2023年7月23日日曜日

【第10回・報告】合唱音楽研究会奥州:続・息の流れ

  7月22日(土)は水沢教会で10回目の活動を行いました。参加者は30名ほど。気にしていた男声陣はT2,B3でした。また,ピアニストのYEさんも参加してくれました。久しぶりに晴れて朝は気持ち良かったのですが日中には日差しが強くなり,教会内のクーラーを稼働させるほどでした。

 前回の活動から1週間,このように短い間隔で活動するのは初めてかもしれません。短い間隔だと,前回やったことが生きていたり,生きているほどでなくても意識が残っていたりするので,より深い音楽体験までたどり着けます。

 この日も「息の流れ」の意識を掘り起こし実現できるように,発声練習から取り組みました。「体を管楽器にして。息を送って鳴らすだけ」「(音域によって)楽器のサイズを変えない」「一つの息で」「一筆書きの息で」「音符を歌わない」…。続く賛美歌(歌詞なし)で発声から音楽に近づけました。発声練習でやったことを音楽につなぐ時間でした。

 初めてのステージ本番となる10月15日の胆江合唱祭で演奏予定の「Domine Jesu」から練習しました。歌詞なし賛美歌と同様に冒頭から歌詞なしで,息遣いに集中して音楽しました。

  1. 歌詞なし(「ma-」や「a-」など) ← 息の流れを意識
  2. 母音唱(歌詞から子音を除いた母音のみ) ← 楽器を変えないこと
  3. 歌詞で(楽譜通りに)歌う
という段階を踏んで音楽を作ってみました。皆さんとても柔軟ですぐに対応し変化していきました。レガートを基本にした旋律と,豊かな息の流れによって作られる声の響きに起因した溶け合うハーモニーが相当程度実現できたように感じられました。

 最後はバッハの「Jesus bleibet meine Freude」。ドイツ語の歌詞をつけるところまではいきませんでしたが,本日のテーマになった「息の流れ」を大切にした音楽ができました。

 ご参加の皆さんに楽しんでいただけたようで,とても嬉しく終えることができました。次回は8月26日(土)水沢教会です。1ヶ月以上期間が開くので心配&残念です。皆さんよろしくお願いしますね。今日はこれから午前は宮古高校音楽部,午後は宮古木曜会合唱団に行ってきます。昨日の音楽モードをつないでいけるといいなと思っています。

2023年7月22日土曜日

【宣伝】合唱音楽研究会奥州の今後の活動用チラシ(0722版)






 活動宣伝のチラシの「活動日」のあたりを新しくしました。10月15日(日)の胆江合唱祭までの見通しを載せました。土曜日は水沢教会ですが,日曜日は未定ですがおそらくは江刺教会と思われます。

 MS-Word で作成し .pdf ファイルにもしたのですが,このブログにファイルをアップロードすること叶わず,結局写真として載せました。.pdf ファイルが欲しい方はコメントまたはメールをください。

 たくさん配っていただいて,会員を増やしていきましょう。

 それにしても,今日がもう10回目の活動なのですね!


2023年7月15日土曜日

【第9回・報告】合唱音楽研究会奥州:息の流れ

 本日(7月15日(土)),水沢教会にて9回目の活動を行いました。

 まず,新しい会員が1名それもバスに増えたのです!奥州市で昔から合唱に取り組んでいらっしゃる大先輩,去年の「モツレク」前半の演奏の際にソロもやってくださったSさん,心強くとても嬉しく思いました。

 久しぶり(1ヶ月と少し)に声を聴きました。柔らかでよい印象でしたが,「音符歌い」の傾向が強くありました。そこで,「1つのフレーズは一つの息の流れ。音程が変わるのは色が変化するような感じ。息の流れを音符ごとに入れる,まるでタンギングのできない小学生がリコーダーを吹いているような息の使い方はやめましょう。」とイメージを伝えて練習しました。

 北声会さんのコンサートに出られた方もいらっしゃったのでその感想(ラターの『ミサ・ブレビス』)を交流しながら,先方からのお誘いのあった4月の『モツレク』演奏会の話題にもちょっと触れました。また,10月15日(日)の胆江合唱祭での演奏曲目についてもお話しました。『モツレク』から『Domine Jesu』とバッハのカンタータ147番のコラールです。「『Domine Jesu』だけでなく,Offertoriumとしてもう1曲(『Hostias』)もやると時間がちょうどいいのではないか。」とのご意見もありました。なるほどとも思いましたが,その2曲だと後半が同じになってしまうこと,聴き手の方々が知っている曲が入った方がいいと思うことから,やはり原案通りに行こうと思います。

 練習は,まず賛美歌262「聞け,天使の歌」(メンデルスゾーン作曲)で喉ならし(でも実は大切なのは「耳慣らし」だと思っています)をしました。

 その後はずっと『Domine Jesu』をゆっくり丁寧に音にしました。後半の2回り目でもあり久しぶりでしたので,「音を確かめる?それとも歌詞を確かめる?」と選択肢を示すと,すかさず「歌詞」と返ってきました。そこで,部分部分に分けながら発音や意味を確かめてゆっくり音にする練習を進めました。ソロの部分は時間切れでできなかったので次回やりましょう!

