後半はまず,心配していたドイツ語の《緑の森よ》に取組もうと思って始めたのですが…はじめの日本語に予想以上に時間が取られました。そして2番以降のドイツ語はさらに…。前回よりも覚束なくなっているように感じました。そのためもう1曲の《見上げてごらん夜の星を》は20分くらいしかできませんでした。
思っていたのとあまりにできが違っていました。「本番は日本語だけにしようか…」などという考えが練習中によぎったりもしましたが,定期演奏会でドイツ語の楽曲に取り組みたい,そのために今回のステージで《緑の森よ》はある程度かたちにしてしまいたい(というかそうしないと間に合わない),という団員の皆さんの願いや見通しを一方的に反故にすることもできません。なんとかしようと改善のために様々チャレンジしたのですがうまくいかないまま時間切となりました。23時前に自宅に帰って振り返ってみました。原因は(ドイツ語を読めていないのはもちろんありますが)発声の浅さ,堅さにあるように思えました。喋ることに夢中になって会話発声になってしまい,声の響きが失われているのではないか。次回(といっても本番日の午前中ですが)は母音唱に戻ってそこから積み重ねるしかないと思いました。基本を疎かにせず丁寧にこつこつ取組んでまいりましょう(と自分に言い聞かせています)。2025年11月28日金曜日
【宮古木曜回合唱団】「ドイツ語を歌うこと」は難しい…
2025年11月25日火曜日
【演奏会のお知らせ】出演&おすすめ8つ!
2025年11月23日日曜日
【合唱音楽研究会奥州】本番「無事に」終了しました。
今シーズンは主にルネサンスのミサ曲と英語の賛美歌に取り組んできましたがなかなか攻略できず,1年半かかってしまいました…というか,「音下がり」や「ラテン語のミサのテキスト理解」,「英語の発音」などきちんと攻略できたとは言えませんが,ある程度学びを深めることはできました。
後半はステージ上の雛段に移動しました。J. ラター作曲の《4つの伴奏付きアンセム》4曲です。英語を聞き取りやすくするために,「反復プライミング効果」を期待して各曲を演奏する前に歌詞の一部(リフレインする部分など)を会員に朗読してもらってから演奏しました。楽譜にかじりついたりステージに上がったりが原因で,言葉が聴き手まで十分に届かなかった感もありましたが,ラターのリズミックでワクワクする旋律を楽しんで歌っている感じは伝わったように思います。
最後に日本語もお聴きいただきました。相澤直人作曲の《ぜんぶ》です。外国語しか聴かずにお帰りいただくのは大変でしょうし,なにより私たちの学びが最も進んで音楽に表せるようになったと感じているのは日本語の表現でしたので,それをお聴きいただきたかったからです。
観客には歌詞対訳とレジュメ(それぞれA3両面刷1枚)をお渡しし,レジュメには「感想をお寄せください」とGoogleのformsのQRコードを載せたのですが,1日経ってお答えくださった人数は6人と,あまり利用されなかったようです。やはり紙の方が答えやすいようでした。
また,終了後に「途中から休んじゃったけどまた参加します!」という方が数名,さらに新入会の手続きをした方が3名もいらっしゃいました!需要があるって嬉しいことです!
参加された会員の皆様,お疲れ様でした。
2025年11月21日金曜日
【演奏会・聴いてきました!観てきました!】唄芝居「カッパ・パ・ランド」
今回は遠野を舞台としたカッパたちのお話。ズモナビールも登場するドタバタなお話しなのですが,聴いたことがあるわかりやすい音楽をベースにとても難しい節回しや歌い手の絡みが展開しました。でも約100分の演奏会を楽しみました。
出演者(カッパたち)はほとんどが見知っている仲間や先輩たちですが,難しくまた途切れのない音楽を完璧に身体に入れていて,しかも演技が上手でした。すばらしい才能と努力に感心しました!!
