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2026年6月20日土曜日

【盛岡某高音楽部】いよいよ本格集中モード(演奏会のご案内!!)

 6月17日(水)と19日(土)に盛岡某高音楽部の指導に行ってきました。4月から新年度が始まり3名の1年生新入部員を迎えて2ヶ月活動してきていました。6月に入ってからは2週間ほど定期考査のために部活動がお休みになっていたので,久しぶりの指導となりました。

 7月20日(月・祝)岩手県民会館中ホールで開催予定の第40回定期演奏会まであと1ヶ月となり,6月17日(水)には第2部で演奏するポップスの全曲を音を出して課題を確かめました。クラシックなら「様式」がわかった上で表現することが大切ですが,同様にポップスではその曲の「テイスト」をつかむことが大切で,テンポやリズム,旋律などの特徴がどう演奏すると生きるかが納得されれば,高校生は自分たちでとても良い感じの音楽にまとまっていきました。羨ましい!

 6月19日(金)には定期演奏会の第1部で演奏する無伴奏合唱曲の中から,8月29日(土)の全日本合唱コンクール岩手県大会でも演奏する《夕ぐれの時はよい時》(詩:堀口大學,作曲:松本望)を久しぶりに練習しました。これは女声3部合唱ながらdiv.が多く,最大で5パートに分かれ,しかも超複雑な和音及び和声進行なのです。部員は10名なので1パート2人だけでそのハーモニーを作って音楽していかなければなりません(そして6分間も続く楽曲なので音楽的な集中力も必要です)。音取りは4部分くらいに分けて取り組み,何度も転調しながら移動ド唱法で進めてなんとか最後までいったのが考査期間前でした。ですからこの日はほぼ,歌詞唱最初の日でもありました。それでも部員たちは難しい音の進行をよく覚えていて,(少々確認や練習が必要ではありましたが)最後まで止まらずに歌うことができました。さらに歌詞の解釈やそれにともなう音楽のニュアンスを伝えると,各自がよく考えて表現したり,指揮の変化によく反応したりしていました。高校生怖るべし!

 今後の演奏機会3つのご案内です。

第45回岩手県高校合唱祭岩手県高文連主催)
・日時:7月2日(木)12:00開演
・場所:トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)大ホール
・入場料:無料
※県内の多くの高校の合唱部・音楽部の合同発表会です。1団体8分のステージで,私たちの演奏曲目は《夕ぐれの時はよい時》(詩:堀口大學,作曲:松本望)です。合同演奏で新曲の《僕》の初演や《若い合唱》も演奏します。

◯第40回定期演奏会
・日時:7月20日(月・祝)(昨年は13:00開演
・場所:トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)中ホール
・入場料:(昨年は無料
※プログラム(予定)
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【第1部】無伴奏合唱曲アラカルト(仮題)
・John Wilye(イングランド1574-1638)によるマドリガル音楽
 《O what shall I do? (ああ,私はどうすればよいのか)》
 《Weep, O mine eyes (嘆け,ああ私の瞳よ)》
・現代ヨーロッパの宗教音楽
 《MISSA IN DISCANTU》より《Gloria》Carl-Bertil Angestig(1924-2019)作曲
・現代日本の合唱曲
 《夕ぐれの時はよい時》 詩:堀口大学 作曲:松本望 (「無伴奏女声合唱のための 3つのessais(エッセ)」より) 
 《私のいのちは》 詩:立原道造 作曲:山下祐加 (「花咲くままに 思ひ出よ」より)
・日本の名曲
 《夕ぐれの時はよい時》詩:堀口大學,作曲:松本望
【第2部】映画音楽への誘い(仮題)
・《I will follow him》「天使のラブソング」より
・《いのちの名前》「千と千尋の神隠し」より→《世界の約束》「ハウルの動く城」より→《カントリー・ロード》「耳をすませば」より
・《ルパン三世のテーマ》「ルパン三世」より
・《スパークル》「君の名は」より
【第3部】ミュージカル「美女と野獣」
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第78回全日本合唱コンクール岩手県大会(高等学校部門)
・日時:8月29日(土)11:00〜(予定)
・場所:トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)大ホール
・入場料:(一般)前売り1000円,当日1500円
※この日は高等学校の部に続いて大学職場一般部門が行われます。翌日は小学生部門・中学生部門です。私たちの演奏曲は以下です。
課題曲:F1《O what shall I do? (ああ,私はどうすればよいのか)》J. Wilby作曲
自由曲:《夕ぐれの時はよい時》 詩:堀口大学 作曲:松本望 (「無伴奏女声合唱のための 3つのessais(エッセ)」より) 

 みなさん,お誘い合わせの上,足をお運びください。よい音楽をお聞かせできるよう取り組んで参ります!

2026年6月18日木曜日

【宮古木曜会合唱団】最初から良い音楽をめざしましょう

 6月18日(木)の夜,宮古市の山口公民館で宮古木曜会合唱団の通常練習が行われました。前回行ったのは6月7日(日)の強化練習でしたから,ほぼ2週間の間があったことになります。

 今回のメインは覚和歌子作詩・信長貴富作曲の《リフレイン》の音取りでした。1週間前の通常練習時にもう一人の指揮者佐々木駿君が少し音出ししてくれた上での本日でした。

 ハ長調なので階名唱に抵抗はなくその分音程もとりやすかったようです。しかし問題は「音楽」!6/8拍子を自立的に紡いで歌い進むこと,Auftakt から始まる(しかも16分音符2つ)言葉&フレーズの音楽の歌い方,同型反復的なフレーズの重ね方,臨時記号の音に入る前のニュアンスなどなど…音符を音楽にするためのポイントはたくさんあるのですが,基本的に声(音質)に響きがないと音楽が魅力的になりません。そこでこの日は基本的に立って歌ってもらいました。発声練習の時に意識させた身体の使い方を音取りしているときも気をつけてもらって,良い音で音楽することを目指させました。特にこの楽曲の全体を引っ張る主旋律であるソプラノのハードルは高いです!ソプラノだけで何度も歌ってもらって練習する中で,音楽の方向を示してもらいました。

 それにしても,この程度の楽曲なら音取りは1時間程度でできるようになったといのは素晴らしいことです。音高やリズムを楽譜からつかむという意味での「音楽性」がこれほど身についてきているのですから,音楽をもっと生きたものにしようとする「音楽性」を身に付けさせていくことが必要なのだと感じました。言い換えると,「音取りだから正しい音とリズムで歌えればいい」などという低いレベルを目指す(目指して満足する)のではなく,「最初からできる限り良い音楽を目指そう」という姿勢を身に付けさせていくことが,これからの課題(そして私の課題)だと思いました。

 次は3週間後の7月9日(木)の通常練習,そしてその直後の7月12日(日)の強化練習です。新しい楽曲の音出しが続きますから,最初からより良い音楽を目指すように意識づけていきたいと思いました。

2026年6月8日月曜日

【宮古木曜会合唱団】大初見大会!!きれいなハーモニーでした

 6月7日(日),午前中に合唱音楽研究会奥州の活動を奥州市でおこなったあと自動車で(江刺田瀬インター→遠野インター→立丸峠→川井→宮古と)移動し,午後に磯鶏幼稚園で行われた宮古木曜会合唱団の強化練習に取り組んできました。強化練習そのものは13:00〜17:00なのですが,私は移動に時間がかかったので14:00から参加しました。

 新しい5つの楽曲の楽譜が並んでいました。今シーズンの第44回定期演奏会で団員の皆さんが演奏したいと選んだ曲たちです。
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①T. L. de Victoria作曲《Jesu dulcis memoria》
②T. L. de Victoria作曲《O vos omnes》
③F. Schubert作曲《Messe G-dur》から《Kyrie》
④高田敏子作詩 信長貴富作曲《夕焼け》
⑤覚和歌子詩 信長貴富作曲《リフレイン》(←この楽譜だけはまだ)
⑥武満徹作詩・作曲《小さな空》
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 そこで,配布された5曲の「大初見大会」,つまり今日渡された楽譜を使って初見で合唱にチャレンジする会を行いました!


