2025年9月29日月曜日

【合唱音楽研究会奥州53】本番近し

 9月28日(日)の午後,奥州市の水沢南地区センターの音楽室で,合唱音楽研究会奥州の53回目の活動を行いました。

 前回は9月21日(日)に同じ場所で行いました。その時「次はパレストリーナの《Credo》からやるので予習してきてくださいね。」とお伝えしたのでしたが,今回は最初に《ぜんぶ》,次にラターと取組んでいるうちに2時間たってしまいました。もちろん声出し的な意味もありましたが,当面の本番が10月12日の「胆江合唱祭」と迫っていてその本番で演奏する曲のほうが心配になったからでした。

 《ぜんぶ》は音符歌いが甚だしく,「一筆書き」にするために「ア」で歌う段階にまで戻って練習しました。徹底的にレガートを要求しました。

 ラターの2曲はどちらも英語です。聞き取ってもらえる英語にしたいのですがなんだか不明良でした。お腹をしっかりと使っていないので子音と母音の分離が不明確になっていました。やはり発声,つまり楽器やその使い方が大きく関係しているのですね。

 最後の45分くらいになってパレストリーナの《Credo》を始めました。まずは通してみました。音下がりがほとんどなかっく,皆さんが一緒に終わることができました。予習してきてくださった成果と思いました。また,前回の予告を受けて音取り音源を作成して配布してくださった会員の方がいました。その成果も多いにあったと思いました。ありがとうございます!

 ただし,まったく音楽らしくない(?),なにやっているかわからない状態でしたので,テキストのまとまりごとに区分けして,1パートの確かめ,2パートの絡み,3パートの絡み,と順を追って整理しました。ほんの少しの部分しかとりあげることができませんでしたが,それでもその部分は「なにをやっているかわかる」ように聞こえました。次回はその続きをとりあげ,丁寧に整理していこうと思っています。まずは《Credo》,そして《Sanctus, Benedictus》,そして《Agnus Dei I, II》と進んでいきましょう。

 次回は胆江合唱祭の前日,10月11日(土)です。予習して成果をあげましょう!

2025年9月25日木曜日

【出前授業③】どんどん変わる!楽しい45分間

 9月25日(木)の午前中,宮古市の某小学校で出前授業をやってきました。今年3回目で最後となります(1回目の様子はこちら2回目の様子はこちら)。対象は4年生の90名弱で体育館での授業でした。11月には連合音楽会(昨年の様子はこちら。今年も行く予定です),そして学習発表会で演奏する曲の1つ,《この歌を》という曲でした。担当の先生は宮古勤務時代の大先輩,サポートで入っているようですが,音楽指導のサポートもバリバリやっているようでした。

 まず聴かせてもらったら,よく喉の開いた美しい声!2部合唱もだいたいできていました。そこで例によって「今日は何をする?」と問いかけると「合唱練習」との答え。なるほど。そこで「何をポイントに練習する?」と聞き返すと,声のことや言葉のことなど様々な点が挙げられました。自分たちの演奏を評する観点をしっかりもつように育てられた子どもたちでした。そこで視点をとりあえず「言葉を力強く」として始めました。ちなみに言語化が多様にできる子どもたちでした。問いかけるとそれぞれの言葉で呟き発信してきます。のびのびと,そしてよく育てられている感じがしました。

 長い音符の支え,休符のまたぎ方(超え方)など,言葉や文の視点でアドバイスすると,それまで以上にしっかりとした声で音楽をグングン進めるようになってきました。部分部分の歌い方も言葉から考えさせると音楽が変わっていきます。途中でリズムの誤りや音の誤りを修正したときも,すぐに誤りに気づいて直っていきました。(ただし,楽譜は見ていないとのことでしたので,4年生なら読譜とも関わらせた指導にするためにも楽譜は見せておきたいところですね。)

 45分間はあっという間でした。「もう時間だからここまでにするけど」と口にした途端,「ええ?」と驚きの反応でした。皆,集中して取り組んでいたのですね。楽しい時間でした。

