2025年7月30日水曜日

小学校合唱クラブレッスン…成長しているゾ

 7月29日(火),ものすごく暑い日の10:00-12:00に宮古市の某小学校の合唱クラブの指導に行ってきました。会場はクーラーの効く普通教室,夏休みに入ったばかりの20名ほどのメンバーが集まりました。

 昨年も指導に来ました。その時はうまく掴めなくて悔んだのを覚えています。今回こそはと久しぶりの小学生にチャレンジしました。

 NHKコンに出場するために,課題曲《あおい天使》と自由曲《空は今》に取り組んでいました。まず初めに一通り聴かせてもらいました。相変わらずのどにかかった声ですがそれぞれのパートをしっかり覚えて歌っていました。最後の部分のロングトーンのハーモニーはとても綺麗に3度でハモっていました。

 バトンタッチしてすぐに尋ねた子どもたちの課題意識としては,もっと大きな声で歌えるようになりたい,ということでしたので,リズムが細かく音の跳躍も多い課題曲ではなくユニゾンの多い自由曲《空は今》からチャレンジすることにしました。「体は管楽器」「管をよく開けて」「息を送ると音が出る」と言いながら上の声を「音」として出すことに慣れさせ,その「音」で旋律を歌わせました。よく喉の開いたやわらかな響きでした。途中で「ア」とか「オ」と母音を指定して「音」を変化させながら全体を歌わせると,喉を開いたまま声を出すことに慣れてきた様子でした。そして歌詞唱へ。さらに大きな音にしたい時には「楽器の形を変えないで,息をたくさん送る」ことにしました。昨年は楽譜と違う歌い方は受け付けなかったのですが,今年はすんなりと真似をしてチャレンジできるように成長していました。

 後半は課題曲。こちらは音符を一生懸命歌っていたので「場面を想像し,気持ちを想像し,表れる(伝わる)ように歌詞を語る」こと,休符で止まらないで長い線で歌うこと,などにチャレンジさせました。

 久しぶりの小学生,しかも合唱クラブという希望者の集まりでのレッスンで,バランスが難しいところでしたが,なんとか2時間進めることができました。かつては宮古市では3校ほどがNコン常連校でしたが,今はここだけ。子ども時代に音楽に浸れる貴重な場を少しでも残していって欲しいと思いました。

2025年7月28日月曜日

【宮古木曜会合唱団】外国語で歌うためのステップ

 7月27日(日)の午後,宮古市の磯鶏幼稚園で宮古木曜会合唱団の強化練習を行いました。宮古も暑い日でしたが,S2, A4, T2, B3人が宮古だけでなく大船渡,花巻などからも集まりました。

 前回行ったのは7月3日(木)の通常練習でしたから,3週間以上間を空けていたことになります。この間いろいろなこと(2回のZホールSP合唱団練習,盛岡某高定期演奏会,そして風邪ひき)があったので,だいぶ昔のことのような感じがしました。

 全パートそろってのスタートできたことがなによりです。最初にビクトリアの《O magnum mysterium》に取り組みました。言葉をつけて歌ったのですが,母音によってでこぼこすることなく意外に良い感じで最後まで通りました。

 続けて《Abschied vom Walde》,日本語で《緑の森よ》という曲。はじめに日本語で歌って表現してから,ドイツ語にチャレンジしました。①読み方,②単語の意味,③文としての意味,④文としての朗読表現,⑤音符のリズムで朗読表現,⑥ドイツ語歌唱というステップです。これまで多くの場合は⑤になると「朗読表現」でなく単なる「発音」になりがちでしたが,今回はなかなかいい感じで進んで行きました。また⑥でいつも課題となる「母音による響きのでこぼこ」もあまり感じることはありませんでした。

 調子の良いうちにシューベルトの《Wiegenlied(子守歌)》,モーツァルトの《Wiegenlied(子守歌)》と,一気にドイツ語での歌い方を皆で確かめてしまいました。こうしておけばこの先,個人でも練習できますから!