 はじめに取り上げたのは④《夕焼け》でした。2013年に宮古木曜会合唱団は京都で開催された第2回Harmony for JAPAN に招聘されたのですが,その時の全体合唱(他団体と合同)として取組んだことがあったからです(でもほとんどの方は覚えていませんでした…)。臨時記号のところは何度か繰り返して確かめる必要はあったものの,階名唱(ハ長調)で最後まで音を出すことができました。

(←歌ったと思ったのですが,参加3日間のタイムテーブルには「信長合同本番(アンコールのみ)」とありました。ってことは《夕焼け》は歌ってなかったってこと?なら,何を歌ったんだっけ?)

 続いて②《O vos omnes》にチャレンジしました。楽譜には♭が2つついているのですが,音楽としては♭3つのハ短調(c-moll)なのでその調で階名唱(移動ド唱法)し,これも最後まで行きつくことができました。次に同じくビクトリア作曲の①《Jesu dulcis memoria》,これは♯2つのロ短調(h-moll)で階名唱しました。さらに今度は調性が確立した後の時代,シューベルトの③《Kyrie》の音を出しました。始めと終わりがト長調(G-dur)で中幹部がハ長調(C-dur)と比較的シンプルな作りでした。

 最後に⑤《小さな空》です。これは和声外音が多く響きは素敵なのですが音が取りづらい曲です。そこでまず主旋律を1〜3番と全員で歌ってみました。武満徹の「うた」シリーズはもともと主旋律だけがあったようですから。続けてその主旋律をヘ長調(F-dur)の移動ド唱法で階名唱しました。「ソ」(C)と「シ」(e)が毎度低めなので感覚を修正してもらいました。このようにして音階を清潔にしておいた上で,1小節目から始めるヴォカリーゼの前奏部分を階名唱で歌って音をとりました。とても素敵な響きになりました!

 1回の練習で4曲もの新曲を(歌詞はつかないものの)音にできるというのは,初見能力としては結構高いレベルと思います。ほとんどキーボードを使っていないのですから!歌い手一人ひとりの中に「こんな音楽にしたい」という音楽像(E. Gordon的にいうと「Audiation」)が楽譜から主体的に作られているということです!素晴らしいですね。今後,月2回程度通って仕上げていくことになりますが,各自の音楽像をより明確により上質に(?)しながら音楽を作っていきたいと思いました。楽しみです。

【ZホールSP合唱団燻銀03】夏は《城ケ島の雨》

 6月6日(土)の午後,奥州市文化会館Zホール展示室で,ZホールSP合唱団の3回目の練習会を行いました。今回の合唱団は11月21日(土)にZホール・中ホールで開催される「木野雅之平沢匡朗コンサート in 奥州〜燻銀の響き〜」で信長貴富編曲の《ヴィヴァルディが見た日本の四季》を演奏する合唱団です。5月9日に第1回の練習会5月17日に第2回の練習会と1ヶ月に2回のペースで集まってきました。総勢54名の混声合唱団です。


 今回は第2楽章「夏」。この楽章には《城ケ島の雨》が使われています。発声練習の後40分ほどパート練習を行いました。私は(前回に引き続き)アルトのパート練習に行ったのですが,会場は2階の和室のため皆さん立ったまま歌いました。そのせいか,しっかりした音で歌っていました!

 続く1時間強は全体練習でした。《城ケ島の雨》は1番は男声のみで8小節だけ,2番は女声のみで8小節だけ,3番に当たる部分が混声四部で15小節,4番がまた男声のみで10小節。しかも1,2,4番はほぼ同じ作りをしているので難しいところは3番の部分くらいでした。ただし二連符と三連符の違いを明確にするのが少々面倒なところではありました。

 最後に前回取り組んだ《花》の復習をしました。やはり言葉が聞こえてこなかったので子音と母音について説明したり,子音を強める練習をしたりしました。難しいのは「子音を音符の前に出す=子音の始動を早めること」でした。習慣づけないといけないので,これからの練習でしつこく取り組みたいと思います。

 次回は6月14日(日)の午後,つまり実質1週間後になります。筋肉運動である歌唱行動にとって間が空かないということはとてもよいことです。今回やったことが少しでも身体に残っていることを期待しています。

2026年5月23日土曜日

【盛岡某高音楽部】セミナーサポート事業・声が課題

 5月22日(金)の午後,岩手県民会館・中ホールで,岩手県高等学校文化連盟(通称,高文連)主催のセミナーサポート事業としての(全日本合唱コンクールの)課題曲講習会があり,本山秀毅先生のレッスンを受けました。この事業は毎年行われています(昨年はパレストリーナの作品について藤井宏樹先生のレッスンでした)。かつて私がまだ20代の頃に第3回仙台バッハ・アカデミー(1988年)の指揮のマスタークラス(講師は先日お亡くなりになったヘルムート・リリング先生)のアシスタントとして通訳や指揮の指導をしてくださったのが,当時まだゲヒンゲン聖歌隊の団員だった本山秀毅さん(と大谷研二さん)でした。その時のテーマは《ヨハネ受難曲》で,レチタティーヴォで「もっとキャラクターを!」と指導されました。また2013年(?)に開催された(第2回)Harmony for JAPANに宮古木曜会合唱団が招待された際,京都バッハ合唱団と合同でJ. S. Bachの《Jesu, meine Freude》を演奏したのですがその時の合同合唱団の指揮もしていただきました。(この時の打ち上げの席で本山さんと信長貴富さんが《群青》の編曲・出版を話し合っていたのを覚えています。)


 今回の課題曲はJohn Wilby作曲のマドリガル《O what shall I do?》,いわゆるF1です。美しい女性への高まる思いを歌った三部合唱です。始めに一度聞いていただきました。子どもたちは明瞭な発音とディクション,清潔な音程や思いを音楽で表現することなどに意識しながら歌いました。すると本山先生は,「(きちんと歌えているので)もっと魅力的な声が出るはずだからそこを練習しよう。」と発声について主にアドバイスくださいました。全体に暗い,ソプラノは上がってきて喉が狭くなる,アルトは響きが足りず暗くなる,メゾは音程が決まらない…。普段気になっていたけれども十分にやりきれなかったポイントを取り上げて,いつもとは少し違ったやりかたでアプローチしてくださいました。子どもたちには新しい選択肢となり,とても多く気付きがあったように思います。

 体の使い方は,意識しながら繰り返さなければ身に付きません。「歌うことは運動」です!日々の練習で意識させ積み重ねていきたいと思いました。パワーが加わればさらに劇的に表現できますからね!

 定期演奏会は7月20日(月・祝)岩手県民会館・中ホールです。ア・カペラ,ポップス,そしてミュージカルと演奏します。ぜひ聴きにいらしてください。お待ちしています。(ちなみに今回のマドリガルは演奏しませんが,7月2日(木)には岩手県民会館・大ホールで岩手県高校合唱祭が開かれる予定です。こちらでもお待ちしています!!

