11月23日(土・祝)の午後,奥州市の日本基督教団水沢教会で合唱音楽研究会奥州の第33回の活動に取り組みました。奥州市といえば大リーグの大谷翔平選手の実家のあるところ。活動に行く前に,テレビでニュースとして取り上げられていた市役所の大きな横断幕を見にいきました。やはり同じような方が数名いらっしゃって写真を撮っていました…。
前回の第32回は参加者が少なめでテノールが0名でもあったのですが,今回はテノール2名,バス1名と4パート揃っての活動となりました。そして,前回の移動ド唱法の理解とトレーニングが生きていたのか,「前時想起」にほとんど時間がかかりませんでした。
はじめ,パレストリーナのミサの"Gloria"に取り組む前に,「カデンツ」の練習をしてみました。出だしのトニックの和音がなかなか響き合わなかったからです。「カデンツ」の練習とはⅠ→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴ→Ⅰの和音を4パートで分担して出してハモらせる練習です。ほとんどの方が初めてのようでしたがすんなりと理解してくださり,(ここも移動ドで)全パートをさらってからハモらせてみて,さらにいくつかの調に変えて(移調して)何度か合わせてみました。そのうちに音程が清潔になり,きれいに響き合うようになりました。声を出しながら耳で聴けるようになってきたということでしょう。
その後,《Gloria》を歌詞なしで合わせてみましたが,案外すんなりとハモって,かつほとんど止まらずに進みました。そこで歌詞の発音を練習し意味を確認しました。ラテン語は馴染みがありませんが,英語やイタリア語などに同じような意味の言葉があるのでそれを紹介することで歌いながら意味を想起しやすいように(つまり意味をも覚えやすいように)ヒントを出しながら進めてみました。
歌詞をつけて歌うと途端にハーモニーが崩れてしまうと思ったので,例によって「入れ歯外し歌い」をお願いしました。すると,ハモリもなかなかいいし,曲の最後までピッチの下りもほとんどありませんでした!前回から(もっと前から)続く移動ド唱法や歌詞の発音や意味への理解が深まったことが,よい音楽に繋がっていると感じました。
後半はラター。まず前時想起として《For the beauty of the earth》を復習しました。合唱になる部分を取り上げて音を確かめ,ほぼ全体を通して歌えるようになりました。最後に出てくる3/8拍子のところが難しいとの声がありました。課題が見えて提案できるのはとても良いことで嬉しいことです。そこで手拍子をしたりしながら八分音符の括り方を変える,ということを繰り返し体験してもらいました。
最後に《Look at the world》に取り組みました。久しぶりのような気がします。しかしこれも移動ドによる階名唱を以前ちらっとやっておいたおかげと思いますが,歌詞なしですんなりと全曲を通すことができました。
この日はいつもお世話になっているピアノ伴奏のYEさんがお休みだったので,3時間ずっとピアノ伴奏なしで合唱に取り組みました。ルネサンス期のアカペラ合唱,しかもラテン語で歌っているのにピッチの下りがなくハモれるようになったこと,久しぶりに触れる楽曲なのにすぐに思い出して合唱できるようになったことなど,これまでの活動の積み重ねが活きているように感じられ嬉しく思いました。
なお,11月17日の菊池葉子さんのリサイタルのこと,12月8日の岩手県合唱祭や12月14日の盛岡市民クリスマス,12月15日の一関第九演奏会,そして来年4月29日(火・祝)の《ヨハネ受難曲第2稿》演奏会など,地域の音楽についての方法交換の場となっていることも嬉しく思います。また,この日は新しく1名(ソプラノ)の方が入会されました!中学以来の合唱活動とのことでした。そういう方々が歌うきっかけとしてくださっていることも嬉しいことです!そろそろ次の研究発表会の計画を具体化していきましょう!
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