盛岡での《ヨハネ受難曲 第2稿》本番の翌日,4月30日(水)の夜にトーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)で「いわぎんPresents 岩手県文化振興事業団創立40周年記念事業 日本フィルハーモニー交響楽団特別演奏会」を聴いてきました。岩手県の文化振興事業団は1985(S60)年3月,私がまだ大学生だったあの頃の創立なのですね。歴史が浅く意外でした。
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指揮:沼尻竜典
チェロ:佐藤晴真
オーケストラ:日本フィルハーモニー交響楽団
【演奏曲目】
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
(アンコール:ソリスト佐藤晴真独奏によるバッハ/無伴奏チェロ組曲第1番よりサラバンド)
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 作品92
(アンコール:モーツァルト《フィガロの結婚》序曲)
-----12列の20番の席で聴いたので,独奏チェロの音が真正面から聞こえて(そして見えて)きました。弦楽器が,Vn.1 st14, 2nd12, Vla.10, Vc.10, Cb.9 ととても厚く,全奏だと独奏チェロが聞こえなくなってしまったのが少々残念でした。一方アンコールのバッハは目の前で音楽が生まれてくる感じでした!
ベートーヴェンの《交響曲第7番》は生で比較的多く聞く機会のある楽曲ですが,今回も「ベートーヴェンはやはりすごい!」と感じさせられました。しつこいほどのモチーフの受け渡しや呼応や展開。それを飽きさせずに聴かせる構想力。そして奏者を引き込む魅力…。
アンコールの《フィガロの結婚》序曲は,次々と旋律が湧き出てきてドタバタ劇のワクワク感が高まり,これもまた「モーツァルトはやはりすごい!」と感じさせられました。
演奏の良さが際立つのではなく,作品の素晴らしさが際立つ,さらには作者の音楽性が際立つ演奏のほうがいい演奏だと常日頃思っているのですが,この日はそういう演奏を聞くことができたように思いました。自分も少しでもう感じ取ってもらえる演奏をしたいものだと改めて感じました。
次のオーケストラ公演の鑑賞予定は2つです。まずは8月23日(土)盛岡市民文化ホールでのN響盛岡公演。これは昨年ライプツィヒで参加した(残念だった)ワークショップの指導者トン・コープマンの指揮です。その翌週の8月27日(水)には昨年「さくらんぼコンサート」でステージに立った東京オペラシティでの「JOH HISAISI 祈りのうた2025」です。器楽からも音楽をたくさん学んでいきたいと思います。
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