2026年5月22日金曜日

【宮古木曜会合唱団03】階名唱は大事

 5月21日(木),午前中と午後に岩手県民会館のセミナーサポート(高文連主催)を聴講に行き,その後盛岡某高音楽部で翌日のセミナーサポートに向けた練習をしたあと雨の中宮古に向い宮古木曜会合唱団の練習をしてきました。今シーズン3回目でした。いろいろあって前回から1ヶ月ほど間が空いてしまいました。

 発声では,直前の盛岡某高音楽部の指導で効果を発揮した鳩尾(みぞおち)を出して息を押し出す練習に取り組んでみました。身体が開かれたままでよく鳴るようになった感じがしました。

 扱った楽曲は,まずは前回の復習として《僕らの歌》を歌いました。中間部のヴォーカリーゼを音楽的に歌う方法を探りました。続いて《秘密の海》の音取りに取組みました。移動ド唱法に関して,5月31日(日)に上野の東京藝術大学を会場に開催される日本声楽発声学会第118回例会の紹介をしました。というのは研究発表として(私の発表とは別に)陣内直さんの「歌唱教育における階名を使った移動ド唱法の効果と理論について〜歌と読譜を音楽的に教えるために〜」と題する発表が予定されているからです。チラシの裏面には発表の概要として次のように書かれています。
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階名シラブルのひとつひとつにはそれぞれ音楽的な特徴があり,その特徴と音楽の抑揚を一致させる歌い方を教えることが,音楽的とは何かを考えてもらうきっかけになるのではないか,と考えています。「階名唱とは何か」「歌唱教育いおける階名唱の効果について」,さらに「歌唱教育において移動ドを使うとはどのようなことなのか」を,コダーイ・アプローチによる音楽訓練の方法を例として,ご紹介いたします。
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 私の今の課題・興味感心にぴったりです!これを読み上げてご紹介し「階名シラブルのひとつひとつにはそれぞれ音楽的な特徴」があるから移動ド唱法に取り組んでいるのだ,ということを強調しました。ちなみに陣内さんの指導を札幌時代に受けたことがあるという団員の方がいました。

 《秘密の海》はA-durで始まり,途中でC-durに転調します。そこでまずA-durの見分け方とその仕組みを鍵盤を使ってご理解いただき,それから階名唱を始めました。リズムが難しい点がいくつかあり,また1番と2番でリズムが変わるところもありましたが,ざっと最後まで音を出すことができました。

 「どれも似たような楽曲」との意見もありましたが,それならなおさら音取りをもっと短い時間でできる音楽性を身につけたいものです!音をとってうたうことだけをゴールにするのではなく,音取りの経験を重ねながら音楽性を高めていくという意識をもって取り組んでもらえたらと思いました。

2026年5月18日月曜日

【ZホールSP合唱団燻銀02】新しい合唱団と確認すること

 5月17日(日)の午後,奥州市文化会館Zホールの展示室で,「燻銀コンサート」に向けたZホールスペシャル(以下,SP)合唱団の2回目の練習を行いました。この合唱団は9日前に発足したばかりの合唱団です。取組んでいる楽曲は信長貴富編の《混声合唱・ヴァイオリン・ピアノのための ヴィヴァルディが見た日本の四季》です。

 初回だった前回は発足式や楽曲全体の見通しをもってもらったりするなど本格的な練習とはなりませんでした。一方今回は3時間まるまる楽曲に取組む時間でしたので,これから一緒に音楽を作っていくに当たって大切にしたいことを,丁寧に一つ一つ扱っていきました。

 まずは発声練習(25分ほど)です。これまで何度か活動してきたSP合唱団に参加してきた方,あるいは何人かご参加くださっている合唱音楽研究会奥州のメンバーには「また同じようなことを」と言われるとは思いましたが,①身体をほぐすことと使うべき筋肉,②身体を楽器にすること,③身体(発音)のしくみ,④声(音)は結果であること…などを伝えながら「歌うことは筋肉運動です!」と強調しました。

 続いてパート練習(40分ほど)に移りました。今回は《春》の曲ですから,《花》(武島羽衣 詩/滝廉太郎 曲)の音とりを中心に行いました。私はアルトの皆さんと練習しました。まず,ほぼ副旋律であるアルトパートのメロディをおおよそ覚えました。それから呼気圧を高めたり「響きの部屋の形」を変えないようにしたりして,身体を使って音を出すこと練習しました。ちなみに立って練習したのですが,アルトの皆さんは全体練習の際も自主的に立って歌っていました!よりよく歌えるようになりたいという意欲が感じられました!

 その後全体練習(1時間強)に取り組みました。ソプラノはほぼ主旋律なので歌えていましたが,副旋律になると急に口ごもっていました。男声は予想以上にしっかりと声を出して歌っていました。全体練習でお伝えした主なことは,①助詞を重くしない,②意図せず高い音が大きくなったり低い音が小さくなったりしないように=楽器の形を変えない,③子音と母音を分離させて発音できるようにし子音は音符の前に出して時間をかける,④表現する側が表現したいもの明確に把握して(思い浮かべて)いないと受け手には伝わるはずがない…などなどです。

 今回歌う4曲はどれもよく知られた歌なので,特に言葉(子音)の表現について次のようにお話ししました。「発せられた音楽(表現)は文脈に依存して解釈されます。多少あいまいな歌(表現)だったとしても,聞き手は歌詞も旋律も知っているのでそのあいまい差を補いながら聞き取ってくれます。しかし聞き手の努力に依存して表現しているうちは新鮮に捉えてもらえることはないでしょう。聞き手に新しい命を感じさせるためにはデフォルメした表現の意識的な発信が必要と思います。」あとで考えたら,前段の①から④の要求の背景にある考えはこれなんだと気づきました。

 新しい合唱団がこれからどのように変わっていくか楽しみです。ヴァイオリン1本に60人の合唱ですから,よほどコンパクトで明量な表現を実現しなくてはいけません。私も学びながら一緒に音楽を作っていきたいと思いました。

2026年5月14日木曜日

【盛岡誠桜高等学校音楽部】すなおで伸びやかな子どもたち

 5月13日(水)16:30〜18:30に盛岡誠桜高等学校音楽部の指導に行ってきました。一昨年に2度ほどレッスンに行って以来,コンクールの演奏を聴いたり定期演奏会(第12回第13回)を聴いたりしてきました。指導の先生が変わり,バロック期の作品であるコンクール課題曲をどう方向付けたらいいか迷っているということで,ヒントが得られればとお伺いしました。取り組む楽曲はJohann Adolf Hasse(1699-1783)作曲の《Benigne fac 恵みたまえ,主よ》という弦楽合奏(ピアノリダクション)と女声合唱のためのミサ曲の中の1曲です。全日本合唱コンクールのF2(女声・外国語・ピアノ伴奏付き)にあたる楽曲です。今回初めて知った楽曲,そして作曲家でした。ラテン語の宗教曲で4声部です。

 6人全員が揃って笑顔で迎えてくれた上に,3年生4名は一昨年レッスンに来たことを覚えていてくれました。S1が1人,S2が(2年生のみ)2人,A3が1人,A2が2人の編成(1年生は入部しなかったとのこと。残念)。はじめに一通り聴かせてもらいました。さすが,昨年度全日本合唱コンクールの岩手県大会でもNHK学校音楽コンクールでも金賞を受賞した子どもたち,各パートとも自分のパートをしっかりと主張していました。でも少人数パートで頑張ってきたせいでしょう,喉が固くなっていてハモらない声質になっていました。

 例によって自分たちの課題,クリアしたいことを尋ねると,やはり発声に関することがでてきたので,最初にそれを取り上げることにし,「今日の目標は身体を楽器にして音を出すこと」と示しました。何をどこまで知っているのかわからないので身体の仕組みから一つずつ確認して進めました。喉からいろいろな音を出して見せたのですが,子どもたちはすぐに(抵抗なく)真似します!すばらしい!変化はすぐに聞き取れました(筋肉が育っていないので長続きはしませんが)

 続いて,その音で最後の3小節「Amen」の部分をハモらせながら,三和音の仕組みやテンションノート,和音を構成する各音の役割などを教えました。音にして理解しないと知識は生きないし,知っていれば各自の実現目標になります。この3小節はちょうどよい教材でした。

 その後t. 22(「piu presto」)からのポリフォニックな部分の歌い方を考えました。シンコペーションの動機の歌いかた,音のぶつかりから解決へのエネルギー,同度(オクターヴ)の解けあい,バロック期の音楽の様式感などなど,駆け足で伝えながらチャレンジさせました。そしてやっと冒頭のホモフォニックな部分にもどって,言葉のアクセントを生かす音楽の運びかたを考えました。

 しかし結局この日は歌詞をつけるところまではいきませんでした。いろいろなところでいつも言うことですがここでも「吹奏楽部の人たちはこうやって音楽に取り組んで素敵な音楽を目指しているんだよね。その上にさらに言葉を乗せて聴き手にとどけるのが歌なんです。」と伝えました。2時間びっしりレッスンしましたが,ずっと真剣な眼差しで取り組んだ子どもたち。顧問の先生や学校全体で子どもたちをよく育てているなぁと感心しました。まだ日程が発表になっていないが岩手県民会館のサイトによると7月2日(木)らしい岩手県高校合唱祭や8月29日(土)の全日本合唱コンクール岩手県大会などで聴くのが楽しみです!

