2025年4月27日日曜日

【合唱研第43回:活動報告】ミサ 曲一回り!

  4月24日(木),25日(金)と仙台の日立システムズホールでのリハーサル,26日(土)《ヨハネ受難曲 第2稿》演奏会の仙台本番を終え(てアーバン号で帰宅し)た翌日の4月27日(日),奥州市の水沢南地区活動センターの音楽室で第43回の活動に取り組みました。身体は疲れていましたが,音楽的な感覚は活性している感じでした。

 発声時には前日の仙台公演で,ドイツ語を口元で喋り過ぎないように(=発音のために喉の形を変えたりしないように)したら喉が最後まで持続した,という話をしながら喉の余計な力を抜くことに取り組みました。

 この日のほとんどはパレストリーナ作曲の《ミサ・ブレヴィス》の終曲「Agnus Dei Ⅱ」と取り組みました。この曲は定旋律(ソプラノ担当)が1と2に別れて2小節ずれてのカノンなので,まず全員で定旋律をなぞりながらカノンをやってみました。そうしながら(相対的でなく)絶対的な音高のイメージを刷り込みました。また,他パートに耳をすましながら歌い進むということにも気をつけてもらいました。その後アルト,テノールを全員で音を出してみました。この音出しがとても早くなったように思います。移動ド唱法を重ねてきて相対的な音高感が身についてきたからだと思います!

 各自のパートに分かれて歌詞をつけずに(無意味シラブル)歌ってみると,最後はとても静謐な和音で終わることができました!「ハモってる!」「パレストリーナっぽい!」って感じでした。他のパートとの関係を想像しながら歌えるようになってきたのだと思います。

 でも…。歌詞の母音唱に進むと,途端に和音が崩れていまいました。恐らく意識が歌詞に入ってしまうので音高への配慮ややり切る集中力が持たなかったのだと思います。でも無理やりにでも進めようと歌詞唱までやってみました。

 後半は30ほどしか残っておらず,ラター 作曲の《For the Beauty of this world》を歌い慣れようと思って取り組みました。こちらは音高は問題ない程度なのですが,英語の喋りが追いつきません。しゃべることが難しい部分になると音程も悪くなります。ですからひたすら口慣れです。

 最後に,前日の仙台公演を遠路遥々聴きにきていたOMさんから感想を話してもらいました。キャラクターがよくわかるのでドラマを感じる,「nicht」の言葉が強烈に伝わってくる…といったようなご意見でした。そこで合唱の役割,つまり登場人物としての「ユダヤの群衆」となってイエスやピラトを突き上げ,その直後に会衆の気持ちとなって賛美歌を歌うという「受難曲」における合唱の醍醐味をお伝えし,会員の方々に「お聞き逃しのないように!」とお伝えしました。

 《ミサ・ブレヴィス》がなんとかかんとか1周したので,次回からは2クール目として最初に戻って特に「音下がり」対策と「レガート唱法」を訓練しながら,次の見通し(第2回の発表かや秋の合唱祭のこと)を立てていきたいと思います。

 好天で連休の入りの日にお集まりいただきありがとうございました。今後も一緒に問題解決に取り組み学んでいきましょう

2025年4月17日木曜日

【宮古木曜会合唱団】新シーズン始まる!

  4月17日(木),盛岡某高音楽部の部活指導に行き新入部員(5名!)と会った後,(履き替えたばかりのノーマルタイヤで)宮古に向かいました。宮古木曜会合唱団の新シーズン1回目の練習のためです。3月23日(日)にイーストピアみやこで第43回の定期演奏会を終えてから,「選曲会議」を(なんと2回も)やっていたそうで,ここ3週間くらいは歌っていなかったようでした。案の定,発声練習でも身体(の内部)が狭く良い響きがなかなか出てきませんでした。

 新曲に取り組みました。カタロニア地方の伝承曲《El noi de la mare》,それからビクトリア作曲の《O MAGNUM MYSTERIUM》です。いずれの曲も次の流れで取り組みました。
①対訳をもとに歌の中身を知る…世俗曲or宗教曲?,歌う機会は?など
②移動ド読みするために「調」(といってもビクトリアは調性を前提にはしていませんが)を知る…調号と主音の関係,ドイツ語の名称など
③主な旋律を全員で覚える
④副旋律も含め他のパートを全員で階名唱する…テーマに気づく,他パートとの関係がわかる,音程の悪さ(2度上行が狭いとか,導音が低いとか)を修正する
⑤自分のパートを階名唱し,合唱する…ハモらせる

 2時間の練習で《El noi de la mare》は終わり《O MAGNUM MYSTERIUM》の途中まで音を出すことができました。かつての宮古木曜会合唱団は1曲の音取りに数回費やしたり,「固定ドじゃなきゃできない!」と大っぴらに言っていたりしていたので,そのころと比べると音楽的な能力も音楽に向かう姿勢もすばらしく成長しているなぁと感じます!

