11月24日(日)の午後,盛岡市民文化ホールの小ホールでコール・ネネムの演奏会を聴きました。少人数でルネサンスのア・カペラ合唱を続けているところで,今回は結成50周年記念とのことでした。私が大学生の頃も活動していて,とても上手なアンサンブルを聞かせてくれる団体でした。今回は15名ほどがステージに立っていました。
プログラムは次のようでした。
第1ステージ:現代イギリスの作曲家によるクリスマス・キャロル集
現代イギリスの作曲家(David Willcocks(1919-2015), John Tavener(1944-2013), John Rutter(1945-), Philip Stopford(1977-), Bob Chilcott(1955-))により編曲されたクリスマス・キャロル集 5曲
現代イギリスの作曲家(David Willcocks(1919-2015), John Tavener(1944-2013), John Rutter(1945-), Philip Stopford(1977-), Bob Chilcott(1955-))により編曲されたクリスマス・キャロル集 5曲
第2ステージ:50年の歴史を振り返って
Josquin Des Prez(1450/1455?-1521) 《こおろぎはすばらしい歌い手》
Heinrich Isaac(1450-1517) 《インスブルックよさようなら》
Giovanni Pierluigi da Palestrina(1527?-1594) 《バビロンの河のほとりで》
Orlando di Lasso(1532-1594) 《いとしのマドンナ》
Tomas Luis de Victoria(1548-1611) 《おお 栄光に輝く王国》
Orlando Gibbons(1583-1625) 《銀色の白鳥》
第3ステージ:《4声のミサ》 William Byrd(1540?-1623)作曲
50年にもわたってルネサンス期のア・カペラ合唱を聴かせてくれるコール・ネネム。生ではなかなか聴くことのできない楽曲・響きを体験することができました。第1ステージは現代的な編曲だったためか指揮者(高校&大学合唱団の大先輩!)が指揮していましたが,他の楽曲はルネサンス期のオリジナルなスタイルである(指揮者を置かない)アンサンブルでした。これは,①どんな音楽を響かせたいかという楽曲の全体像や各部分の音楽の仕方のイメージの共有や,②他パートと共に自分の声(音楽)を聴き音楽を作っていく「聴覚フィードバック」の能力や,③それを実現する声楽的な能力,そして④(少人数なのでなおさら)2時間近くにわたって音楽に集中する持続力がないと達成できないことでしょう。すばらしいことと思いました。
第2ステージのいくつかの楽曲はだいぶ前に宮古木曜会合唱団でも取り上げたことがありました。「なるほど,こうすると音楽が生きるのね」と,自分の様式感の未熟さを思い返し反省しながら聴きました…。学びの多い演奏会でした。
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