2024年4月29日月曜日

【演奏会・聴いてきました】スプリングハーモニー2024


  4月29日(月・祝)の午後,盛岡市民文化ホールの大ホールで「第53回盛岡芸術祭弦楽部門 SPRIN HARMONY 2024」を聴きました。主催は盛岡芸術協会岩手県弦楽研究会,演奏はスプリングハーモニー ジュニアオーケストラで,指揮が新田ユリさん,入場料は1000円でした。

 知人の知人(中学生)が出るとのことでついて行ったのでしたが,予想を大きく違えたレベルの高い,楽しめる演奏会でした!

 初めは年長や小学生を中心に,入門期の方々の発表会的な感じでしたが,小さなお子さんも堂々と弓を操っていましたし,音も「キーキー」いうことなくしっかりなっていたし,各パートがよく揃っていました。小さい子どもたちなのに!と驚きました。

 その後,小学校中高学年以上から大人までの合奏になりましたが,管楽器も入り(あれは,ヴァイオリン教室の生徒さんで管楽器ができる人が担っていたのかな?)演奏楽曲が本格的になりました。「フィガロの結婚序曲」,そして最後はベートーヴェンの「交響曲第2番より第1楽章」!!大人のアマチュア合奏団より音楽的にずっと良い印象でした。音楽の方向性もよくまとまっていると感じました。

 特に子どもたちにとって,このように良い音楽を体験できる場,見たり聴いたりできる機会がある盛岡の環境は羨ましい限りです(ちなみに弦楽アンサンブル等の演奏会のチラシもたくさんもらいました)。自分たちの活動もそのようなものの一つになればいいなと思いました。

2024年4月27日土曜日

【合唱研第21回:活動報告】新シーズンが始まりました!

  4月27日(土)の午後,日本基督教団水沢教会で合唱音楽研究会奥州の21回目となる活動に取組みました。前回はこれまでの学びのまとめとしての発表会でしたので,今回から新しいシーズンとなります。ちなみに前回の発表会については,聴き手はもちろん歌い手である会員の方々からもいろいろな感想が届きました。ありがとうございました。

 今シーズンは2つのテーマに取組もうと思います。
1.ルネサンスの宗教音楽(パレストリーナ作曲の『ミサ・ブレヴィス』)
・無伴奏(「ア・カペッラ」)にチャレンジ
・(調性確立以前だが)調性感がある…移動ドで読む=和声の機能を感じる
・ミサ通常文に慣れる
2.ポップな宗教音楽(J.ラター作曲のアンセム4つ)
・英語…外国語だが理解しやすい
・歌詞が(直接「神様」でなく)身近な視点から書かれている
・リズミックで楽しい
・ハーモニーが素敵

 初めに,上記の特徴をお話ししてから,演奏を一通り聴いてみました。音源は(上手な「お手本」には程遠いのですが)自分が指揮した宮古木曜会合唱団の定期演奏会のもの(パレストリーナは2022年の第39回ラターは2020年の第37回)を使いました。

 その後,まずはラターの「All things bright and beautiful」から音を出してみました。この日はピアニストが不在だったので,私が弾きながら…。まず歌詞(わかりやすい歌詞対訳を事務局長のOMさんが準備してくださいました)を読み意味の概要を掴みました。その後,部分に区切りながら,主旋律から順に全部のパートを全員で歌ってみました。そうしていたらなんと1曲の最後まで行ってしまいました!会員の皆さんの「音楽性」が高まっていたんだなぁと改めて感じました。

 次にパレストリーナのほうは「Gloria」からはじめました。ホモフォニックな部分が多いので音を取りやすいと考えたからです。もちろん移動ド唱法です。すると,なんと「Gloria」も最後まで音を出すことができたのです!そこで残りの15分間くらいで「Kyrie」にチャレンジしました。そうしたらなんとなんと,1回でおしまいまで止まらずに歌えたのです!正直言って驚きました。聴いたこともない無伴奏の宗教曲を初見の1回で通して歌ってしまうなんて,昨年「モツレク」の後半に取組み始めた頃には想像できませんでしたから。一人ひとりの「音楽性」が確かに向上していると実感しました。(そうそう,おまけにテノールは2名,バスは1名でしたから!)

