2024年12月29日日曜日

山形テルサの第九・本番終了!!


 12月28日(土)15:00から「山形テルサの第九」 に出演して来ました。会場は山形テルサテルサホールです。山響アマデウスコアのお手伝いに熊友会ヴォーカルアンサンブルの一員としての参加でした。このパターンは,今年6月の定期演奏会,そしてさくらんぼコンサートのときと同じです。

 この「山形テルサの第九」コンサートは地元新聞紙上「年末恒例」と言われるように数年前から続けられている演奏会で,プログラムは《第九》のみですが,チケットは完売!客席はほぼ満席でした。

 オーケストラは山形交響楽団,指揮は飯森宣親さんです。常任指揮者から桂冠指揮者になられてからは主にこの第九演奏会の時だけ振りに来ているようです。

 前日の公開リハーサルには高校生らしき姿がたくさんみられました。飯森マエストロと山響そしてアマデウスコアのメンバーが音楽を作り上げていく過程を,変わりゆく音楽を聴きながら体験できるなんて,素晴らしい環境だなと思いながらステージから見ていました。

 本番は第4楽章から合唱はステージに入り,バリトンソロの始まるあたりにソリストが登場するという展開でした。これまで飯森マエストロは丁寧に音楽することを要求してきたと思うのですが,今回はそれをベースにしながらもさらに情感を表出するような指示が多く,エネルギーがほとばしりを聴かせる音楽となったと思います。

 《第九》演奏後はマエストロのお話,そして《蛍の光》を会場の皆さんと一緒に歌う(途中でキャンドルサービス(?)付き)という流れで,2024年を締めくくる演奏会となりました。

 上質のオーケストラ,素晴らしいマエストロ,豊かな表現力の合唱団やソリストと,山形には恵まれた音楽の土壌があるなぁ,と毎度毎度思います。聴き手も演奏家もそして地域社会もこういう環境が身近にあることの恩恵をたくさん受けていることでしょう。無い物ねだりはできませんが,ある物をどうしていくのがよいのか考えながら,少しずつ環境をよりよくしていければいいなと思いました。

2024年12月24日火曜日

【宮古木曜会合唱団】クリスマス・イヴ礼拝参加

  12月24日(火),この日は午前中に,冬休みに入り翌日のクリスマスコンサート(といっても先輩&顧問向け)を控えた盛岡某高音楽部のレッスンに行き,夕方からは宮古木曜会合唱団として日本キリスト教団宮古教会のクリスマス・イヴ礼拝に参加してきました。これは毎年参加させていただいているもので,昨年の12月24日は日曜日で強化練習の後に参加させていただいていました

 式次第の最初の「入堂」でJ. S. Bachの《Jesus bleibet meine Freude》,「点火」でラター の《ともしびのキャロル》,「退堂」で賛美歌259番《いそぎきたれ主にあるたみ》と3曲を演奏させていただきました。また,間に挟まれる以下の賛美歌も可能な限り四声体の合唱にして会衆のみなさんと歌わせていただきました。

・賛美歌第62番《天にいますわたしたちの父》
・賛美歌第264番《きよしこの夜》
・賛美歌第258番《まきびとひつじを》
・賛美歌第263番《あら野のはてに》
・賛美歌第261番《もろびとこぞりて》
・賛美歌第26番《グロリア,グロリア,グロリア》

 聖書のイエスの誕生に関する記事の場面ごとの朗読があり,それに応じて賛美歌を歌う。このスタイルはJ. S. バッハの《クリスマスオラトリオ》を思い起こさせます。エヴァンゲリスト(福音朗読者)のレチタティーヴォに続いてコラールやアリアが展開する構造です。今回は知人を連れて行ったのですが,曰く「お話があって賛美歌を歌うのはドイツの礼拝みたい」とのことでした。

 教会音楽に取り組んでいる合唱好きとしては,教会における音楽の有り様を知ることは大切です。そして(以前も書きましたが)ヨーロッパでは賛美歌を歌うとかオルガン演奏を耳にするといった環境で音楽性が「培われていく」のだと思うのです。「学校で勉強する」のではなくて。

 司会の方からは「木曜会の演奏は年々良くなっていきますね」と,牧師の森分先生からは「来年もぜひお願いします」とお話がありました。嬉しいことですね。来年は定期演奏会のチラシを持参できるように準備しましょう。

