2024年7月28日日曜日

【合唱研第25回:活動報告】新曲の音出しも移動ド唱法

  7月28日(日)の午後,合唱音楽研究会奥州の25回目の活動に取り組みました(ピアノ伴奏なし)。場所は日本基督教団江刺教会。蒸し蒸しととても暑い日でしたが,涼しい会堂で音楽に向かうことができました。ありがとうございました。

 発声練習では喉の仕組みを感じてもらったのですが,実際の歌声と結びつけることがうまくできませんでした。

 パレストリーナのミサは,まず「Kyrie」の復習,そして「Gloria」の歌詞づけをしました。ピッチがとても悪かったので,立って歌ってみたらだいぶ改善しました。喉の力を抜いている分,息をたくさん流さないといけないのに,座ったままだと身体が使えないからピッチも下がるんだなぁ…と実感しました。

 ラターは「I will sing」に初めて取り組みました。まずは歌詞が4行分しかない(そのうち2行は「Halleluja」だけ!)ことを確認しました。次に各部分の調について説明しました。また,調号と主音の位置の関係についても鍵盤を見ながら学びました。「調号の最後の#が(移動ドの)シ」となることです。目まぐるしく調が変わりますが,主旋律を移動ド唱法で辿っていくと,やっていることは同じだと感じてもらうことができました。そして短時間で1曲の概要を掴むことができました!

 次回は8月25日(日),14:00〜17:00龍昇殿です。それまでに(というか8月4日まででした!)胆江合唱祭で演奏する曲を決めておきます。お楽しみに!

【ZホールF合唱団】(13)最後の練習会

 


 7月27日(土)の午後、奥州市のZホールの中ホールで、福井敬ふるさとコンサートvol.3の特設合唱団の実質最後の練習会を行いました。盛岡は雨が強く降っていましたが、奥州市はそれほどでもない感じでした。

 総勢129名(Sop.53、Alt.38、Ten.13、Bass12、児童合唱団11) の合唱団ですが、この日はソプラノとアルトが各10名ほど、バスは6名、テノールは3名が来るとフルメンバーとなるのですが、それでも相当な人が集まりました。

 発声練習を通して喉の有り様を説明し、はじめにステージ構成のイメージを伝えました。それから雛壇上に4列のイメージで並んでみました。この合唱団はパートのまとめ役がいないのですが、皆さんそれぞれによく考えて動いてくださり、短時間で並ぶことができました。大人ですね!

 前回の練習の後に知人から「もっと歌わせたらいいんじゃない?」とのアドバイスをもらったこと、前日の高校音楽部の演奏で歌い込ませることの大切さを感じたことから、細かく中断させないでなるべく長くたくさん歌ってもらうように心がけました。

 子音や母音のこと、声質のこと、楽曲のモードのことなど、私のイメーを伝えると音楽が変わりました。皆さん素直で、チャレンジしながら取り組んでいらっしゃることを強く感じました!

 ここから2週間空いて8月10日が前日リハ、そして11日が本番です。聴きに来るお客様(チケット,まだあるそうですよ!)はもちろん、主役の福井ご夫婦、そして合唱参加の皆さんにとって良い時間と感じていただけるよう、良い音楽を作っていきたいと思っています。そして今回の活動が来年9月の「世界の民謡」の合唱に、その2年後のオペラへと繋がっていくことを願っています。

2024年7月27日土曜日

【演奏会・聴いてきました】盛岡二高マンドリンギター部&音楽部


  7月26日(金)の午後、盛岡市民文化ホールの大ホールに、盛岡二高のマンドリンギター部&音楽部の演奏を聴きに行ってきました。「盛岡ゆうゆう大学」の公開講座の一つでしたが、知人の知人が出演するというので、応援がてら出かけたのでした。

 マンドリンのアンサンブルは、友人が30年以上前に某高校のクラブを指揮していたのを聴きに行って以来でした(昭和の終わり頃)。優しい音色と独特の音の運び方で、良く知られた楽曲をたくさん演奏していました。来場者はご高齢の方が多いのですが、楽しんで聴いていたようです。

 音楽部は…「高校音楽部」なのでじっくりと聴きました。喉が良く開いていること、声の響きが頭に入っていること、そして息を柔軟に使いこなしていることなど、大変参考になりました。どのパートでもどう歌いたいのか十分に歌い込んでいて、音楽を作るために無駄なく息を使っている感じがしました。歌っていて気持ちがいいんだろうなぁ…と。あまり歌い込ませてこなかったことを反省しました。

 今度の水曜日に定期演奏会を開催するようです。聴きに行ってみようかと思いました。

2024年7月21日日曜日

【宮古木曜会合唱団】③会場の響きがいいと楽に歌えますね…音楽性の高まりかな?

