2024年1月28日日曜日

宮古木曜会合唱団:伴奏がつくと安心ですね

 


 1月28日(日)の午後,宮古市の山口公民館で宮古木曜会合唱団の強化練習を行いました。3月17日の本番が近づいてきているので,ピアノ伴奏者をお呼びしての合わせ練習でした。ちなみに普段は基本的にピアノ伴奏なしで練習しています。それは,①練習伴奏者を確保できない,②ピアノが鳴ると合唱の細部が聴こえない,③歌を雑に歌うようになる(ような気がする)からです。

 前回の1月11日は身体がほとんど鳴らず響き不足を改善できずに敗退してきたので,今回は発声練習から(「声」でなく,出てくる)「音」を意識させました。身体を楽器にして物理的に音を出すこと。その「音」のままパレストリーナをアンサンブルして響き合いを感じさせ,その後の第1部の日本語の楽曲の練習につないでいきました。

 今回の作戦はまずまず成功でした。ただし久しぶりのピアノ合わせで1曲目の「聞こえる」にてこずり時間を使いすぎたため2曲目の「ハナミズキ」は軽く扱い,3曲目の「名付けられた葉」は駆け足…結局「前へ」と「群青」には手が届かず時間切れとなってしまいました。

 本日のメインイベントは第2部のピアノ&オルガン伴奏合わせでした。モーツァルトの「Laudate Domine」はソリストもしっかり歌って合わせました。バッハの「Kyrie」(F-Durミサ・ブレヴィスより)は声楽4声をピアノで裏打ちし,コンティヌオとコラール旋律と,計6声の音楽となり,充実した響きになりました。いつもの(伴奏なしで歌っている)不安げな感じはあまり感じられませんでした。伴奏がつくと安心ですね。それにしてもオルガンのストップの選び方って難しいものです。今後も課題,勉強が必要です。

 今回初めてピアノ伴奏をしてくれるのは,山田町在住のピアノ教室の先生の佐藤南美さんです。指揮をよく見てぴったり合わせてくれます!次の合わせは2月18日です。皆さんお楽しみに。

 今日は男声が充実していました。ソプラノは3,アルトは6,テノールが5!,バスも5人でしたから,ハーモニーに厚みが出て上声部ほど歌いやすかったことと思います。毎回こうだと楽なのですが,男声には盛岡や花巻や釜石からの遠隔地会員(?)が6名あってのことでした。

 本日最後は第3部の「蔵王」でしたが,もう一人の指揮者の駿君が振るので,少し早く退席させてもらい,宮古市内で開催される演奏会に行かせてもらいました。次回のレッスンは2月8日(木)です。残り少ないレッスンですので,今日のことからの積み重ねでいきたいものだと思っています。皆さんよろしくね。

2024年1月27日土曜日

【合唱研第(今度こそ)17回:活動報告】あれから1年経ちました!

  1月27日(土)の午後,日本基督教団水沢教会にて,第17回(こちらは第16回だったようです)の活動を行いました(北声会さんとの合同練習は「活動日」とは別にしています)。 この日は参加者が30名ほど。北声会から2名(アルト),歌う会の方が1名(バス)が遠路はるばるきてくださいました。

 内容としては,2月10日(土)に行われる山田靖了先生による初めてのレッスンに備えた練習の1回目(2回目は来週に予定)でした。「モツレク」後半を前から順におさらいし,発音と意味を再確認したり不安な音程を確かめたりしました(最後の1曲はできませんでした)。今日は声質が比較的そろっていて,優しく響き合う音質でしたので,ホモフォニーの楽曲はよい響きでした。"osannna"などポリフォニーの楽曲の音はやはり難しく,時間をかけて何度も繰り返したり全パートを全員で歌うことでポリフォニーに慣れたりしながら,音楽を確かめました。


 練習終了後の30分間,本会を牽引してきてくれた事務局長のOMさんを中心に1年間の振り返りの会がありました。合唱音楽研究会奥州の活動をはじめたのは,昨年(2023年)の1月22日,メイプルの地下でしたメイプルの振興対策も兼ねたつもりでしたが,閉店していまいました。残念)。その折に話したこと,本会の趣旨(?)を今日は再びお話しさせてもらいました。

