この会は(何度も書いていますが),奥州市においてクラシックな合唱音楽作品の体験すると同時に,合唱音楽表現の技法も体験できる場にしようと2023年1月から始めた会です(同時にこのブログも始めました)。2024年4月に混声合唱団北声会と合同でモーツァルト作曲《レクイエム》の全曲演奏会と第1回の研究発表会,その後胆江合唱祭等にも参加しながら学び,1年半かけて第2回研究発表会に辿りつきました。
今シーズンは主にルネサンスのミサ曲と英語の賛美歌に取り組んできましたがなかなか攻略できず,1年半かかってしまいました…というか,「音下がり」や「ラテン語のミサのテキスト理解」,「英語の発音」などきちんと攻略できたとは言えませんが,ある程度学びを深めることはできました。
今回の発表会には発表会(歌い手)は30名、観客数は68名の方々が参加してくださいました。前半はパレストリーナ作曲の《ミサ・ブレヴィス》をステージではなくフロアの前の方を平にしたスペースで演奏しました。ピアノ伴奏がつかない上に観客の方とも近く響きもいいからです。もともとミサ曲はステージで発表するためではなく教会という空間に響かせるためのものであったわけですから,歌い手も聴き手も同じ空間にいる感じが大切だと思ったからです。
演奏は,音下がりが最小限でおさまり,綺麗なハーモニーを響かせる瞬間も多くありました。ポリフォニーらしさが聴けたのは前半の2曲《Kyrie》《Gloria》で,後半になると少々ごちゃごちゃしていたのは練習や理解が十分でなかったからと思いました。ミサとの関連やテキストの内容やそれに応じた音楽の変化などを1曲ごとに簡単に説明しながら演奏しました。これは①異文化に対している聴き手の負担を軽減すること,②歌い手の喉を休めること,と2つの意味で効果があったようです。ミサ曲はもともと通して演奏されるために作曲されたわけでもありませんからね。
後半はステージ上の雛段に移動しました。J. ラター作曲の《4つの伴奏付きアンセム》4曲です。英語を聞き取りやすくするために,「反復プライミング効果」を期待して各曲を演奏する前に歌詞の一部(リフレインする部分など)を会員に朗読してもらってから演奏しました。楽譜にかじりついたりステージに上がったりが原因で,言葉が聴き手まで十分に届かなかった感もありましたが,ラターのリズミックでワクワクする旋律を楽しんで歌っている感じは伝わったように思います。
最後に日本語もお聴きいただきました。相澤直人作曲の《ぜんぶ》です。外国語しか聴かずにお帰りいただくのは大変でしょうし,なにより私たちの学びが最も進んで音楽に表せるようになったと感じているのは日本語の表現でしたので,それをお聴きいただきたかったからです。
観客には歌詞対訳とレジュメ(それぞれA3両面刷1枚)をお渡しし,レジュメには「感想をお寄せください」とGoogleのformsのQRコードを載せたのですが,1日経ってお答えくださった人数は6人と,あまり利用されなかったようです。やはり紙の方が答えやすいようでした。
また,終了後に「途中から休んじゃったけどまた参加します!」という方が数名,さらに新入会の手続きをした方が3名もいらっしゃいました!需要があるって嬉しいことです!
新シーズンは次の2曲に取り組む予定です。
①今シーズン学んだミサの通常文を生かして「ミサ曲」と「モーツァルトの音楽」を主なテーマとしながら,モーツァルト作曲《ミサ・ブレヴィス》KV.259(オルガン・ソロ・ミサ)
②言葉の表現(「日本語」「語感」「和声付け」)をテーマにするために,音取りが楽な源田俊一郎 編曲《混声合唱のための唱歌メドレー「ふるさとの四季」》
当面の活用予定日は12/ 6(土),1/11(日←レジュメは誤っていました),2/ 1(日),2/14(土),3/ 8(日),3/22(日)です。興味のある方は(500円玉を握り締めて)遠慮なくいらしてください(連絡先はこちら m3_yj@yahoo.co.jp )。いつでもお待ちしています!!
参加された会員の皆様,お疲れ様でした。



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