会場はほぼ満員でした。子どももけっこういて,シリーズとなったオペラはもちろん,各出演者のファン層の厚さも感じました。
台本,音楽,演出,演奏,舞台,衣装…とそれぞれの方の才能を生かし,一つにまとまるからこその表現なのだなぁと,盛岡の伝統や文化の豊かさを感じました。今後は新たな作品を創作したり,過去作品を再演したりと,ますます盛んになっていくことを心から期待しています。
2025年11月16日日曜日
【合唱音楽研究会奥州58】発表会前最後の練習
1週間前の11月9日には水沢合唱協会が主催して,小原一穂先生の発声に関する講習会を開き三分の一ほどのメンバーが参加したとのことで,そこでの学びを確かめながら発声練習を行いました。
発声のための身体の準備が整ったところで,立っ多姿勢で《ぜんぶ》の歌い方を復習しました。音の感じ方が甘く「下の方に付く」ので,ア・カペラに備えて「(思っている)音の上に響きを乗せる」ことに注意を払うようにさせました。また,日本語の場合「う」が浅くなる傾向が復活していたので,あらためて響きのある「う」にするようにしたら,最後の和音などはとても綺麗に響き合いました!
パレストリーナは,はじめに練習が少なく馴染んでいないと思われる《Agnus Dei I, II》から始めました。テーマの入りの確認や5声部なるなる部分は音楽構造の再確認もしました。次に《Credo》。歌詞が覚束ないために「音符歌い&カタカナ歌い」になり,そのせいでピッチも下がってしまいました。テンポの変化とその理由を確認したりもしました。その後歌詞が多目の《Gloria》,冒頭楽曲の《Kyrie》と確認し,短めな《Sanctus》《Benedictus》と,とりあえず全曲を歌っておきました。しかし3時間歌っていると腹を使えなくなって喉で歌うので音程も音質も悪くなってしまいました。「声楽体力」不足ですね。次シーズンの課題です。
歌の合い間には発表会の流れの確認や仕事の分担などについて事務局のOMさんが準備と話し合いを進めてくれました。進んで動いてくださるのでとっても助かります!今週末の11月22日(土)Zホールに12:50集合,15:00開演です。1年半の学びの成果(と課題)を発表しますので,ぜひご来場ください!!!
2025年11月15日土曜日
【久慈の第九演奏会】マエストロ練習は意外…
11月15日(土)は9:30に自宅を出発して,12:15〜15:00の久慈の第九演奏会のマエストロ練習に行ってきました。会場はアンバーホール,25年ほど前に岩手県立K高校の音楽部の指導などで毎年訪れていたホールです。が,R281から駅東に行くのに少々迷ってしまいました。
今回のオーケストラは仙台フィルハーモニー管弦楽団,マエストロは茂木大輔さんで12月14日(日)に開催されます。合唱は「市民合唱団、岩手県・八戸市の声楽家」となっています。トラとして参加させていただくことになりました。
茂木大輔さんは『オーケストラは素敵だ』や『オーケストラ楽器別人間学』を読んだ印象から面白い方と思っていたのですが,指導している時はとても真剣で真面目に音楽に向かっている方だなぁと感じました。ドイツ語を歌う時の一般的な注意点や第九に関する自身の解釈を事前に書きまとめて参加者に配布したり,歌詞や音楽について合唱団員に何度も問いかけながら自分の解釈を説明し音楽的なイメージを伝えてくださったりと,短時間で伝えより良い音楽にするためいろいろと手を尽くしているのがわかりました。
歌詞のより具体的な捉え方,場面の様子,そしてそれをベートーヴェンはどう捉えて作曲したと自分は考えているか,だからどう歌って欲しいか,といったことを部分ごとにとても丁寧に示して方向付けてくださいました。茂木さんはドイツ時代にH. リリング先生と一緒にカンタータの全曲録音の一部に参加していらっしゃったはず。リリング先生が長年取り組んでいらっしゃった「Gesprächskonzert」のイメージを持っていらっしゃるのかなと思いました。
巷にある「第九」のように声を出しまくって終わるような演奏にしたくないという思いが強く感じられました。声楽的に破綻してはいけないといろいろな箇所で指摘され,音楽としてきちんと形にしたい,そんな気持ちなのかなと思ったりもしました。
次のリハーサルまで,今回の音楽の具体的なイメージを忘れないようにしようと思いました。
【演奏会・ご案内】合唱音楽研究会奥州 第2回研究発表会
①テーマ:「ルネサンス音楽」「ア・カペラ」「ミサ曲」「ラテン語」…パレストリーナ作曲《ミサ・ブレヴィス》F-Dur
②テーマ:「英語」「英国国教会」…ジョン・ラター作曲《4つの伴奏付きアンセム》
③テーマ:「日本語」「語感を生かす」…相澤直人作曲《ぜんぶ》
これまでの活動の様子は,このブログで報告してきました。
③は比較的容易に実現できましたが,②は「英語」,③は「ア・カペラ」や「ラテン語」が大きな壁となりなかなかうまく演奏できませんでした。残念ながら今回の発表会も上手な演奏とは言い難いのですが,ゼロからのチャレンジでここまで学ぶことができたという成果はお見せできると思います。当日は約30名の混声合唱,入場は無料のレクチャーコンサートです!ご近所お誘い合わせの上ぜひ足をお運びください!