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・少々難し目でも,正統的な合唱曲にチャレンジする場を作りたかったこと
・そういう場が,奥州市に1つくらいはあって欲しいと感じたし,それは街の文化レベルを表していると思ってきたこと
・そういう楽曲への挑戦は抵抗感が強く「無理だ」と思ってやめてしまうこともありがちだと思うが,やめてしまったらその先の世界へはいけないこと。
・今後も「自己規制しない」で,楽しみながらよりよい音楽を一緒に目指していきたいこと
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 そして,「モツレク」演奏会後のプランをお伝えしました。

◯ルネッサンス音楽…パレストリーナのミサ曲など
(無伴奏でハーモニーを作るのはハードルが高いものです)
◯感情を表現できる音楽…ジョン・ラターの賛美歌
(夏に「福井敬ふるさとコンサート」があるので,声楽的な欲求を満たすタイプはそちらで)
◯日本語の歌い方を考える…難しくない日本語の曲
(会員から「日本語だったらどんなふうに音楽にしますか?」との質問を受けたことをもとに考えました)

 時間を見つけて,YouTubeなどで聴き慣れてもらうようお伝えしました。

 合唱音楽研究会奥州の活動は,私の独りよがりの思いで始めたもの,恩師である故二木千賀子先生の言葉と思いを支えに始めたものでした。2年目となる2024年は4月に「モツレク全曲演奏会」,10月に「胆江合唱祭」と2つのステージは決まっていますが,「本番をめざして」というよりも,様々な作品をとおして様々な合唱音楽の良さに触れることができる1年にしていきたいと思います。私の時間も増えますから!

 今後もどうぞよろしくお願いします。そして,興味のある方はぜひきてみてくださいね。いつでもお待ちしています。

2024年1月26日金曜日

北声会通常練習モツレクの山田先生レッスンにお邪魔してきました!

  1月25日(木)の夜,盛岡市の河南公民館(盛岡劇場)ミニホールで行われた,混声合唱団北声会のオール・モツレク練習に参加してきました。通常練習である木曜日に参加させていただいたのは初めてでしたが,なぜお伺いしたかと言うと,なんとこの日は岩手県合唱連盟の名誉会長でいらっしゃる山田靖了先生によるレッスンだったのです。

 実は私は,山田先生のレッスンを経験したことがなかったのです。そこで岩手県のみならず全国的に合唱界でご活躍の先生がどのように北声会の方々と関わっていらっしゃるのか,もちろんモーツァルトの「レクイエム 」をどのように解釈していらっしゃるのか,どんな音楽をめざしていらっしゃるのか…たくさん学ぼうとお邪魔しました。

 ミニホールは北声会(この日は40名ほど?)には狭いというかぎりぎり納まっている感じの広さでした。開始時刻から40分ほど過ぎたあたりに到着したのですが,"Domine Jesu"に取り組んでいました。ラテン語を読み慣れることと同時に,音楽の運び方,音程,声をそろえること等もご指導いただきました。そして時間の後半は少々駆け足でしたが,最後の楽曲の前まで音を出して終わりました。


 この日は「モーツァルトのレクイエム を歌う会」の方も数人参加なさっていて,休憩時間には初めてご参加の方の紹介などもあり,和気藹々とした雰囲気でした。山形からもこの練習に駆けつけていた方がいらっしゃいました!


 練習を終えて外に出て自転車置き場にいたら,女性の方が近づいていらして,「奥州での先生の前回の練習,とても良い練習でした,と皆で話していたんです。」とお話しされました。伝統ある北声会で歌っていらっしゃる方に(しかも遠いところから来ていただいた上のことで)とても嬉しく思いました!そして,次はまた「いい時間だったなぁ」と感じていただけるように,音楽していきたいと思っています。ちなみに明日(1月27日(土))は奥州市の日本基督教団水沢教会での,合唱研の活動日です。お誘い合わせの上,ぜひいらしてください。山田先生のレッスンに答えられるようにモツレク後半の基礎練習をする予定です。お待ちしております。

2024年1月23日火曜日

【岩手大学合唱団記念定期演奏会終了】様々な人の様々な「思い」が重なった時間でした

  1月21日(日),この1年間取り組んできた岩手大学合唱団第70回記念定期演奏会を終えました。お客様は400人越え,近頃の岩大合唱団の定期にしては多めの入りでした。(演奏曲目や概要はこちら

 第1部は現役生が計11名で演奏しました。あの大ホールであの人数(しかも男声は二人なので1パート一人!)で,丁寧でとてもよいハーモニーを聴かせてくれました。耳と発声がいいのですね!自分が学生の頃を考えたら,あれほどの演奏はできませんね。すばらしい!