 次回は次の日曜日の8月3日。今回のいい感じが残っているといいなと思っています。

2025年7月27日日曜日

【合唱研第49回:活動報告】音が下がらなかった!

 7月26日(土)奥州市の水沢南地区センター音楽室で49回目となる活動を行いました。当初予定では7月27日(日)でしたが諸般の事情により都合が悪くなったので1日前倒ししたつもりでしたが,先日まで連絡するのを忘れていたため,みなさんにご迷惑をおかけしました。すみません (>人<;) 。結局参加者はいつもの8割程度になってしまいました。

 前回はMacBookAirとBluetoothスピーカーを持参し音源を聞くことで耳を育てようとチャレンジしいくらかうまく行ったので,今回もスピーカーを担いで会場に(暑い中汗だくになって歩いて)行きました。でもなんと,音源を聞くことなく練習に取り組めたのです!

 今回は《Credo》。歌詞が多くて慣れないので,まずは音の復習からと任意の母音で歌いながらアンサンブルしました。するとなんと音が下がらない!そこでテキストの部分に分ながら意味と読みを確かめ,歌詞をつけて歌い進めました。するとなんと音が下がらない!今回の3時間弱の活動で《Credo》の全体の歌詞唱ができ,しかも最後までほとんど音が下がらなかったのです!ですから,担いで行ったスピーカーを出す機会すらありませんでした。

 原因は何でしょう?と皆で考えました。すると①「今回の活動に向けて練習(予習)してきた」という方が数名,②「紹介された(前回聞いた)音源を何度か聞いてきた」という方が半分くらいいらっしゃいました。やはり月に2回の全体活動の時間だけで乗り越えられる課題ではないということ,そしてやればなんとかなる課題だったということです!

 次回は《Sanctus》以降に進みます。今回同様,予習して集まりましょう!

 終了後,何人かの方から先日の高校合唱祭の感想をお聞きしました。「高校生の歌声を聞けたのは良かった。なかなかそういう機会がないから。」とか「盛岡某高の声がしっかりしていて,少人数なのに会場に響いていました。」とか「高校生の発声は昔と変わったようだ。」など。奥州市での催物に足を運んでくださった方が多くいたことを嬉しく思いました。

2025年7月24日木曜日

【演奏会・聴いてきました】盛岡白百合学園合唱部:声の方向性がそろってる!


 7月24日(木)の夜,盛岡市にある盛岡劇場メインホールにて盛岡白百合学園合唱部第21回定期演奏会を聴いてきました。長年中高生の音楽指導をしてきたベテランのOK先輩が今年4月から「顧問・指揮者」としてご指導なさっている部活動です。

 2部構成で,第1部は部長さんの挨拶に始まり8曲(コンクールの曲3つ,民謡の編曲3つ,サウンド・オブ・ミュージックから2つ)が演奏されました。第2部のはじめに部長さんのソロ2曲,顧問のOK先生のソロ2曲と独唱の後,合唱部院がTシャツに着替えて登場しペンライト(?)を振りながらポップな曲を5曲ほど歌いました。

 3年生1名,2年生4名,1年生2名,中学生2名(1年,2年それぞれ1名)の9名のアンサンブルは声の方向性がそろっていて,良い感じのまとまりがありました。コンクールの自由曲の2曲はリズムも音も難しそうでしたが,タイミングをぴったりそろえて歌っていました。課題曲は7月上旬の県高校合唱祭のときよりずっと安定していました!(自分も頑張らなくっちゃ!)。少々浅目の発声なので長3度の響きは第2部合唱の最初の曲のアフロな感じにぴったり!と思いました。

 お客様は100名くらいと思います。会場には盛岡・バッハ・カンタータ・フェラインの仲間が数名聴きに来ていました(羨ましい)。アンコールの後には来年からの男女共学化にあたっての部員募集の呼びかけもしていました。なるほど!

 この夏は週末がZホールSP合唱団の練習に取られることが多く,高校音楽部(合唱部)の定期演奏会を全く聴くことがでませんでしたが,盛岡白百合学園合唱部のステージを見ることができ,さまざま参考となりました。

2025年7月22日火曜日

【盛岡某高音楽部定期演奏会】本番終了!高校生は賢い!


