2023年3月29日水曜日

【演奏会・聴いてきました】Zホール児童合唱団ミニコンサート(2023. 3. 26 Zホール)


 先日の日曜日(R05.03.26),奥州市のZホールの中ホールで,ミニコンサートが行われました。けっこうな雨模様でしたが,盛岡から出かけて行き,水沢駅からは歩いてホールに向かいました。

 ホール付きの合唱団らしく会館のスタッフの方々が受付などのお仕事をなさっていました。ちなみに入場は無料!開演前のお客さんは60名ほどでした。

 幕が上がると,2段の山台に計20名の子どもたちが登場し,ピアノの先生と指揮の先生も登場,始めに『早春賦』を(ユニゾンで?)聞かせてくれました。
 第1部は『見えない翼』『見上げてごらん夜の星を』『愛の星 地球』『HEIWAの鐘』と計5曲を20分くらい聞かせてもらいました。第2部は『明日という大空』『空も飛べるはず』『世界に一つだけの花』『未来のつくり方』の4曲にアンコールを2曲でした。

 合唱が好きで集まっているようすが,楽しそうに歌っている姿からわかりました。

 聴いていると浅い声が気になりました。ポピュラーな歌を多く歌っているからかもしれません。2つのパートの響き合いの楽しさをもっと出せたらなと思いました。曲間のセリフも素敵な中身でした。自分たちの言葉になっていれば,プライミング効果としてより効果的だったと思います。

 演奏会が終わってから,運営をお手伝いしているSさんに求められた感想を,メールでお送りしたら,お返事の中で「子どもたちを世界にはばたかせることを夢見て立ち上げた合唱団」とお気持ちを教えていただきました。児童合唱団を支える意欲と矜恃を感じました!学校教育では行くことができない音楽の世界に,子どもたちをぜひ誘っていってほしいと思いました。

 いつの日か一緒に音楽できる機会がくるといいなぁ〜って思っています。

2023年3月25日土曜日

【第4回・報告】合唱音楽研究会奥州:教会の響

  昨日( 3/26(土))は,合唱音楽研究会奥州の4回目の活動でした。参加者は30名ほど。その内バスは3名,テノールは1でした。もっと増えると合唱の響きは充実します。でも,3人や1人であっても「歌いたい!」と思って活動に参加するって,素敵です!その意欲に応えなくっちゃ,って思っちゃいます!男声が少ないので今回から並びをSTBAにしてみようと思っています。それからピアニストのYEさんもしっかり予習して,久々にきてくれました。忙しい中,ありがとうね。

 場所は,予告していたように日本基督教団水沢教会でした。活動の30分前から来られる人がきて机や椅子のセッティングを変えるなど会場準備をしました。この準備に参加する方の多いこと!テキパキと進み,人も集まり,予定時刻の10分前くらいにはもう30名近くが座って開始待ちの状態なんです!伝わってくる「やる気」そして「期待」。わくわくしますし,気合が入ります。

 始めに会場を借りるためにご尽力くださった,教会員で他の合唱団員であるTさんをご紹介して御礼を伝えました(練習を聞いてくださっていて,「いいですねぇ」と仰るので「いっしょに歌いましょう」としつこくお誘いしておきました)。
 発声練習の後,歌う前に会長をご紹介しました。SMさんがお忙しい中引き受けてくださいました。リーダーとして信頼のおける方です(副会長は今後の課題です)。どうぞよろしくお願いいたします。それから,今回はソプラノに1名の新入会員がありました。嬉しいですね。
 初めは発声を兼ねて,バッハ(BWV147の10曲目コラール)の復習からでした。音を思い出し,歌詞を思い出して数回繰り返し「口慣れ」をめざしました。前回と違って今回はピアノでの伴奏がつき,しかも教会です!ドイツのプロテスタントの教会の内部のことや,礼拝でのコラールの扱い,会衆での賛美の様子などをお話ししながら,教会で歌う教会音楽を味わいました。
 次はモツレクの「Domine Jesu」の復習でした。後ろのフーガの部分から思い出しながらおさらいしました。前回一通りやっているので,繰り返すたびに精度が上がっていきます。バスの音を取りづらいところは,実はアルトとの掛け合いの構造を理解すると音が取りやすくなることも発見しました(こういう学びこそ大事にしていきたいと思っています)。
 休憩の後,本日のメイン・イベント「Hostias」でした。楽譜をみながら音源(H.リリング指揮)を皆で聴いて曲のイメージをつかみました。前半はどのパートも同じほぼ同じリズムで歌詞をしゃべるし,後半はつい先程苦労した「Quam olim Abrae」と同じになっていることを確認して「お得な曲です!」と見通しを持ってもらいました(リリング先生のこともお話しする機会となりました)。バロック的なヘミオラの構造や,バロックとは違うfpといった強弱記号のことなどもお話ししながら,一通り練習し歌えるようになりました。
 最後に続きの「Sanctus」の前半まで歌いました。第1回だったかにやったのですがほぼ覚えていませんでしたので,「次回はSanctus,そして後半の難しそうなOsannaをやります」と伝えて終わりました。