 第2部はOBOGが加わって60名ほどで,まずは「岩手大学学生歌」。燃えましたね(もちろん冷静に耳を働かせて音楽しましたが)!レセプションでヴォイストレーナーの佐々木まり子先生から「もう,アッチッチだった」と評価されるほどの熱い演奏だったようです。続けて「宮沢賢治の世界」。林光のシンプルな音と宮澤賢治の詩に,(岩手ですごした)私たちの思いを乗せて3曲。佐々木先生の熱い思いが伝わってくる指揮に乗せられて,気持ちよく表現できました。最後は鈴木憲夫作曲の「雨ニモマケズ」。通底する「南無妙法蓮華経」と賢治の思いが交錯した世界でした。


 いよいよ第3部はOBOGがさらに加わって90名ほどになりました。現役生が10名ほどですから,OBOGの参加者は過去最多と思います。東京バッハ・カンタータ・アンサンブルと通底オルガンの劔持さんと共に,ヴィヴァルディの「グローリア」の音楽を生き生きと演奏できたと思います。団内から出たソリストによる楽曲も,すばらしい演奏でした。器楽は各パート1人(1stVn.1, 2ndVn.1,Vla1,Vc.1,Cb.1,Ob1,Tp.1)なのにも関わらず90人の合唱ととても良いバランスで聴こえてきました。器楽の先生方によると,合唱が澄んでいるからそういうことが可能になるのだとか。合唱が濁っていると各パート1本のオケでは埋もれてしまうのが普通だ,とのことでした。(写真はゲネプロ。例によって急遽振ることになり,とてもよい経験になりました(が,この時点で疲れ果ててしまいました。ものすごくエネルギーを使うんですよ!)ピンクのトレーナーは1986年のデュルフレの「レクイエム 」の時のもの。デュルフレが亡くなった年でしたね。)

 世代は違えどもかつてこの地で学んだ人たちが,何年かの人生を経て各地から集まり,佐々木正利先生の示してきた音楽に再び結集する。それだけの深みと広がりが一つになった,熱くて厚い思いが結集した演奏になったように感じました。

 終演後にロビーで先輩方や後輩たちと少しだけ話すことができました。とても懐かしく,でも当時とあまり変わらず,嬉しく思いました。皆さん,過去のことだけでなく今後の岩大合唱団という場について考えてくれていることがわかり,次に向かって何か進めていかなくてはと思いました。(それにつけても,事務局長のNM君の今回の働き!何から何までありがとう!!)

 いろいろと参考になる…ではなくて目標としたい音楽に満ちた時間でした。今後に生かしていきたいと思っています。お聴きになった方,ステージに立った方,ぜひ感想などコメントくださいね。お待ちしています。

2024年1月18日木曜日

今週末は岩大合唱団記念定期演奏会!