 最初の発声練習で伝えた「1つのフレーズは一つの息の流れで」に気をつけながら繰り返したことで,だいぶ表現が変わりました。難しい音程でも,難しい発音でも,息の流れがデコボコしないようにしようとすると,(おそらく)腹筋や横隔膜が良いように機能して,音色が良くなり,結果として音が溶け合いやすくなります。今日はだいぶいい感じの音楽になりました。

 次回は来週の7月22日(土)は,ソロの部分のおさらいと,テンポアップで安定させることに取り組みましょう!

 帰りは久しぶりに水沢駅から列車に乗りました。恒例の風鈴がたくさんあって,「水沢駅だなぁ〜」と懐かしくなりました。

2023年7月9日日曜日

【演奏会・聴いてきました】北声会第56回定期演奏会 (2023. 7. 9 マリオス大ホール)


  毎夏恒例の,北声会さんの定期演奏会を先ほど聴いてきました(入場無料)。団員は(名簿上)36名で,賛助出演者がS7名,A3名,T2名,B5名の計17名!安定した合唱でした。

 プログラムは,第1部として金子みすゞの詩に太田桜子が作曲した混声合唱組曲「みんなを好きに」,第2部はソロありデュエットあり楽器ありの楽しいステージ,石若雅弥編曲「昭和のデュエット名曲集」,第3部はオルガニストの渋澤久美さんの独奏の後,John Rutter作曲の「Missa Brevis」でした。リズムやハーモニーが難しい曲が多く,決して若いとは言えない先輩方が果敢に挑戦して形にしていたのが素晴らしいと思いました。

 指揮は西野真史さん。音楽の全体像を掴んで引き出そうと奮闘していました。すばらしいことです。ピアノは虫壁めぐみさん。指揮に丁寧に応えていました。第3部に登場したのは盛岡市民文化ホールのオルガニストでもある渋澤久美さん。ホール所有のポジティフオルガンを合唱にぴったり合わせて音楽を作っていました。こういうスタッフと選曲でプログラミングできる北声会はさすがだなと思いました。(ちなみに,練習で私の電子オルガンを使ってもらう機会があり,気に入った様子だったと聞こえてきました。お役に立てて嬉しいです!)

 終演後に音楽監督の山田靖了先生にご挨拶しました。「西野くんに任せて大丈夫。」と太鼓判を押していました。次のモツレク演奏会については「楽しみだね。よろしく。」とのお言葉をいただきました。また,委員長の石亀さんともお話しできました。具体的なことはまだ進んでいませんが,北声会さんのリードに,できるところで協力しながらよい音楽ができるように努力していきたいと思っています。よろしくお願いします。

【演奏会・聴いてきました】パイプオルガン・プロムナードコンサート 91th (2023. 6. 30 マリオス小ホール)

 

 大好きなパイプオルガンの音に30分間でしたが包まれてきました。会場は盛岡市民文化ホール小ホールです。

 奏者は近藤岳さん。横浜みなとみらいホールのオルガニストで,NHKの音楽番組でも演奏やインタビューを見ていました。曲目はフレスコバルディの「ベルガマスカ」,スウェーリンクの「ヘクサコード・ファンタジア」(SwWv263),そしてJ.S.バッハが3曲「フーガ ト短調」(BWV578),「Herr Jesu Christ, dich zu uns wend」(BWV709)」,「Kyrie, Gott Heiliger Geist」(BWV671),そしてアンコールに応えて演奏されたのはJ.S.バッハの「最愛のイエスよ、我らここに集いて」BWV.731でした。

 オルガンの音色の多彩さ,組み合わせの妙,そして多声音楽の各声部の明瞭さ…。とても楽しい音楽の時間でした。

 基本的にオルガンが大好きです。ドイツの教会ではオルガンは(祭壇に向かって座ると)後方にあり,音は天井から降ってきて全身を包むように伝わってきます。耳だけでなく身体で感じる音楽が好きです。ですからオルガン以外でも音楽はやはり「生」でないと本当は物足りません。ステレオセットで聴く時も身体に来るくらい音圧を上げて聴きます(だからこれからの季節は窓を閉めると暑くて耐えられないので,あまり聴くことができません…)。ヘッドホンで聴く時もスピーカを鳴らして聴きます(これはH.ヴィンシャーマン先生が水戸芸術館の録音スタジオでやっていたやつの真似です)。今流行のイヤホンだけで聴くのは無理です(耳だけで聴いていると脳に悪い,というのを以前読んだ気がします)。