  7月21日(日)の午後(宮古高校音楽部指導の後),磯鶏幼稚園のホールをお借りして,宮古木曜会合唱団の強化練習を行いました。私が担当するのは第1部のアカペラのステージと第2部のモーツァルトの《雀のミサ》Kv.220です。

 このホールは(かつて東日本大地震により市民文化会館が使えなかった時期に)第32回の定期演奏会を開催した場所で,天井が高くとても響きのよい空間なのです。アカペラの楽曲を歌うと気持ちよく響いてくれました。

 この日,第1部に予定している曲は全て音を出し,歌詞も一通りつけて歌うことができました。この時期にここまでできているのはひとえに宮古の指導者S先生のおかげです。ありがたいことです!!課題は,歌詞(特に外国語…英語,ラテン語,ドイツ語)を歌い慣れること。これから頑張っていきましょう。

 モーツァルトの《雀のミサ》も(歌詞はまだ付けていませんが)音を出しました(ちなみにピアノ伴奏は付きません!)。なんと,ハ長調で書かれた部分は初見(2回目?)でもだいたい歌えるようになっていました!十年ほど前は,各パートを楽器でなぞって「音取り」をしないと歌えない合唱団で「階名唱なんてできない!」なんて言っていたのです!なんという成長でしょう。音楽性の高まりでもあると思っています。素晴らしいことです!で,こちらの課題は臨時記号が頻出する部分の見通しを持つことです。

 次回は今週の木曜日(7月25日)の夜です。こちらも勉強しておきます。

【宮古高校音楽部】①「体を鳴らす」難しさ

  7月21日(日)の午前中,宮古高校の音楽室に音楽部の今年度初の指導に行ってきました。1週間後に定期演奏会を控えているとは知らず,このタイミングで予定を入れてしまいました…。

 楽曲は,定期演奏会でも演奏するコンクール向けの3曲,《Deep River》《知った》《祈り》でした。初めに全部聞かせてもらいました。その後「自分たちのどこが課題だと思う?」「どうなりたい?」と問いかけて一人一人の課題意識を確かめました。指導のS先生にも尋ねてみると,案の定「声」のことでした。喉声になっていて響きが少なく硬い声をなんとかしたいと。

 《Deep River》の主旋律を使って,喉の力を抜いて歌うことを試みました。体を楽器として意識して作ること,ふいごにあたる腹の筋肉を使うこと,声帯を硬くしないで振動させて広い音域が出ることを体感させること,その柔らかい響きのまま声帯内筋を使えるようにすること…。

 ちょっとすると喉が狭くなって息が浅くなる(腹を使えない)状態になるので,低音で息をアタック的に使って身体を鳴らしながら旋律に繋げていくこともやってみました。

 初めよりも少しは体の響きが出てきて,ハーモニーも溶け合うようになったのですが,思っていたことの7割くらいしか変わった感じがありませんでした。自分が理解不十分で体得もしていないからだと思います。さらに指導の方法を探っていこうと思いました。

 来週の定期演奏会も楽しんで頑張ってね!(チラシをもらってくるのを忘れた…ごめんなさい。)次のレッスンは8月17日(土)の予定です。勉強しておきます。

【ZホールF合唱団】(12)オペラの合唱!