 岩手大学合唱団第70回記念定期演奏会が開催されます。


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日時:令和6(2024)年1月21日 14:00開演(13:30開場)
場所:盛岡市民文化ホール(マリオス)大ホール
入場料:一般2000円,高校生以下200円(全席自由)
演奏曲目:
☆第1部 現役生ステージ「望郷」…「ふるさと」(浦田健次郎),「朧 月 夜」(源田俊一郎),「浜辺の歌」(林光),「赤とんぼ」(篠原真),「冬 景 色」(源田俊一郎),「故 郷」(源田俊一郎),「夕焼小焼」(渡辺直)…(カッコ)は編曲者
☆第2部 OB・OG合同ステージ「岩手宮澤賢治の世界」…「祈り」「ポラーノの広場の歌」「海だべがど」(林光),『混声合唱とピアノのための 雨ニモマケズ』(鈴木憲夫)
☆第3部 OB・OG合同ステージ…「グローリア」(ヴィヴァルディ)
合奏:東京バッハ・カンタータ・アンサンブル
 (コンサートミストレス:川原千真,チェロ:田崎瑞博)
オルガン:剱持清之
指揮:佐々木正利(常任指揮者)
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 セールスポイントをチラシから引用します。
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「盛岡から日本の文化発信を」と,ドイツ留学から帰国後,盛岡を拠点に精力的にソロと合唱指揮を続けてきた佐々木正利氏。千葉了道氏からの任命で常任指揮を受け継いだ佐々木氏の指導を36年受け,岩手の,日本の音楽界を牽引するソリストや指導者を輩出し続けている岩手大学合唱団。透明感のある歌声とハーモニー,かつ情熱的でエネルギー迸る音楽を表現してきたこの合唱団が,卒団生と,東京バッハ・カンタータ・アンサンブルと共に創り出す合唱音楽の世界をどうぞご堪能ください。
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 今年度になって何度か練習を重ねてきました。聞きどころはまず,若々しい混声合唱の魅力です。三十代,四十代の溌剌とした歌声と大先輩方の厚みのある歌声が混じり合い,皆が大学生に戻ったような若々しく生き生きとした音楽を聴かせます!また,Nコンや全日本合唱コンの全国大会審査員もつとめる佐々木正利先生の,(バロック音楽はもちろん)思いを音楽に乗せて伝える日本語の楽曲!歌・音楽を絆に全国から集まった総勢90名を超えるOB・OG合同合唱団のエネルギーを,ぜひ生で感じていただきたいと思っています。そう簡単には聴くことができないサウンド,そして音楽を体験できるはずです!

 当日券があります。時を同じくマリオスで開催されている盛岡市内小・中学校連合美術展を見ながら,大ホールにも足を伸ばしてみませんか?この機会を逃さず,たくさんの方のご来場をお待ちしております。

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 ちなみに,今後の演奏会の宣伝です。
①2月11日(日・祝)無料レクチャーコンサート「ライプツィヒへの旅 Vol.4」
 【プラザおでって おでってホール,14:00開演,無料】
 佐々木正利先生のレクチャーと指揮のもと,盛岡バッハ・カンタータ・フェラインが,パッヘルベルの「マニフィカト」,バッハのカンタータBWV177,10番を演奏します。
②3月17日(日)宮古木曜会合唱団第41回定期演奏会
 【宮古市民文化会館 大ホール,14:00開演,500円】
 邦人曲,宗教曲,組曲「蔵王」の3部構成です。私と佐々木駿君(宮古高校教諭)が分担して指揮します。
③4月6日(土)モーツァルト作曲「レクイエム」
 【盛岡市民文化ホール 大ホール,15:00開演,1000円】
 「山田靖了先生旭日双光章受賞記念演奏会」です。混声合唱団北声会が主催(合唱音楽研究会奥州が共催)する演奏会です。山田先生は後半を(私が前半を)指揮します。

 1ヶ月に1回は演奏会があります。ぜひ足をお運びになり,生の音楽をお楽しみください。いずれもきっと良い時間になると思いますよ…お待ちしていま〜す。

2024年1月14日日曜日

【合唱研・お知らせ】「モツレク」追加練習日

  合唱音楽研究会奥州の活動もはや1年が経ちました。1年と2ヶ月前にはお知らせをはじめ,昨年(2023年)の1月22日には(今は無き)メイプルの地下の市民プラザマッセで1回目の活動に取り組み,動き始めました。その後,計16回の活動に,登録メンバーとして50名を超える方々が足をお運びくださるようになり,本当に嬉しく思います。また,胆江合唱祭というステージも経験できましたし,今後は「モツレク全曲演奏会」の場も待っています。たくさんの音楽そして時間を共有できていることに感謝いたします。「奥州の地にさまざまな合唱音楽に触れる場を作りたい」と思って始めた活動でした。予想以上に多く方がこういう場を欲していたのだなぁと思うと同時に,しっかり学んでお伝えしていかなければ,という思いを強くしているところです。

 さて,「モツレク全曲演奏会」に向けた合同練習が2回を重ね,第3回の山田先生の初のレッスンが2月10日(土)奥州市の龍昇殿で予定されています。そこで,そのレッスンをより楽しみ実り多いものにするために,合唱音楽研究会奥州として追加の活動日を設定しました。
1月27日(土) 14:00〜17:00
2月 3日(土) 14:00〜17:00
 場所はいずれも,日本基督教団水沢教会(奥州市水沢区搦手丁16-20・水沢保育園の隣・奥州市役所のすぐ北)の予定です。