 また,この日新しく会員になった方が,なんと4名!先日の発表会を聴いて興味を持った方,「モツレク」の取り組みを通して興味を持って山形からご参加の方,高校時代に合唱をやっていたという若手など,会の趣旨が広がり仲間が増えていることを嬉しく思いました。こちらでも帰りがけに「今日も楽しかったです。」「新しい曲もよろしくお願いします。」と幾人かから声をかけていただきました。ありがたいことです。

 なお,現会長のSMさんが事情により退任することになったので,新会長をIEさんにお願いすることも,今回了承されました。よろしくお願いいたします。

 次回は(こちらもZホールF合唱団と同日の5月11日(土)14:00〜17:00,場所は今回と同じ日本基督教団水沢教会です。ぜひお誘い合わせの上,ご参加ください。お待ちしています。

【ZホールF合唱団】⑤イタリア語にチャレンジ!

  4月27日(土)の午前中,奥州市文化会館Zホールの中ホールにて,ZホールF合唱団の5回目の練習を行いました。この日は奥州市における最大のお祭,日高火防祭(ひたかひぶせまつり)の開催日でしたが,前回同様80名近い人数が集まりました。

 前回は学習会コーナーの2回目で【旋律の覚え方のコツ】をテーマに移動ド唱法について理解しチャレンジしてもらいました。今回は3回目,【イタリア語を読めるようになろう】をテーマに,始めの1時間は希望者のみの学習会を行いました。希望参加の時間なのですが,開始時刻の9時にはすでに60名を超える方々が待っていました。イタリア語へのハードルが高いと感じていることがわかると同時に,「イタリア語を読めるようになりたい!」という意欲も伝わってきました。

 自分もそれほど得意ではないイタリア語です。そこで今回のゴールは「イタリア語を発音できるようになった!」として,まずは記号として音読できればよしと目標を低く設定しました。アルファベートの記号の組み合わせとカタカナ読みの表をもとに,一つ一つのシラブルを確かめていくだけのことなのですが,日常生活で外国語に触れていない方には難しい感じがするのだと思います。その後に語の意味や品詞について簡単に説明し,リズム読み。「意味はよくわからないとしても,まずは「イタリア語を発音できるようになった」ね!」とまとめました。ちなみに「読み方をカタカナで初めからふってやることもできるけれど,それではカタカナしか見なくなるでしょう。イタリア語の新しい曲に出会ってもだれかに読みをふってもらわないと読めないでしょう。だから今回のステップが必要だと考えて設定したのです。」とお伝えしました。今回の学習材(「乾杯の歌」「だれも寝てはならぬ」)で育てたい『資質・能力』の一つと考えたのでした。

 その後の2時間で,①「精神歌」をしっかりとした声で歌うこと(そのためには「押忍!」でしたね),②「風の又三郎」を暗譜すること(mpの解釈もお伝えしました),③「夏の思い出」の階名唱の復習・慣れ,そしていよいよ④「乾杯の歌」のイタリア語歌唱にチャレンジ,と取り組みました。帰りがけに「今日も楽しかったですよ」と声をかけてくださる方が数名いて,取り組んできて良かったなぁとあらためて思いました。


 次回は5月11日(土)の午前です。9時からは【より良い声で歌えるようになろう】をテーマに発声法の基礎をやります。身体の仕組みや発音(身体から音が出る)の仕組みを知りながら,楽に声を出す方法にチャレンジしてみようと思います。どうぞいらしてください。

2024年4月23日火曜日

【MBKV】先生のレッスン…強烈!

  4月23日(火),盛岡某高音楽部指導の後,盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの通常練習に参加しました。先週はコン・マスのOK先輩の実践的かつ丁寧なレッスンからたくさん学ぶことができましたが,今週は日曜日に仙台での本番を終えたばかりの先生の久しぶりのレッスンでした。

 強烈でした!先生がいらっしゃるまで,私がカンタータ177番の第1曲を,思い出しのつもりで音出ししていたのですが,その途中にいらっしゃった先生が「だらけッシモ!」と感じられて,早いテンポで音楽を引き締め,生気のある音楽にすべく,徹底的にレッスンしてくださったのです。1時間半程度の時間で,コラールの最初のフレーズの部分の42小節(全体では285小節もあるのです)をやっと形にしてもらったという感じでした。どうなれば音楽がよりよくなるか,1つのフレーズ,1つの音形,そしていくつかのパートとのアンサンブルを通して,次から次へと示して,評価してくださいました。少しでも手を抜く(わけではないけれど,力が及ばなくてできない)とすぐに指摘され,一度できたことはきちんとやり続ける,やれることは常に最大限やることを要求されます。当たり前のことなのです。