 終わりには牧師先生にも来ていただきご挨拶していただきました(急ですみませんでした)。牧師先生としては「開かれた教会」を目指しているとのことで,私たちの利用を歓迎してくださいました。私たちとしては教会で教会音楽を演奏できることの喜びや学びがあり嬉しいことです。Win & Win の関係といいましょうか,まちづくりにも貢献できたようで嬉しく思いました。そのうち江刺にも活動場所を見出したいと思っています。

 次回(第5回)は4月9日(日)14:00から,常磐地区センターです。多くの方のご参加をお待ちしています。

2023年3月24日金曜日

30周年…奥州市文化振興財団

  3月23日に(一財)奥州市文化振興財団の30周年記念式典(および祝賀会)にお招きいただき,行ってまいりました。Zホール,Zアリーナ,埋蔵文化財長さセンターなどの指定管理者として運営している団体です。私は奥州市文化会館の周年行事となっているオペラの合唱指導の関わりがありました。

 頂いた「1992-2022 30周年記念誌」によると,私が直接関わったのは,文化会館会館の1992(H4)年の11月22日に行われた第九演奏会,2017(H29)年7月30日の開館25周年記念事業オペラ「ラ・ボエーム」,2022(R4)年7月31日の開館30周年記念事業オペラ「トスカ」の3つでした。生まれ育った奥州市(旧水沢市)から離れていたので,25年間ものブランクがあったようです。1990年代は第九が流行っていたようで,1990年には岩大オケ(合唱指揮),矢巾町,1992年は前述,1994年は旧胆沢町でテノールのトレーナーとして関わらせてもらっていました(…また奥州市で第九がやれたらいいですね)。


 記念式典当日は,オペラをリードしてくださっている及川貢先生や福井敬さん他への表彰がありました(写真は受賞者代表してお話しする貢先生)。
 式典のおしまいには,福井敬さんの歌を「生で」「間近に前から」聴くことができました。テレビではよく拝見し聴く機会が多いのですが,東京にお住まいなので生で聴くには出かけなければなりません。また,間近で聴いたのはオペラの舞台上でしたし,Zホールの大ホールでのリサイタルは聴いたことがありましたが中ホール(それもシートを格納した平たいフロアの響く状態)では初めてでした。
 素晴らしい音色とパワーにあらためて驚きました(祝賀会前のロビーで「体の中の空間を大きく感じることだよ」とアドバイスいただきました)。

 オペラの運営には水沢信用金庫さんのバックアップも大きいようでした。地元企業の応援,本当にありがたいことです。4年後の開館35周年には何をするのでしょう?そしてそこにむけてどんな準備をしていくのでしょう?ホール(財団)が設けてくれる「機会」をその時だけのものにしない,「広がり」や「地力」が奥州市には必要なのだと私は感じています。

 そういえば,10月14日(土)に合唱が参加するイベントがあるようです。去年のオペラ参加者にはご案内がいくそうですが,みなさん奮ってご参加くださいね。
 それから,明日(3月26日)には14:00からZホール児童合唱団のミニコンサートもあるようです。皆で応援にいきましょう!

2023年3月17日金曜日

【第4回・やります!】合唱音楽研究会奥州in日本基督教団水沢教会03/25(土)

   次回の「第4回」は…

日時:2023年3月25日() 14:00〜17:00
場所:日本基督教団水沢教会(水沢搦手丁) ← お間違え無きよう!
   奥州市役所と水沢病院と水沢小学校の中間あたりです。水沢保育園がとなり。
内容:①「Hostias」以降の曲,②バッハ作曲BWV147の第10曲コラール,など

 前回練習(03/12)のあと,日本基督教団水沢教会に事務局長と一緒にご挨拶&内覧に行ってきました。牧師の山下先生にご案内いただきました。(ご紹介くださったアンサンブル・コンフオーコのTさんもきてくださいました。ありがとうございました。)

 天井が高く広い空間で,よい響きです。密集を防ぐために椅子と椅子の間に長机がありますが,それでも40名くらいは座れそうです(移動してもよいそうです)。正面に十字架があります。アップライトピアノは左手の方にあり(その日は全面修理中),足踏みのリードオルガン(ストップ付き)も近くにありました。いずれも使って良いとのことです。
 冷暖房なども使ってよいとのことで,スイッチなども教えていただきました。

