2026年3月15日日曜日

【宮古木曜会合唱団】本番まであと2週間


 3月15日(日)の午後,盛岡から岩泉経由で宮古市の磯鶏幼稚園に行き,宮古木曜会合唱団の強化練習に参加しました。

 3月29日(日)が第43回定期演奏会の本番ですから,あと2週間ということになりました。この日の練習プログラムは前回の強化練習同様,はじめに《島よ》,次に第1部,最後に第2部でした。合唱団の傾向も似ていて,《島よ》は音楽より声が優勢になってしまっていましたし,第1部は声が比較的よくでていて扱いやすかったです。

 第1部は本番の曲順に取り組みました。まずビクトリアの《O magnum misterium》。①音楽が重くなり前に進まないので,「伸び縮みしても,定速のビートを共有しましょう。」,②前のフレーズを歌い切ってから息を吸っているので,「次のフレーズを歌うためにブレスをしましょう。」,③各パートが(主に発声法の問題で)はみ出してくるので,「混り合った(溶け合った)音が聴きたいのです。」と目標を示しながら練習しました。

 次に《El noi de la mare》は全体に立派だったので,「クリスマスの家族の食卓を囲む感じの音楽に。アルト以下のパートは主旋律のバックコーラスだから「クールファイブ」みたいにソプラノに付けるだけでよし。」と全体のイメージをお伝えしました。

 そしてシューベルト作曲の《子守唄》は,みなさんよく歌詞を覚えていらしたので,譜面を見ないで歌うことや,赤ちゃんに語りかける雰囲気を表現することをお願いしました。またフリース(モーツァルト)作曲の《子守唄》も歌詞を頑張って覚えてきた方が多かったようですので,「あくまで「子守唄」ですから,大切でかわいい赤ちゃんを目の前にして寝かしつけて。」とお願いしました。ドイツ語3番の歌詞がまだ十分ではないようで,1番に比べてもたついていました。

 私の練習時間は今度の木曜日3月19日が最後です。そこではフリース(モーツァルト)の《子守唄》とメンデルスゾーンの《緑の森よ》を取り上げることにして練習を終えました。


 第3部の《島よ》は,高校生や団員ではなく島よを歌うため参加していらっしゃる方も一緒なためか,とても苦戦していました。明らかなのは,時々出現するユニゾンのが一つにならない問題でした。声を出すこと,歌うことにばかり気持ちが向いてしまって,聴くことが疎かになっているように感じました。聴き合わなければユニゾンだけでなくハーモニーだって表現だってまとまりません。あと2回の通常練習で「聴き合う」ことを意識付け,皆で一つの表現を目指すように方向付けたいと思います。

 3月29日(日)は宮古市民文化会館大ホールで14:00開演,入場料は500円です。皆丁寧に音楽を表現する(ようがんばっています)ので,ぜひ足をお運びください。お待ちしています!

【演奏会・聴いてきました】花鳥風月〜レクイエム 3.11東日本大震災に寄せて〜

 3月14日(土)の午後,釜石市民ホール TETTO ホールBで開催された,アンサンブル花鳥風月の演奏会を聴いてきました。プログラム・パンフレットの冒頭には,「2018年秋,メンバーの一人が海外から帰国したのを機に岩手県在住のメンバーに声がけすることで始まった女性アカペラアンサンブル。日本文化を大切にする一方,日本では知られていない他国の曲も演奏し,音楽の楽しさを広めていく活動をしています。」と結成の経緯や活動の趣旨が記されていました。当日出演メンバーは歌い手8名,ピアノ1名で,そのほとんどが知り合いで,すでに何度も開催している演奏会(今回は通算11回目)になかなか行けなかったので,今回釜石まで(道の駅を訪ねながら)出かけました。ちなみに会場の釜石市民ホールTETTOは「釜石の第九」の会場として何度も利用したことがあるところです。

 プログラムは以下でした。
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G. フォーレ作曲(ラトクリフ編曲)《レクイエム》Op. 48
F. T. フレーリヒ作曲《モテット》より「2. コリント人への手紙より」「5. ルカによる福音書より」「詩篇第36篇」
三善晃編曲《唱歌の四季》
三善晃編曲《山田耕筰による五つの歌》
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 各パート2名程度でアンサンブルに取組むのはとても難しいことと思います。また指揮者を置かず聞き合い見合うことで音楽をまとめていくことも難しいことと思います。ア・カペラの現代(フレーリヒ作曲)モテットや三善晃編曲の難しいピアノ伴奏付きの合唱曲をとりあげるなど選曲も含めよいチャレンジをしているなと思いました。立ち位置を入れ替えるなどの工夫も工夫もしていました。

 一方,声楽を学んだ方々のためか,どうしても声を出したくなるのでしょう。特にフォルテと思われる部分はそれぞれの方の声が表に出てきてしまって,音楽が無くなり,どの曲も同じ表情になってしまうのが残念でした。柔らかいところはとても素敵な音楽をしていたのでなおさらでした。

 頑張っている方々の姿を見るのは大変刺激になります。私も様々工夫をしながらチャレンジしていこうと思いました。

2026年3月9日月曜日

【合唱音楽研究会奥州64】音取り順調!学びの成果のあらわれ!