 最も強調されたのは
・「音を自然に」(そのためにはどんなリズムでもどんな音域でも音質や音量が変わってしまわないようにする)
・「音楽を緩めない」(そのためには音の「発音」をよくすること,息の流れが止まってしまわないように常に流すこと)
・「バッハの意図がわかるように表現すること」(そのためには他のパートを理解してよく聴くこと)
・そして「自分の音を自分できちんと聴きながら歌うこと」

 直前に盛岡某高音楽部指導で横隔膜や背筋を使ってデモしてきたこともあり,お腹や背中はもちろん,音楽に集中したので頭もへとへとでした。なんと「だらけッシモ」に音楽してきたのかと思い知らされました。大いに反省です。

 6月のドイツで開催されるバッハ・フェスト,名誉ある招聘に応えられる演奏にするように,あと1ヶ月,しっかりと準備していきたいと思います。

【盛岡某高音楽部】③伸びしろ大!

  4月23日(火)16:00〜18:00にレッスンに行ってきました。3回目となりました。2&3年生4名,1年生4名です。

 発声練習のコーナーでは,発音体である身体の作りと大まかな使い方について理解を求めました。胸郭を広げて空気を入れる「鼻つまみ」では,身体がどう動くといいのか,実演を体験してもらいました。

 初めは女声4部合唱の「子守唄」。主旋律を使って息の運び方を中心にチャレンジしました。次に「O vos …」を階名唱するために,移動ドの説明を先日土曜日にZホールF合唱団のために作った教材を持参して,駆け足で主に1年生に説明しました。その後,「O vos …」を移動ドで階名唱し,これもまた「音符歌いにならないように。一筆書きで。」ということを要求しました。

 17:00まで活動とは知らず1年生を17:20くらいまで引き留めた後,2&3年生だけで「ねむの花」の階名唱に取り組み,おおよそをつかみました。そして最後に「おんがく」の主旋律を使って,音楽の運び方,息の運び方を考えました。

 後半,顧問のH先生が来てくださいました。体育科の先生です。でも「こんなに短い時間にこんなに変わるのですね。」「音楽がとても良くなった。」「生徒とは前年から一緒にやっていたのかと思うくらいいい関係ですね。」とたくさん褒めていただきました。子どもたちの伸びしろが大きいということを感じ取って(見取って)もらえたのだと思います。

 まだまだ始まったばかり。さらに伸ばしていくとともに,せっかくの出会いですからお互いによりよい時間を過ごせるよう工夫して取り組みたいと思いました。

2024年4月21日日曜日

【演奏会・聴いてきました】仙台宗教音楽合唱団 第39回演奏会


  4月21日(日),午前中に自宅を出て,高速道路を通って仙台市北部の泉ICで降り,泉中央にある「まんみ」で昼食をとった後,旭ヶ丘の日立システムズホール仙台に向かいました。知り合いの多い仙台宗教音楽合唱団の久しぶりの演奏会を聴くためです。実はこの団体と一緒に演奏することはよくあるのですが,演奏会を聴きに仙台まで行くことはあまりありませんでした。当然,日立システムズホール仙台に入ることもあまりありませんでした(往復400kmの運転,久しぶりで身体に疲れが…)。盛岡の合唱団のY先輩からチケットを2枚頂いたので思い切って出かけました(Yさん,ありがとうございました)。

 プログラムは3曲,演奏者は以下の方々でした。
①J. S. バッハ作曲 カンタータ「Wer nur den Lieben Gott läß walten」BWV93
②M.R. ドラランド作曲 グラン・モテ「深き淵より我汝を呼ぶ」
③J. S. バッハ作曲 カンタータ「Christ lag in Todes Banden」BWV4
指揮:佐々木正利
独唱:藤原優花(S),在原泉(A),西野真史(T),及川泰生(B)
管弦楽:仙台宗教音楽アンサンブル(コンサートマスター:宮﨑博)

 ①は11月に東京盛岡で自分も演奏した(りリハで振ったりした)カンタータです。第1曲の12/8拍子を正しく守ることが難しく器楽内でも乱れかかったのでハラハラしましたが,合唱は盤石でした。ソリストも音楽的な発信がしっかりとされていて,楽しめました。泰生君がよく伸びていました!②はフランス的でそれなりに楽しめました。③はかつて何度か演奏したことがあるカンタータとても難しい作品ですが,丁寧に端正に演奏していました。

 やはり生の器楽アンサンブル,ポジティフのオルガンで演奏されるバロック音楽はたまりません!人間の声と楽器の音が自然に合っていきます。ソリストはもちろん合唱団員も良い音が身体から出ているのですね。

 最近盛岡の合唱団でも感じていたのですが,以前より言葉の明瞭さに欠けるように感じました。コロナ禍でお腹の使い方が弱まっているのかも。表現の幅を広げるためにも言葉の明瞭さを求めていきたいと思いました。