 教会で合唱するのは,盛岡だと当たり前なのですが,奥州市ではあまりない(水沢清書バプテスト教会は以前からやっていました)ようでしたので,今後可能性を広げていければいいなと思っています。また宮古木曜会合唱団では日本基督教団宮古教会とのご縁で,かつては練習場として使わせていただいていましたし,クリスマス・イヴ礼拝にも参加して歌わせて頂いたりしています。礼拝に参加すると教会音楽のもつ意味がとてもよくわかります。ですから,そのような関係が作っていけたらと考えています。

 土曜限定でお借りできるとのこと。今後,土曜日はこちらになると思います。お間違いのないようにいらしてください。そうそう,駐車場は西隣の保育園の(隣はダメ)向かいの駐車場をご利用ください。なお,市役所から歩いても水沢地区センターから歩くとしてもそれほど遠くありません。健康な方は足腰を鍛え準備運動も兼ねて歩いてくることをお勧めします(私は第2回の水沢地区センターには水沢駅から歩いて行きましたよ!)。
 たくさんの方(特にテノール!とバス)のご参加をお待ちしています。

2023年3月12日日曜日

【第3回・報告】合唱音楽研究会奥州:外国語は難しい

  3回目の活動を行いました。場所は水沢南地区センターの音楽室でした。

 今回の参加者は開始時点で30名,その後数名増えました。そしてなんと,今回が初めてのご参加という方が5名ほどいらっしゃいました!夏のオペラ「トスカ」に参加したので続けてみたいと参加してくださった方や,高校・大学と合唱していたがそれ以来数十年空けて久々の合唱活動の方など動機はそれぞれですが,そういう様々な方々に楽しんでいただけるようにしていきたいものだと考えています。(学校教育と違った難しさはここですね。学校教育は基本的にレディネスが同程度と想定しているのに対して,社会教育は様々なレディネスの状態を想定して,その方々皆さんに満足いただけるように指導(運営)していかなければならないという点。様々な引き出しとどの引き出しから出すかを的確に判断する力が必要です(程度の差こそあれホントは学校教育でも同じですよね)。)残念なのは,テノールが0名だったこと。バスは4名もいたのに…テノール大募集です!!

 発声練習の後「Domine jesu」に取り組みました。まずは思い出すために歌詞なしで一通り歌い(ここまでで約1時間),その後本日のメインイベントの歌詞づけをやりました。まず対訳をみながら発音を聴き真似てもらっておおよその意味を説明し,1文ごとにその部分の楽譜を見ながらリズム読みをし,その後音をつけて歌っていきました。歌詞をつけて初めからおしまいまで歌えるようになるまで約100分でした。今日はなんとピアニストがいないのにもかかわらずです!素晴らしい音楽性を発揮してくれています!

 後半は,今日持って行ったバッハ作曲「Jesus bleibet meine Freude」(BWV147-10)です。はじめにこの曲を取りあげるねらいをお話ししました。
①バッハは西洋音楽の基礎を作った人(モーツァルトの音楽にも繋がっている)
②でもドイツ語も音も難しいので,取り組む機会があまりないであろうこと(声楽曲が多いことすら知られていない)
③バッハも経験して欲しいが,比較的難しくない(しかも知られている)曲

 G-dur なので音出しはそう難しくはありませんでした。ドイツ語が難しそうでした。でも「分かったらやろう,と思わないで。音楽は分からなくてもできればいい。音楽の基本は真似っこ。分かる楽しみはあとでもいい…」といいながらとにかく真似てもらいました。最終的には歌詞をつけて最後まで歌うことができました。

 ピアノ伴奏がない中でも「Domine Jesu」をラテン語で一通り歌えるようになり,「Jesus bleibe meine Freude」もドイツ語で歌えるようになりました。これは素晴らしいことです!参加者の皆さんの音楽性の高さを示しています!(ちなみに,合唱練習時にピアノ伴奏をやたらに付けないほうが歌い手は鍛えられると私は考え実践しています。耳が働くんですよね。)

 次回は3月25日(土)搦手丁にある【日本キリスト教団 水沢教会】の予定です。水沢病院と奥州市役所の間あたりのところです。曲は「Hostias」からです。「Domine Jesu」ができればあとはそれほど難しくはありません。また皆で楽しんで音楽していきましょう!