 3月8日(日)の午後,日本キリスト教団水沢教会で64回目となる合唱音楽研究会奥州の活動を行いました。

 今回私はめずらしく開始時刻ギリギリに到着したのですが,会場に入った途端に,人数がとても多く感じられました。全部で40名ほどいたかもしれません。「教会で教会音楽を」と奥州市内の教会をお借りして活動するようになったのですが,現在の規模では会場として狭くなってきたのかも知れません。でも良い雰囲気と響きは魅力的です。

 発声の後,まずは前回歌詞をつけたモーツァルト作曲のオルガンソロミサkv.259の《Gloria》から取り組みました。思った以上に覚えていて(失礼!),良い感じで歌い通せました。歌い慣れることを目指して短い部分を繰り返したりしているうちに,前回参加できなかった方々もだいぶ歌えるようになったようでした。前シーズンに取り組んだパレストリーナの《ミサ・ブレヴィス》での学びが生かされているのでしょうね。

 次に,《Credo》の音取りに進みました。これまで新しい曲の音を出す際は各パートを移動ドでしかも無伴奏で全部さらうところから始めてきました。しかし読譜能力がだいぶ高まったし,①ハ長調,②ピアノ伴奏付き,だったので「初見大会」にチャレンジしました。初見で一気に通して歌って楽曲の概要をつかむことです。ゆっくりながらピアノ伴奏に乗って移動ド(といっても基本はハ長調の楽曲ですが)で歌って通してみました。するとなんとか最後まで辿り着くことができました!予習なさって来た方もあったと思いますが,以前よりも確実に楽譜から音が浮かぶようになってきていると感じました。

 続いて前回初めて音を出したチルコットの《Furusato》を復習しました。いきなり歌詞唱にチャレンジしたためかあまりよく歌えなかったので,1番の歌詞にあたる部分までを階名唱を交えながらおさらいしました。

 最後に源田俊一郎の《ふるさとの四季》の「紅葉」「冬景色」に取り組みました。転調のポイントなどを確かめておさらいしました。

 次回は①《Credo》の音をおさらいして歌詞付け,②《Furusato》の2番,③《ふるさとの四季》の「冬」「ふるさと」と進めていきたいと思っています。次回3月22日水沢南地区センターでの活動は時間を変更しました。9:30〜12:00です。ご注意ください。午後(14:00〜)に前沢ふれあいセンターでZホール児童合唱団のミニコンサートが予定されているからです。少ない人数ながら菊池葉子先生と一緒に音楽を楽しんで学んでいる子どもたちの発表を,みなさん,ぜひ聴きに行って応援しましょう!


2026年2月27日金曜日

【宮古木曜会合唱団】ドイツ語歌唱は難しい!

 2月26日(木),盛岡某高音楽部で来年7月20日(月・海の日)の定期演奏会で演奏する《私のいのちは》《ほたるこい》《烏かねもん勘三郎》の合わせ練習をした後宮古に向い,夜の宮古木曜会合唱団の通常練習(於,山口公民館)をやってきました。発声を始めた時点では5名しかおらずとても心配したのですが,少しずつ増えてほぼフルメンバー(といっても「団友」の方々はいませんが)となりました。

 前回の強化練習の時には身体が比較的鳴っていることに満足してしまった感がありました。一方今回は,発声練習の段階でなかなかいい音が出はじめていたのですが,《子守唄》のドイツ語がドイツ語になっていないことがとても気になりました。健闘してはいるのですが,言葉のニュアンスが表現されていませんでした。これは本当に難しいことです。そこで順を追って取り組んでみました。
1.意味を確かめる。
 胆なる逐語訳ではなく,その語の意味を想起しやすいように他の言葉との関連も話してみました。例えば英語と響きが似ている場合は「Schäfchenは羊ちゃん。seepちゃん。」といったように。
2.(音読でなく)朗読する。
 ただ音に出して読むのではなく,意味や様子を表現しながら読むことを要求しました。
3.楽譜のリズムに「寄せて」読む「リズム読み」
 これがとっても難しいようでした。音符を意識したとたん,言葉のリズムではなく音符のリズムを優先するようになってしまうのです。先日,盛岡バッハ・カンタータ・フェラインで小野寺貴子さんとハンス・クリストフさんに教わった「細かい音符(16分音符)を旋律の中で生かすためには,テンポを優先しない。」ということと同じです。「音符のリズムでなく言葉を優先して!」「同じ八部音符でもそれぞれ長さは違いますよ。」「急がず,いいたいことを丁寧に。」と口酸っぱく言い続けて練習しました。
4.楽譜通りに歌う
 音の高さを意識して歌い始めると今度は声が浮いてしまって,響きがなくなったり飛び出したりハモらなくなったりしてしまいました。語尾のシラブルが浮かないように体をコントロールすること,「e」の母音が浅くならないようにすること,そして「子音を(タイミング的に)前に出すこと」などを一つひとつ指摘し改善に向けて練習し…と繰り返しました。