 かつては合唱委員会があり全校のための合唱活動が行われいていました。その後は合唱クラブとなり好きな子どもたちが集まって活動しコンクールなどにも出ていました。今は特設クラブ扱いで11月の文化祭に向けて2学期になって募集をかけ十数名の希望者がいたとのことでした。ですから全員が参加する学年取組は貴重な機会です。音楽や合唱の良さや楽しさを体験させ,この先の暮らしの糧にしてほしいなぁと思いました。11月の連合音楽会が楽しみになりました。

2025年9月24日水曜日

【演奏会・聴いてきました】素晴らしいチャレンジ


 9月23日(火),山形テルサ3階のアプローズというホールに,山響アマデウスコア特別演奏会を聴きに行ってきました。秋晴れの気持ち良い日でしたので,雫石から沢内,湯田,横手と通って東北中央道を南下と,ドライブしながら山形に向いました。

 山響アマデウスコアは時々ご一緒させていただいている(とはいえ,直近でも1年以上も前となりました)合唱団です。いつも山形交響楽団と一緒のステージで器楽と一緒に音楽できる貴重な体験をさせていただいています(有難いことです)。演奏の度に大きな拍手や高評価をいただく合唱団が,声楽のみのプログラム,それもシュッツを演奏するというので,興味深く思い聴きに行きました。当日のプログラムは次の通りでした。
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指揮:佐々木正利 オルガン・ピアノ:菅原美穂 ピアノ:井上愛理
第1部 H. シュッツ《Musikalishe Exequien》(音楽による送葬)SWV279, 280, 281
第2部 木下牧子合唱作品集より《おんがく》《星の話し》《春に》《よかったなあ》
第3部 J. S. バッハ《Gott ist mein Koenig》(神は私の王なり)
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 第1部の《Musikalishe Exequien》はもちろん全編ドイツ語で,合唱,独唱,重唱と次々と変化します。独唱や重唱は合唱団員の様々な方が丁寧に取り組んだ成果を聴かせてくれました。合唱になると音の厚みが増し言葉の深みも多少表現されてきたように感じました。第2部は無伴奏やピアノ伴奏つきの日本語楽曲でした。強弱を中心に様々に変化する演奏でした。第3部のカンタータはピアノとオルガンの伴奏で歌われました。ソロは第1部同様に合唱団員が担当していました。

 たくさんのドイツ語,そして無伴奏あるいはコンティヌオだけの伴奏と,難しい音楽に真正面からチャレンジし丁寧に取り組んできたことが演奏から感じられました。こういうチャレンジの積み重ねが,ドイツ語だけでなく日本語の表現やニュアンスの歌い分け,それを支える声楽的な基盤を育てて実力となっていくということなのだということをあらためて感じました。


 「レクチャーコンサート」形式でした。山響アマデウスコアはオケと一緒の演奏が基本であることや指揮者の先生方は基本は下振りがお役目であるといった合唱団の紹介,シュッツやバッハの音楽史的な位置付け,バッハのカンタータ創作の様子やカンタータの演奏目的など,レクチャーいただくことで音楽のバックグラウンドが理解でき,それに合わせた聴き方ができるのだなぁとあらためて思いました。たくさんの学びがあった演奏会でした。

2025年9月18日木曜日

【アンサンブル・コンフオーコ④】本番が近いてきました

 9月17日(水)の夜,列車で奥州市に行き,アンサンブル・コンフオーコの今シーズン4回目のレッスンをしてきました。奥州市では直前の日曜日に「合唱で綴る日本の民謡・世界の民謡コンサートin奥州」の本番を終えたばかりでアンサンブル・コンフオーコの方々も半分近くは参加していたのでお疲れかと思いきや,きちんと切り替えて次に向かっていい音楽に取り組んでいました。


 10月12日(日)の胆江合唱祭のチラシも配布され,そこで発表する曲順も《歌いながら行こう》→《祈ってもいいだろうか》と決まり,より良い音楽表現の追求に積極的でした。

 この日のキーワードは「楽器の形を変えない」でした。音程が大きくて跳躍しても,母音が変わっても,音符の間に子音が入っても…。楽器の形を変えないで歌おうとすると自然にお腹が働きます,というかお腹を使うしかありません。すると声の響きがよくなるのに加えて息の流れもよくなりました。

 胆江合唱祭は「無料」で会場は奥州市の前沢ふれあいセンター。13:00開演(16:00終演予定)でアンサンブル・コンフオーコの出番は15:20〜の予定です。シンプルなだけに難しい2曲を丁寧に演奏しますのでぜひ足をお運びください。

2025年9月17日水曜日

【出前講座②】子どもって素直!