 4月20日(日)の午後には今シーズン初の強化練習があります。今回の続き,そしてメンデルスゾーン作曲の《Abschied vom Walde》(緑の森よ)の音出しに取り組む予定です。ちなみにこれらの曲は団員の歌いたい曲(=お聞かせしたい曲)の中から選ばれた曲です。演奏会の1ステージとしてまとめようかと思案中です。

 定期演奏会を機に異動その他で5名が団を離れてしまいました。一方この日は6年ほど前まで団員だったテノールのTさんが異動により復帰しましたし,かつて団員だったバスのNさんも花巻市在住ながら団員として参加を希望しているという情報もありました。新シーズン,皆で良い音楽に向けて楽しんでいきましょう。

2025年4月14日月曜日

【MBKV】《ヨハネ受難曲》第2稿 演奏会のお知らせ

  4月13日,ZホールSP合唱団の2日目の練習を16:20に終えて,久しぶりに東北自動車道を使って仙台市に行き,盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの(仙台宗教音楽合唱団との)合同練習に参加しました。会場は,4月26日(日)の《ヨハネ受難曲》第2稿演奏会の仙台での会場(仙台宗教音楽合唱団主催)である日立システムズホール仙台のコンサートホールでした。仙台宗教音楽合唱団とは昔からのお付き合いで,近いところでは2024年6月の「Bachfest Leipzig」とか2023年11月の「H. ヴィンシャーマン・メモリアルコンサート」などをご一緒しています(詳しくは今年に入ってまとめたこちらのページをご覧ください)。合同の2つの合唱団だけでなく,エヴァンゲリストの伊藤陽平君,ピラト役の鈴木集さんらもいらっしゃって,レチタティーヴォと合唱そしてコラール等の通し稽古となりました。

 自分自身は声楽体力的にもたないことを痛感させられましたが,ソリストのお二人,ピアノ伴奏(当日はオルガン)の渡辺真理さん(加えて代役とは思えない素晴らしいバスの小原一穂さん!)など音楽の発信がバンバンあって刺激的でした。

 盛岡での演奏会は以下の要領で行います。盛岡では聴くことのできない貴重な音楽体験になると思います!チケットは団員(私)が持っていますのでお声がけください!!

ヨハネ受難曲 第2稿 BWV245 1725ver.」演奏会

日時:2025年4月29日(祝・火)15:00開演(14:30開場)
場所:盛岡市民文化ホール(マリオス)大ホール
入場料:全席自由・前売り 一般3,500円(当日4,00円),学生1,500円(当日2,000円)



福音史家(エヴァンゲリスト):伊藤陽平
イエス:田中雅史
ピラト:鈴木集
バスアリアとペテロ:新井渉吾
ソプラノアリアと端女:川島容子
アルトアリア:在原泉
テノールアリアと下僕:西野真史
バスアリア:及川泰生
管弦楽:仙台宗教音楽アンサンブル

【ZホールSP合唱団・10】発声とか音楽とかの基本的な問題

  4月12日 (土)と13日(日)の午後の2日間にわたり,ZホールSP合唱団の練習に参加しました。前週の4月5日(土)・6日(日)に続く4月に入って2回目の練習でした。いずれの日も東京から及川貢先生をお迎えしてイタリア民謡のレッスンで,時間割も先週と同様でした。

 全体像はほぼ掴んだ感じで,各パートの音の確かめや歌い方の基本の徹底が練習の中心でした。パートごとあるいは女声と男声に分かれて歌ってみると,4声の時には埋もれている弱点が聞こえてきます。その多くは発声とか音楽の基本的な問題でした。フォルテの際に喉を狭くして叫び声になるとか,高い音域は大きく低い音域は小さくなるとか,音の立ち上がりがバラバラかつ不明瞭とか,歌詞内容を表現しようとしているようには思われない声とか…。

 普段,合唱団など声楽に触れている人には基本的なことのように思えるのですが,そのような経験がなく主にカラオケなどに親しんでいる方は,ほとんど考えたことがないことなのだと思います。(日本の民謡の楽曲練習も含めて)これからの練習で方向付けながら,彼らの「当たり前」にしていかなければいけないポイントだと感じました。