 7月20日(月・祝)の午後,岩手県民会館中ホールで以前お知らせしていた盛岡某高の音楽部の定期演奏会を行いました。お客様は200人くらい(かな?)。吹奏楽部の定期演奏会を同じ日に大ホールに設定している(!)のですから,「共通券」みたいなのを出して両方聞きに行ったら「良い席確保」みたいになにかお得になる設定にすればいいのに…と思ったりしました。あちらは大ホール入り口にロープを設置して受付を整理する必要があるほどのお客様の量を予想しているようでしたから。

 7月11日(金)は「1週間前リハ」といって1日かけて中ホールで照明や音響など舞台装置の仕込み,19日(土)は「前々日リハ」といって実際は主に第3ステージのミュージカルのお稽古,20日(日)は「前日リハ」でしたが,夜の時間帯のみ(第1,2ステージは1回通す程度の時間!)と,本番が近づいてから何度もホールを使って練習を重ねてきました。そのおかげで第3ステージのミュージカルの質が上がり,本番ではとてもよい流れの表現ができました。演技やセリフはもちろんですが,歌については昨年よりもソロがしっかりと歌えるようになり,アンサンブルもまとまりがよく,言葉がよく聞き取れるようになりました。監督の佐藤恵津子先生の一言を聞いて3つも4つも工夫する高校生は賢い!そしてそのポイントを掴んで指導している佐藤恵津子先生の高校生指導は素晴らしいと(去年も思ったのですが)あらためて思いました。

 そして第1ステージと第2ステージ。まず第1ステージは「ア・カペラの響き」がテーマで前半はルネサンス期のラテン語宗教音楽。7月16日(水)以来部活指導に行けなかったので,前日リハの際には喉や胸が固まって伸びやかな響きがまったくありませんでしが。喉から音を絞り出している感じ。でも時間がないし子どもたちも相当お疲れの様子だったので,本番当日の発声練習でなんとかすることにしました。で本番の朝の発声練習では再び基礎から確認し,身体の使い方を思い出させました。「発声は運動。バッターがバットを球に当てにいっても打球は飛ばない。打球が飛ぶのはよいスイングの「結果」。だから大切なのは良いスイングの時の身体の使い方を実現すること。同様に良い音が出るは「結果」。大事なのはその時の身体の使い方を思い出すこと。」といった説明をしながら(疲れた喉に負担をかけずに)お腹を使って息を送る(音を出す)ことを思い出させました。その後短い時間で第1ステージの練習をしましたが,良い時の感じにだいぶ戻ることができました。高校生は賢い!そして柔軟!

 ちなみに第2ステージのポップス(なんと1曲増えていることが2日前に判明!)では彼女ららしさが表現された踊りが見られました。また「ラジオ番組風の構成」ではDJ役の3人のおしゃべりで彼女らの各曲への思いを聞いてから演奏を聴くことができました。踊りもステージの構成も良いセンス=賢いなぁと思いました。

 本番では良い音楽をすることができたと思いました。聞いていた方々からは「あの人数でよくできてましたね。すばらしい。」とか「言葉がよく聞こえる。特に第2ステージのポップスでも言葉がきちんと届いてきた。」と言葉をかけていただきました。「聞いていて,見ていてうるっとしてきました。」という方も。ただ「やはり宗教曲は難しいんですね。」とのお声も。「そう感じられた分,日本語の曲がよかったってことかな?」と良い方に解釈して高校生には伝えようと思っています。

 また,ステージ上では一人一人の良さがよく表れていたとも感じました。普段からそういう姿を引き出せるようにならなくてはいけないなぁ…と反省。

 次回は40回となる定期演奏会,どんな会にするか賢い生徒らのアイディアに期待しています!そして次の部活からはコンクールに向けた取組。各パートや個人を一度「分解掃除」する必要がありそうだなぁと思っています。

 この3連休は,ZホールSP合唱団グラッシーズ,盛岡某高音楽部と音楽三昧の「音楽生活」,疲れて体調が少々悪くなりましたが,楽しい3日間でした!皆さん,ありがとうございました。

2025年7月21日月曜日

【グラッシーズ】音楽を楽しんでいました!