 9月17日(水)の午前中,盛岡市の某小学校で「出前講座」をやってきました(今年の1回目は遠野市でした)。久しぶりに入った小学校の校庭そして校舎,「小学校ってこんな感じだったなぁ」と懐かしく感じたことが不思議でした。

 朝方に雨が強く振ったので体育館での指導だと大変だなぁと思って伺ったのですが,家を出る頃には雨は上がりました。授業は体育館ではなく音楽室で予定されていました。というのも,この学校はかつては大規模校で有名でしたが,今は児童数は全校で百数十人と1学年1〜2学級の規模になっていたので,3・4年合同授業,5・6年合同授業の2コマはいずれも音楽室に収まる人数となっていたからです。

 今回の楽曲は,創立の周年行事で全校で歌うために作られた曲とのことでした。作詞は在校生と昨年までの校長先生,作曲はこの小学校出身で在京のプロのミュージシャンによるものです。周年行事では全校で歌うのですが3・4年生は市の音楽会でも披露するためもあって別々の授業に設定されていました。

 はじめは3・4年生でした。とても元気な4年生とその雰囲気に押されておとなしい3年生の組み合わせです。始業のご挨拶がいつ始まるか…と思うほどの雰囲気で始まった授業,始めに一通り歌って聞かせてもらいました。その上で「この時間は何を勉強したい?」と学習課題を皆で考えると,「声のだし方」「歌い方」「山場」といったキーワードがでてきたので,そのあたりを使って授業を進めることにしました。音が高くなるに連れて喉が閉まっていく傾向は何処も同じでしたので,Es-Durの原曲をF-Dur,G-Durと上げていきながら,私がファルセットで高い音を出してみせるとすぐに真似をしてくれました。「そのお腹の使い方で,下がってくるよ」と調を戻していくと,喉でなくお腹で頑張る歌い方になっていきました。続いて「歌い方」については,各行の歌い出しがはっきりしていなかったので「次の歌詞を考えながら歌っていこう」と,前のフレーズの最後に「はい次!」「はい次!」と声をかけてやったらすぐに良くなりました。「山場はどこ?」と聞くと「最後のところ」というので,そのに向かって盛り上がっていくんだよ」と一言かけたらその通りにやってくれました。

 集中できない子どもたちが数人いたのですが,その中で手や足でリズムをとっている子が数名いたので,その子たちのノリの良さを取り上げて褒めながら前奏のワクワクする感じのところで皆で手拍子して曲の持つリズム感を共有しました。そうしながら私は子どもたちの中に入って行ってフェルセットで歌ったり,「いいリズムだね」「いい声してる!」「その音程でいいんだよ」と個別に声をかけてみました。すると集中できない子どもたちも少しずつ歌に参加し一緒になって歌に取り組むようになりました。

 次の時間は5・6年生でした。こちらも始めに歌って聞かせてもらいましたが,けっこうしっかり歌えていました。そこで「こんなに歌えるなら,今日はもうやることないね。」と評価してやると,「声のだし方を知りたい」「音程を正しく歌いたい」など課題がでてきたので一通り改善に向けて指導しました。20分後には良くなったので「他には?」と周年行事で歌うことに関連して更なる課題を考えさせました。するとさすが高学年です。「聴きに来た方々に伝わるように歌いたい」「歌詞の意味を考えて歌いたい」と自分たちに足りなかったことが見えてきたようでした。そこでまずは1番の歌詞の中身(学校の周りの風景や様子など)を具体的にイメージさせました。そうして歌ってみたら歌がとても豊かな感じになりました。残り時間が少なかったのでそのまま2番(学校の行事や諸活動の様子)を歌ったのですが,明らかにイメージ不足でした。そこで「この歌は君たちにしか歌えない歌。(1番の)学校の周りの様子なら近所の人はわかるけれど,学校の行事や活動で君たちが何を感じているかは君たちにしかわからない。だからそれをしっかりと想って,聞いた人に伝わるように表現しようとしなくちゃ意味がないんだよ。」と伝えて2番を再び歌ってもらいました。するとさっきとはガラリと変わってとても丁寧な音楽とさらに真剣さを増した表情が現れました。