2026年5月12日火曜日

移動ド唱法の利点【合唱音楽研究会奥州・番外編】

【合唱音楽研究会奥州の会員の皆様へ】

 なぜ移動ド唱法に拘るのか ー移動ド唱法の利点ー 2026年5月12日

 合唱音楽研究会奥州では合唱活動を「練習」ではなく「活動」と呼んでいます。それは,1回1回の集まりでは歌いながらよりよい合唱演奏・表現を目指していくのですが,より大切なのはその過程で合唱音楽についてより深く&広く,体験的に学んでいくことにあると考えているからです。演奏会ではなく,合唱活動のゴールが1回1回の学びの積み重ねにあるのです(ですから演奏会は開催したことがなく,学びの成果の「発表会」を(第1回第2回)開催してその時々の目標としてきました)

 「体験的に学ぶ」のですから知識として知るだけではありません。歌うことは筋肉運動です。知ったことを自分の身体を使って音楽として実現することを目指したり,実現できた音楽の中に身をおいて楽しんだりする活動の中でしか学べないことがたくさんあります。音楽は生ものですから。

 もし演奏会をゴールと考えているなら,音取りは少しでも早い方が良いでしょう。極端な話,皆で集まっているのですからやるべきことは合わせ練習であって個人の音取りではありません。音取りは各自済ませてから合わせ練習に向かうのが礼儀です(そうでなければお互いに「他のパートの音取りに付き合わされ」て無駄な時間を過ごすことになります)。さらに言うなら,指揮者のレッスンを受けるということは音楽をレッスンしてもらうことであって音とりを進めてもらうことではない,というのは器楽(例えばピアノ)のレッスンを受けたことのある人なら当然の感覚ではないでしょうか。

 しかし合唱音楽研究会奥州の活動の主なねらいは(前述したように)学びにあります。ですから音取りの段階から全体で取り組むようにしてきました。他パートの旋律がわかった上で自分のパートを表現できるようになると音楽が豊かになるので,他パートの音取りにも取り組むことがあるくらいです。そしてその際には徹底して「移動ド唱法」を要求してきました。そこで,以下では移動ド唱法の利点は何かをご説明して,移動ド唱法の意義をご理解いただきたく思います。

【利点1】調性の感覚が育つ
 私たちが取組んでいる楽曲は基本的に調性音楽です。「調」というシステムを前提して作曲家は作っています。ですから作曲家の意図を作品から読み取る(解釈する)には「調」を前提しなければ深く読み取ることはできません。作品で使われている音階や和声からその作品の調性を感じ取ることで,それをベース,あるいはバックグラウンドにするからこそ作品をより深く解釈(デコード)できるのです。見ることができないし掴むこともできない音楽がもっている調という重要なシステムを把握するためには,音に何らかの記名をすることが近道です(おそらく作曲家も音の記名を利用して作曲しているはずです。楽典や和声学を通して)。「音への記名」,その一つが階名であり,音高と記名を同時に表現するのが「階名唱」なのです。ですから,階名唱を繰り返すことで調性内の各音のもつ雰囲気(や役割)が音楽を通してだんだんと身体にしみてくる…と考えています。

【利点2】音程感覚が身に付く
 「コールユーブンゲン」という練習曲集があります。正しくは「Chorübungen」,つまり「合唱練習書」です(Chorは合唱,übungenは練習の複数形)。内容は「2度音程」とか「3度音程」などの感覚を身に付けるための練習(曲?)の集まりです。ですからほぼ無味乾燥でもあります。しかし実際の楽曲を使いながら音程感覚が身に付くとしたら,そしてその結果が合唱になるとしたら,一石二鳥ではありませんか。

【利点3】音とりが早くなる
 前項で述べた「音程感覚」が身に付くと,今出している音高から次の音高を想像(audiate)することが早くなり,結果として音とりが早くなります。さらに段階が進めば,楽譜にある音符を見て音楽を想像(audiate)できるようになります。心の中に音楽が聴こえるようになるとも言えます。

【利点4】他パートとの関係がわかりやすくなる
 合唱ではハーモニーが大切です。ハーモニーを作るには「正しい音高」をただ出しているだけではだめで,各パートの音が溶け合いません。他のパートを聴くことがとても大切です。他のパートをただ聴くだけでなく,他のパートと自分のパートの関係(例えば「同度」や「長3度」や「完全5度」で協和しているとか,「長2度」や「増4度」でぶつかっているとか)がわかってその響きを実現するような音高や声を出さなければ溶け合いません。その際,同時になっている音のそれぞれの階名がわかると何度の音程でどう響けばいいのかが理解しやすくなります。

【利点5】和音やその機能がわかりやすくなる
 同時に鳴っているときの和音は「ドミソ」なのか「ミソシ」なのか,それによってさらに「Ⅰの和音」なのか「Ⅲの和音」なのか,あるいは長三和音なのか短三和音なのか,そしてその時自分が歌っている音が根音なのか第3音なのか…。その時響くべき和音及び音楽が次にどのように進んでいくのかという和音の機能が,階名唱をしていくことで把握しやすくなります。

 もっとあるかも知れませんが,以上5つの利点を挙げてみました。一方難点はなにかというと「目に見えた階名と違うことがあるので,歌いにくい」ということではないでしょうか。実は私たちは調号の付いていないト音譜表の読みに慣れすぎているのです(学校での半端な音楽教育のせいです)。五線譜にはへ音譜表もあります。つける位置が比較的自由なハ音記号を望いたハ音譜表だってあるのですよこちらはご参考までに。ト音譜表を相対化して見ることができるようになれば,音楽の幅がさらに広がります。

 もう一つ付け加えておきたいことがあります。それは音取り音源を聞いて覚えることの問題点です。何度も耳で聴くと旋律は早く覚えることができます。TVやラジオから聞こえてくるコマーシャルソングなどは音取りしなくても覚えて歌えますよね。繰り返し聞かされるからです。でも耳に入ってくる(つまり私たちが聴きとっている)のは音高やリズムだけでなく音質や音楽の質もあります。無意識のうちに音取り音源の音楽が身体に入り込むことにより,楽譜から読み取れる音楽とは違った音楽が身に付いてしまうことが多々あります(さらに言うとア・カペラ合唱などで純正なハーモニーを目指す場合,平均律とは違った音程の感覚が必要になることもあります。平均律に調律されている鍵盤楽器などの音源に耳が慣れて抜けられなくなるのも心配です)。そして作曲家の意図を作品から読み取る(解釈する),つまり楽譜から音楽を読み取る努力をせずに音楽活動に参加することが普通になると,音楽することの創造性が失われ,薄っぺらい表現,浅い楽しみになってしまいます。

 思いつくままに綴ってきましたが,私が移動ド唱法に拘る理由がおわかりいただけたでしょうか。移動ド唱法は慣れないと少々難しいと感じると思いますが,慣れてしまえばほとんどの楽曲でその力を発揮できるようになります。「その力」とはある種の音楽性ですから音楽性が高まるとも言えます。音楽性が高まればより高いレベルで音楽を楽しむことができるようになるはずです。今より少しでも高まることを目指して,活動に取組んで参りましょう!!