 7月20日(日)の午前,奥州市水沢の吉小路にあるアスピアで「グラッシーズ」という合唱グループのレッスンをしてきました。女声合唱で5,6名(皆先輩!)のアンサンブルです。

 取り組んでいた曲は《糸》《ルパン3世のテーマ》《民衆の歌》でした。少人数ですが皆さんやる気満々で,一生懸命歌っていました。

 合唱のための発声(ハモる声)の難しさはありましたが,まずはそれぞれの楽曲のテイストを掴み表現することから始めました。そこでまずは《糸》のレガートなユニゾンの旋律を使って,皆が溶け合ってまとまる声の響きや,レガートに音を繋いで旋律線を描くことなどをやり,《民衆の歌》では三連符やアンダンテの力強い音楽の運びを意識させ,《ルパン3世のテーマ》では16ビートのグルーヴ感を共有することを中心に取り組みました。

 9月に練習場にしているアスピアの「アスピア祭」というのがあって,その場で発表するそうで,私の「ああしたらどう?」「こういうのはどう?」と提案したことにどんどんチャレンジし楽しんで歌っていました。

 1ヶ月に2回集まって歌っているということです。今回をヒントに自分たちで様々なアイディアを出し合って楽しく音楽してくれればいいなと思いました。

【ZホールSP合唱団・16】久しぶりの日本民謡


 7月19日(土)と20日(日)はZホールSP合唱団の練習日でした。

 この週末の練習は久しぶりに日本民謡に取り組むチャンスでした。まず前回から始めた,(全体練習時間前の任意参加の)強化練習会から始めました。この回の暗譜対象は日本民謡でした。女声合唱の2曲から始めて混声合唱数曲を取り上げました。2つある《南部外山節》などは女声のみなさんは苦労していたようでした。

 全体練習では《大漁節》のソリストの石井芳雄先生と初めて合わせて見ました。ソリスティックなよく通る声で,大人数の合唱と渡り合ってくださいました。児童合唱をまじえて《千福山》もやりました。子ども達のまっすぐな声が入ると童唄の雰囲気にぐっと近づきますね。

 20日は(当初,盛岡某高音楽部定期演奏会全日リハーサルの予定だったので不参加のつもりでしたが,リハーサルが夜夕方からとなったので)途中まで参加することができました。当初から日本民謡の時間(13:00-14:20)はパート練習をすることにしていたので,女声は3パート合同で,男声はテノールとバスにわかれて1時間ほど練習してもらいました。この途中で私は早退したので残念ながら成果はわかりませんが,私が示して行った「音の不安のないように,暗譜できるように」との課題をクリアしてくれたことと思います。次回練習(8月9日・10日)が楽しみです!!それから,後半のイタリア民謡はいかがでしたか?ご参加なさった方からの情報をお待ちしています m(._.)m 。

 1日目(19日)の夜,初めての懇親会を行いました。この合唱団は団員同士の横の繋がりが薄いので,お互いを知り少しでも近しくなって一緒に音楽に迎えるようになりたいと思い,私が提案し団員の方に幹事を引き受けていただきました。30名弱が集まり,席を変えつつ懇親することができました。初めてお話する方も何人かいて,輪が広がったことが嬉しく思いました。30名弱ということは全団員の三分の一ですから,相当な割合ですね。これからもこの輪を広げていければいいなと思いました。

 次回は8月9日・10日。ということは本番の1ヶ月前,そして残り3回の練習となるわけです。本番のように①並びを確かめ,②暗譜して,③指揮の要求を感じながら歌うように準備しておきましょう。

2025年7月15日火曜日

【ZホールSP合唱団・15】イタリア民謡漬けで暗譜も進む!

