 一般3,500円(当日4,00円),学生1,500円(当日2,000円)



福音史家(エヴァンゲリスト):伊藤陽平
イエス:田中雅史
ピラト:鈴木集
バスアリアとペテロ:新井渉吾
ソプラノアリアと端女:川島容子
アルトアリア:在原泉
テノールアリアと下僕:西野真史
バスアリア:及川泰生
管弦楽:仙台宗教音楽アンサンブル

2025年3月19日水曜日

【MBKV】学び・刺激の多いレッスン

  3月18日(火)の夜,盛岡市の舘坂橋教会で盛岡・バッハ・カンタータ・フェラインの通常練習がありました。先週に続いて指揮者の佐々木正利先生は都合でお休みになられ,今回もコンサートマスターの小原一穂さんのレッスンでした。

 座学だけでなくご自身の実践を通して,音楽や声楽の本質的なことをベースにたくさんご指導くださいます。いつもたくさんのことを学ばせてもらえます。今回認識を新たにしたのは次の点でした。

【声楽家の口は喉にある】
 意識としては,声帯のすぐ上で歌っている感じでした。その先はまるで響かせるための筒の役目だけです。金管楽器ならぐるぐる巻になっているあの筒の部分。ですからそこは「楽器の形を変えない!」。そういえばかつて一関の某先生も同じようにおっしゃっていたことを思い出しました。こういうことだったのですね。

【音域、母音で喉の形を変えない】
 これも,前述の意識からくることです。咽頭部で音が出るのでその先は変えない。口腔部あたりで響きを作ろうとするから声が硬くなる(…でもそのとき「いい声が出ている」「響かせている」と自分では思ってしまっているんですよね。これがやっかいです)。

【母音は喉でつくる】
 これも,「楽器の形を変えない!」ことと同じです。口腔の形や舌の位置で母音が変わる(変える)を考えていましたが,それは会話発声でのこと。より豊かな響きを保つためには「楽器の形を変えない」ことが大事で,そのためにより奥の咽頭部で母音を変える感覚で歌うと響きやすいし歌いやすいように感じました。

 前回のレッスンでは【遠吠えが旋律のベース】ということを,コラールやその他の楽曲を使って具体的に(そして徹底的に)ご指導くださいました。貴重な時間だったと思います。昨夏に個人レッスンに行ったきりでしたので,近々またきちんと学んできて自分のものにしたいと改めて思いました。

2025年2月3日月曜日

【演奏会・聴いてきました】季節のちいさなコンサート・菊池葉子(MS)&八木絵未(pf)

 


 2月2日(日)節分の日のお昼前(直後にZホールSP合唱団の練習があり大忙し!),奥州市の岩谷堂地区センターの音楽室に「季節のちいさなコンサート 〜歌とピアノとおしゃべりと〜」と題したコンサートを聴いてきました。(1回目(11:30〜)を聴きました。同日に2回目(14:00〜)も開催されたようです。)

 このコンサートは昨年5月からはじめて今回が3回目とのこと。春(5月)は同じ会場,夏(8月)は喫茶ミニヨンと小さな会場を選んで「演奏家との距離が近く息遣いを感じられたり,肌で音楽の迫力を感じ」たりできるようにと企画して取り組んでいるようです。今回は座席数は30程度,お客様は合唱仲間や教員のお知り合い(?),そして小さな子どもも数人いました。

 今回のプログラムは冬の歌を集めて,《ペィチカ》《冬景色》《雪》などから,ブラームス やシューマン,シューベルトの歌曲まで幅広く取り上げていました。音楽(声楽)への導き的な流れで,幅の広さが工夫されていると感じました。ピアノソロの曲もあり,50分間を楽しくそして興味深く過ごせる内容でした。

 歌い手はメゾ・ソプラノの菊池葉子さん。教育現場でお仕事をしながらアウトリーチ活動にも積極的に取組んでいます(選曲やトークに経験が生かされていました!)。合唱経験も豊富でZホール児童合唱団の指導もなさっています。堂々とした歌を聴かせてくれます。ピアノは八木絵未さん。花巻のピアノ教室の先生をなさりながら伴奏のお仕事も多く,合唱音楽研究会奥州でもお世話になっています。丁寧な音楽で歌に寄り添ってくれます。お二人とも学生時代から盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの仲間でした。

 以前も何かのおりに書きましたが,近隣の市町村に比べて奥州市は音楽(声楽や合唱)がそれほどさかんではないように感じます。そんな中で奥州市出身の若いお二人が奥州市で音楽活動を続けていらっしゃることはとても心強く,貴重で素晴らしいことだと思っています!今後も続け,生の音楽に触れることの素晴らしさを体験できる場をたくさん提供していっていただきたいと思いました。

2025年1月4日土曜日

2025年の予定「どうぞよろしくお願いいたします。」m(._.)m

  皆様,あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 2024(令和6)年は(コロナ禍が概ね終わったことに加え)仕事が変わった関係もあり,たくさんの取組や本番を経験させてもらいました。

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1月
 岩手大学合唱団第70回記念定期演奏会(1/21)
2月
 ライプツィヒへの旅vol.4(2/11)
3月
 宮古木曜会合唱団第41回定期演奏会(3/17)
4月
 モーツァルト「レクイエム 」全曲演奏会(4/6)
 合唱音楽研究会第1回研究発表会(4/17)
6月
 Bachfest-Leipzig コラールカンタータ演奏会(6/8)
 山形交響楽団第318回定期演奏会(6/15,16)
 山形交響楽団さくらんぼコンサート(6/20,21)
7月
 岩手県高校合唱祭(7/2)
 盛岡某高音楽部定期演奏会(7/13)
8月
 福井敬ふるさとコンサート vol. 3(8/11)
10月
 胆江合唱祭(10/20)
12月
 高文連盛岡地区合唱祭(12/13)
 宮古教会クリスマス・イヴ礼拝(12/24)
 山形テルサの第九(12/28)
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 機会をくださった皆さま,本当にありがとうございました。楽しい音楽経験はもちろん,たくさんの刺激と学びの場となりました。

 2025(令和7)年は今のところ次のような予定が決まっています。
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1月
 (岩手県合唱小アンサンブルコンテスト(1/18・キャラホール))←自分は出場しません
3月
 宮古木曜会合唱団第42回定期演奏会(3/23・イーストピアみやこ)
4月
 「ヨハネ受難曲第2稿」演奏会(4/26・日立システムズホール仙台,4/29・盛岡市民文化ホール大ホール)
7月
 盛岡某高音楽部定期演奏会(7/20・岩手県民会館中ホール)
8月
 全日本合唱コンクール岩手県大会(8/30・岩手県民会館大ホール)
9月
 「合唱で綴る日本の民謡世界の民謡コンサート in 奥州」(9/14・奥州市文化会館Zホール)
10月
 胆江合唱祭(10/12・前沢ふれあいホール)
12月
 岩手県合唱祭?(12/7・宮古市民文化会館)
 宮古教会クリスマス・イヴ礼拝?(12/24・日本基督教団宮古教会)
◯月
 合唱音楽研究会奥州第2回研究発表会(日時・場所未定)
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 いずれも貴重な音楽経験の機会ですし,その本番に至る過程ではまたたくさんのことを学ぶ機会となると思います。新しい年もご参加の皆さんと音楽を,学びを,そして成長を楽しみながら取り組んでいきたいと思います。

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