  7月20日(土)の午後,奥州市文化会館Zホールの中ホールでZホールF合唱団の12回目になる練習を行いました。気づいたら「あと2回!」になってしまっていて,気持ち的に少々焦って迎えた練習でした。

 この日は(前回お知らせした通り)奥州大使で藤原歌劇団合唱部常任指揮者を長くお勤めになったり新国立劇場の開設に向けて合唱部門の設立の中心を勤められたりした及川貢先生が,Zホールにおける今後について相談にいらしたついでに,1時間半ほど私たちの合唱団のお稽古をしてくださいました。

 《乾杯の歌》は,その歌がオペラのどんな場面で演奏され,その音楽がオペラの全体にどう繋がっているのかを端的に教えてくださり,「オペラの合唱」の生かし方(歌い方)を的確に指導してくださったおかげで,見違えるように立体的な音楽に変わりました!《誰も寝てはならぬ》は,楽譜では女声だけなのですが,男声も参加することを提案され,全員が参加できるようになりました!短時間で合唱がみるみる変わっていく指導を間近で見ることができました。

 (確定ではありませんが)来年の企画についての発表もありました。合唱団白樺をZホールに招いて「世界の民謡」をテーマに合同の演奏会を2025年9月14日に開催するというものでした。ロシア民謡のステージは合唱団白樺が,イタリア民謡と日本民謡のステージはZホールの特設合唱団が中心となって演奏するというものです。曲数が多めなので早めに取り組みを始めること,四部合唱が基本なのでパートリーダーを置くことなどが必要だと感じました。そして2027年にはオペラ《トゥーランドット》!!!!ここに向かって合唱活動を高めて準備していかなくてはなりません。具体的なことや募集はまだまだ先ですが,興味のある方はぜひご参加ください。一緒に合唱やオペラを体験して楽しみましょう!!

2024年7月18日木曜日

【盛岡某高音楽部】再スタートは声の吟味から

  7月17日(水)の午後,盛岡某高音楽部の部活動に行ってきました。7月13日(土)に行った定期演奏会後初めての訪問でした。この日も音楽室での活動でしたが,簡易に記録した動画(第1部のみ)をプロジェクタでスクリーンに映し,音はBluetooth経由でステレオに送って視聴しました(顧問のH先生,準備ありがとうございました)。試聴しながら部員それぞれに良い点やら改善したい点などを自由にメモしてもらって,近くの人との対話を通して全体で共有する,といった活動を行いました。聴く観点はもちろん人によって違うのですが,上級生のみならず1年生でも,私が気づかない点を聞き取って皆と共有していました。さすが某高!特に声に関することは聴くことによって自分事として捉えることができ,今後の課題がたくさん見つかりました。

 翌18日(木)は,まず昼前後に「小原一穂歌楽教室」に行き,発声について学んできました。尊敬する先輩の発声指導の理論と実践をより詳しく知りたいと思い,レッスンをお願いしたのでした。どの方向を目指せば良いのか,どんな考え方(哲学?)で声楽に取り組むのか,そして自分自身の悪い癖もたくさん教えていただきました。もちろん念頭には各地の合唱団での指導がありました。

 その後,盛岡某高音楽部の部活動に行きました。「自分がちゃんとできるようになってから」,「聞き分ける耳を持ってから」,「理屈を伝えるだけではだめ」とご指導頂いたのですが…学んできたことをホットなうちに少しでも伝えたいと思って,やって見せながら高校生と一緒に取り組みました。しかしやはり難しかったです。微妙なところが再現できなったり,複数人でやることで揃えようという「意識」が働いたり…。けれども,高音になっても喉を詰めないで(楽に)発声することは少しできたように思います。大きな課題は息を送る腹部の使い方と筋力アップと感じました。

 基本の基本を本当に大切にして,指導に取り組んでいきたいと思いました。

2024年7月15日月曜日

【ZホールF合唱団】(11)百名超の合唱団!


  7月15日(月・祝)の午後,奥州市文化会館Zホールの中ホールで,11回目となる練習を行いました。前日リハを除くと,あっという間に「残り3回」になっていました!

 この日は合唱団員の写真撮影があるためか,参加者がいつもよりも多いように思いました。テノールもバスも10名弱ずつはいたように思います。ソプラノやアルトも40名以上はいました。ですからこの日の参加者は全体で100名以上(登録者全体では120名近く)でした。単体でこんな大きな合唱団は岩手県内にはないと思います!!奥州市は実は合唱が盛ん??(というか,無料で参加できるので,それを支える市当局や市文化振興財団の努力の成果ですね!!)