 6月にドイツに一緒に行く方々の顔も多く見られました。仙台在住じゃないはずなのに顔が見られた方も数名いらっしゃって,遠方から通って練習に参加されていたのだろうと,その熱意に頭が下がる思いでした。熱気の伝わってくる久しぶりに生演奏でした。

 たくさんのチラシがプログラム・パンフレットと一緒に手渡されました。仙台って本当に多くの音楽会があるのですね。それからお知り合いのつながりにも驚きました。知り合いの知り合いという方が私の身近な方だったりとか。世間は狭いと思うと同時に,そんなつながりができるほど長く音楽やってきたんだなとも思いました。

 今度は盛岡バッハ・カンタータ・フェラインと仙台宗教音楽合唱団,そして山響アマデウスコアとのBach-Kantaten-Verein Ostjapanとしての合同練習会もあります。ライプツィヒでの演奏に向けて,がんばりましょう!

2024年4月20日土曜日

【ZホールF合唱団】④移動ド唱法を体験していただきました

  4月20日(土)の午後,ZホールF合唱団の4回目の練習会がありました。場所は展示室。前半の学習会②の人数を数えなかったのは失敗でしたが,最終的には80名くらいは集まったように思います。

 前半の学習会②。前回の訂正から始めました。「楽譜は5線ではなくて,11線でした!」と。ト音譜表とへ音譜表がつながっていることを理解してもらうことが必要だと考えたからです。そのために,前日夜の12時までかかって大譜表の指導用の掲示物(紙板書)を作成して持ち込みました。そして授業でやっていたように,

  • 音符が「線と線の間にあるか,線の上に乗っているか」の識別
  • 「幾つ上」「幾つ下」と数える方法
  • 長調の音階「ド,レ,…」の上がりと下がりのくち慣れ
  • 階名(ハ長調)の識別
といった風に進めました。その後,鍵盤の紙板書(これは今朝までかかりました)と【階名物差し】および鍵盤ハーモニカの実演を使って「長調の音階のシステム」について説明して,臨時記号・調号・「○長調」などを説明し,移動ド唱法にチャレンジしてもらいました。

 その勢いで「夏の思い出」の各パートを移動ド唱法で階名唱しながら音取りを進めました。結局,階名唱の段階ではありましたが全パートの全体の音を確かめることができました。やっている間に「○小節がよくわからない」といった声が聞かれました。「わかりたい,歌えるようになりたい」という意欲の表れですね。とても嬉しく思いました。バスは人数が少なかったので,私の周りに来てもらって一緒に歌いながら進めました。

 なぜ面倒な「移動ド唱法」をとりあげたかというと,いくつかの理由がありました。まず,「音を調の中に『位置付け』て覚えてもらう」ためです。これは覚えやすくなるだけでなく,今後のハーモニー感や音楽性に関係してきます。それから「移動ド唱法の良さを体感してもらう」ためです。機能和声の枠内で作られている音楽を理解するには移動ド唱法で音楽を捉えるということは世界では当たり前です(日本の学校の音楽教育だけが,器楽演奏のために(鍵盤に「ドレミ」を書き込むなど)固定ド唱法から抜けられないでいるのです)。そしてこの体験が地域の音楽愛好家の方々を通して広まっていくことを期待していたこともあります。さらに,先日盛岡の某高校音楽部生が移動ド唱法で音取りしたらあっという間に1曲できたことが,今日取り上げて良いかという迷いをなくしてくれました(高校生諸君,ありがとうね)。参加してくださった方々は果敢にチャレンジしてくださって,みるみる慣れていきました。新しいことを学ぼうとする姿勢が素晴らしいです!

 今日は「夏の思い出」の階名唱による4部合唱までできました。次は階名なしで「無意味シラブル」で歌うこと,その後に歌詞で歌うことへとつながっていきます。

 次回はいよいよイタリア語にチャレンジ!オペラの世界を覗いてみましょう(勉強していきます)。楽しみましょう!よろしくお願いします。お待ちしていま〜す。

【演奏会・聴いてきました】スプリングハーモニー2024

  4月29日(月・祝)の午後,盛岡市民文化ホールの大ホールで「第53回盛岡芸術祭弦楽部門  SPRIN HARMONY 2024 」を聴きました。主催は 盛岡芸術協会 と 岩手県弦楽研究会 ,演奏はスプリングハーモニー ジュニアオーケストラで,指揮が 新田ユリ さん,入場料は1...