※ご意見,ご感想はコメント欄(またはメール)にお願いします。

※※(スマホでは難しいのですが)コンピュータなど広い画面でこのブログをご覧の方は,右側にある「ラベル」の中の「合唱音楽研究会奥州」をクリックすると,これまでの合唱音楽研究会奥州の活動の記録だけを抽出して読むことができるようになります。ご利用ください。ちなみにこのブログは合唱音楽研究会奥州のために始めたものでした!今後ともよろしくお願いします。

2026年5月11日月曜日

【ZホールSP合唱団燻銀01】発足!そして第1回練習会は絵顔で終了!!

 大型連休も終わった5月9日(土)の午後,奥州市文化会館Zホールの展示室で,「バイオリン木野雅之・ピアノ平沢匡朗コンサートin奥州〜燻銀の響き〜」(以下「燻銀コンサート」)に出演するZホールスペシャル合唱団(以下「SP合唱団」)の結団式と1回目となる練習会に参加してきました。このコンサートは奥州市文化振興財団の主催ですが,胆江日日新聞社が創刊80周年を記念して特別協賛してくださって進められるコンサートです(5月10日の記事はこちら)。本番は11月21日(土),Zホール・中ホールです。

 燻銀コンサートはヴァイオリニストで日本フィルハーモニー交響楽団ソロ・コンサートマスターをつとめる木野雅之さんピアニストで洗足学園大学で教鞭もとる平沢匡朗さんのお二人によるコンサートなのですが,そのプログラムの中に信長貴富作(編)曲の《混声合唱・ヴァイオリン・ピアノのための ヴィヴァルディが見た日本の四季》を取り上げていただいて,一般公募した合唱団が共演するという企画です。今回は60名の方がご応募くださいました。ちなみにこのZホールSP合唱団の過去の活動についてはこちらをご覧ください。

 20分ほどのセレモニーを行い全員で記念写真を撮ったあと,さっそく1回目の練習を行いました。全4曲,全体で16分程度の大きくない作品ながら,合唱に馴染みがない方にとっては曲のイメージが湧きにくいだろうと考え,最初に楽譜を見ながらYouTubeの音源を聴き,ヴァイオリンが主となる部分と合唱が主となる部分を確かめたり,四季の様子と使われている元歌を確かめたりしました。続けて一曲目の《春(花)》の旋律を使って,①良い「音」で歌えるようにすること,②音楽的に演奏すること,について考えました。

 そして4つの各曲について,主旋律だけを取り出して歌ってみながら,合唱部分の構造を分析しました。主旋律はどのパートか,同じ旋律で歌っているパートはどこか,難しそうなところはどこか,などを確かめていきました。特に「夏」に出てくる「城ケ島の雨」は三連符のリズムが難しいので音をつけない「リズム読み」を何度も繰り返してリズムを確かめました。

 最後に,全曲を通して時間がかかりそうな部分とそうでもない部分を整理することを通して見通しを持つことができたことを確認しました。

 発足式の初めの頃は難しそうな表情をなさっていた方も,帰る頃にはニコニコしていらっしゃったので,「ねらいは成功!」と私も嬉しくなりました。

 次回の5/17(日)は「夏(春)」についてパート練習の後,全体練習に進む予定です。うまくいけばどんどん先に進みたいと思っています。お楽しみに!

2026年4月24日金曜日

【宮古木曜会合唱団②】声を鳴らす!

 4月23日(木),お昼に「パイプオルガンのプロムナードコンサート99th」を聴いた日の夜,宮古市の山口公民館で宮古木曜会合唱団の通常練習を行いました。私が行ったのは今シーズン2回目でした。いつも指導してくれているもう一人の指揮者佐々木駿君が急な仕事で来られないということで急遽宮古に向いました。前回は新しい楽曲《僕らの歌》の初見大会でしたので「今回は次の曲を!」と思って向かったのですが…今回も《僕らの歌》で時間いっぱいでした。

 始めに発声練習。先週も指導したので2週続けてということになりました。前回を思い出して姿勢作りをしたあと,声をよく鳴らすために声帯をきちんと付けて息を通すことにチャレンジしました。「ボーカルフライ」から音高を安定させる練習や「アインゼッツェン」から発音(音を発する)する練習です。大事なのは「(喉の響きの部屋を狭めないで)お腹からの息を使うこと」と気をつけさせながら繰り返し,次第に張りのある大きな音が鳴る(「大きな声が出る」ではなく)ようになってきました。

 その後《僕らの歌》の復習に取組みました。歌い始めると途端に口先だけの声になってしまっていました。そこで「さっきの発声練習で鳴った大きな音でやってみよう」と,楽器唱に切り替えました。するととてもよい響きで響き合いしっかりとした音楽が聞こえてきました。ただ,遅れてきて「さっきの発声練習」に参加していない人には,この違いがわからないようでした。残念!

 移動ド唱法に慣れてきた方々は音も安定し覚えがよかったようでした。でも移動ド唱法に苦手意識をもっている方は音が浮かばないようで音取りの復習に時間がかかりました。移動ド唱法のねらいは,「記憶しやすくするために音高に記名する」,音楽の運びや和声感を身につけるために「音の役割(機能)を理解する」ことです。ですからどんどん移動ド唱法にチャレンジして欲しいのですが…。

 今回は急遽いただいたチャンスでしたので,おまけのつもりでぎっちりチャレンジしてみたら団員のみなさんもよくついてきて下さいました。始めと終わりでは音楽が全く違いましたよ!次回が楽しみです!!

2026年4月23日木曜日

【MBKV】バッハは難しぃ〜

 久々のフェライン(盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの略称)話題です。

 4月21日(火)の夜,盛岡市の舘坂橋教会でフェラインの通常練習に参加しました。ここのところ諸般の事情(技術系役員の多忙化)のため練習時間最初の発声練習を担当していましたが,ご指導くださる指揮者の佐々木正利先生がこの日はお休みとの連絡が入ったので,私が演奏の指導もすることになりました(先週もそのパターンでしたが,途中から先生がいらっしゃってバトンタッチしました)

 今取り組んでいるのは11月15日(日)に盛岡市民文化ホール・大ホールで開催予定の演奏会のプログラムです。バッハのカンタータ187番,147番,シュッツの諸作品ですが,この日練習で取り上げたのはカンタータ187番の1曲目の合唱曲でした。次回の佐々木先生のレッスンでやる予定なので,その予習として取組みました。

 フェラインは比較的歌える合唱団ではあります。メリスマのオンパレード,転調の連続,ドイツ語…と難しさ満載のバッハの作品ですが,音をとってドイツ語を口真似して歌う程度にはすでに歌えています。でもフェラインの目標とする音楽はもっともっと先にあります。

 音楽は言葉で伝えられません…というか言葉で表現できないことを音楽で表現していますから,どんな音楽にしていきたいのかを歌い手に伝えるには音楽を通してしかできないわけです。そしてフェラインの会員の皆さんはそういう微細な音楽のニュアンスを聴き取る能力が高いので,半端な表現はできません。自分が「こういう音楽を!」と感じるものをしっかりと持っていてそれを皆さんに伝えられるようになっていないとここではつとまらないのです。