なお,当会はいつでも会員を募集しています。1ヶ月に2日程度,週末に活動しています。会費は無く,1回の活動時にワンコイン(五百円)の参加費がかかるのみです。また,この発表会の後は次のテーマ,楽曲に取り組む予定です。一緒にチャレンジしてみませんか?
2025年11月9日日曜日
【宮古木曜会合唱団】宮古地区合同合唱団・一度きりの練習会
11月9日(日)の午後,宮古市の磯鶏幼稚園のホールで,宮古木曜会合唱団の強化練習を行いました。この日は大きく4つの内容を計画しており,①宮古地区合同演奏の練習,②全体合唱の練習,③定期演奏会に向けた練習(私担当分),④定期演奏会に向けた練習(佐々木駿君担当分)の順に取り組みました。12月7日(日)に宮古市民文化会館で開催される第78回岩手芸術祭『合唱祭』には宮古木曜会合唱団だけでなく宮古地区の合唱人合同での演奏も計画しています。そこで宮古木曜会合唱団の強化練習日を利用して,合唱祭の合同演奏の練習を計画したのでした。
①宮古地区の合同演奏は総勢70名ほどになりそうなのだそうです。宮古第一中学校,宮古河南中学校,宮古西中学校それぞれの特設合唱部計28名,宮古高校音楽部8名,三陸混声合唱団うみねこ7名,ブリランテ7名,イーハトーブシンガース宮古6名,山田泉の会若干名,そして宮古木曜会合唱団17名の合同合唱団です。演奏曲は《群青》で私が指揮し佐々木駿君がピアノを弾いてくれます。練習開始にあたって,《群青》と宮古木曜会合唱団の関わりを説明し私たちの思いを共有しました。
本番で歌ったことがある方も多く,はじめに通した時に皆堂々と歌っていました。そこで言葉を生かすという基本路線を伝えそのためのポイントを示して練習を始めたら,私のイメージをすんなりと共有してくれて,無理に声を張り上げたりすることをやめ丁寧に歌ってくれるようになりました。
②は佐々木駿君が担当します。《うた》を通した後《道は空に続いているか》を2回ほど通して歌いました。本番は宮古地区の合同ではなく会場の合唱団全員の合同なので,意図する表現をつくるのは難しいと思います。でもお客さんに聞かせる演奏ですから,歌いまくるのではなくきちんと表現したいものです。
③では,木曜日の通常練習でやれなかった《緑の森よ》のドイツ語3番の練習と,《見上げてごらん夜の星を》のピアノ合わせをしました。ドイツ語の表現は難しいのですが,そこにチャレンジすることが日本語の表現力を高めることにもつながります。共にがんばりましょう。
④の練習には参加せずに盛岡に向かったのですが,区界峠を走っていた17:03頃に強い地震があったようで,津波注意報などラジオもテレビもしばらく緊張していました。結果,大事に至らず安心しました。
岩手芸術祭・合唱祭まで,宮古木曜会合唱団の練習はあと1回あります。難しい2曲を丁寧に歌えるようにさらにがんばりましょう。
【合唱音楽研究会奥州】「声楽体力」
11月8日(土)のお昼前に在来線に乗って水沢駅に行き,日曜日には閉まっている「ROLLING ROLLING BAKE」というこじゃれたお店に寄って昼食がわりのアップルパイとチョコチップ・スコーンを買ったり,水沢公園内のベンチでそれを食べたりしながら,歩いて水沢南地区センターに行き,第57回となる合唱音楽研究会奥州の活動を行いました。
この週,火曜日夜には盛岡バッハ・カンタータ・フェライン,水曜日は盛岡某校から岩手大学合唱団,木曜日は宮古市連合音楽会中学校の部から宮古木曜会合唱団,金曜日は同小学校の部から盛岡誠桜高校音楽部定期演奏会,とみっちり音楽的な刺激を受けていました。その流れの中で,最も本番が近く(11月22日!)仕上がりの及んでいない合唱音楽研究会奥州の音楽をなんとか引き上げなければ,と考えながら活動に向いました。久しぶりの土曜日開催のせいか,あるいは金ケ崎町でも江刺でも町の音楽的な催し物が午前中にあったせいか,開始時の人数が少な目で心配したのですが,そのうちだんだん人が増えいつも並の30名ほどになりました。