2023年3月8日水曜日

【第3回・やります!】合唱音楽研究会奥州in水沢南地区センター03/12(日)

  今度の「第3回」は…
日時:2023年3月12日(日) 14:00〜17:00
場所:水沢南地区センター音楽室 ← お間違えの無よう!
内容:①「Domine Jesu」の歌詞つけ,②バッハ作曲BWV147の第10曲コラール

 たくさんの方のご参加をお待ちしています。特にも男声は,初回2名(T1,B1),2回目5名(T2, B3)と増えつつあるので,さらに増えると嬉しいですね。連れてきてください!


 チラシを新しくしました。ここからコピーしてご利用ください。

【演奏会・やりました!】宮古木曜会合唱団第40回定期演奏会

  先日の日曜日(2023年3月5日),都木曜会合唱団の第40回となる定期演奏会を宮古市民文化会館で開催しました(以前ご案内したものです)。


 当日は良い天候にも恵まれ,いつもより多めのお客様が聴きに来てくださいました。「来し方をふりかえる24曲」と題して,これまでの演奏会で取り上げた曲の中からの選曲でした。私は第2部「宗教曲編」の6曲と第3部の14曲とアンコール1曲を指揮しました(写真は第1部)。

 歴代の指導者の先生方もたくさん聴きに来られました。奥州市の合唱仲間も,盛岡の合唱団の方々も遠路遥々きてくださいました。毎年聴いてくださる方々が多いのは,嬉しいことです。

 聴いてくださった方々からは「ハートフルで素敵な演奏会」「言葉がちゃんと届きました」「丁寧に丁寧に歌っている」「聴く人に寄り添う感じ」「女声の声量を男声がちゃんと聴いていてとても良くアンサンブルしていた」「第2部の外国語の曲は難しく,第3部のほうがよかった」「音楽的だった」…と感想をもらっています。また毎回アンケート用紙を回収しているので,聴いた方がどのように感じられたのかを知るのがとても楽しみです。

 東日本大震災の翌年のシーズンの第30回から指揮しているので11回目ということになります。年々力量は上がってきていると思います。というのも,本番ではリハーサルではやらないことを何度も仕掛けたのですが,指揮によくついてきてくれて,飛び出し(タイミング的にも音量的にもハーモニー的にも)もほとんどなかったからです。ともすると自分の感情を垂れ流して満足したり,自分が声を出して聞かせることで満足したりする合唱が多いものです。しかし「表現して伝える」「音楽を(声を)コントロールする」「全員で一つの音楽にする」ということをリハーサルで繰り返し伝え,それをしっかりと理解して表現に取り組んでくれたおかげで,前述のような感想を頂けたのだと思います。

 来シーズンはどうなるかまだわかりませんが,宮古の地の歴史ある音楽団体として,素敵な音楽を提供してくれればと思っています。歌い手の皆さん,そして聴きにきてくださった皆さん,ありがとうございました。

P. S. 
 ご希望があればYouTubeに一部分を「限定公開」できます。お声をお寄せください。

2023年3月2日木曜日

二部合唱の難しさ&ポイント(小学5年生の指導から)

  先日(2/28),小学5年生90名ほどを相手に,二部合唱の指導をしました(実質30分間)。学年の担任団は「主旋律は覚えた。副旋律も覚えた。でも合わせるとつられてしまって合唱にならない。」との課題を感じていました。楽曲は栂野知子作詞・作曲の『明日へつなぐもの』。ユニゾンで歌い出し,サビに入るところから3度音程でほぼ並行して動き,コーダの部分は独立した旋律の「掛け合い」構造になっています。

 授業が始まり,子どもたちと担任団とで今の課題を話し合いながら本時の課題「声の出し方と釣られないで歌う方法を学ぼう」にまとめてバトンタッチされました。

 まず聞かせてもらうと,次の3つを感じました。
①フレーズが短く,その終わりで音楽の張りもなくなる。
②二部になるべきところの音楽がもやもやしている。歌えていない。
③でも,コーダ部分の「掛け合い」の二部合唱はいい感じ!

 そこで,まず,「掛け合い」はできるのに「並行して動く」ところの音が取れず曖昧になってしまうのはなぜか,考えました。「掛け合い」は旋律(音高)のみならず歌詞もリズムも違う2つの旋律から成っているから違いがわかりやすい。一方「並行して動く」ところは歌詞もリズムも同じで音高だけが違います。つまり彼らはリズムの違いは認識しやすいけれど,音高の違いを認識するのは不得手ということ。そのことを伝えると「なるほど〜」といった反応でした。そこで,音の高さを手の位置(高さ)に置き換えて音高を視覚化してみました。ユニゾンから二部合唱に分かれるところ(②のところ)の音高は,主旋律は「ソ→レ(上)→ド(上)ー」と5度上がって2度下がる旋律。一方副旋律は「ソ→ミ→ラー」と3度下がって4度上がる旋律。この動きを手の高さを変えながら歌わせました。それまでの学習で階名称をしたり音の高さを空間的な高さとして捉えたりすることが十分でなかったのか,なかなかうまく捉えられない子どもも結構いました。『風船の階名』を授業のときにいつも張り出しておくだけで違ってくると思うのですがね。