 前回の練習では通すだけで終わってしまった《夏の思い出》をまずはじっくり練習しました。ある程度しっかりと歌えるようになっていました。ですからさらに「音楽的」に表現するセンスを磨かなくてはなりません。テキストの様子や気持ちを想像して表現することで音楽がガラリと変わります。想像することを忘れずに続けることができれば,聴き手に伝わるものも多くなるものです。

 後半はイタリア語の楽曲を「覚える」ことを主眼に練習しました。「暗譜」です。暗譜のための方略は人それぞれ違います。例えば…
・繰り返して歌い,喋り,発音のための筋肉や耳で記憶に留める
・言葉の意味を理解して,統語の関係で理解し,再生する
・旋律と歌詞を一体化させて,旋律の一部(音)として記憶する…などなど。
 どのような方略が自分に合っているかは,試してみないとわからないので,「練習日でない日も楽譜を開いてね」とお願いだけはしておきました。

 次回の練習には奥州大使及川貢先生が来てくださって,1時間ほどレッスンしてくださるそうです!楽しみですね。本番の福井敬さんの音楽に並べるよう,残り2回の練習を頑張りましょう!そしてまだチケットがあるそうです。たくさん紹介して,たくさんの方に聞いてもらいましょう!!「文化庁 劇場・音楽堂等の子供鑑賞体験支援事業」もありますよ!

【演奏会・聴いてきました】混声合唱団北声会第57回定期演奏会

  7月14日(日)14:00から盛岡市民文化ホール小ホールで,混声合唱団北声会の第57回定期演奏会を聴きました。

【プログラム】
◯第1部 混声合唱とピアノのための組曲(佐藤賢太郎 作詞・作曲)
 《僕の記憶のどこかに》《あの子の記憶のどこかに》
◯第2部 混声合唱とピアノのための《にほんのうた4》(寺嶋陸也 編曲)
 《蘇州夜曲》《鈴懸の径》《リンゴの唄》《長崎の鐘》《青い山脈》
◯第3部 《Choral-Messe》(C. Gounod作曲)
◯エンディング《Ave Maria》(J. S. Bach / C. Gounod 作曲・詞)

 例年は大ホールで開催される演奏会ですが,今年は小ホールでした。というのも第3部のグノー作曲の《Choral-Messe》は大オルガンと合唱のための作品だからです。今回のオルガニストは小笠原史さん(盛岡大学附属高校非常勤講師)でした。なお,第1・2部のピアニストは合唱団付きのピアニスト虫壁めぐみさん,全ステージの指揮は常任指揮者の西野真史さんでした。

 混声合唱団北声会さんは4月5日の「モツレク全曲演奏会」でご一緒した(というか大変お世話になった)合唱団です。あの取組を通してお知り合いになった皆さんが,日本語ながら難しい編曲の作品やオルガンとの共演を伴うミサ曲に,果敢に挑戦して自分たちのものとして表現する様子を見て演奏を聴いて,大いに刺激されました。指揮者の西野さん,音楽監督の山田先生のエネルギー,そしてそれに応える合唱団の皆さんのエネルギー,歌や打楽器のソロを担った団員の方々のエネルギーはほんとうに大きいものと感じました。なにせ「モツレク全曲」を演奏してから4ヶ月も経っていないのですから!

 いくつかの合唱団の演奏会が重なっている日ながら,奥州からも何人かが聴きにきていたようです。また宮古の方々の顔も見えました。伝統ある合唱団でこのように人と人を繋ぐ合唱団って素敵ですね。図々しくも打ち上げに参加させていただきました(打ち上げには山形の方もいらしていました)。「第九」や「モツレク」や…と忙しい1年間を充実感と共に締めくくっているようでした。お疲れ様でした。

【盛岡某高音楽部定期演奏会・終了】ご来場ありがとうございました。

  7月13日(土)15:00から,トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)中ホールにて,「岩手県立盛岡某高等学校音楽部 第38回定期演奏会」を行いました。(写真はリハーサル時の一場面)