2024年12月23日月曜日

【合唱研第35回:活動報告】今年もお付き合いくださりありがとうございました

 12月22日(日)の午後,雪の降る中奥州市水沢の龍昇殿で合唱音楽研究会奥州の35回目の活動を行いました。この日はアンサンブル・コンフオーコの特別練習があり,そちらに所属している方々は16:30頃からの参加となったため,少人数での活動となりました。またピアノ伴奏のYEさんはお休みでした。

 発声練習を少し丁寧にやりました。というのも,いつもの教会ではスペースが狭いために身体の動きなどについての細かいことはお伝えできないことが多かったことに加えて,この日は全体に少ない人数だったので動きやすかったからです。

 初めに《ぜんぶ》をやったのですが,「音符歌い」の傾向が強く,それを「一筆書き」にするのにだいぶ苦労しました。その後《Credo》の前回の続きをやろうとしたのですが…前回やった冒頭の部分をよく覚えていないということだったので復習に取り掛かりました。しかし,それが判断ミスでした!この「復習」に長い時間を取られてしまったのです。会場の響きが少ない,人数が少ない,といった悪条件ではありましたが,前回やったことと同じことに長い時間を費やしてしまったのです。新しく音を出した(つまり進んだ)のはたった6小節くらいでした。全パートを全員でさらうこと,音程感覚を養う時間を設定することなど,次回から取組みたいと思います。

 その後,忘年会として茶話会を行いました。また,この日新しくテノールの方がいらっしゃいました。前沢在住で一関にお勤め,一関の合唱団に入っていらっしゃるとのことでした。来られる時は続けてきてくれると嬉しいのですが。

 4月17日(土)に「第1回研究発表会」を行いモツレクの後半を発表した後8ヶ月ほどかけてラター4曲とパレストリーナのミサ曲に取組んできましたが,ルネサンスのア・カペラ&ラテン語&ポリフォニー宗教曲は難しいようで,なかなか形になりません。来年はなんとか前に進んでいけるようにしたいと思います。

 ご参加くださる方々に楽しんでいただけるようにと取組んでいますが,なかなかうまくできず飽きてしまっているのではないかと心配することが多いのです。遅々として進まない活動ながら,1年間お付き合いくださりありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

2024年12月21日土曜日

【ZホールSP合唱団】発足式と2曲の初見大会!

 


 12月21日(土)の午後,奥州市のZホールで「合唱で綴る日本の民謡・世界の民謡コンサートin奥州」のためのスペシャル合唱団の発足式に行ってきました。本番は2025(R07)年9月14日(日)で,ZホールSP合唱団が日本の民謡とイタリアの民謡を,東京から「合唱団白樺」を招聘してロシアの民謡を演奏する企画です。

 実はこれまで同会館の周年行事として5年に1度市民参加オペラが上演され,その度に合唱団が組織され,練習し,出演してきました。
・2022年7月31日…30周年記念《トスカ 》
・2017年7月30日…25周年記念《ラ・ボエーム》
・2012年…20周年記念《椿姫》

 しかし取組み方として,1月にスタートし7月で終わりその後4年間は何もなし,という活動サイクルで,5年に1度の打ち上げ花火的取組でした。ですからなかなか「積み重ね」とならず,毎回一からの取組(「今,楽譜のどこをやっているの?」「「◯小節目」ってどういうこと?」「副旋律ってなに?」「イタリア語が読めません」…)になっていました。

 そこで,
・ご参加の方々が音楽をより身近にし親しむようになる
・新しいことを体験することを通して学ぶ楽しさを実感し意欲を喚起する…
などなど,そんなねらい(そして願い)をもって「1年に1回合唱団が関わるコンサートをしてはいかがですか?」と2022年の《トスカ 》上演時に提案した結果,これまでZホールの主催で1年に1回合唱団が関わるコンサートを企画されてきたのでした。