 子どもってほんとうに素直です!指導の言葉を真剣に捉えて考えて行動に移そうとするので,ぐんぐん変化していきます!「やわらかい」というか「しなやか」というか,大人でもそうありたいものですね。帰宅したら疲れがどっと出ました。夜にはアンサンブル・コンフオーコのレッスンに行かなければならないので,一休みしてエネルギーを蓄えました。

2025年9月16日火曜日

【ZホールSP合唱団】本番終了!みなさんに充実感あり!


 9月14日(日),以前ご案内していた「合唱で綴る日本の民謡・世界の民謡コンサートin奥州」(ぶらあぼにもあったのですね)の本番を終えました!主催してくださった奥州市文化振興財団の皆様,ありがとうございました。

 前日の9月13日(土)の午後にリハーサル,当日の午前中にゲネ・プロと,本番のステージである奥州市文化会館Zホール・大ホールでほぼ2回通して演奏しました。また,共演する合唱団白樺と合唱団樫の木の歌と踊りのステージ(第3部)に刺激を受けながら,その度にZホールSP合唱団のみなさんは集中して取組みパワーと表現力が増してきたように感じました。また合唱団の方々からは「あと◯回しか歌えないね。」など終わりが近いことを残念がる声も聞こえました。

 出演者全員が,合唱団の控室とした中ホールで昼食をとった後,いよいよ本番となりました。幕が開くと1階席は8割以上埋まっているように見えました(700名ほどの入りだったそうです)。第1部のイタリア民謡は及川貢先生の指揮を暗譜した団員全員が注視しながら,これまでの練習をもとに声を出し音楽を楽しんでいました。
 第2部の日本民謡のステージでも多くの団員が暗譜しとてもにこやかな表情でしっかりと座った声で歌いながら指揮についてきてくれました。合唱団員でソロを担ってくださった3名の方々も,とても丁寧で素敵な歌を歌ってくださいました。さらに佐藤文司さんによる《南部牛追唄》も中鉢聰さんによる《初恋》《ふるさと》もステージの流れにうまく(なんとか?)収まった感じがしました。構成や解説を苦労して考えた甲斐があったなぁと思いました。
 第3部のロシア民謡では民族衣装を身につけ,数曲には踊りも加わり華やかなステージとなりステージ袖から眺めながら出番を待ちました。そして迎えた合同演奏の《百万本のバラ》と《フニクリフニクラ》は(若干方向性がまちまちではありましたが)フィナーレに相応しい堂々とした演奏になった…と思います。

 ちなみに第2部で演奏した日本民謡の合唱編曲は千葉了道先生によるものでした。かつて岩手大学にご奉職なさった昭和の岩手の音楽界の先達で私が岩手大学合唱団に入った年に何度かご指導していただいたことがありました。千葉了道先生は1915年生まれですので今年は「生誕110年」に当たっていたようでした。またご命日は(1988年)9月13日。演奏会で取り上げられることがあまり多くない作品群ですが,合唱をする人や聞きにいらしたお客様方に紹介できて良かったと思いました。

 演奏を終えた後,中ホールに集まって解団式を行いました。合唱団の方々は口々に「もう歌えなくなるのは寂しい」とか「9ヶ月間楽しかった」とか「暗譜して思い切り表現できた」と言っていました。本番の達成感とともに取組への充実感も感じていたようでした。またお友達も増えたようで,私なりに狙ってやってきたことが達成できたようで,私も充実感を感じました。

 奥州市文化振興財団の次なる取組は再来年(2027年)のオペラ《トゥーランドット》とのことでした。今回参加が少なめだった男声をさらに増やし,今回のように意欲を引き出しながら取組んで行けたら楽しい時間にできるのではないかと思っています。合唱にご参加くださった皆さん,またご一緒に音楽を楽しみましょう!また,新しい仲間もお待ちしています。