【プログラム】
○第1部「合唱名曲選」
 全日本合唱コンクール課題曲集から《O vos omnes》《ねむの花》《こもりうた》
 木下牧子「ア カペラコーラスセレクション」から《おんがく》《サッカーによせて》《ほたるたんじょう》
 ユーミンの世界《やさしさにつつまれたなら》《ダンデライオン》《春よ来い》
○第2部 ミュージカル
 《リトルマーメイド》

 4月に新入生4名(と私)を加えて,部員9名,指導者2名体勢で約3ヶ月間取り組んできました。様々な理由から取り組み開始が遅くなってしまったようでした。第1部については選曲が確定するのに時間がかかり,それに伴って最後に決まった楽譜の購入も6月に入ってから。部外のピアニストの生徒と合わせられる日は3週間に1回(もあったかな)といったペース(でもこの子,とっても音楽的で賢いピアニストさんでした)。第2部についてはミュージカルの台本がまとまったのは5月に入ってからでしたので,そこからステージ本番に向けてミュージカル練習を優先に時間をとることとなりました。

 そんな中でも生徒たちは力を合わせてしっかりと取り組みました。自分たちで責任を引き受け,考え,実行していく高校生の力って,想像以上でした。本番2日前は授業後にホールに集合して夜の9時過ぎまで,本番前日は丸一日「公欠」となって朝から夜までホールに。そして当日の午前中も…。この3日間のほとんどは第2部ミュージカルの照明等の確認・調整と,演技や歌のブラッシュアップでした。第1部担当の私としては,喉が固まっていくのをとても心配しながらリハーサルを見ていました。でも本番の第1部の喉の調子は心配していたほどではなく(でも結構固まっていて,一番いいところは出せなかったのが残念),なんとかなった感じでした。そして全力で取り組んだ第2部は予想以上の出来で,演技も舞台の使い方も歌も,よく練られた感じでした。

 ミュージカルについては,指導を担当された佐藤恵津子先生の指導力を見させていただきました。歌や音楽,演技や台詞などの表現の豊かさはもちろん(先日の「還暦だった乙女たち」のリサイタルでご自身がお示しくださっています)ですが,どこまで伝えればその先を子どもたちが創るのか,どんな風に伝えるのかといった高校生の掴み方・指導力も素晴らしいものでした。高校生の力を引き出す(おまけにOGの力も引き出す!)ってのはこういうことなんだなぁ,と見せつけられた感じでした。

 他校の定期演奏会も聴いて参考にしたいと思ったのですが,土日の予定は(高校生と関わるとは考えていなかったので)すでにほとんど埋まっていて,今年は行くことはできないようです。残念。次は全日本合唱コンクールに向けての取組がはじまります。頑張ります。

2024年7月8日月曜日

【合唱研第24回:活動報告】人数少なめでしたが,たくさん学ぶことができました

 

 7月7日(日)の14:00〜17:00奥州市水沢の龍昇殿で合唱音楽研究会の24回目となる活動を行いました。「モツレク」以降使っていなかった龍昇殿をお借りすることができました。ありがとうございます!蒸し暑い日でしたが,クーラーの効いた環境の会場で気持ちよく活動することができました。

 全回から間を置いていないせいか,あるいは前日にZホールF合唱団の練習があったせいか(あるいは七夕だったから?)参加者はちょっと少なめ(特にテノールが1名だけ)だったのが残念ではありましたが,それでも30人以上は集まったと思います。

 発声練習ののち,ラターの《Look at the world》の復習と歌詞づけ,《All things bright and beautiful》の復習と進みました。いずれの曲も,どの部分をどのパートが歌うよう指示されているのかを確認した上で,パート・ソロの部分はパート関係なく皆で歌いながら英語への口慣れを進めました。

 パレストリーナの《Missa brevis》は,①【階名唱】→②【無意味シラブル唱】("la"とか"ma"とか…)→③【歌詞唱】と進めました。第1段階の【階名唱】は,各自のパートの音程や旋律を掴んでもらうことやハーモニーの響きを確かめてもらうこと,和声の機能を理解してもらうことなどを狙いにしています。第2段階の【無意味シラブル唱】は,【階名唱】と【歌詞唱】をつなぐ段階です。階名の「記名」を内言化し,旋律として記憶してもらうことが狙いです。旋律が記憶されたところで第3段階の【歌詞唱】に進めます。「旋律に歌詞を載せる」あるいは「歌詞に旋律(音高やリズム)を付ける」わけです。この順序はパレストリーナに限らずどの楽曲でも私は使うやりかたです。早く確実に覚えて欲しいからです。