 この延長上にあるのが今回スタートした「合唱で綴る日本の民謡・世界の民謡コンサートin奥州」なのです。

 今回の合唱メンバーは現時点(まだまだ募集しています!)で58名(S30,A18,T6,B4)で,この日は45名ほどが集まりました。前回や前々回にもお顔を拝見した方々がほとんどでした。場所は大ホール。簡単なセレモニーに続いて集合写真を撮影し,その後,及川貢先生による初レッスンとなりました。曲は《フニクリ・フニクラ》と《忘れな草》,いずれもイタリア民謡です(日本の民謡は私が指揮する予定なので後日の練習としました)。奥州大使でもある及川貢先生はプロのオペラ歌手を相手に合唱のお稽古を長年やって来られた方ですが,アマチュア合唱団の指導も長く取り組んでいらっしゃるので,公募による市民参加の合唱団でも根気強く指導し高めてくださいます。この日は初日,楽譜も受付でもらってきたばかりでいわゆる「初見大会」の様相でしたが,及川先生のご指導により全体で音取りをしながらこの2曲はほぼ通せるようになりました(もちろん全員ではありませんが)。

 演奏曲目は次の通りで,すべて日本語での演奏です。
【イタリアの民謡】
女声合唱メドレー…《夢見る思い》《スペインの女》《アル・ディ・ラ》
男声合唱…《マンマ》
混声合唱…《ナポリは恋人》《ヴォラーレ》《忘れな草》
【日本の民謡】…『千葉了道作品集』より
女声合唱…《南部松坂節》《外山節》
男声合唱…《酛摺り唄》
混声合唱…《千福山》《子もり唄(あずきまんまさ)》《南部外山節》《大漁節》
【合唱団白樺と合同】
イタリアの民謡…《フニクリ・フニクラ》
ロシアの民謡…《百万本のバラ》

 合唱団白樺はロシア民謡を演奏します。同行するテノール歌手の中鉢聡さんはソロでイタリア民謡を数曲歌います。また,地元(江刺民謡保存会所属)の民謡歌手の佐藤文治さんによる民謡の演奏もある予定です。

 9月までの長丁場となりますが,ご参加のみなさんと楽しみながら学び,音楽していきたいと思っています!興味のある方,ぜひご参加ください。「まだ」お待ちしています!

2024年12月20日金曜日

【宮古木曜会合唱団】千葉了道先生編曲版《岩手県民の歌》

 


 12月19日(木)の夜,宮古市の山口公民館にて宮古木曜会合唱団の練習がありました。この日は先日コンサートを終えた岩手大学合唱団のチーフコンダクターのOMさんが練習の様子を見学したいというので,車に乗せて一緒に行きました。

 前回は久しぶりに4パート揃ったのですが,今回は前半は残念ながらテノールなし(バスは1名)でした。発声ののち,ヴィクトリア作曲の《Teadet》,《岩手県民の歌》,《いのちの歌》《群青》と音を出しました。

 《岩手県民の歌》は3月23日(日)にイーストピアみやこで開催予定の定期演奏会(左のチラシは暫定版です)のオープニングとして選びました。今日一般的に演奏されている編曲は県のサイトにありますが,今回私たちが演奏するのは,私が大学時代に慣れ親しんだ故千葉了道先生による編曲です。合唱譜だけが手元にあって練習を始めたのですが,大学合唱団の先輩でありキャラホール少年少女合唱団を指導なさっているARさんに先日のWinter Concert 2024の際にお会いしたので「もしかしてピアノ伴奏譜をお持ちではありませんか?」とお尋ねしたら,すぐに送ってくださいました(ありがとうございました!)。それも千葉了道先生の自筆譜です!!もともと清々しい曲ですが,千葉了道先生の編曲版は清々しさが増してかつ華やかな感じがします。前奏に続けて1番はユニゾン,2番と3番は混声四部合唱で歌おうと考えています。

 校歌とか市民歌といったオフィシャルな(?)曲は,「大きな声で,元気よく」歌われがちです。それは,歌に,所属する人々の統合の役割があり,それを(知ってか知らずか)受け入れて歌っているからと思います。この日の《岩手県民の歌》も同じ感じで,まさに「音符歌い」で張り切って歌っていました。しかし,歌詞をよく読み旋律や和音を感じると,丁寧に表現すべきことが随所にあることがわかります。そこで,しつこいようでしたが1フレーズごとにイメージを確認し歌い方を吟味していきました。宮古木曜会合唱団の皆さんは,「わかるとかわる」んです!広々とした(内陸部のイメージに引っ張られているかもしれませんが)若々しい(昭和45年国体のイメージが強すぎるかも…)岩手県の様子が《岩手県民の歌》から聞こえてくるようになったように思います。

