2025年12月15日月曜日

【久慈の第九・終わりました】市民合唱団の学びの成果

 12月14日(日),久慈市のアンバーホールでベートーヴェンの《第九》演奏会に参加してきました。前日の大坊峠は溶かかった圧雪でズルズルの登り降りのため盛岡からたっぷり3時間かかって久慈に行きました。(ちなみに帰りの夜のR106もトンネル出口がズルズルで「初滑り」しました。)

 この演奏会は「市制施行20周年記念 久慈・ベートーヴェン交響曲連戦演奏会 Vol.5」と冠されていて,主催は久慈市文化会館となっています。プログラム・パンフレットによるとこの「連戦演奏会シリーズ」は次のようなシリーズだったようです。
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・Vol. 1:2013年3月(仙台フィルハーモニー管弦楽団ほか)モーツァルト《交響曲第41番》,ベートーヴェン《ピアの協奏曲第1番》,《七重奏曲作品20》,《交響曲第1番》
・Vol. 2:2015年8月(山形交響楽団ほか)ベートーヴェン《プロメテウスの創造物》,《ヴァイオリンソナタ作品47第1楽章》,《ピアノ,ヴァイオリン,チェロのための三重協奏曲作品56》,《交響曲第3番》
・Vol. 3:2019年6月(山形交響楽団ほか)ベートーヴェン《交響曲第6番》,《ピアの協奏曲第4番》,《交響曲第5番》
・Vol. 4:2022年8月(仙台フィルハーモニー管弦楽団ほか)ベートーヴェン《交響曲第8番》,《三重唱曲作品116》,《交響曲第7番》
・【今回】ベートーヴェン《戦争交響曲「ウェリントンの勝利」》,《交響曲第9番》
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 このシリーズを通して指揮したのは茂木大輔さん。H. リリングの下でバッハのカンタータ演奏(録音)などを重ねてきたオーボエ奏者で,N響などを経ていまでは指揮者として活動されています。シリーズを企画して通して生で聴くことができる(しかも茂木さんの解説付き)なんて,素敵&贅沢な演奏会を久慈の方々は重ねてきたのだろうと思いました。

 今回のリハーサル(11月15日にもありましたが)でも楽曲の解釈が明確で,それに基づいて音楽を作ろうとしていらっしゃいました。またお祭的な表現かつて指揮者のダン・エッティンガーさんが《第九》のリハーサル時に「ドイツ人のお祭騒ぎ」と言ったことを思い出しました)や子音の処理,楽譜を持って歌うことなどドイツ的な雰囲気がベースになっていると感じました。合唱団は久慈の市民合唱団と八戸市の声楽家の方々,そして岩手県内の声楽家で計130名超の大所帯でしたが,合唱指導の小原一穂先生,間口友美先生の下で一つになり集中して演奏することができました。なお久慈市民合唱団の方々は全25回にわたる「合唱ワークショップ」を重ねてきたとのことでした。しっかりと学んでこられた成果だったと思います。

 2002年12月に「第2回こはくのまち第九演奏会」として《第九》を演奏して以来「23年ぶりの《第九》」と久慈のみなさんが何度もおっしゃっていました。この時はオーケストラは東北大学交響楽団で指揮は石川善美さん。合唱は久慈市民第九合唱団と盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの合同でした。当時岩泉に住んでいた私も合唱指導として何度か久慈のアンバーホールに通いました。

 仙台フィルハーモニー管弦楽団とは来月に「けせん第九」演奏会でもご一緒できる予定です(こちらの指揮者は岩村力さん)。どのような第九になるか楽しみですし,またしっかりと表現できるようにがんばりたいと思います。

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