 7月12日(土)と13日(日)の午後,奥州市のZホールでZホールSP合唱団の練習を行いました。今回は及川貢先生に加えて及川先生が普段からご指導なさっているたま女声コーラスから4名の団員,そして本番のピアニストの島田知恵さんがいらっしゃっての2日間となりました。ですからすべての練習時間がイタリア民謡となりました…(日本民謡が遠退く…)。

 島田知恵さんの伴奏によってストレスなく練習に集中できます。音楽的な発信も多く,歌いやすい伴奏です。伴奏のあり方,というか練習ピアニストとして大事なことは何かに気づき学んでもらえたらなぁと強く思いました。

 この2日間,楽譜から目を離して指揮を注視している人がとても多くなりました。それは前回の練習時あたりから「暗譜!」をキーワードとして強調していたこともありましたが,全体練習時間の前後に設けた強化練習会の成果でもあったように思っています。全体練習ではどうしても音楽作りに耳がいってしまい(はしょってしまい),個々の歌い手の方の暗譜にまで時間をかけられません。そこで土曜日は全体練習の前1時間弱,日曜日は全体練習後1時間弱を「暗譜」のために繰り返し歌う任意参加の練習時間にしてみたのでした。土曜日の13:00には男性が,15分後には女声も含めて8割ほどの人が集まりました。歌詞の間違えやすいところを確認したり,音を間違えたところを確認してまたすぐに歌ったり。「とにかく楽譜を見ないで歌う」ことを要求しました。「間違えてもいい」というより「思い切り間違えると覚えが早いのです!」とお伝えしながら取り組ませました。その成果がその後の全体練習に出ていたと思いました。一方日曜日の全体練習後の強化練習会には男声のほとんどの方とアルトの10名ほどが参加されました(ソプラノは1名だけ)。ここでは暗譜というより「音の不安なところの確認をしたい」という声が多く出ました。これはパートごとに課題が違うのでパート練習として取組んでいきたいところです。改善が必要と思いました。

 2日間の全体練習のいずれでも,最初の1時間は及川先生による女声合唱のレッスンだったため,男性陣は別室で私がお稽古をつけることになりました。そこでは音の確かめもしましたが,力をいれたのは「合唱の基本」でした。
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声の出し方(いくら「明るく」「はっきり」と要求されても,喉がつぶれた「小学生歌い」はダメ。喉をよく開いて楽器の形を変えない),
フレーズの歌い方(「大きく」とか「しっかり」と要求されても,音符を一つ一つ歌う「音符歌い」はダメ。レガートを基本とする「一筆書き」),
音域による音の均質性(高い音ばかりが飛び出して強くなるのはダメで,音域に関係なくできるだけ均質にする注意力を失わない),
④拍節に左右されない言葉の強調(調子に乗って声を出し意味に関係なく強拍が強くなるのはダメで,
言葉(の意味)が伝わるように配慮
しながら歌う)
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などなど,合唱の時の「「普通」のレベルを上げる」とでも言うようなポイントです。男声合唱の楽曲だけでなくどの曲を歌う時にも生かしていくように意識付けしたつもりでした。はじめて合唱に参加する方やカラオケ大好きな方なども多い男性陣ですから,合唱音楽では使えない悪い癖に早く気づかせ,それを出さないように自分で注意しながら,響き合う合唱の良さを目指させたいと思っています。

 次回は1週間後の7月19日(土)・20日(日)です。19日(土)の前半は日本民謡の演奏をなんとか高めたいと思っています。20日(日)の前半は当初,翌21日(月・祝)の盛岡某高音楽部の定期演奏会の前日リハーサルのために日本民謡の全体練習ができないためパート練習としていましたが,その後前日リハーサルが夕方からということが判明したのですが全員参加のパート練習時間も必要と考え(私も行きますが)予定通りそのままパート練習にしようと思っています。次回の練習を経て,音の不安をなくし自信を持って日本民謡を歌えるようになってほしいと思います。