 3月29日(日)の本番まで,私の練習は3月15日(日)の強化練習と3月19日(木)の通常練習の2回しかないので,暗譜をお願いしました。全てを暗譜するのは難しいでしょうから,とりあえず「音を伸ばしている間に先を確認していいから,ドイ語の歌詞を歌う段になったら楽譜を見ないで歌う」と言葉と意味を先取りする「プチ暗譜」です。だって,次に歌うことが自分の中に浮かばなかったら表現なんてできるわけありませんから。もちろん私も練習をがんばります!

2026年2月23日月曜日

【演奏会・聴いてきました】第17回CLASSIC CONCERT「ブリランテ」


 2月23日(月・祝)の午後,盛岡市民文化ホール・小ホールに,Music Players Company「Brillante」による「CLASSIC CONCERT」を聴きに行ってきました。主催しているグループの「ブリランテ」は岩手県の音楽科教員有志のグループで,今回は第17回のコンサートでした。

 プログラムは6つ(ソロ4,アンサンブル2)で,二重唱とその伴奏の3人組の知人の演奏を目当てにでかけたのですが,ピアノ伴奏でお二人,オルガンでお一人と思いの他多くの知人が出演していて驚きました。

 私も在職中から音楽活動に関っていましたが,お仕事で忙しい中でも音楽に向き合うことはとても大切だと思います。音楽というものが生ものだから音楽の現場にいないと学べないということはもちろんですが,音楽することが生活や人生において大きな価値のあることだからです。

 一人ひとりが一言解説をしながら2〜3曲演奏していました。なかでもバッハ作曲(ブゾーニ編曲)の《シャコンヌ》BWV1004のピアノ演奏(中学校にお勤めの高杉さん)や,ソプラノとメゾソプラノ(中村さんと菊地さん,お二人とも小学校勤め)ニ重唱(ピアノ伴奏は合唱音楽研究会奥州でお世話になっている八木絵未さん)など,オーセンティックな「クラシック」の演奏でした。音楽の様式をしっかり掴んでいて,シャキッとした演奏でした!よく聴きながら丁寧に真摯に音楽や演奏に向き合ってきたことがわかりました。

 こういう真摯な取り組みの演奏会,いいですね。来年も2月23日に開催するとのことでしたので,楽しみに待ちたいと思います。

2026年2月18日水曜日

【盛岡バッハ・カンタータ・フェライン】音楽!声楽!歌!

 2月17日,火曜日の夜,いつものように盛岡市の舘坂橋教会で盛岡バッハ・カンタータ・フェライン(以下,「フェライン」)の通常練習が行われました。

 この日はドイツから,フェラインの会員である小野寺貴子さんとクラヴィーア奏者で合唱指導もなさるハンス・クリストフさんが参加されました。小野寺貴子さんは先日の土・日に開催されたグルッペ・ベッヒライン主催,フェライン後援の声楽の公開レッスンの講師をつとめられました。

 練習の後半,小原コンサートマスターの指導の下,お二人からたくさんのアドヴァイスをいただきました。まずはBWV147の10曲目のコラール,そしてシュッツの"Ein Kind ist uns geboren"の中間部分。

「子音も歌のうち。子音も歌う。」…一筆書きの息の中に入れる意識,そして子音の発音に際して楽器の形を変えないことで子音が響く。
「細かい音符(16分音符)を旋律の中で生かすためには,テンポを優先しない。」…テンポを一定に保つことを無意識のうちに前提するため,言葉を生かせていない。テンポが揺らいでもいいように「バッハは書いている」とも。
「音楽がどこに向かうか理解し共有する。」…まずは自分のパートのフレーズがどこに向かっているのか,そしてそれが全体の音楽とどう関っているか。
「そのためにも他のパートの音や動きを聴くことが大切。」