 千葉了道先生といえば,12月21日(土)から始まるZホールの「合唱による日本の民謡・世界の民謡in奥州」では日本の民謡として『千葉了道作品集』(カワイ楽譜)から南部地方の民謡を数曲取り上げて演奏する予定です!本番は9月14日(日),一緒に歌いませんか?参加者を大募集中です。



2024年12月15日日曜日

【演奏会・聴いてきました】岩手大学合唱団 Winter Concert 2024

 12月15日(日)の午後,雪が降る中,岩手県公会堂の大ホールに,岩手大学合唱団のWinter Concert 2024を聴きに行ってきました。先日お知らせしていた演奏会です。全回は第70回記念定期演奏会として今年の1月21日に大々的に開催したのですが,今年は定期演奏会は無くWinter Concertという形での演奏会となりました。

 2ステージ構成でしたが,オープニングとして《岩手大学学生歌》が演奏され,続いて第1部は木下牧子の作品から《春に》《はじまり》《二十億光年の孤独》《音楽》の4曲が演奏されました。メンバーは1年生が13名で計16名ほどですからほとんどが1年生ということです。そのためか発声の浅さや音楽の硬さが耳につきました。音楽科などで専門的に音楽を学んでいる学生がいないこともあるでしょうし,音楽家の先生をお呼びしてご指導いただくという機会も今年はなかったことも理由かもしれません。一方でチーフコンダクターの子の学びの意欲は高く,自分たちでここまでできたことは成果の一つと思います。

 第2部は「お楽しみステージ」ーこのネーミングが心配です。誰のお楽しみなのか?ーと題して,サブコンダクターの指揮でポップスを4曲《風になる》《いのちの歌》《Oh Happy Day》《Hail Holy QUEEN》でした。こちらはポップスと割り切った発声(?)のようにも聞こえましたが,やはりその分ハモらないのが残念。楽曲のよさを見抜いてそれを引き立たせる演奏となると,聴き手もより楽しめたと思います。

 学生生活の様々な制約の中,こうやって一つの大きなステージを自分たちで開催できたことは,1年間のまとめとしてとても良かったと思います。昨年のつながりからか,大先輩も遠方からも数名聴きに来ていらっしゃいました。来年はさらに充実した活動,充実した音楽体験ができる場となることを願っています。

2024年12月14日土曜日

【演奏会・聴いてきました】盛岡市民クリスマスコンサート

 


 12月14日(土)の午後,(前日に10時間近くカンヅメになった)盛岡市民文化ホール小ホールで盛岡市民クリスマスコンサートを聴きました。サブタイトルは「14年目の冬を迎えた被災地の方々を覚えて…」とあります。これまで何度か聴きにいっているコンサートです。合唱は月ヶ丘キリスト教会を拠点として活動する「月ヶ丘クワイヤ」と「月ヶ丘クワイヤジュニア」,ピアノは千葉浩子さん,オルガンは芳賀あきさん,指揮は佐々木まり子先生です。

 コンサートとはいってもクリスマスの本来の趣旨を大切にしたキリスト教的な会で,前半はポジティフ・オルガンの独奏の後,クリスマス・キャロル集として6曲,鈴木輝昭編曲の「うれしいなクリスマス」から5曲,そして近藤愛哉さんによる「クリスマスのおはなし」でした。後半は「14年目の冬を迎える被災地の方々,世界の戦争や紛争で苦しんでいる方々を覚えて」と題して6曲,最後にJ. S. Bach作曲のカンタータ39番「Brich den Hungrigen dein Brot」全7曲を日本語で演奏しました。カンタータの後には,終曲の四声体のコラールの主旋律を会場の皆で唱和する企画もあり,ドイツのライプツィヒ市で行われたバッハ・フェストでのカンタータ演奏会を思い出しました。

 「月ヶ丘クワイヤジュニア」として子どもたちが参加しているもいいなと思いました。本来ヨーロッパの人たちの多くは,毎週末教会に通い,讃美歌を歌うことを通して(神様を賛美することはもちろんですが),歌や和声など音楽的な様々なことを感じ自然に学んでいくのでしょうから,その原点を見たように思いました。