2025年7月13日日曜日

【合唱研第48回:活動報告】耳を育てよう

 7月12日(土)の午前中(9:30-12:00),奥州市の水沢教会で48回目となる合唱音楽研究会奥州の活動を行いました。土曜日の午前中のせいか,アンサンブル・コンフオーコの演奏会後一息ついているのか,参加者は少なめの20名ほどでしたが,4パートが揃って歌うことができました。

 久しぶりに集まった感じがなぜかしたので,発声法についても基本的なこと,たとえば胸郭&横隔膜の動きや自然な吸気の作用など時間をかけて確かめました(アクシデントもありましたが皆様のお働きによって事なきを得ました。感謝いたします m(._.)m)。

 その後,持参した《MIssa brevis》の音源を聴きながら《Gloria》を歌ってみました。音下がりへの対策です。演奏中に音が下がらない演奏をたくさん聞いて慣らすことで調を保つ感覚,あるいは調がずれる感覚を身につけられるのではないかという考えです。良い物にたくさん触れればそれが「普通」になります。つまり「「普通」のレベル」が上がります。同様に良い音楽を聴き慣れれば音楽における「普通のレベル」が上がると思ったのです。

 実際にやってみると,音源を聞いた直後や音源に合わせて歌った直後は,音源がなくてもほとんど音下がり現象は起きません。でもしばらく自分達だけで歌っていると,音の取り方がルーズになって下がり始めます。ですから現時点での結論としては,月2回だけ頑張るだけでは身につかないので普段から何度も聞いて自分の耳を育てましょう,ということになりました。歌う(発声する)ということは筋肉運動ですから!

 次回は"Credo"に挑戦です。音だけでなく歌詞も身についていないので,普段から何度も取り組んで「普通」のことにしていきましょう。

 終わりに,7月6日(日)のアンサンブル・コンフオーコの演奏会をテーマに感想を交流しました。聴いた人,歌った人,双方の感想を聞くことができました。また7月2日の県高校合唱祭を聴いてくださった方もありましたので,感想をお聞きしました。こういうことも音楽や演奏への理解を深めることにつながると思っています。

【お詫び】次回の活動日を7月27日(日)とお知らせしていたのですが,1日早めて7月26日(土)に変更いたします。場所は水沢南地区センター,時間は(変則的ですが)13:20〜16:20とします。急な変更で申し訳ございません。たくさん練習し成果をもって集まれるといいですね。よろしくお願いします。

2025年7月7日月曜日

【演奏会・聴いてきました】アンサンブル・コンフオーコ:「まとめる」ってこと


 7月6日(日)の午後,奥州市のZホール・中ホールで女声合唱団アンサンブル・コンフオーコ「第15回コンサート」を聴いてきました。

◯プログラム
第1部 女声合唱曲集「六つの子供の歌」(中田喜直作曲)より
第2部 《木下牧子 アカペラ・コーラス・セレクション》より
 「サッカーによせて」「ブリンピースのうた」「棗のうた」「いっしょに」「さびしいカシの木」
第3部 小野寺日奈 ソプラノステージ(ピアノ 阿部美礼)
第4部 マリア讚歌 作品171(J. G. ラインベルガー作曲)
第5部 「さだまさし作品による混声合唱曲集」より(賛助出演 メンネルコール,ピアノ 永野留美子)
 「北の国から」「秋桜」「案山子」
第6部 会場のみなさんと一緒に 《夏の思い出》

 指揮は(第3部を除いて)すべて佐々木まり子先生です。この合唱団は「水沢で宗教曲も歌える本格的な合唱団をつくりたい」という故二木千賀子先生の想いに応えて盛岡市在住の佐々木まり子先生を指導者にお迎えして始まった合唱団と聞いています。2年に1度程度のペースで演奏会を開いてきていて,前回(第14回)のコンサートは2023年6月でした。このときも佐々木まり子先生の音楽作りにたくさん教えられたのですが,今回も多くの気づき・アイディア・学びがありました。