発声に続いてまずラターの楽曲から始めました。先週水沢教会で行われた礼拝で歌わなかった《All things bright and beautiful》を最初に母音(「a」とか「o」とか)で歌い,音と音楽を整えてから歌詞で歌いました。続けて他の3曲もざっと通しながら歌いました。《Look at the world》の無伴奏になるところの音下がりに苦戦したので,①和音の分析(各パートの役割の確認)や,②フレーズの最後に気を抜く癖の自覚,に時間をかけました。
後半はパレストリーナ。まず久しぶりに《Kyrie》を歌ってみたらそれほど音下がりがなかったので,そのまま《Gloria》,《Credo》《Sanctus》《Benedictus》《Agnus Dei I》《Agnus Dei II》とまずは通してみました。最大の課題だった「音下がり」はおおむね見られませんでした。《Look at the world》では下がったのに,なぜ?と考えたのですが,先週あたりに有志(主に女声)でパレストリーナについてのパート練習をしたということなので,その成果なのかとも思いました。新シーズンはパート練習も考える必要がありそうです。
しかし,始めの《Kyrie》こそレガートな歌い出しでしたが,曲が進むにつれて「音符歌い」が顕著になり,最後のあたりはもう「音楽」でなく「音の羅列」になっていました(でもとりあえず止まらず,皆一緒に最後に終われた点を褒めました!)。そこで次のことをお話ししました。①「様式」が違う(レガート=「一筆書き」の音楽にすべし),そのためには②発声の基本を大切にすること(お腹からの息を流し続けること),それを維持するには③「声楽体力」を鍛える必要があること,などです。歌うことは運動です。運動を維持するには筋力が必要です。《Kyrie》から《Agnus Dei》まで30分近く歌い続けるための筋力=「声楽体力」をつけることも次なる課題です。
11月22日(土)の第2回研究発表会まであと2週間。その間11月16日(日)の1回の練習となりました。より良い音楽を表現できるように共にがんばりましょう!
【演奏会・聴いてきました】盛岡誠桜高校音楽部・第13回定期演奏会
ステージは,オープニングの校歌に続く3部構成で第1部はNコン&全日本合唱コンクールで歌ってきた課題曲や自由曲を今年から指導なさっている熊谷慎太郎先生の指揮で,第2部はディズニー関連のポップな楽曲6つを合唱仲間の佐々木温先生と生徒のピアノ伴奏で,第3部は鈴木憲夫作曲の《永訣の朝》を顧問の菊池知子先生の指揮,八重樫千尋先生のピアノで演奏しました。部員は12名です。
第1部では各々の楽曲の特徴を生かして,短い演奏時間に多彩な変化を聴き取ることができました。第2部では楽しい振りを付けながら安定したハーモニーを聞かせ,高校生らしさが弾けるステージでした。第3部は長い本格的な合唱曲に苦戦しつつも楽曲の世界を感じて表現する様子が見られました。今年はNコン岩手県大会および全日本合唱コンクール岩手県大会でも金賞となって東北大会を経験しているせいか,昨年より表現が堂々としており自信を持って楽しんで歌っている感じが伝わってきて,「高校生のこういう姿を引き出すにはどうしたもんじゃろのう…」と考えさせられました。
また,昨年よりお客さんは少なく空席が目立ちましたが,聞き手のマナーはとてもよく,音楽部を応援している気持ちが感じられる演奏会でした。後輩たちの指導の様子や高校生の伸びやかな姿からたくさんの刺激をもらうことができました。
宮古市・山田町+岩泉町の「連合音楽会」小学校の部…無限の可能性!