 各パートに共通して出てくるいくつかのテーマ(主題)の歌い方や言葉の生かし方,それぞれのパートに出てくる個別の音型を音楽的に表現(処理)する方法,2〜4つのパートがどう関わりあって音楽としてまとまることが自然なのか…。合唱団の表現を評価する視点はこのようにたくさんあって,それの解決法のヒントもたくさんあって,さらにそれらを瞬時に処理して歌い手にフィードバックしていく力がもとめられていると感じています。

 基本的にはどんな作品でも同じだとは思いますが,バッハの楽曲の場合はそれらが山のようにあって難しいのです。でも課題が解決できるとスッと音楽が整理されて聞こえてきます。そこがまたバッハの楽曲の楽しいところです。フェラインの指導の機会というのは,私にとってそんなふうなことをいろいろと体験し考えさせられるよい場です。

2026年4月18日土曜日

【宮古木曜会合唱団】新シーズンのスタートにあたり…

 4月16日(木)の夜,宮古市の山口公民館で宮古木曜会合唱団の今シーズン1回目となる練習に行ってきました。3月28日(日)に第43回定期演奏会を終えて2回,演奏会の録音を聴いたり団員による選曲会議などを進めていたようで,歌っていない様子でした。

 定期演奏会後初の対面でしたので,まず定期演奏会の録音を聞いての感想,特に今年の課題をどう感じているか尋ねてみました。すると「発声をもっと良くしたい」とか「和音を意識して歌えるようになりたい」といった声が聞かれました。とても良い気づきだと感じました。

 その後,新シーズンのスタートでしたので,発声練習では脱力やら姿勢作りなど基本的なことを確認しながら取り組みました。何度も話してきていたつもりだったことで伝わっていなかったこともあり,確認してよかったと思いました。

 今回取り組んだのは《僕らの歌》(詩:新田蓮,曲:晴山理菜,編曲:及川尚樹)という楽曲です。平成30年度の岩手県の高校生の作詞・作曲コンクールの最優秀作品です。「ぼくらは歌うよ 心をこめて 祈る願いは 未来を包む…」という若々しい歌詞が4/4拍子のへ長調で歌われます。今回は①歌詞読み,②主旋律の階名唱・歌詞唱,③各自のパートの階名唱,④各自のパートの歌詞唱(=合唱),という順で取り組みました。

 歌詞はやはり高校生の作品らしく(?)前向きででも抽象的な感じではあります。でも気持ちがストレートに言葉になっていると思います。②の階名唱に当たっては,階名の「移動ド読み」やそのための「調の見分けかた」がよくわからないという方も半数くらいいらっしゃったので,手元のキーボードを使いながら超簡単に説明した上で,ユニゾンで始まる冒頭部分からゆっくり始めました。7度の音(シ)や6度の音(ラ)にフラットがよく出てきます。また順次進行や3度跳躍程度なら先の音が浮かんでくるようですが,「音が跳ぶ」と迷走してしまいます。でもこれを繰り返し(トライ&エラー)ながら「音程」の感覚を身につけると同時に和音の感覚を言語記号として捉えていくことが,音楽性の基礎を高めるためには必要だと考えています。今後数曲,この調子で新しい楽曲の音を出していきながら,和声の機能を感じ取らせていきたいと思います。

 次回の演奏会のプログラムも日時も今のところ未定です。決まりましたらまたご案内しますのでぜひ宮古に足を伸ばしてください。

2026年3月20日金曜日

【宮古木曜会合唱団】本番まであと約1週間,最後の練習

 3月19日(木)の夜,宮古市の山口公民館で行われた宮古木曜会合唱団の通常練習に行って来ました。前回の練習は15日(日)の強化練習で,その時に扱えなかった楽曲を練習しようと向いました。

 発声では,横隔膜を柔軟に使った深い息で声帯を鳴らせるように,腹に注意させながら行いました。

 まずは《緑の森》。はじめに歌詞なしで身体を楽器にして音を出させながら(「楽器唱」),喉の開放や息の流れ,そして音(声)の柔軟性によるハーモニーを体験してもらいました。発声が柔らかくなると各パートの音が明らかに溶け合うようになります!歌っているみなさんに自覚してもらいながら進めました。日本語の歌唱をつける段階では,レガートさ,母音による響きのでこぼこがないように楽器の形を保つこと,などを意識させました。ドイツ語も同様でしたが,加えて言葉のニュアンス(重さの違いや統語的な感点からの語の傾斜など)を考えながら吟味しました。

 次にフリース(モーツァルト)の《子守唄》の2番(ドイツ語の3番)に慣れる練習をしました。ブレスが重く次のフレーズが遅れて音楽が進まなかったので,「次を歌うためのブレス」を思い出してもらいました。

 最後に短時間でしたが《O magnum mysterium》に取り組みました。前述の「ブレスが重く…」が重症だったので,スマホのアプリのメトロノームを使って,テンポ感の保持の練習をしました。これは今後鍛えていく必要がありそうです!


 いよいよ次回は本番前日です。ここ2回の練習で聴くことができた充実した響きが本番でも出せるように方向付けたいと思っています。ご近所お誘い合わせの上のご来場をおまちさています。
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日時:2026年3月29日(日)14:00開演
会場:宮古市民文化会館・大ホール
入場料:500円・全席自由
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2026年3月15日日曜日

【宮古木曜会合唱団】本番まであと2週間


 3月15日(日)の午後,盛岡から岩泉経由で宮古市の磯鶏幼稚園に行き,宮古木曜会合唱団の強化練習に参加しました。

 3月29日(日)が第43回定期演奏会の本番ですから,あと2週間ということになりました。この日の練習プログラムは前回の強化練習同様,はじめに《島よ》,次に第1部,最後に第2部でした。合唱団の傾向も似ていて,《島よ》は音楽より声が優勢になってしまっていましたし,第1部は声が比較的よくでていて扱いやすかったです。

 第1部は本番の曲順に取り組みました。まずビクトリアの《O magnum misterium》。①音楽が重くなり前に進まないので,「伸び縮みしても,定速のビートを共有しましょう。」,②前のフレーズを歌い切ってから息を吸っているので,「次のフレーズを歌うためにブレスをしましょう。」,③各パートが(主に発声法の問題で)はみ出してくるので,「混り合った(溶け合った)音が聴きたいのです。」と目標を示しながら練習しました。

 次に《El noi de la mare》は全体に立派だったので,「クリスマスの家族の食卓を囲む感じの音楽に。アルト以下のパートは主旋律のバックコーラスだから「クールファイブ」みたいにソプラノに付けるだけでよし。」と全体のイメージをお伝えしました。

 そしてシューベルト作曲の《子守唄》は,みなさんよく歌詞を覚えていらしたので,譜面を見ないで歌うことや,赤ちゃんに語りかける雰囲気を表現することをお願いしました。またフリース(モーツァルト)作曲の《子守唄》も歌詞を頑張って覚えてきた方が多かったようですので,「あくまで「子守唄」ですから,大切でかわいい赤ちゃんを目の前にして寝かしつけて。」とお願いしました。ドイツ語3番の歌詞がまだ十分ではないようで,1番に比べてもたついていました。

 私の練習時間は今度の木曜日3月19日が最後です。そこではフリース(モーツァルト)の《子守唄》とメンデルスゾーンの《緑の森よ》を取り上げることにして練習を終えました。


 第3部の《島よ》は,高校生や団員ではなく島よを歌うため参加していらっしゃる方も一緒なためか,とても苦戦していました。明らかなのは,時々出現するユニゾンのが一つにならない問題でした。声を出すこと,歌うことにばかり気持ちが向いてしまって,聴くことが疎かになっているように感じました。聴き合わなければユニゾンだけでなくハーモニーだって表現だってまとまりません。あと2回の通常練習で「聴き合う」ことを意識付け,皆で一つの表現を目指すように方向付けたいと思います。

 3月29日(日)は宮古市民文化会館大ホールで14:00開演,入場料は500円です。皆丁寧に音楽を表現する(ようがんばっています)ので,ぜひ足をお運びください。お待ちしています!