 選曲がクリスマスにぴったりでした。宗教曲は本来こういうものなのですね。また演奏も一つひとつがとても丁寧で,演奏者の方々の想いが伝わってくるようでした。「今日,ここに来てよかったなぁ」と思える時間でした。12/24(火)は日本キリスト教団宮古教会でのクリスマス・イヴ礼拝に宮古木曜会合唱団として参加します。イヴの夜の礼拝にふさわしい丁寧な音楽を提供できるようにしようと思いました。

2024年12月13日金曜日

【盛岡某高音楽部】高文連盛岡地区合同合唱祭参加…盛岡地区は合唱が盛ん!


  12月13日(金)盛岡市民文化会館(マリオス)小ホールで,岩手県高等学校文化連盟盛岡支部合唱専門部主催の第39回盛岡地区高校合同合唱祭に参加しました。午前中からの会場練習(私たちは10:00集合!)で,合同合唱の練習もあり,開演は17:30,終演は19:30頃でしたから,約10時間小ホールにいました(疲れた)。

 演奏は全部で14団体もありました。盛岡地区がいかに合唱が盛んなのかよくわかりました。刺激しあって学び合っていますレベルの高いのもわかります!いくつかの高校が集まって合同で演奏会ができるなんて,一関地区なら可能でしょうけれど岩手県内で他にあるのでしょうか?県南地区?沿岸地区?(区割りもよくわかりませんが。)…と思ったらこんな文書がありました。残念ながら盛岡以外はやはりやっていないようですね。

 本番は,客席にいて互いの演奏を聴き合いそこからそのままステージに上がって演奏するというスタイルでした。小ホールの響きもよく,このホールで歌ったことがない部員や音楽演奏を聞いたことがない部員もいましたから,いろいろな意味で良い機会になっていると感じました。終わった後に互いに学べる勉強会があるとさらにいいなと思いました。

 私たちの演奏は3曲でした。ルネサンス期の3声のモテット2曲と,中原中也の詩に信長高富が曲をつけた《逝く夏の歌》です。《逝く夏の歌》は10月に漁ってきた楽譜から生徒たちが選んだものでした。テキストが難しすぎて,正直いうと十分に理解していないのですが…。演奏は,発声的な課題がまだまだ残っていますが,指揮から音楽を読み取って(感じ取って?)表現する能力が高く,救われました!(例によって)練習時と少々違うことをしても付いてきてくれるし,小ホールの響きを感じながらその場で音楽を作っていっている感じも伝わってきましたから。

 それにしても部員たちはよくがんばりました。取り組み開始が遅かったのですが,インフルエンザの大流行や2年生の修学旅行など様々な理由でメンバーがなかなか揃わない中,自分たちで考えながら活動していましたから。私は週に2日程度しか行かないし,先日嬉しいことに新入部員が増えたりもして!

 今後の本番は,12月25日に3年生の先輩方を招待してのクリスマス・コンサート,来年1月のアンサンブル・コンテストと続きます。来年の定期演奏会のプログラムも早めに決めながら,新歓ではメンバーを増やせるよう取り組んでいこう(それをお手伝しよう)と思います。


【アンサンブル・コンフオーコ】発声について学びたい…

  12月11日(水)の夜,奥州市の地域交流館アスピアでのアンサンブル・コンフオーコの練習に行ってきました。前回は10月21日の胆江合唱祭に向けて8月21日から10月16日までの6回でした。その中でリーダーのOMさんはじめみなさんが発声について課題を感じ,なかなか改善できないというので,今回はそれをクリアすべく「発声について学びたい」ということで1回だけのレッスンでした。

 1回だけなのでどうしてもレクチャー的に「教える」ことが多くなってしまいました。発声練習時に取り組んでいることの目的とか考え方とか評価の仕方など,やってみながらいちいち説明を加えるという感じでした。前回の6回のレッスンで発声のための「方法」は伝わったと思うのですが,それをなぜ,何のためにやるのかとか,やることで何がどうなるのかとか,どうなればできていることになるのかとか…。

 発声のための筋肉の動きは,そのほとんどが目に見えず,随意的に操作するのが難しいものです。ですから,構造や部位の用語,運動による音質の変化との関係など,説明すべきことが多くなってしまいました。知らなくてもできることはあると思いますが,理解してできることもあると思っています。