多くは3,4年生が出演します。5,6年生になるとスポーツ面での対外行事があり「学校を代表して」出ることになりますから,「学校を代表して」を経験する最初の機会として3,4年生がこの音楽会に出てくることが多いのです。しかし小規模校が多い昨今,全校児童で取り組むとか3〜6年生といった学校もあります。今回も学年は様々でしたし,人数も最大72名から最少6名までと様々でした。
演奏形態も多くは合唱(1,2曲)でしたが,合奏あり,呼びかけあり。今年はボディーパーカッションというのもいくつかありました。
どの学校の児童も皆で一つになって一生懸命演奏に取り組んでいました。素晴らしいことです!また学校ごとの特長も感じられました。自分たちらしさを発揮して表現しているということでしょう!午前と午後の各90分あまりの時間,ずっと舞台に引きつけられました。
一方で音楽的な課題で共通していることとして午前の部の講評でお話したことは3つありました。まず器楽のリコーダーや鍵盤ハーモニカなど息を使う楽器は「歌うように演奏しましょう」ということです。音符一つ一つに息を吹き込んでいる音が多いので,メロディーをタンギングで歌うようにすると良いというヒントでした。次に声の響きが変ればよりよくハモるようになるということです。どの学校の歌でも高い音域の「ウ」の響きが,喉が解放されてとてもよく響いているので,その音で下の音域まで降りてくると良いということでした。最後に,歌詞の意味をさらに吟味すると楽曲をもっと新鮮に捉えることができ,表現も深まることです。歌い慣れた歌だからこそ必要なことだとお話しました。
子どもたちには未来を感じます!「無限の可能性」などといいますが,将来の可能性が無限だと本当に感じました!現場の先生方には,音楽活動の楽しさを体験させ,子どもたちの心を耕してほしいものだとあらためて感じました。
実は前日は中学校の部が開催されていて,講師席の隣で聞かせていただきました。中学生(こちらは宮古市11校に加え山田町1校,岩泉町3校,田野畑村1校)も皆一生懸命でした。その分,よりよい音楽を子どもたちに伝えることがとっても大切だなぁ,と感じました。12月7日(日)に同じ宮古市民文化会館で開催予定の岩手県芸術祭・合唱祭にも足を運んでくれればいいなと思いました。
2025年11月8日土曜日
【宮古木曜会合唱団】週一,連続だといい感じです
11月6日(木),日中に宮古市小中学校芸術文化教育連盟とNPO宮古市芸術文化協会が主催する「連合音楽会 中学校の部」(詳しくは後ほど)を鑑賞した日の夜に,宮古市の山口公民館で宮古木曜会合唱団の通常練習を行いました。
前回が10月30日(木)でしたから1週間ぶり,つまり通常練習としては連続となりました。前回は私の担当ではない《島よ》のお稽古でしたが,今回は12月7日の「第78回岩手芸術祭 合唱祭」で演奏予定の2曲《見上げてごらん夜の星を》と《緑の森よ》の練習でした。
スタート時点では女声しかいなかったのでこのチャンスを生かそうと思い《見上げてごらん夜の星を》の冒頭部分を吟味しました。この曲は前回,「1回で音取りができた!」と喜んだ楽曲です。どのくらい覚えているかな?と思って始めました。難しい音程ももちろんありましたが,ほぼ覚えていてハーモニーもきれいに響いていました。また,息が浅く声の響きがなかったのですが,少しアドバイスしたらすぐによい響きがでてきました。1週間前に《島よ》でやったことが身体の記憶として残っていて,筋肉が思い出すのに時間がかからなかったのだと思います。さらにこの日は本番でピアノを引いてくれるSS君が来てくれたので,予想を裏切る和音がピアノから時々聞こえるこの編曲のピアノ伴奏に合わせて歌うことができました!有難いです。
残り時間20分程度になってからもう1曲の《緑の森よ》のまずは日本語で歌って表現を検討し,続けてドイツ語の2番の読みと意味を再確認してから部分ごとに歌ってみました。これも意外にしっかりとした発音と音でした。
やはり練習期間が短いといいですね。「歌うことは運動です。」と普段から言っていますが,筋肉運動ですから時間が空けば空くだけ筋肉は忘れ,筋肉の使い方も忘れてしまうのでしょう。歌い手にその使い方が身に付くには,まだまだ時間がかかるのかもしれません。
2025年11月5日水曜日
【MBKV】学びの多いレッスン
いつもは楽曲そのものについて教えていただくことが多いのですが,この日は演奏法一般というかバロック音楽の演奏様式に関する様々なことを教えていただきました。例えば「accennt」と「betonen」すること(Betonungを与えること)の違い,順次進行における「enegal(イネガル)」の常識,ドミナントからトニックに移る時の音の運び方,旋律が掛留した後の動き方,音楽の躍動感を表現する方法…そしてもちろん語感の生かし方などなど。
シュッツ作品のほんの43小節間の音楽から様々なポイントを引き出し関連づけて教えていただき,学ぶことができました。シュッツの音楽は音がそれほど難しくないからこそ,様式を,音楽をよくわかっていないと生かせません。それを(座学としてではなく)音楽を通して学ぶことができる環境にいる盛岡バッハ・カンタータ・フェラインは本当に貴重な場だとあらためて感じました。
ちなみに演奏会は来年(2026年)11月14日に盛岡市民文化ホール・大ホールで行うことになりそうです。皆様,予定を空け手おいてください!