2026年2月27日金曜日

【宮古木曜会合唱団】ドイツ語歌唱は難しい!

 2月26日(木),盛岡某高音楽部で来年7月20日(月・海の日)の定期演奏会で演奏する《私のいのちは》《ほたるこい》《烏かねもん勘三郎》の合わせ練習をした後宮古に向い,夜の宮古木曜会合唱団の通常練習(於,山口公民館)をやってきました。発声を始めた時点では5名しかおらずとても心配したのですが,少しずつ増えてほぼフルメンバー(といっても「団友」の方々はいませんが)となりました。

 前回の強化練習の時には身体が比較的鳴っていることに満足してしまった感がありました。一方今回は,発声練習の段階でなかなかいい音が出はじめていたのですが,《子守唄》のドイツ語がドイツ語になっていないことがとても気になりました。健闘してはいるのですが,言葉のニュアンスが表現されていませんでした。これは本当に難しいことです。そこで順を追って取り組んでみました。
1.意味を確かめる。
 胆なる逐語訳ではなく,その語の意味を想起しやすいように他の言葉との関連も話してみました。例えば英語と響きが似ている場合は「Schäfchenは羊ちゃん。seepちゃん。」といったように。
2.(音読でなく)朗読する。
 ただ音に出して読むのではなく,意味や様子を表現しながら読むことを要求しました。
3.楽譜のリズムに「寄せて」読む「リズム読み」
 これがとっても難しいようでした。音符を意識したとたん,言葉のリズムではなく音符のリズムを優先するようになってしまうのです。先日,盛岡バッハ・カンタータ・フェラインで小野寺貴子さんとハンス・クリストフさんに教わった「細かい音符(16分音符)を旋律の中で生かすためには,テンポを優先しない。」ということと同じです。「音符のリズムでなく言葉を優先して!」「同じ八部音符でもそれぞれ長さは違いますよ。」「急がず,いいたいことを丁寧に。」と口酸っぱく言い続けて練習しました。
4.楽譜通りに歌う
 音の高さを意識して歌い始めると今度は声が浮いてしまって,響きがなくなったり飛び出したりハモらなくなったりしてしまいました。語尾のシラブルが浮かないように体をコントロールすること,「e」の母音が浅くならないようにすること,そして「子音を(タイミング的に)前に出すこと」などを一つひとつ指摘し改善に向けて練習し…と繰り返しました。

 3月29日(日)の本番まで,私の練習は3月15日(日)の強化練習と3月19日(木)の通常練習の2回しかないので,暗譜をお願いしました。全てを暗譜するのは難しいでしょうから,とりあえず「音を伸ばしている間に先を確認していいから,ドイ語の歌詞を歌う段になったら楽譜を見ないで歌う」と言葉と意味を先取りする「プチ暗譜」です。だって,次に歌うことが自分の中に浮かばなかったら表現なんてできるわけありませんから。もちろん私も練習をがんばります!

2026年2月18日水曜日

【盛岡バッハ・カンタータ・フェライン】音楽!声楽!歌!

 2月17日,火曜日の夜,いつものように盛岡市の舘坂橋教会で盛岡バッハ・カンタータ・フェライン(以下,「フェライン」)の通常練習が行われました。

 この日はドイツから,フェラインの会員である小野寺貴子さんとクラヴィーア奏者で合唱指導もなさるハンス・クリストフさんが参加されました。小野寺貴子さんは先日の土・日に開催されたグルッペ・ベッヒライン主催,フェライン後援の声楽の公開レッスンの講師をつとめられました。

 練習の後半,小原コンサートマスターの指導の下,お二人からたくさんのアドヴァイスをいただきました。まずはBWV147の10曲目のコラール,そしてシュッツの"Ein Kind ist uns geboren"の中間部分。

「子音も歌のうち。子音も歌う。」…一筆書きの息の中に入れる意識,そして子音の発音に際して楽器の形を変えないことで子音が響く。
「細かい音符(16分音符)を旋律の中で生かすためには,テンポを優先しない。」…テンポを一定に保つことを無意識のうちに前提するため,言葉を生かせていない。テンポが揺らいでもいいように「バッハは書いている」とも。
「音楽がどこに向かうか理解し共有する。」…まずは自分のパートのフレーズがどこに向かっているのか,そしてそれが全体の音楽とどう関っているか。
「そのためにも他のパートの音や動きを聴くことが大切。」

 他のパートを聴くことについては,先日山形で指揮していただいた鈴木秀美さんの著書『通奏低音弾きの言葉では,』で理想的な通奏低音のチェロについて「和声感のあるチェロ」と書いていることと繋がりました。そしてこれは通奏低音だけでなくどのパートにも多かれ少なかれ必要なことと思いました。

 しかし,そういった「言葉」によるアドヴァイス以上に,彼女の歌う「うた」や「息づかいの運び方」など声で示して聞かせてくれる音楽のなんと音楽的なこと!なんと素敵なこと!これぞ「声楽」(声で成す音楽)なのだということを感じました。

 自分の大学院生時代に音楽学の先生が「言葉で語り尽くせないことを表現するのが音楽なのに,音楽学はそれを言葉で語ろうとする。大きな矛盾。」と講義の最初におっしゃっていましたが,まさに音楽でなければ伝わらないものがあります。そこにこそ価値がありそれを大切に音楽活動していくことを忘れてはならないと思いましたし,そういうことを感じさせてもらえる環境で学ぶことができることを有難いこととあらためて思いました。

2026年2月15日日曜日

【宮古木曜会合唱団】開始2時間後は良い響き(でも,表現したいことは…?)


 2月15日(日)の午後,宮古市の磯鶏幼稚園のホールで宮古木曜会合唱団の強化練習がありました。3月29日(日)の本番となる第43回定期演奏会まであと1ヶ月,私の練習回数も今回と2月26日(木)の通常練習,3月15日(日)の強化練習,3月19日(木)の通常練習と残す所4回となりました。この日は日曜日でもあってほぼフルメンバーが参加してくれました。宮古はとても温かく,3月あるいは4月のような穏やかな空気でした。

 開始から2時間は第3部《島よ》の練習でしたが,その後の1時間をもらって第1部『ヨーロッパ音楽の愉しみ』のステージの楽曲に取り組みました。まずは日本語からと考え《緑の森》,続いてギター伴奏の付くシューベルト作曲の《子守唄》,続けてフリース(モーツァルト)作曲の《子守唄》,最後にビクトリアの《O magnum mysterium》を通しました。《El noi de la mare》だけは音を出せませんでしたが,どの曲も思ったよりは良い感じでしたので安心しました。

 基本的に声がよく鳴っていて溶け合っていました。テノール6名,バス5名と全体の半数が男声がで厚かったからかもしれません。また前半の2時間の《島よ》練習で声をたくさん出していたことが「発声的には」よかったのだと思います。木曜日の通常練習は1回2時間(19時から21時)しかありませんから,十分に「身体という楽器」が鳴らないうちに終わってしまいます。4時間の強化練習の中間の時間を割りふってもらってとても助かりました!