 練習内容は,山田先生のレッスンに向けて,「モツレク」の後半に取り組みます。パートごとの音の不安なところを確かめたり,言葉の発音やリズムの難しいところに慣れたりという,基本的な点を中心に取り組もうと思っています。自信をもって声を出し,自分なりに思うように歌えなければ,レッスンしてもらう意味がありませんからね。

 合唱研の活動にこれまで参加したことのない方(例えば「歌う会」の方や北声会の方)も大歓迎です!参加費はいつも通りワンコイン(500円)です。場所は?駐車場は?駅からの歩き方は?などなどご不明な点があれば,ここに「コメント」として質問してくださってもよいですし,私までお問い合わせくださってもかまいません。遠慮なくどうぞ!

 「モツレク」後半に自信がない,もっと歌い慣れしたい,ゆっくり歌って確かめたい…という皆さん!たくさんの方のご参加をお待ちしております。(練習後には懇親会もしようかと…いかがですか?)

2024年1月13日土曜日

【モツレク合同練習②:活動報告】前半の前半を重点的に in 奥州

  1月13日(土)の午後,奥州市の駒形神社の境内にある龍昇殿にて,2回目の合同練習を行いました。1月なのに雪のない街中でしたが空気は比較的冷たい一日でした。

 当初は水沢南地区センター音楽室を会場に予定していましたが,12月23日の練習の際の人数から,奥州+北声会+歌う会では狭いだろうと言うことで,その後急遽様々な場所にあたってみたのでした。Zホールの広い部屋は埋まっていて(吹奏楽のアン・コンでした),胆沢文化創造センター前沢ふれあいセンターもだめ,常盤地区センターの会議室は15時以降しか使えず,金ヶ崎の中央生涯教育センターは資料料が高く,胆江地区勤労者教育文化センターはホールの貸し出しを中止しており…と広めの会場で心当たりのところはみなだめでした。そんな中,合唱音楽研究会の会員の方がこの龍昇殿をご紹介してくださり貸してくださったのでした。宴会や会議に使われる大きな部屋があり,水沢駅から近く,近隣の駐車場は充実し,暖房も使わせていただける,そして大きめの音が出るキーボードも貸してくださる!!と,とてもありがたい会場です。次回2月10日(土)もお借りすることとしました。関係各位に心より感謝申し上げます。

 60名以上は集まったと思います(人数を把握している方,コメントください)。「モツレク」演奏会本番に出られない合唱研の方も来てくださいました。北声会からも10名以上,そして多くは盛岡近郊にお住まいと思われる「歌う会」の方々(宮古からも2名),そして遠くは山形からも(山響アマデウスコアのパトリのHさん)ご参集くださいました。奥州市でこれだけの人数でモーツァルトの練習に取り組めることが,とても嬉しく思いました。高校生などもいればよい刺激になるのになぁ,と欲張ってしまいそうです。

 練習は,前回が終曲のフーガを中心に練習したので,まず第1,2曲のポリフォニックな楽曲から取り組みました。ラテン語の発音や意味を確認し,全員で(ユニゾンで)テーマの歌い方を考えながら工夫し,パートに分かれて役割を確かめる。それと並行しながら,声楽的にどう対応すると音楽を生かせるのかにチャレンジしました(クリアできなかったところは,今後の方向性として理解してもらいました)。

 後半(もだいぶすぎてしまいましたが)第3,5曲目のホモフォニックな楽曲へと進みました。こちらは音さえ取れていれば,あとは聴くことができれば現段階ではOKです。そして最後に駆け足で第7,8曲を音出しして終わりました。

 練習したところはすぐによくなりますが,その先に進むと明らかに「混沌」とします。これはある意味良いことで,練習の効果があるということです。歌い手の可能性があるということです。ですから,今後の目標としては「ここはこう歌う」という各箇所の表現方法を理解して熟達するのではなく,「こういう場合はこのように対応する」という力量,資質・能力を引き出し習慣化させることだと考えています。「過去の経験から,状況によって最適な解をいつでも引き出せる状態」(為末大・今井むつみ著『ことば,身体,学び 「できるようになる」とはどういうことか』扶桑社新書473,扶桑社2023p.111)にしていくこと。見方を変えると,合唱団の力量を高めること,とも言えます。

 残り少ない練習の機会ですから,なんとか合唱団としての力量を高めて効率よく取り組んでいく必要があります。皆様,どうぞよろしくお願いいたします。なお次回は山田先生によるレッスンです。合唱研奥州にとっては初めての体験,学びのチャンスです。しっかりと準備してたくさん学びとれるようにしましょう!!