 後半は無伴奏の楽曲《ここで》を使いながら,演奏する中で起こるいろいろな問題について確かめながら改善を試みました…が,そう簡単ではありませんでした。息を送る腹部の筋肉運動不足。特にピッチの下がり傾向が治らず,今回も力不足を感じました。

 2025年7月6日(日)に演奏会をする予定とのこと。奥州市で素晴らしい合唱音楽を提供している団体ですので,よりよい演奏となるよう応援していきたいと思います。

2024年12月8日日曜日

【演奏会・聴いてきました】第77回岩手芸術祭 合唱祭

  12月8日(日)の午後,岩手県民会館大ホールで,第77回岩手芸術祭の合唱祭が開催され,聞きに行ってきました。数十年前,全日本合唱コンクールと同日に開催されていたころ盛岡バッハ・カンタータ・フェラインを指揮して(確かH. Schützの詩篇第100篇だったと思う)出場して以来のような気がします。

 全体合唱や合同合唱など趣向を凝らした「出し物」もありましたが,単独では16の団体が出場していました。その内中学校が2つ,高校が1つ,大学が1つでしたから,一般だけでも12団体。その内花巻市が1つと矢巾町が2つで,あとの9団体が盛岡市です。印象としては,混声合唱が多いこと(男声が充実していること),女声合唱団や男声合唱団も意外に多いこと,そして「若者が多いなぁ!」などと感じました。

 各地から盛岡に人が集まっているからだろうか?中学や高校での合唱活動が盛んで卒業後も続けている人が多いのだろうか?合唱団に魅力があって新しく入団する人が多いのだろうか?…などいろいろ考えながら見ていました。

 発表内容はそれぞれの団体のカラーが現れていると感じました。エンタメ的な要素が盛り込まれていて,工夫されていると思いました。ただし少々内向きな感じもしました。ご本人たちの感じている楽しさが伝わってこないというか,各団体からの「出し物」的というか…。このように多くの団体がかかわる音楽会って,その捉え方が難しいものですね。

 今回は盛岡市,翌年はその他の地域と,開催地は隔年で移っているそうです。来年はどこに決まっているのやら?

★☆演奏会のお知らせ☆★岩手大学合唱団 Winter Concert 2024


  12月15日(日)盛岡市中央通りの岩手県公会堂で岩手大学合唱団「Winter Concert 2024」を開催します。前回は第70回定期演奏会を1月21日に開催したのですが,今回は「定期演奏会」とはならず「Winter Concer」という形での演奏会のようです。

 5月10日にお伺いして以来行っていないので,どんな演奏になるかわかりませんが,学生たちの(コロナ後)数少ない発表の機会なので,お時間のある方はぜひ足をお運びの上,応援してください。



●2024年12月15日(日)開場 13:00 開演13:30
●場所:岩手県公会堂大ホール 入場料無料
●プログラム
第Ⅰ部「おんがく~宇宙に生きる私たち~」 指揮 岡本光世  ピアノ 池田結
 春に・はじまり・二十億光年の孤独・おんがく
第Ⅱ部「お楽しみステージ」 指揮 千葉亜柚奈  ピアノ 細越佳菜
 風になる・いのちの歌・Hail Holy QUEEN・Oh Happy Day

★☆参加者大募集☆★合唱で綴る日本の民謡世界の民謡コンサートin奥州  スペシャル合唱団

 

 奥州市のZホールで奥州市文化振興財団主催の合唱で綴る日本の民謡世界の民謡コンサートin奥州」が2025(R7)年9月14日(日)に開催されます。5年に一度のオペラ公演でお世話になっている及川貢先生のプロデュースで,東京から「合唱団白樺」とテノール歌手の中鉢聡さんが来て,ロシア民謡,イタリア民謡,日本民謡を演奏します。その際「スペシャル合唱団」を編成して共演することになり,先日から参加者の募集が始まりました。

 「スペシャル合唱団」の演奏曲は①日本民謡(主に岩手の民謡)を故千葉了道先生が編曲したもの,②イタリア民謡(主に20世紀前半のポップスから)です(ロシア民謡の合同演奏も1曲あります)。いずれも日本語による演奏です。