2025年9月12日金曜日

【演奏会・聴いてきました】パイプオルガンはいいなぁ


 9月11日(木)の19:00〜19:30,盛岡市民文化ホール・小ホールで「パイプオルガン プロムナードコンサート97th」を聴いてきました。

 盛岡市民文化ホールオルガニストである渋澤久美さんの紹介により登場したのは,ニクラス・ヤーンさん。ドイツ生まれで今はドレスデンの聖母教会オルガニストとのこと。2023年の第9回武蔵野市国際オルガン・コンクール第1位になったご褒美(?)として日本各地でオルガンコンサートを開催できるそうで,その1つとして盛岡での演奏回が実現したのだそうです。

 プログラムは4曲とアンコールでした。
◯ J. S. Bach 《前奏曲とフーガ Es-Dur》BWV552より《前奏曲》
◯ J. Pachelbel 《シャコンヌ f-moll》
◯ W. A. Mozart 《アンダンテ F-Dur》K616(自動オルガンのための作品だったのですね)
◯ J. S. Bach《前奏曲とフーガ Es-Dur》BWV552より《フーガ》
(アンコールは J. S. Bach《アリア》BWV1068-2,編曲者は不明)


 (前回椎名さんのコンサートの時と同様)2階席(バルコニーフロア)の右の一番前(R列1番)で聴きました。パイプに一番近いところです!演奏台の覗き見もできました。両手が3段の鍵盤を縦横無人(?)に飛び回る様子もよく見えました。音色(ストップ選択)の繊細な違いもわかりました。

 バッハの力強く壮麗なフランス風の《前奏曲》,パッヘルベルの情感豊かな《シャコンヌ》,モーツァルトの軽やかで楽しげな《アンダンテ》,そしてバッハの構築された《フーガ》。音楽に合わせた音色と明晰なフレーズの積み重ね,そして両手&両足の見事なアンサンブル!やはりパイプオルガンは大好きです。

と次々続くようです。ヨーロッパだと街にいくつかある教会には必ずパイプオルガンがあるので毎週のように(礼拝の度に)パイプオルガンを聴くことができますが,日本では一般にそうではありません。しかし盛岡ではこのように聴く機会がありますから,有効に活用してきましょう。

2025年9月8日月曜日

【宮古木曜会合唱団】言葉を伝えることの難しさ

 9月7日(日)の午後,宮古市の磯鶏幼稚園のホールで宮古木曜会合唱団の強化練習をしてきました。ソプラノ3名とアルト2名は宮古在住者,アルト1名は大船渡,テノールは2名が宮古在住者で2名が盛岡から,バスは1名が宮古在住者で2名が花巻からと,各地からの参加がありました。また男声が充実していたのがこの日の特徴でもありました。

 10月19日(日)の宮古市民文化祭まで,わたしの練習日は9月25日(木)(午前中は千徳小学校)の通常練習と10月5日(日)の強化練習のみなので,今回は宮古市民文化祭での演奏曲を中心に練習しました。

 いずれの曲も音としてはそう難しくはありません。でも,言葉を伝えるとなるとなかなかそのための息づかいができません。音符の長さにとらわれたり音の高低に影響されたりせずに,日本語では音符の長さを伸び縮みさせながら内容を思い浮かべて発音で伝えようとする意識が大切です。ドイツ語になるとさらにハードルが上がります。ここを越えなければ「歌」「音楽」になりませんから,何度も吟味しながら息づかいのコントロールを練習しました。

 残った時間でビクトリアの《O magnum mysterium》を練習しました。最初に1回通した時は音の下がり様がとても酷かったのですが,表現の練習しているうちに音下がりがほとんどなくなりました。やはり音下がりそのものをターゲットにして練習するのではなく,丁寧に表現することの練習を重ねるうちに(身体を正しく使えるようになるから?)音下がりを克服できるようです!
 音はとれていて通して歌えています。表現の課題は「音楽の自律的なあゆみ」だと感じました。盛岡某高にも共通していることで私自身にとっての大きな課題です。《O magnum mysterium》では①大切な言葉のアクセントに向かう音楽の流れを意識し表現する,②(ポリフォニーなので)その流れを表現しているパートをその箇所のリーダーと捉えて,他のパートはリーダーの音楽の運びに合わせる,ことをやってみました。なんだかいい感じです。指揮しなくても音楽がダレない感じでした。