2024年1月12日金曜日

宮古2件:人の魅力をどう引き出すか?

 1月11日(木),12:00から仕事のお休みをもらって,久しぶりに明るい時間,そしてとてもよい天候の下,奥州市から宮古市に向かいました。途中,大きな産直である江刺ふるさと市場の食堂で昼食をとり,いつも通る夕方は閉まっている米粉パンのおいしい米こやマルシェでお土産パンを買い,遠野のBREW NOTE 遠野の知人を初めて訪ねたが平日はお休みのため会えず,名前は知っていたけれど行ったことがなかった遠野ふるさと村に行きながら青空に映える白い早池峰山を眺め,1月なのに道が乾いて走りやすい立丸峠を通って川井に入り,時間潰しにと思ってシートピアなあどに寄ったら安くて美味しそうなパンが見えてしまったので購入し,15:55に某M高校に到着しました。冬休みの小旅行のような気分でした。


某M高校音楽部

 16:00から18:00の予定でレッスンを始めました。「今回は初め30分くらい,体操や発声を教えてください」と顧問の先生からの(急な)リクエストがあったので,「からだほぐしの運動は普段はどんなことをやっているの?」と問いかけ対話しながらスタートできました。2回目のせいかお返事も少しずつ聞こえるようになり,前回の反省点を幾分かクリアできたかな,という雰囲気になってきました。

 からだほぐしの運動をしながら,身体の仕組みや使い方やその目的などを考えさせました。授業も同様ですが「練習」はとかくルーティーン,つまり「○○をする」と【すること】は明確でも「○○のためにやる」というその【目的】を見失いがちになってしまいます。つまり目的が同じなら手段は違っても構わない,というレベルでいつも取り組んでいけるといいのですが…。主に下のようなことを伝えました。
・身体の中は見えない。だから外に出てきたこと(身体の動きや息や声など)をサインとして見取って,身体の内部の状況を解釈する。
・そのためには,身体の内部の仕組みが分かってないといけない。
・発音(声が出ること)は物理的な現象。だから物理的な対応で声は変化する。
・横隔膜は感情を息(声)に反映する器官。だから自由にしなやかに動けるようにしておく。
・身体の中を「開く」と響きが変わる。響きが豊かになる。
・その「響き」が「声の溶け合い」を生み出す。基音の音程の正確さだけではない。
・その人の身体から出るその人なりの声をより豊かにする。その声を聴きたい。
・声門下部の空間だけでなく,声門上部の空間の響きも大切。そのために「パイプ」を太く保つ。

 1時間くらいやった後,楽曲を聴かせてもらいました。でも,この1時間でやったことがほぼ生かされていなかったので,「音声奏」(今考えたネーミングです)で,主旋律を歌いながら,身体と声を繋いでいきました。ポリフォニックな楽曲でしたから,主旋律の理解,主旋律の表現欲求は不可欠です。しかし意外に覚えていなかったので「この手の曲は主旋律を生かすために副旋律があるんだよ。主役に関係なく脇役が演技したら一つにならないでしょう。」と伝えました。そのうち身体の開きを活かした音が出てくるようになり,3パートの音が溶け合う響きが時々聞こえるようになってきました。特に男声(1人)の響きが豊かになり,全体の支えらしくなりました。