 特に「「まとめる」(まとまる)ってことはこういうことなんだ」と,音楽を聴きながら思いました。パート内からはみ出ることなく,みなさんの声が音楽的に同じ方向を向いている感じです。歳を重ねて肉体的な難しさが増してきた方々を,ちょうど良い点にまとめあげているのを聞かせていただき,これからの音楽作りに生かして行こうと思いました。特に8月からは6回の予定でこのアンサンブル・コンフオーコと胆江合唱祭に向けて取り組む予定が入っています。今回の良さを生かしていきたいと思いました。

 お客様も多く入りました。特に合唱音楽研究会奥州の方やZホールSP合唱団で顔を拝見する方,宮古木曜会合唱団の方も聞きにいらしていたことがとても嬉しく思いました。他の団体の演奏する良い音楽をたくさん聞いて,音楽を通して交流できればいいなと思っています。

2025年7月4日金曜日

【宮古木曜会合唱団】大切なことに丁寧に

 7月3日(木)の夜,宮古市の山口公民館で宮古木曜会合唱団の通常練習を行いました。今度久慈への転勤のため退団するテノールのIさんがみなさんへのご挨拶のために開始時刻前から会場に来ていました。

 前に来たのは1週間前の通常練習。この時は身体を使って表現しようとしていない様子に驚き,なんとかせねばと焦ったので,間を1週間しか空けずに次の練習に取り組めるというのはともてよい設定になりました。そこで「レガートな旋律で発声練習を生かしながら声の響きを整えたら,子守歌のドイツ語にチャレンジ」という練習プランで行ったのですが…。この日はVictoria作曲の"O magnum misterium"のそれも前半だけで時間切となってしまいました。

 この日やったことはまとめていうと「大切なことに丁寧に取り組む」ということ。合唱する上で大切にしなければならないことはたくさんありますが,合唱を音楽たらしめる大切なことをなおざりにしていくら音とりをしたり発音を吟味したりしてもだめなのだということを,(終わってみて)強く感じました。では「合唱を音楽たらしめる大切なこと」とは何だったかというと,まずは音質でした。どんな音でも良いからといって喉の狭い息の浅い声で(楽譜通りに誤なく)歌っていても,音楽にはなりません。身体から出てくる音,聴いていたくなるような音で音楽したいわけです。それから旋律のレガートさ。音符一つ一つに息を入れるような歌い方では音楽として生きてきません。さらに旋律をどう音楽的に聞かせるか。高い音はでかく低い音は聞こえないとか,音が平板に並んで続くとか,そうではなくて自分の旋律を歌う際に均質な音を保つように気をつけながらも音楽的な豊かさをどう表現するかといったことを考えて表現することが必要です。そういった「音楽する上で大切なこと」に向き合わないでいたら,いつまでたっても充実した音楽が生まれてこないように思ったのでした。そしてこのことはこれまで自分が先生方から教えられてきた「当たり前のこと」ことでもありました。手を抜いてきた自分を反省しました。

 団員のみなさんには次のようにお話しました。「徹底してやったのでみなさんお疲れになったことと思いますが,ここを超えて身に付けなければ,この先のレベルには行かれません。筋肉に覚えさせて習慣化したり鍛えたりしなければいけないので,日本語の歌を歌う時でも今日やったことは同じですから,意識して練習に取り組んでください」。次の練習に参加するのは,3回の通常練習を挟んだ(つまり3週間以上)後の7月27日(日)の強化練習です。意識の変化が続いていればいいなぁ…と思いました。

2025年7月2日水曜日

【岩手県高文連・岩手県高校合唱祭】本番終了!丁寧に充実した音楽ができました。多くの人の繋がりも!