 感覚として掴めてきたであろうころに,次の問題に取り組みました。それは①のことです。息を十分に吸って,それを十分に使って声を出していないので,声量が少なく声の張りもないのです。そこで次のように伝えました。「歌うと言うことは『運動』なのです」と。すると「え?」という反応!食いついてくれました!あとは簡単に腹や喉の筋肉を使う様子を見せて真似させて歌わせました(ユニゾン部分)。音域が低い(B-dur)ので,少しずつ上げて(移調して)伴奏を弾き(C-dur, D-dur, F-dur),高い音を出させました(そしてまた戻っていく)。こうなると体を使わないわけにはいきませんからね。加えて,フレーズが短く歌詞の「単語」ごとの歌い方になっているので,文として歌うことを要求し何度か歌わせて音を保つことにも慣れさせていきました。

 声に張りがでてきたところで,そのまま二部合唱の部分に入っていくと…2つの音が重なって響き合うではありませんか!素敵な二部合唱になってきました。

 「それぞれがしっかりと歌って主張しないと,二部合唱のような響き合いは作れないんだよ。自信がないからといって声を出さずにモニャモニャしていると強いところに引っ張られて行っちゃう。これは実は歌だけでなく,他の学習や生活の場面でも同じこと。主張し合うことで響き合える。主張しないでいると自分の考えと違う方に引っ張られて巻き込まれてしまって,やりたくないと思っていてもやっちゃったりすることになるんだ。」と話しました。

 30分ほどの学習時間はあっという間に過ぎましたが,子どもたちが「自分たちの声が出るようになった!」「二部合唱に聞こえた!」と実感して終えることができました。放課後になって担当していた先生と学習会(反省会)をしたら,「自分も声がでるようになって驚いた」と言ってくれました。自分が変わったことを喜んでもらえるのが嬉しいんです!また機会をくださいね。

2023年3月1日水曜日

【演奏会・やります!】03/11 3・11祈りのコンサート第10回最終回!


 2011(H23)年3月11日の東日本大震災以降毎年3月11日に続けてきた演奏会「3・11祈りのコンサート」,コロナ禍の影響を挟んで今回が第10回,そして最終回となります。

 演奏曲目は毎回,Mozart作曲の"Ave verum corpus"と"Requiem"。今回の"Requiem"は(前記事でもご紹介したミヒャエル・オシュトリーガ版です。ズュスマイヤー版の伝統的なものををこれまで演奏してきましたが,新しくベーレンライター社から出版されたこの版の演奏をもって追悼しようということになりました(詳しくは河北新報ONLINEのこの記事)。

日時:2023年3月11日 14:46黙祷・開演
場所:電力ホール(電力ビル7階・仙台市)
指揮:佐々木正利
ソリスト:藤原優花S,我妻万希子A,我妻健太T,深瀬廉B
演奏:「3・11祈りのコンサート」合唱団&管弦楽団

 合唱団は,仙台宗教音楽合唱団(44名),東北大学混声合唱団同窓会「秋の子」(51名),山響アマデウスコア(26名),盛岡バッハ・カンタータ・フェライン(25名),熊友会ヴォーカル・アンサンブル(7名),岡山バッハカンタータ協会(5名),岩手大学合唱団(5名),東北大学混声合唱団(2名),東京21合唱団(3名),および一般参加(6名)と,全国から集まって170名を超える大所帯となりました。

 3月5日にオケ合わせの予定なのですが,私は(この合唱団のコンサートマスターを任せられたのですが)宮古木曜会合唱団の定期演奏会の本番があり参加できません(お役目はもう一人のコンサートミストレスのOAさんにお願いすることとしました)。したがって私自身がオケと合わせてオシュトリーガ版を体験できるのは演奏会当日のみとなってしまいました。

 丁寧に音楽し,「常に新しい気持ちで震災と向き合」ってきたいと思っています。

仲間が増えました!

  今週のこと。  5月14日(火)の夜は盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの通常練習でした。練習曲はなんと《ヨハネ受難曲》の第2稿! 6月のドイツでのカンタータ演奏 の後の取り組みを見越しての先生からのご提案です。このうち2つの大きな楽曲の「初見大会」の後,日曜日に仙台で行った...