 学級やサークルなど皆でなにかに取り組むとき,「皆が同じ考え」で取り組む(①)より,「それぞれ違う考え」だけど合意できるところを見つけて取り組む(②)ほうが楽しく豊かな時間となると感じています。①だとそれ以上に広がる可能性がありません。ゴールの100に向かって,ベースも100だからです。でも②なら各自がもつ「周辺」を相互にヒントにしながら豊かに広がっていく可能性があるります。ゴールの100を支えるベースが「人数×100」もあるからです。音楽も同じで,「皆が同じ声」(①)では痩せこけた音楽になります。②のようにそれぞれの人がその人なりの魅力(声)を発揮して合わせることで豊かな響き合いが生まれます。「同質性より多様性」とでも言いますか…。まずは「合唱」というものについてこのように考え方,感覚,価値観を変えることが大切だと思います(特に,コンクールの世界しか知らない方々・高校生など)。

宮古木曜会

 その後19:00から宮古木曜会合唱団のレッスンに行きました。高校生のために身体を使ってやってみせていたので,身体的にもくたくたでした。
 3月17日の本番まであと2ヶ月。でも始まり時点で半分くらいしかいません(0人のパートも)。加えて,発声を終えて歌い始めても他の作業をやっている人がいるという状況,とても残念でした。「私が120kmを2時間かけて宮古に来る(そして雪道を100km運転して夜10時半頃に帰宅する)意味あるのかな?」と思っています。だって私ができる練習は1月28日(日)…この日は主にピアニストと3ステージ分の合わせ,2月8日(木)…2時間のみ,2月18日(日)…この日もピアニストと3ステージ分の合わせ,3月7日(木),と4回しか無いのですから!
 苦手としている宗教曲を集めた第2部のステージも心配なのですが,この日は第1部の日本語の曲を全部,音を出しました。ピアノ伴奏者が来ていてくれた貴重な時間だったからです。
 ピアノ伴奏がなると合唱が聞こえないのです!「身体から出る響きが足りない ← パイプが細い&息の流しが少ない ← 身体を使っていない」ということです。使い方を知らないわけではありません(毎回やっていますから!)。でも身体を使って音・声を出す,歌うという【意識】がなかなか身につきません。

 毎年の定期演奏会を楽しみにいらっしゃる方々に満足して帰っていただくために,私はどうやったら皆さんの魅力を引き出すことができるのか?大きな課題です。

2024年1月10日水曜日

2024年1月開幕週のこと…合唱活動は5つ!

  2024年が始まりました。昨年9月頃から一斉に戻ってきた音楽活動が,今年はどうなっていくか楽しみです。動くことができる時間が増えると思うので,楽しんで活動していきたいと思っています。本年もよろしくお願いいたします。

 1月7日(日)午後に盛岡市の上田公民館で「岩手大学合唱団第70回記念定期演奏会」のOBOG合同演奏の練習がありました。第3部のVivaldi作曲「Gloria」と第2部の「岩手宮澤賢治の世界」です。上田公民館のホールは響きがデッドで合唱には不向きなのですが,そんなことを全く感じさせない音圧で合唱しました!バス,テノールといった男声の響きが厚く,女声も含め全体の声楽的な方向性(倍音構造)が揃っているからでしょう。若々しさも感じられ,この辺ではちょっと聴くことができない(コンクールなどとは異次元の)サウンドになってきたと思います。そしてその夜は近くの中華料理屋で懇親会。遠方から集まった仲間や後輩,先輩方と楽しく過ごすことができました。

 1月8日(月・祝)午前に盛岡市の舘坂橋教会で前日の合唱団のパート練習を行い,昼過ぎから2時間ほどtuttiで先生のレッスンを受けました。この日は本番のオルガニストの劔持先生が私の電子オルガン(Viscount Cantorum VI…plusの前のモデル)を弾いてくださり,ピアノと一緒の伴奏でエネルギッシュな Vivaldi を楽しみました。

 同日のその後,今度は盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの強化練習を2時間ほど。これも先生のレッスンでした。曲は主にBWV177。各パートをどう歌ったら音楽的になるのか,みっちり教えていただきました。そして夜には駅前で新年会。2月11日に予定している無料レクチャーコンサート「ライプツィヒへの旅 vol.4」の団内ソリスト決めを行った後,楽しく語り合いました。東京に戻る同級生のIM君も参加でき後輩と話す機会ともなりました。