 7月2日(水)奥州市のZホールで,【岩手県高文連・岩手県高校合唱祭】に定期演奏会を控えた盛岡某高音楽部を引き連れて参加してきました。以前お知らせしたように岩手県全域から合唱をやっている部が集まり,合同演奏なども含め計27の発表がありました。

 1年間で最初の発表の場となるこの時期のステージです。どの団体(学校)も工夫を凝らして発表していました。その工夫の中に,その団体の価値観が現れているように思いました。少人数ながら丁寧に音楽に取り組んでいるところ,声を大きく出すことを楽しんでいる(と思われる)ところ,楽しい振りを付けて見せるステージにしているところ,大人数で歌いまくっているところ…。

 一緒に行った知人曰く「盛岡の県民会館でやった昨年より,歌の力が落ちているところが多いんじゃない?」とのこと。なるほど,そう言われればそんな感じも否めませんでした。

 この先定期演奏会を7月半ばに控えています。今回を一つのステップとしてしっかりと振り返り,この後の活動や演奏にいかしていきたいと思います。また,合唱音楽研究会奥州の方々やZホールSP合唱団の方々が何人も聴きにきていたので,紹介して良かったなと思いました。聴かれた皆様,ぜひ感想をおきかせください。子どもたちにも伝えて今後の糧としたいと思います。

 加えて,多くの先生方と繋がることもできました。特にもここ数年つながりを持つチャンスがなかった水沢高校音楽部の先生が学ぶ意欲を示してくださったので,これからが楽しみになってきました。(乞うご期待!)

【出前講座①】真似が上手な「小学生」からどう引き出すか

  7月1日(火),午後には盛岡某高音楽部,夜にはMBKVの通常練習を控えた午前中に,遠野市の(昨年とは違う)某小学校で,昨年同様の「出前講座」の音楽授業をやってきました。3年生から6年生まで全部で30名ほどを相手に松長誠作詞・作曲の《きっと明日は晴れる》という曲を使っての歌唱の学習です。今回は音楽室でした。

 事前に「発声が悪くて高い音が歌えないのが課題」とNR校長先生から言われていたのですが,最初に一通り聴かせてもらい高い音もそれなりに工夫して歌えていたので,急遽方針を練り直しました。また全体に歌う意欲は高く,特に3年生は反応も良い感じでした。

 はじめ,山場となっている部分の旋律を使って,調をヘ長調からト長調に上げて伴奏しながらうたわせたのですが,自分の準備が悪く自在にピアノ伴奏をすることができませんでした。そこで諦めて「真似させ作戦」に移りました。私が児童の音域まで上げて歌うことで高い声の使い方を真似させてようとしたのです。真似が上手が「小学生」ですから,私の変な声に少しくすくすしましたが,すぐに(特に3年生が)真似してくれて,喉を開いたまま高音を出すことをクリアしていきました。身につくには時間がかかるので音域が低くなると元のように喉が狭くなってしまうのですが,それでも良い感じを掴んでくれたので,それでじゃんじゃん歌わせました。

 途中で,難しい歌詞の部分の意味を確認したり(意外に意味が難しいのです),フレーズごとに場面が違うことを歌詞の面から理解させ,音楽の変化にも気づかせたりしながら,何度も歌ってみました。

 授業の始めに「声を大きく出せるようになりたい」とか「良い声で歌えるようになりたい」といったことを子どもたちが課題に選んだので,終わってからその達成具合を尋ねると,ほとんどの児童が,自分や周りの声が良い方に変わったと感じていました。

 終了後に担当の先生と1コマ分の時間を使って指導について話し合いました。さまざまなことに悩んでいるようでしたので,「私ならこう考える」ということをいろいろと話してきました。秋に開かれる連合音楽会をなにか特別な姿を見せる場と思い込んでいるようでしたので,「音楽会だって学習の一つなのだから,どんな力(特に音楽的な力)を伸ばしたいのかというねらいを明確にして,そうすれば選曲のことも表情のことも学習の進め方のことも方針がつかめると思いますよ。」とお話してきました。また,特に伴奏法に興味をもってもらえました。時間がなかったので教えることまではできませんでしたが,コード伴奏の仕組みや機能和声,移調の仕方などについて紹介してきました。

 音楽を苦手と感じている小学校の教員は結構多く,その苦手意識がマイナスな考え方(「立派に声を出していれば間違いない。」「間違えないで歌えていればよい。」など)に繋がっていく場面を現職時代によく見ました。若い先生にはそういう風に捉えるのではなく,音楽の本質をもっとよく掴んでほしい,そのためのお手伝いができたらな,と思った時間でした。

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