2025年11月3日月曜日
「芸術はエンターテインメントではありません。」…アンドラーシュ・シフさんの言葉
11月3日,79年前に日本国憲法が公布され,「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨とする国民の祝日に定られたこの日,インターネットのニュースを読んでいたら,第63回(2025年)高松宮殿下記念世界文化賞の音楽部門で,ピアニストのアンドラーシュ・シフさんが受賞されたとの記事を見つけました。アンドラーシュ・シフさんの演奏はCD(J. S. Bach作曲《フランス組曲》1〜6番,《イタリア協奏曲》F-Dur,LONDON, PQCL-4359/60)と少しのテレビや動画サイトの動画でしか知りませんが,とても丁寧に音楽に向き合う方だな,と思っていました。彼が今回の受賞のインタビューで語った言葉が,とても印象に残りました。
読んだ記事は2つありました。①産経新聞が書いたYahooニュースの記事と②ぶらあぼONLINEの記事です。前者の記事は日本文化の面について語った点を強調しているように感じましたが,印象に残ったのはその点ではありません。音楽や音楽することについての世の中の現状と彼の考え方です。
「芸術はエンターテインメントではありません。より深い次元があります。生の音楽を聴くコンサートは学びを経験できます。これは唯一無二の経験です。聴衆が一緒に経験することが大事なのです。音楽は人を結びつけることができます」
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・中地雅之編著『声が世界を抱きしめます 谷川俊太郎 詩・音楽・合唱を語る』東京学芸大学出版会2018
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2025年11月1日土曜日
【けせん第九】小中高生も参加してマエストロ練習
10月31日(金)の夜,大船渡市盛町の盛駅前にあるカメリアホールで行われた「けせん第九」のマエストロ練習に参加しました。「けせん第九」は1年おきに開催されてきた大船渡市の行事で,前回は2023年12月3日にリアスホールで開催されました。今回の指揮者は岩村力さん。間も無く宮城県岩沼市での第九演奏会があるそうで,そこの合唱団が揃えて作ったという「9」の文字にベートーヴェンの顔が重なったデザインのTシャツを身につけて登場され,19:00から21:00まで丁寧に指導していただきました。
合唱団は,普段は一週間に1回程度のペースで6月頃から練習を重ねてきたそうで,男声は少なめでしたがソプラノには中高生のみならず小学生もたくさんおり,ドイツ語にカタカナがふってある楽譜を使って一生懸命に歌っていました。この日はマエストロ練習ということで都南混声合唱団の方々,宮古市から宮古木曜会合唱団の方,奥州市から混声合唱団アミューズの方そして盛岡からと男声陣が厚くなっていました。
岩村さんはまず全体の音を聞いた後,各部分に戻って吟味されました。合唱団は全体に発声や音楽に大いに荒さがあったのですが,清潔なハーモニー作りを通して音楽の質的変化を目指していました。特に音高に関して「出たとこ勝負じゃなくて,ハーモニーを聴き(イメージし)その中に自ずから自分の音高がわかるから,そうなってから音をだそう。」と,自分の出す音・音楽をより具体的にコントロールすることの大切さを強調していました。「車の運転,ドライブと同じ。意図してから操作する。」的なことをシャルル・デュトワ先生との会話を引き合いに出しながら説明してくださいました。
また,フレーズの最後の言葉の語尾をどこで切るかとか,母音が音符の頭でその前に子音を出すとか,基本的なことを丁寧に確認し何度も繰り返してお稽古しました。スタッカートの意味や演奏法,「piu」の意味合いなどもイタリアでの経験をもとに小学生にもわかるように説明していました。
小・中・高生がこのような企画に参加し,一緒に音楽を体験するのは素晴らしいことです!高校の先生もテノールで歌っていらっしゃったので,先生方が率先してこういう場に参加し,学び,その姿を子どもたちに見せていることも大きな要因だと感じました。(ちなみに小中高生向けの練習も大人とは別にあるようです。)
マエストロ練習はこのあと2回ほどあり,本番は2026年1月18日(日)リアスホールの予定です。どのようにまとまっていくか,楽しみです。
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