 今回は"Sanctus"と"Kyrie"をやりました。「音符歌い」になってしまったり,(旋律として捉えるからなのか)音程が不正確になったり,声が大き過ぎて(その場合は声が硬くなっていることが多い)溶け合わなかったりといろいろなことが起こりますが,その都度指摘して自覚してもらって修正してもらいました。

 ちなみに,音程が不正確(多くは音高が低め)になる場合には「低いからもっと高く!」と言っても簡単によくならないことが多いのです。いくつかの原因を想定しなければ改善できません。たとえば「違った音高として認識している」,「正しく出しているつもりだが,発声動作の面で無理があって低い音になっている」(喉頭の問題や呼気の問題など),「自分の声・音を聞いて(モニターして)いない」などなど。『つまずきを予想する』ってこと,あるいは『仮説を立てる』ってことかもしれません。それに応じた改善策を提示して取り組んでもらうことで,主体的な音楽となっていくように思います。

 次回は7月28日(日)14:00〜17:00日本基督教団江刺教会です。車もだいたい置けます。パレストリーナは"Gloria",ラターは《I will sing with the spirit》をやろうかと思っています。そして10月20日(日)の胆江合唱祭で演奏する10分間のプログラムも決めなくてはなりません。みなさんお誘い合わせの上お越しください。もちろん新しい方も大歓迎です!お待ちしています。

【ZホールF合唱団】⑩久しぶりでした

 


 7月6日(土)の13:30〜16:30,奥州市文化会館の展示室にて,福井敬ふるさとコンサートに向けた特設合唱団の練習(10回目)を行いました。ドイツ演奏旅行やら山響定期&さくらんぼコンサートやらが入っていたので,6月1日以来1ヶ月ぶりの練習となりました。展示室は何度か使ってきましたが,100名弱の合唱団なので6列くらいに椅子を並べて座る感じになり少々狭く感じます。

 久しぶりなので,発声練習から始めました。息を流して声帯を鳴らすことで(声を意識せずに)音を出すことに,あの手この手でチャレンジさせました。

 気付いたら30分過ぎていたので,まずは思い出しからと《精神歌》から始めました。この1ヶ月,自主的に取り組んできた方が多いようで,多くの方が譜面を見ずに1番から4番までを歌っていました。格調高い(そして出だしが同じ歌詞の)《精神歌》を覚えるのは難しいと思います。皆さんの意欲を感じました!

 「そこまで歌えるのなら,さらにここはこのように…」と欲を出して練習してしまいました。なにせ7月に入ったものですから。そして気付いたら15時を過ぎていました!なんとこの日はZ児童合唱団の子どもたちが15:30から来て,イタリア語の曲を1時間合同で練習する予定にしていたのです!慌てて《夏の思い出》をざっと通して子どもたちを迎えました。

 イタリア語の曲は2曲。まず《乾杯の歌》から取り組みました。1ヶ月前の練習時に佐藤智恵子先生が音取り音源を作って配信してくださったおかげで,この曲はある程度歌えるようになっていました。ありがとうございます!ただし「音符歌い」になってしまって歌詞がわからない感じだったので,まずはレガートに言葉をまとめながら歌うことをして,その後に楽譜通りのスタッカートで歌うという練習をしました。そしてまたまた気付いたら16:00を過ぎていて,慌てて女声のみでしかも歌う部分がとても少ない《だれも寝てはならぬ》を練習しました。

 Z児童合唱団の子どもたちは皆ソプラノとして参加するそうで,少ない男声とのバランスが難しいところですが,あと数回の練習でバランスの吟味までいければいいなぁと思いました。

2024年7月2日火曜日

【盛岡某高音楽部】第43回岩手県高校合唱祭に参加しました

 