 そして,例によって参加費は無料!です。ありがたい企画ですね。

 詳しくはZホールの関連ページをご覧ください。また,申し込みはこちらでも受け付けているようです【それにしても遅いのですが…】。2023年の岩崎宏美・良美コンサートでは約100名2024年の福井敬ふるさとコンサートでは約130名が集まり,練習を重ねてステージを成功させました。奥州市での音楽活動が少しずつ盛んになってきていると思います。今回もたくさんのかたのご参加をお待ちしています!ふるってご参加&ご近所お誘いあわせの上申込ください!お待ちしています。

【合唱研第34回:活動報告】新曲へのアプローチ

  12月7日(土)の午後,奥州市の日本基督教団水沢教会にて合唱音楽研究会奥州の34回目となる活動を行いました。おおよそソプラノが15,アルトは8,テノール2名,バス2名のご参加でした。

 この日は新しい曲2つに手を付ける予定で始めました。まずは≪ぜんぶ≫(さくらももこ詩,相澤直人作曲)です。会員の中から「日本語をやったらどんな風になるのでしょう?」という声がだいぶ前にあり,いくつか日本語の希望曲が挙げられた中から,3つの混声版が手元にあったので①比較してみることができそうなこと,②音とりが簡易な版があり取り掛かりやすそうだったこと,から選びました。この日扱ったのは混声3部版です。

 新曲へのアプローチには大きく,A音楽から始める方法,Bテキストから始める方法,があると考えています(おそらく作り手の意図を探る視点の持ち方の違いなのかも知れません)。今回はAで導入してみました。詩を読んで音楽を想像してから音符に当たる,といった流れです。作曲家は詩を読んで「合唱曲にしたい」と思って,言葉を選びながら付曲したと思うので,その過程をなぞってみる流れです。3つの声部をそれぞれ音に出し(基本は移動ド唱法)ながら歌詞を乗せ,とりあえずの合唱にしてみました。表現を詳しく考えるのは次回です。

 続いてRutterの2曲を簡単に復習しました(と思ったら意外に時間がかかってしまいまいました)。

 最後にパレストリーナのミサ・ブレヴィスの≪Credo≫です。今回はテキストの1フレーズずつ,【読みを知る】→【意味を知る】→【読みを練習する】→【階名等で(全パートの)旋律確認する】→【しだいに歌詞をつけて歌う】といった流れにしてみました。特にラテン語の【意味を知る】時には覚えやすいように関連する外来語を例に出しながら意味記憶の促進をはかりました(宮古木曜会合唱団でやったように!)。この方法はうまくいき,短時間で(冒頭部分だけですが)ラテン語で歌うことができました。一文程度ずつに短く区切ったのも,記憶しやすい原因となったのだと思います。

 次回の第35回は今年最後の活動で12月22日(日)龍昇殿です(お間違えの無いように)。≪Credo≫の先へ先へと進みたいと思っています。

2024年12月6日金曜日

【演奏会・聴いてきました】歌芝居『セロ弾きのゴーシュ』バトンパス・コンサート④

 

 12月6日(金)の19:00から,盛岡今シーズン初積雪の中を歩いて,トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)の中ホールに,歌芝居『セロ弾きのゴーシュ』を見に,聴きにいってきました。「バトンパス・コンサート」というシリーズで,9月上旬からこの日まで計4つのコンサートが,筋の通ったテーマのもとで行われたようです。残念ながら日程が合わず,3つのコンサートには行くことができませんでしたが。中ホールは8割以上の入り。仕掛け人は長谷川恭一さん。盛岡在住の税理士さんながら作曲家でもあり鍵盤奏者でもあります。

 歌芝居『セロ弾きのゴーシュ』のステージは,下手にピアノとチェロとフルートが常にいて,その後方にパーカッションが置いてあり,舞台の上手側四分の三を使って演じられました。歌い手のほとんどは普段一緒に音楽している仲間だったり先輩だったりする方々,セミプロの歌手たちです。アンサンブルがとても整っていて,言葉もよく聞こえてきました(PAも上手に使っているようでしたが)。演技が素晴らしい!みなさん役者で,それぞれ役を上手に表現していました。時々登場するかわいいダンサーたちやリズムセクションもとてもキマッていました。演出は盛岡のおおしだまごさんです。さすが「演劇の街盛岡」って感じでした。

