初回だった前回は発足式や楽曲全体の見通しをもってもらったりするなど本格的な練習とはなりませんでした。一方今回は3時間まるまる楽曲に取組む時間でしたので,これから一緒に音楽を作っていくに当たって大切にしたいことを,丁寧に一つ一つ扱っていきました。
まずは発声練習(25分ほど)です。これまで何度か活動してきたSP合唱団に参加してきた方,あるいは何人かご参加くださっている合唱音楽研究会奥州のメンバーには「また同じようなことを」と言われるとは思いましたが,①身体をほぐすことと使うべき筋肉,②身体を楽器にすること,③身体(発音)のしくみ,④声(音)は結果であること…などを伝えながら「歌うことは筋肉運動です!」と強調しました。
続いてパート練習(40分ほど)に移りました。今回は《春》の曲ですから,《花》(武島羽衣 詩/滝廉太郎 曲)の音とりを中心に行いました。私はアルトの皆さんと練習しました。まず,ほぼ副旋律であるアルトパートのメロディをおおよそ覚えました。それから呼気圧を高めたり「響きの部屋の形」を変えないようにしたりして,身体を使って音を出すこと練習しました。ちなみに立って練習したのですが,アルトの皆さんは全体練習の際も自主的に立って歌っていました!よりよく歌えるようになりたいという意欲が感じられました!
その後全体練習(1時間強)に取り組みました。ソプラノはほぼ主旋律なので歌えていましたが,副旋律になると急に口ごもっていました。男声は予想以上にしっかりと声を出して歌っていました。全体練習でお伝えした主なことは,①助詞を重くしない,②意図せず高い音が大きくなったり低い音が小さくなったりしないように=楽器の形を変えない,③子音と母音を分離させて発音できるようにし子音は音符の前に出して時間をかける,④表現する側が表現したいもの明確に把握して(思い浮かべて)いないと受け手には伝わるはずがない…などなどです。
今回歌う4曲はどれもよく知られた歌なので,特に言葉(子音)の表現について次のようにお話ししました。「発せられた音楽(表現)は文脈に依存して解釈されます。多少あいまいな歌(表現)だったとしても,聞き手は歌詞も旋律も知っているのでそのあいまい差を補いながら聞き取ってくれます。しかし聞き手の努力に依存して表現しているうちは新鮮に捉えてもらえることはないでしょう。聞き手に新しい命を感じさせるためにはデフォルメした表現の意識的な発信が必要と思います。」あとで考えたら,前段の①から④の要求の背景にある考えはこれなんだと気づきました。
新しい合唱団がこれからどのように変わっていくか楽しみです。ヴァイオリン1本に60人の合唱ですから,よほどコンパクトで明量な表現を実現しなくてはいけません。私も学びながら一緒に音楽を作っていきたいと思いました。

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