 7月2日(火),トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)大ホールで開催された「第43回岩手県高校合唱祭」に盛岡某高音楽部として参加してきました。この合唱祭はおそらく私が高校生の時分に始まったもので,当時水沢では声がかからず(あるいは顧問の先生が興味を示さなかったのか)「参加してみたかったなぁ」と思った記憶とともに覚えています。

 参加団体は26校,一関地区が7校,沿岸地区が3校,花巻地区が2校(合同),県北および胆江地区が各1校,あとの13校は盛岡地区です。盛岡そして一関が盛んな状況は昔からですが,盛んな地域とそうでないところとの2局化がさらに進んでいる感じがしました。講師は山田靖了先生と村松玲子先生でした。

 各校音楽の雰囲気も2局化している感じで,ポップスを主にしている学校は発声も音楽の作り方もポップス的でした。「楽しんで歌っているんだろうなぁ」って感じ。しっかりとした合唱作品に取り組んでいる学校は,自分たちを表現しようとしている感じでした。

 人数はだいぶ減っていて,最も多いのは混声で51名(盛岡),次は混声35名(盛岡),混声26名(盛岡)と,多くてもこのくらいです。一桁の学校は10団体!

 ちなみに私たちは1年生が学年行事で来られなかったので約半数となる5名の2,3年生で出演しました。5名で大ホールで歌うなんて,自分が高校生のころには考えられないことです。でも丁寧に準備を重ね,しっかりと体を使いながらホールの聴き手に音楽を表現することができました。

 講師の先生の講評にも「声も伸び伸び,生き生き…お見事」「ブラボー!ハイレベル!」「5人とは思えないまとまった響き!」「すばらしい」と評価していただけました(もちろん課題もたくさん教えていただきました)。そして「歌好きのメンバーをさそってさらに盛り上げて」との応援もいただきました。

 7月13日(土)の15:00からは県民会館の中ホールで定期演奏会(ぜひいらしてください),そのあとは8月下旬に全日本合唱コンクール岩手県大会と続きます。さらに子どもたちにより良い音楽を示し,子どもたちの力を引き出していきたいと思いました。

【演奏会・聴いてきました】Joint concert vol.2 還暦だった乙女たち

  6月28日(金)の14:00から(!)盛岡市民文化ホールの小ホールに,「佐藤恵津子・丸岡千奈美・Piano鈴木恵 Joint concert vol.2 還暦だった乙女たち」の演奏会に行ってきました。天気の良い日で,久しぶりにスクーターで駅を目指し,JR盛岡駅で買い物をしました。

 第1部は丸岡さんがブリテン(1913-1976)の「フランス民謡集」,佐藤さんがオブラドルス(1897-1945)の「古いスペインの歌 第1集」でした。第2部は加藤由美子「小噺唄」から12曲を寸劇(?)付きで表現されました。第3部は主に英語の歌(クィルター(1877-1953),バーンスタイン(1918-1990),マクヒュー(1894-1969))そしてグラナドスでした。ピアノ伴奏は全て鈴木さん。

 丸岡千奈美さんは,5月のフランス歌曲のコンサートでもフォーレの歌曲をしっかりと歌われていました。大先輩の佐藤恵津子さんは,聴き手を意識して表現することにいつも丁寧に取り組んでいます。この日も第2部の寸劇は小道具やら舞台の使い方やら随所に工夫があり,歌の世界(そして「オチ!」)を理解する助けとなりました。また第3部では英語の歌の途中に日本語の訳詞の歌を入れるなど,(歌詞カードがないからこそ)理解を助ける工夫がなされていました。

 「還暦だった」ってことは…。声も歌もとてもしっかりとしていて年齢を感じさせない音楽表現でした。平日の日中だったので足を運べる人は少なかったかもしれないのが少々残念でしたが,とても楽しい時間でした。ありがとうございました。

【盛岡某高音楽部】歌いぞめ!

 1月6日(月)盛岡某高音楽部の今年最初の部活動に行って来ました。冬休み中なので午前中です。 まだ部活動を開始しているところは少ないようで,外にも体育館にも運動している高校生の姿はほとんど見えませんでした。音楽室に行くと,昨年暮れにインフルエンザの流行により残念ながら中止となった...