2月15日(日)の午後,宮古市の磯鶏幼稚園のホールで宮古木曜会合唱団の強化練習がありました。3月29日(日)の本番となる第43回定期演奏会まであと1ヶ月,私の練習回数も今回と2月26日(木)の通常練習,3月15日(日)の強化練習,3月19日(木)の通常練習と残す所4回となりました。この日は日曜日でもあってほぼフルメンバーが参加してくれました。宮古はとても温かく,3月あるいは4月のような穏やかな空気でした。
開始から2時間は第3部《島よ》の練習でしたが,その後の1時間をもらって第1部『ヨーロッパ音楽の愉しみ』のステージの楽曲に取り組みました。まずは日本語からと考え《緑の森》,続いてギター伴奏の付くシューベルト作曲の《子守唄》,続けてフリース(モーツァルト)作曲の《子守唄》,最後にビクトリアの《O magnum mysterium》を通しました。《El noi de la mare》だけは音を出せませんでしたが,どの曲も思ったよりは良い感じでしたので安心しました。
基本的に声がよく鳴っていて溶け合っていました。テノール6名,バス5名と全体の半数が男声がで厚かったからかもしれません。また前半の2時間の《島よ》練習で声をたくさん出していたことが「発声的には」よかったのだと思います。木曜日の通常練習は1回2時間(19時から21時)しかありませんから,十分に「身体という楽器」が鳴らないうちに終わってしまいます。4時間の強化練習の中間の時間を割りふってもらってとても助かりました!
前半の2時間聞かせてもらった《島よ》。宮古高校音楽部の生徒さんや「「島よ」を歌う会」として参加の方もいらっしゃって,よく声は出ていましたが(高音で身体を使えていないところは気になりました),言葉や音楽の奥にある世界が聞こえてこないのは残念です。先日,昨年11月に放映されたNHK総合テレビの番組「あさイチ」のプレミアムトークのコーナーに指揮者の山田和樹さんが出ている番組を録画で観ました。司会者の華丸・大吉さんらが「指揮者が違うと音楽が変わるんですか?」と疑問を呈していましたが,逆に考えると,同じ譜面を見て正しい音を出していればだれがやっても同じ演奏になるはず,と考えていたのではないでしょうか。これはおそらく多くの方が小学校での音楽教育によって学んだ(染みつけられた)ものと思います。歌でも器楽でも音符通りに「正しく」音を出すことをゴールに指導され,「正しい」かどうかテストで測られ評価される。そんな音楽授業のルーティーンが繰り返されることで「同じ譜面を見て正しい音を出していればだれがやっても同じ演奏になるはず」的な発想が生まれるのではないか,とその時思いました。合唱も同じこと。正しく音をとって歌っていれば正しい演奏になると思って声を出しまくっていては『音楽』にはなりません。楽譜なんて音楽の骨組しか伝えていない(伝えられない)メディアだと思います。その骨組から何を読み取ってどのように肉付けするのか,作詞者,作曲者が何を表現したかったのか,それを考えて音にしていくことではじめて音が『音楽』になっていくのだと思います。そしてその読み取り方に演奏者の個性が表れるのです。正解はありませんから。
この言葉はどんな心境から出てくるのか,この旋律は何を思って作曲されているのか,このリズムは…と各自が意識的に楽譜にあたり読み解くことなく指揮者に言われた通りに音を出しているだけでは,聴き手の心に響く音楽にはならないと思っています。残されたあと数回の練習ですが,丁寧に楽譜に向き合い,表現したいことを表すための手段身に付け(力量高め)ながら本番でのより良い演奏を実現しましょう。