 他のパートを聴くことについては,先日山形で指揮していただいた鈴木秀美さんの著書『通奏低音弾きの言葉では,』で理想的な通奏低音のチェロについて「和声感のあるチェロ」と書いていることと繋がりました。そしてこれは通奏低音だけでなくどのパートにも多かれ少なかれ必要なことと思いました。

 しかし,そういった「言葉」によるアドヴァイス以上に,彼女の歌う「うた」や「息づかいの運び方」など声で示して聞かせてくれる音楽のなんと音楽的なこと!なんと素敵なこと!これぞ「声楽」(声で成す音楽)なのだということを感じました。

 自分の大学院生時代に音楽学の先生が「言葉で語り尽くせないことを表現するのが音楽なのに,音楽学はそれを言葉で語ろうとする。大きな矛盾。」と講義の最初におっしゃっていましたが,まさに音楽でなければ伝わらないものがあります。そこにこそ価値がありそれを大切に音楽活動していくことを忘れてはならないと思いましたし,そういうことを感じさせてもらえる環境で学ぶことができることを有難いこととあらためて思いました。

2026年2月15日日曜日

【宮古木曜会合唱団】開始2時間後は良い響き(でも,表現したいことは…?)


 2月15日(日)の午後,宮古市の磯鶏幼稚園のホールで宮古木曜会合唱団の強化練習がありました。3月29日(日)の本番となる第43回定期演奏会まであと1ヶ月,私の練習回数も今回と2月26日(木)の通常練習,3月15日(日)の強化練習,3月19日(木)の通常練習と残す所4回となりました。この日は日曜日でもあってほぼフルメンバーが参加してくれました。宮古はとても温かく,3月あるいは4月のような穏やかな空気でした。

 開始から2時間は第3部《島よ》の練習でしたが,その後の1時間をもらって第1部『ヨーロッパ音楽の愉しみ』のステージの楽曲に取り組みました。まずは日本語からと考え《緑の森》,続いてギター伴奏の付くシューベルト作曲の《子守唄》,続けてフリース(モーツァルト)作曲の《子守唄》,最後にビクトリアの《O magnum mysterium》を通しました。《El noi de la mare》だけは音を出せませんでしたが,どの曲も思ったよりは良い感じでしたので安心しました。

 基本的に声がよく鳴っていて溶け合っていました。テノール6名,バス5名と全体の半数が男声がで厚かったからかもしれません。また前半の2時間の《島よ》練習で声をたくさん出していたことが「発声的には」よかったのだと思います。木曜日の通常練習は1回2時間(19時から21時)しかありませんから,十分に「身体という楽器」が鳴らないうちに終わってしまいます。4時間の強化練習の中間の時間を割りふってもらってとても助かりました!

 前半の2時間聞かせてもらった《島よ》。宮古高校音楽部の生徒さんや「「島よ」を歌う会」として参加の方もいらっしゃって,よく声は出ていましたが(高音で身体を使えていないところは気になりました),言葉や音楽の奥にある世界が聞こえてこないのは残念です。先日,昨年11月に放映されたNHK総合テレビの番組「あさイチ」のプレミアムトークのコーナーに指揮者の山田和樹さんが出ている番組を録画で観ました。司会者の華丸・大吉さんらが「指揮者が違うと音楽が変わるんですか?」と疑問を呈していましたが,逆に考えると,同じ譜面を見て正しい音を出していればだれがやっても同じ演奏になるはず,と考えていたのではないでしょうか。これはおそらく多くの方が小学校での音楽教育によって学んだ(染みつけられた)ものと思います。歌でも器楽でも音符通りに「正しく」音を出すことをゴールに指導され,「正しい」かどうかテストで測られ評価される。そんな音楽授業のルーティーンが繰り返されることで「同じ譜面を見て正しい音を出していればだれがやっても同じ演奏になるはず」的な発想が生まれるのではないか,とその時思いました。合唱も同じこと。正しく音をとって歌っていれば正しい演奏になると思って声を出しまくっていては『音楽』にはなりません。楽譜なんて音楽の骨組しか伝えていない(伝えられない)メディアだと思います。その骨組から何を読み取ってどのように肉付けするのか,作詞者,作曲者が何を表現したかったのか,それを考えて音にしていくことではじめて音が『音楽』になっていくのだと思います。そしてその読み取り方に演奏者の個性が表れるのです。正解はありませんから。

 この言葉はどんな心境から出てくるのか,この旋律は何を思って作曲されているのか,このリズムは…と各自が意識的に楽譜にあたり読み解くことなく指揮者に言われた通りに音を出しているだけでは,聴き手の心に響く音楽にはならないと思っています。残されたあと数回の練習ですが,丁寧に楽譜に向き合い,表現したいことを表すための手段身に付け(力量高め)ながら本番でのより良い演奏を実現しましょう。

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