 前半の2時間聞かせてもらった《島よ》。宮古高校音楽部の生徒さんや「「島よ」を歌う会」として参加の方もいらっしゃって,よく声は出ていましたが(高音で身体を使えていないところは気になりました),言葉や音楽の奥にある世界が聞こえてこないのは残念です。先日,昨年11月に放映されたNHK総合テレビの番組「あさイチ」のプレミアムトークのコーナーに指揮者の山田和樹さんが出ている番組を録画で観ました。司会者の華丸・大吉さんらが「指揮者が違うと音楽が変わるんですか?」と疑問を呈していましたが,逆に考えると,同じ譜面を見て正しい音を出していればだれがやっても同じ演奏になるはず,と考えていたのではないでしょうか。これはおそらく多くの方が小学校での音楽教育によって学んだ(染みつけられた)ものと思います。歌でも器楽でも音符通りに「正しく」音を出すことをゴールに指導され,「正しい」かどうかテストで測られ評価される。そんな音楽授業のルーティーンが繰り返されることで「同じ譜面を見て正しい音を出していればだれがやっても同じ演奏になるはず」的な発想が生まれるのではないか,とその時思いました。合唱も同じこと。正しく音をとって歌っていれば正しい演奏になると思って声を出しまくっていては『音楽』にはなりません。楽譜なんて音楽の骨組しか伝えていない(伝えられない)メディアだと思います。その骨組から何を読み取ってどのように肉付けするのか,作詞者,作曲者が何を表現したかったのか,それを考えて音にしていくことではじめて音が『音楽』になっていくのだと思います。そしてその読み取り方に演奏者の個性が表れるのです。正解はありませんから。

 この言葉はどんな心境から出てくるのか,この旋律は何を思って作曲されているのか,このリズムは…と各自が意識的に楽譜にあたり読み解くことなく指揮者に言われた通りに音を出しているだけでは,聴き手の心に響く音楽にはならないと思っています。残されたあと数回の練習ですが,丁寧に楽譜に向き合い,表現したいことを表すための手段身に付け(力量高め)ながら本番でのより良い演奏を実現しましょう。

2026年2月11日水曜日

【グルッペ・ベッヒライン】「小野寺貴子さんによる公開レッスン」のご案内

 2月14日(土)と15日(日)に「小野寺貴子さんによる公開レッスン」が盛岡市で開催されます。

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2月14日(土)10:00〜17:00,6人(1レッスン45分間)
2月15日(日)12:30〜16:00,4人(1レッスン45分間)
会場:岩手県公会堂 21号室
聴講料:各日1000円
主催:グルッペ・ベッヒライン
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 小野寺貴子さんは岩手大学で学んだ後,東京藝術大学に進み,その後ドイツで活躍している現役の声楽家(メゾ・ソプラノ)です。とても明るく前向きなキャラクター&アドヴァイスで,盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの仲間でもあります(昨日の通常練習にも久しぶりに参加していらっしゃいました)。2024年に盛岡バッハ・カンタータ・フェラインがライプツィヒのバッハフェストに招聘された際にも通訳などたくさんおせわになりましたし,2013年8月のドイツ演奏旅行でロストックを訪れた際にもたくさん面倒を見ていただきました。

 今回のレッスン生はソプラノ6名,メゾ・ソプラノ3名,テノール1名の計10名です。ドイツ歌曲,イタリア歌曲,オペラアリア,カンタータのアリアなど様々な曲種が歌われます。(詳しい楽曲は写真をご覧ください。)

 主催する「グルッペ・ベッヒライン」という団体は盛岡を拠点にしている音楽グループです。いずれもドイツ語で「グルッペ Gruppe」は「グループ」,「ベッヒライン Bächlein」は「バッハちゃん・小川」という意味で,バッハを中心とした音楽を真摯に学び合うことを目的に1988年(頃)に設立された音楽愛好家グループです(会長は小原一穂さん)。コロナ禍前は1年半から1年の間隔で演奏会を開催していて,私も1990年にモンテヴェルディ"Vespro della Beata Vergine",1996年にバッハBWV18,2011年にメンデルスゾーンop.69,2014年にモーツアルトKV.49を指揮して出演したり,2017年にはStefanie Smits先生の公開レッスンを受講したりしてたくさん学ばせていただいている場です。

 質の高い,本場ヨーロッパの「音楽」を学ぶよい機会と思います。お時間のある方は足をお運びください。(ちなみに私は14日午後は合唱音楽研究会奥州の活動が,15日午後は宮古木曜会合唱団の強化練習がすでに入っていました…残念。)

2026年1月29日木曜日

【山響アマデウスコア(熊友会)・「ご案内」も兼て】鈴木秀美マエストロの音楽づくり


 1月28日(水)19:00〜21:00山形市の山形市総合福祉センターで山響アマデウスコアの鈴木秀美Wikiはこちら)マエストロ練習がありました。山形交響楽団第330回定期演奏会に向けてです。盛岡から片道3時間半(15:00発で帰宅が24:40)かけて参加してきました。

 練習曲目はモーツァルト作曲の《レクイエム》。今回は「レヴィン版」というやつで Robert D. Levin による版です(Carus刊)。鈴木秀美さんは「ライプツィヒのコンクールの審査員でもレヴィンさんと一緒だった」と,よく知った仲のようで,レヴィンさんを身近に感じられるような面白いお話も時々してくださいました(前回の練習時)。

 鈴木秀美さんとは山形交響楽団の第273回定期演奏会(2018年11月)での《天地創造》以来です。この時はハイドンの音楽の作り方,和声進行で音楽に推進力を与える(感じる)ことなど新しい学びがたくさんありました。(その際『通奏低音弾きの言葉では、』(アルテスパブリッシング2017)を買って読みました。面白いですよ!)それにしても,山響アマデウスコアというプロの仕事の世界に入ると,音楽の最前線に居続けてきた方の音楽をその創造過程から体験することができるのですよ。貴重な学びの場です。往復7時間も惜しくありません!

 12月16日の第1回のマエストロ練習には参加できなかったので,今回に向けてその時の動画を見て学習してきました。今回はSüßmayr版にはない「Amen」のフーガからでした。盛んに「シェイプを」とおっしゃっていました。音型を明確にして聴かせる,そうでないとごちゃごちゃして音はあるけどなにやってるかわからなくなるのです。「モーツァルトは音楽的モチーフが浮かんだら,それをトランプのカードをいろいろにひっくり返して見るようにして展開して音楽を紡いでいくのだからシェイプを際立たせることは大切」といったようなことを語っていました。「フーガのテーマのない経過部は頑張らずにさっさと行く」「半音下降は必ず弱く(ネウマ譜の「ファ→ミ」の一体の記号の名残ように)」「最後はヘンデルじゃないんだから四股をふまない」など。続く「Domine Jesu」では「器楽はバロック音楽でアルペジオを演奏,でも合唱はルネサンス音楽のように横向きの音楽を」「音符の以前に言葉があるように」「バスの保持音にぶつかる音は強目に」「最後の音の大きさ&長さはカデンツの入りのテンションのある和音の出来具合で決まる」など。「Hostias」では「(ホモフォニーは)小節線を感じない横向きの音楽に」「フレーズの単位の「1+3」「2+2」「2+3」といった変化を感じてはっきり表現する」「「sub f」は早めに(驚かす),「sub p」は遅目に(驚く)」。「Osanna」では「細かい音ほど大きく聞こえることを分かって表現する」。そして戻った「Requiem aeternam」では「大半音は高めにとる」などなど…。他の楽曲にも活かせることやバロック&古典派に特徴的なことなど,楽曲を(声楽だけでなく)音楽的に解釈する際の様々な具体的な視点をたくさん得ることができました。

 本番は2月7日(土)と8日(日)と2日間ありますが8日分は完売,7日分があと8枚だけ残っているそうです。可能な方はぜひ聴きにいらしてください。来週は2月5日(木)から山形に入り5&6日のオケ・リハから参加,3泊4日の予定です。

注目の投稿

【合唱音楽研究会奥州71】本番に向けてスイッチ・オン!

 6月20日(土)の午後,奥州市の水沢南地区センター音楽室で合唱音楽研究会奥州の71回目の活動を行いました。今回は 2週間前に常盤地区センターで行った前回 よりも参加者が多かったように思います。  発声練習では 前回 同様に インプルスへの息入れ と, その状態での犬の呼吸 に取...

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