 以前に比べだいぶ力をつけてきた感じの宮古木曜会合唱団です。今後さらに力を伸ばしていけるようがんばります。

2025年9月7日日曜日

【ZホールSP合唱団・20】本番を見すえた舞台練習

 9月6日(土)の午後,13:00〜17:00の4時間にわたって,ZホールSP合唱団の最後の練習を行いました。場所は本番で使う大ホールのステージです!ホールの主催演奏会だと会場利用に関しても恵まれています!ありがとうございます。

 9月14日(日)が本番,前日13日(土)がリハーサルなので,この日が最後の練習。ステージごとそして楽曲ごとの移動や立ち座りを確認しながら,大ホールの広い空間で客席に向かって歌いました。

 第1部のイタリア民謡,第2部の日本民謡,そして第3部ロシア民謡の最後の2曲の合同演奏と全て音を出すことができました。「日本民謡をもっと練習したい」という声がありましたが,ハーモニーが大切なヨーロッパの音楽のほうの綻びがたくさん見えた(聞こえた)ので,そちらを優先して取り組みました。発声の悪い癖や,言葉のニュアンスを考えない歌いっ放しへの対応です。そのままで来週の及川貢先生のレッスンを迎えるわけにはいきませんでしたから。でもこれまでの練習が生きていたのでしょう,発声の現状と改善のポイントをお示ししたり,言葉の意味やイメージをお伝えして「このほうがいいんじゃない?」とお聴かせしたりすると,すぐにガラリといい感じに変わってくれました!とても嬉しく思いました!

 練習の最後にみなさんに次のことをお話ししました。この合唱団は運営面でとても恵まれていたこと,皆さんのがんばりでここまで辿り着けたこと,合唱参加者にとってこの9ヶ月間が楽しい時間となっていれば嬉しいこと,本番を聴きにくるお客様に音楽の良さ・素晴らしさが伝わる時間になるよう演奏したいこと…など。皆さんうなずきながら聞いてくれました。

 なお,この日は岩手日報の記者さんが取材にきてくださいました。丁寧なインタビューも受けましたので,これまでの経緯などたくさんお話しできました。情報伝達においてマス・メディアは強力ですからさらなる集客に繋がると思います。記事となることが楽しみです。

 体調を万全にして,気持ちも整えて,(暗譜もレベルを上げて)来週の本番を迎えたいと思います。9月14日(日)14:00開演,奥州市文化会館Zホール・大ホールです。ぜひ足をお運びになり,及川貢先生を始めとする客演される方々の演奏はもちろんですが,一般公募で集まった合唱団員のこれまでのがんばりの詰まった音楽をお聴きください。お待ちしています。

2025年9月4日木曜日

【アンサンブル・コンフオーコ③】「わくわく」している感じを忘れずに!

 9月3日(水)の夜,奥州市水沢にあるアスピアでアンサンブル・コンフオーコの今シーズン3回目となるレッスンをしてきました。これまでは,いろいろなことにチャレンジした1回目基礎力養成の方針が定まった2回目,と重ねてきました。

 今回も,はじめに《祈ってもいいだろうか》と《歌いながら行こう》の2曲を聞かせてもらいました。以前よりよく歌えている印象でした。いつもユニゾンの部分を使って練習を始め,時々その曲だけで終わってしまったりします。前回も《祈っても…》に時間がかかって,《歌いながら…》が途中になってしまっていましたので,今回は《歌いながら…》から始めました。

 息づかいのこと,音程のこと,声質と響き合い(溶け合い)のこと,スタッカートとレガートのこと…などなどについて「こんなふうに聞こえます。」「これが原因かと思います。」「こうやってみませんか。」と伝えると音楽がどんどん変わっていき,この曲の持ち味の「わくわく」した感じが歌から伝わるようになってきました。

 一方,パートごとの課題(癖)も見えてきました。アルトは音高の判断が少々甘いこと,メゾは音域によって発声の仕方が変わってしまうこと,ソプラノは体が十分に鳴った音を持続できないことなどです。そういう点を自覚してこれから取り組んで行けば改善していくことでしょう。

 10月12日(日)の胆江合唱祭まであと3回,合唱団としてレベルアップできたらいいなと思っています。

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