 長谷川さんの作曲した音楽は,テーマが『セロ弾きのゴーシュ』だけに,スケールを入れるなど音楽の要素を巧みに取り入れながら,時々ベートーヴェンの『交響曲第6番』を匂わせたりして,ほぼ休みなく展開して行きました。楽しい重唱やポリフォニックな展開があっても(前述したように)言葉がよく聞き取れるように作られていました。

 自前の楽曲,自前の器楽奏者,自前の演出,自前の歌い手…と本当にオリジナルでこのように楽しめる=レベルの高い「歌芝居」でした。それらの才能や努力やを考えると…本当にすばらしいエネルギーの結集でした。刺激の多い公演でした!

2024年12月1日日曜日

【宮古木曜会合唱団】久々に4パート揃いました

  12月1日(日)の午後,宮古木曜会合唱団の強化練習に行ってきました。会場は磯鶏幼稚園のホール。ここは響きが良くて歌いやすい練習会場です。前回は《O Musica》のドイツ語で行き詰まったまま帰ってきたので,リベンジのつもりで宮古に向かいました。

 今回はソプラノ4名,アルト4名,テノール2名,バス2名と,久しぶりに4パートが揃いました!テノールには先日演奏会を終えたばかりのコール・ネネムのNKさんも来てくださいました。人数バランスとしてはとてもよい感じでした。

 会場の響きを利用して柔らかく発声しながら,自分の身体の操作と音色の変化を確認する練習をした後,まずは12/24(火)のクリスマス・イヴ礼拝(日本基督教団宮古教会)で歌う3曲中の2曲に取り組みました。《ともしびのキャロル》は発声練習の音を生かしながら歌いました。《Jesus bleibet meine Freude》は前回の練習時のドイツ語歌唱の改善を目指して練習しました。宮古に向かう直前にNHK-FMの放送でメゾソプラノ歌手のAnne Sofie von Otterさんの演奏特集聞き逃しはこちら)をやっていたのをたまたま聴いたのですが,その演奏の素晴らしいこと!しなやかな音楽の運びの中で歌詞が明確に聞き取れ伝わってくるのです。その演奏に刺激されての目標設定でした。

 その後Ale Mölerの《Glaspolskan》に取り組みました(練習時にご紹介した元曲のアルバムはこちら。9曲目)。なにせテノールがいましたから!難しい歌詞(無意味シラブル)ののせ方は意外に慣れているようました。「北欧的な響き」にするにはどうしたらいいものか考えながら,①完全音程(8度,5度,4度)を純正に溶け合わせること,(そのためにも)音の立ち上がりを早くし③細かい音符で声の響きを落とさないようにして,短い音価でも和音を響かせること,をポイントにまとめてみました。聴き合うことができるようになり全体の「響き」がとてもすっきりとしてきました。

 続けて《Deep river》そして《七里ヶ浜》。4パート揃うのは久しぶりです。扱うのも久しぶりなのですがその割には良い感じです。会場のせいか,4声部のせいか…。聴き合う耳が(この日は)良くなってきているのは確かだと思いました。

 そして《O Musica》。テノールを加えて5声部で歌うのは久しぶりでした。前回のドイツ語の取り組みが活きたのか,これもまたいい感じに表現できていました(Otterほどではありませんが…)。

 あとはVictoriaの《Taedet》。ラテン語の意味を理解しながら,まずは読むことに慣れることに取り組みました。そして音をつけて歌ってみました。この曲は音楽の流れが悪くなり,まだまだ難しい感じです。でも(会場の響きに助けられているのか)歌詞をつけても力みのない声でアンサンブルできていました。

 最後に《いのちの歌》を駆け足で練習しました。言葉を丁寧に表現することが日本語ならばなんと楽なことか!外国語でも同じように表現できるようになりたいものですね。

【盛岡某高音楽部】歌いぞめ!

 1月6日(月)盛岡某高音楽部の今年最初の部活動に行って来ました。冬休み中なので午前中です。 まだ部活動を開始しているところは少ないようで,外にも体育館にも運動している高校生の姿はほとんど見えませんでした。音楽室に行くと,昨年暮れにインフルエンザの流行により残念ながら中止となった...