10月20日(日)の午後,第31回胆江合唱祭が行われました。昨年度(第30回)は胆沢文化創造センターでしたが,今回は,今年度で閉鎖になる江刺の中心的な体育文化会館のささらホール(11月17日にはこんな素敵なコンサートも予定されています!)でした。全部で14団体(水沢6,江刺4,前沢1,胆沢1,金ケ崎2)が出場しました。ほとんどの合唱団は個別の「演奏会」を行っていないので,この合唱祭が1年間の主な発表の場となっているようです。
今回は昨年同様2団体と最後の「15 合同演奏」を指揮しました。
プログラム10番のアンサンブル・コンフオーコは今シーズン6回レッスンを重ねてきました。長い間しっかりと活動している団体なので,毎回の課題を少しずつクリアしながら音楽を高めてきたと思います。本番では,日本語の曲がとてもよい音楽になっていたと思います(指揮を終えて振り返る前に拍手が来ましたね!)。特に,しなやかな息遣いができるようになった点は今後他の楽曲の演奏にも生かしていって欲しい点です。
プログラム14番の合唱音楽研究会奥州は,英語の教会音楽とルネサンスのア・カペラ合唱曲にチャレンジしました。毎回さまざまな課題(特に前回は自分の耳の悪さを痛感させられました)があり,私がたくさん学ばせてもらいました。今回,パレストリーナのミサ曲は立ち位置について,前々回あたりからやっている「シャッフル」をして臨みました。「本番もシャッフルするんですか?」という驚きの声もありました。自信がないことからの発言のようでした。パートのメンバーがまとまって立っていると,同じ旋律が近くから聞こえてくるので安心して歌えるのは事実です。でもその分,自分の音楽をモニターしたり評価したり,あるいは集中してチャレンジしたりする精度が下がること(言い換えると「無責任に声を出すこと」)が多いものです。加えて合唱音楽研究会は「合唱団ではなく研究会」なので,より良い音楽を目指して様々な方法にチャレンジしていくことが基本です。そうやって取り組んだ成果が,ピッチの下がりがほとんどなく演奏し切れたことに現れていたのだと思います。
最後のプログラム15番は合同演奏《大地讃頌》でした。午前のリハーサルは10分間だけだったのですが,歌い手の皆さんは指揮からよく感じ取ってくださって,(大地讃頌の演奏にありがちな「元気者大会」にならず)心を込めた良い歌声を会場に響かせてくださったと思いました(「お客様もご一緒に」のアナウンスは想定外で驚きましたが…)。
これまで30年以上続いてきた胆江地区の合唱祭。今回の合唱祭そして今後の活動が,先輩方が育んできた文化を引き継ぎ深化・発展させていく一助になればと思っています。皆様,ご協力ありがとうございました。またご来場くださった皆様,ありがとうございました。ご感想などいただけると今後の励みになります。よろしくお願いします。
ちなみに,アンサンブル・コンフオーコとは一度離れますが,合唱音楽研究会奥州はこの後,パレストリーナのミサ曲(F-Dur)の全曲とラターの賛美歌の残り2曲を学んでいって,3月か4月あたりに第2回の研究発表会を開催できたらと考えています。皆様どうぞお気軽にご参加ください。
0 件のコメント:
コメントを投稿