 1月9日(火)の夜には盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの通常練習がありました。コンサートマスターのOK先輩によるBWV10のレッスンでした。これがものすごいレベルの内容なのです。もう毎回学ぶことが多く楽しいのです。音楽はもちろんですが,音楽(合唱)する心構え的な内容(考え方っていうのかな)も当たり前のことですが腑に落ちるようにわかりやすく,さらに合唱団にどのように伝えるのかを目の前でやってくださるのです。こんな指導ができたらいいのに…と思いながら,少しでも自分のものにしようと集中して参加しました。

 今週後半もいろいろと予定があります。

 1月11日(木)は夕方に某M高校音楽部のレッスンです。前回の分を挽回できるよう頑張りたいと思います。また夜には宮古木曜会合唱団のレッスンがあります。3月17日(日)に第41回定期演奏会(宮古市民文化会館にて)を控えて残り2ヶ月。少しでもよい音楽を体現できるよう導けるといいのですが…。

 1月13日(土)は合唱音楽研究会奥州&混声合唱団北声会&「歌う会」の第2回の合同練習です。前回は盛岡市の青山でしたが,今度は奥州市に皆さんを迎える番です。そして会場も龍昇殿という新しいところです。新しい場所を開拓するのも楽しいのですが,遠方から集まってくださる方々に楽しく有意義な時間を過ごしていただけることが第一。頑張ります!

2024年1月6日土曜日

お知らせ2つ:岩大合唱団と合唱音楽研究会奥州

  新しいとしを迎えました。本年もよろしくお願いいたします。
 2つの連絡を掲載します。

1.【岩手大学合唱団第70回記念定期演奏会】関連


 明日からの練習日程がメールで伝わってきました。ぜひご参集ください。
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1月5日(金)19時〜 盛岡市上田公民館ホール
1月7日(日)13時30分〜16時30分 盛岡市上田公民館ホール
       17時〜上田八仙閣にて新年会(会費3,500円)
1月8日(月祝)10時30分〜11時30分 舘坂橋教会(パート練習)
        11時30分〜12時30分 昼休憩
                      12時30分〜14時30分 全体練習(オルガン劔持清之氏参加)
1月15日(月)19時〜 岩手大学教育学部附属小学校
1月20日(土)リハ 時間詳細は添付
1月21日(日)本番 時間詳細は添付

1月7日の夜新年会を兼ねて、懇親会を企画しております。奮ってご参加いただき、どうぞ西野までご連絡ください。
それから、本番終了後もレセプションをホテルメトロポリタン盛岡にて17時〜企画しております。会費は6,000円となります。
ぜひ皆様にご出席していただきたいと思いますが、これも西野まで早めにお知らせください。
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2.【合唱音楽研究会奥州】のモツレク全曲演奏会練習関連


 今後の練習についての概略です。いずれも,本番に出られない方でもぜひご参加ください。
◯次回の練習は「全曲演奏会合同練習②」です。
・1月13日(土) 13:30〜16:30
・場所は奥州市水沢の「龍昇殿」!駒形神社の一角にあります。
・駐車場は①みずさわ観光物産センターZプラザアテルイ(無料)または②水沢公園南駐車場(1回300円)です。
・在来線の水沢駅からは「駒形神社」をめざして徒歩で10分。(駅を背にまっすぐ西に向かいます→「メイプル」という(閉鎖された)ショッピングセンターのある十字路を左に曲がり(南を向き)ます→まっすぐ進むと鳥居にぶつかり,その階段を昇ると左手にある建物です。
・今の所,前回最後に取り組んだ終曲を生かして,第1部を中心に最初の方から音を出していこうと考えています。
◯以下のように「合唱音楽研究会奥州」の(合同でない)活動を2回予定しています。
・1月27日(土)および2月3日(土)
・場所は水沢教会
・14:00〜17:00
・ラテン語の読み慣れなど難しいところを中心にする予定です。
◯「全曲演奏会合同練習③」
・2月10日(土)13:30〜16:40
・場所は奥州市水沢の…水沢南地区センター龍昇殿か…未定です
・山田先生のレッスンです!!!!

☆奮ってご参加ください!☆

仲間が増えました!

  今週のこと。  5月14日(火)の夜は盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの通常練習でした。練習曲はなんと《ヨハネ受難曲》の第2稿! 6月のドイツでのカンタータ演奏 の後の取り組みを見越しての先生からのご提案です。このうち2つの大きな楽曲の「初見大会」の後,日曜日に仙台で行った...