 次回は連休明けの5月10日(土)・11日(日)いずれも午後です。時間を半分いただいて前半に日本民謡,後半にイタリア民謡というように時間を使っていく予定です。久しぶりの日本民謡です。団員のSさんが私的に開設してくださったサイト(団員LINEで送られたIDとパスワードが必要です)の音源などを利用して,ぜひ復讐しておいてください。効率よく練習できるように=学習効果が高まるように,どうかよろしくお願いします。

2025年4月12日土曜日

【合唱研第42回:活動報告】音下りの解決の糸口

  4月12日(土)の午前中(9:30〜12:00)奥州市の水沢公園のほとりにある龍昇殿で,第42回となる合唱音楽研究会奥州の活動を行いました。水沢公園の桜はとても良い感じで人(と車)がたくさん出ている中(水沢公園佐倉まつり),桜の風景を楽しみながらみんなで歌いました。

 まず発声については,「S」から「Z」への移行についてチャレンジしました。「S」と「Z」の違いは,声帯が振動するかしないか(声門が閉じているか開いているか)だけの違いです。口腔内は変わらないはず。しかしやってみると,声門を閉じて声帯が振動して(有声音が)鳴り始めると,口腔内が変化して上顎と舌の間で発生する摩擦音がなくなり「Z」でなく喉が鳴る(「U」みたいな)音だけになってしまうのです。それはおそらく,声帯が振動して声門が閉じると,それによって気道内圧が高まることで腹筋(腹斜筋)をしぼる力が緩んでしまい,結果として息の量が減って(それでも声帯は鳴るので安心して)しまう結果だと思いました。根気強く取組んでいく必要がありそうです。

 パレストリーナは《Agnus Dei I》を取り上げました。全員で下声部(アルト・バス)のテーマを繰り返し歌いながら,ここのところ課題となっていた音程の清潔さを求めました。その後上声部(ソプラノ・テノール)のテーマを歌いました。ソプラノはこの音域になると音高の吟味が甘くなってしまいます2度音程が狭い「a」の母音で響きが落ちる上向旋律のピーク(最高音)を低めにとる,などの傾向があり,改善に取り組みました。音高について厳しく吟味すると,その時は改善の傾向を見せますから,できないのではなくできるけれどきちんとやり切っていないということだと思いました。「他の合唱団で歌う時も,よい音高をめざすように習慣づけましょう」とお伝えしました。その後,全体を階名唱で音取りした後,歌詞もつけてみました。

 ラターは《For the beauty of the earth》と《Look at the world》をざっと歌いました。英語が毎回「初見」状態になってしまうのが残念です。

 今後の見通しもお話ししました。今年の胆江合唱祭は10月12日(日)前沢ふれあいセンターです。そこではラターとパレストリーナを発表できるようにし,その前後で第2回の研究発表会を開催して,次のプログラムに移っていきたいと思っています。

 次の活動は4月27日(日)14:00〜17:00水沢南地区センターです。《Agnus Dei II》を攻略したいと思っています。

2025年4月8日火曜日

【ZホールSP合唱団・09】次の段階へ

  4月5日(土)と6日(日)はZホールSP合唱団の練習がありました。二日とも及川貢先生によるレッスンでした。「この日のレッスンによって今後の練習が決まるので、頑張ろう」と声をかけ続けてきた目標の回でした。

 5日(土)は混声合唱の3曲、6日(日)は初めに男声、中間に混声4曲(前日の復習と《百万本のバラ》、最後に女声のメドレーでした。各パートを取り上げて聞き評価しながら全体で合わせるといった感じでした。

 音は大方とれるようになってきたのですが、発声が良くありません。女声は会話発声のまま歌っているような浅い声、男声は怒鳴っているような響きの乗らない(落ちた)声が目立ち、そうなって声の響きがなくなるといずれもパートが一つに聞こえず(個々の声が聞こえてきて)、まとまらないのでパートの存在感も薄まり、その結果ハモらない…そんな感じになっていました。

 合唱初心者が多い合唱団なので音程通りに歌うというこの段階までくるのが大変だったのですが、本番のステージまではまだまだやるべきことが満載です。次のレベルを目標にさせながら歌い込むことを通して合唱への認識を変え、よりよい音楽を実現できるようにしていかなければいけないと感じました。

 幸い(かどうか…)5月の練習からは日本民謡を扱う時間を設定してもらうことができました(みなさん、頑張りました!)。発声の改善という次の段階へ高めていかなければなりません。4月11日(土)と12日(日)の練習もがんばりましょう!

 ちなみにこの日のバスは自分を入れて4名(バリトンを頑張りました)。登録は10名ほどいるのですが皆さんなかなかお忙しいようです。テノールがほぼ全員来るようになったので、バスの皆さんもなんとか時間を作ってご参加くださ〜い。

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