 「プロムナードコンサート」のシリーズは30分間と短いのですが,なんと無料!パイプオルガンを市が所有しているからこそできる企画ですね。すでに91回,市民(に限らず聴きにきた方)は本当に幸せだと思います。盛岡市,先見の明がありますね。(第92回はこちら

 そして無料コンサートなのに近藤岳さんを横浜から呼んで来られたことについて,終演後にN館長さんにお聞きしたら,「横浜もオルガン設置25年と一緒なので…」とのこと。目の付け所が素晴らしいと思いました。

 身近に生のよい音楽がある環境を,盛岡だけでなく各地に広めていけるといいなと思っています。

2023年6月28日水曜日

【演奏会・聴いてきました】アンサンブル・コンフオーコ第14回コンサート(2023. 6. 25 Zホール中ホール)

 

 先日の日曜日,奥州市のZホール中ホールにて,アンサンブル・コンフオーコの第14回コンサートを聴いてきました(動画記録係もやってきました)。

 まず驚いたのは開場前。受付に行列になってお客様が待っているのでした。そして開場になった後しばらく(というか開演までの30分)の間,中ホール内に入ってくるお客様がほとんど絶えなかったことです。奥州市のこの手のコンサートには珍しく,客席の8割方入ったように思いました(実際は定員500人のホールに300人強だから6割くらい)。奥州市の方々が待ち侘びていたことが強く感じられました!!

 プログラムはおおよそ以下の通りでした。
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第1ステージ:源田俊一郎編曲《ふるさとの四季》
第2ステージ:アンドレ・カプレ作曲《三声のミサ》からSanctus, Agnus Dei, O Salutaris
第3ステージ:「賛助出演」としてメンネルコールの《鶴》《君は天然色》《山寺のおしょうさん》
第4ステージ:中田喜直作・編曲《7つのフランスの子供の歌》
第5ステージ:メンデルスゾーン作曲:《女性合唱曲集》より8曲
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 私も時々指導・指揮をする合唱団なので耳慣れてはいました。しかし今回の演奏は音程が清潔で音質も(以前よりも)揃っていて,ハーモニーも綺麗でした。「無理なことをせず楽譜の通りに音を出せば,あとは曲が音楽を作ってくれる」とよく教わったものでしたが…大事なことを忘れていました。今回あらためて思い出させられました。指揮の佐々木まり子先生の作り出す(目指す)音楽は,さすがプロ!って感じでした。そして自分のアマチュアぶりが恥ずかしくなりました。反省です!そんな感想から,打ち上げでまり子先生と小林道夫先生のレッスンの話に及びました。

 実は,昨日(6/27(火))の盛岡バッハ・カンタータ・フェラインのレッスンもまさにその点が課題でした。BWV10の第1曲。音程もハーモニーも声楽的にも難しいのですが,それでも「無理なことをせず…」,普通に音楽することで音楽が生きることを教えられました。もっとオーセンティックな音楽を目指さなければいけませんね。

 女性合唱団アンサンブル・コンフオーコ,次は10月15日(日)に胆沢文化創造センターで行われる予定の胆江合唱祭に向けて7月からご一緒する予定です。より良い音楽目指して,がんばります。

2023年6月24日土曜日

日本音楽表現学会第21回(平安)大会 in 京都女子大学

  6月17日(土),18日(日)と一泊二日で日本音楽表現学会平安大会に行ってきました。会場は12年前に一度会場となった京都女子大学です。盛岡を7時11分発の新幹線に乗り,東京駅で次々と発車するのぞみ号の自由席に乗り換え,12時半頃に京都駅に着きました(12年前は仙台から夜行バスで行き,帰りは新幹線だったように思います)。

 京女までは2km程度なので(気温30℃と暑かったのですが)鴨川を渡り,三十三間堂の脇を通って歩いていきました。途中に市立芸大(建設工事中)や市立芸工高校などがあり,文化に価値を置き予算を配分している京都市民の方々そして行政の方々の価値観(及び財政の豊かさ)の私たちとの違いを強烈に感じました。たとえば南部鉄器の伝承や職人養成の公立学校があってもいいのに…。

 初日は主に全大会。オープニングの演奏は仏教賛歌!オーケストラと合唱が僧侶とコール安堵レスポンスする祈りの音楽は,初めての体験でした。次の基調講演は京都国立博物館の名誉館長の佐々木承平さんによる「京の美意識」,続くレクチャーはお二人,①オルガニストの小川有紀さんの「明治期,プロテスタントの宣教師が伝えた讃美歌」,②僧侶でもある福本康之さんの「讃美歌の影響を受けた仏教賛歌」。①は初期の学校音楽にスコットランドの物が多いことを,宣教師の系列をたどることで分かりやすく示されていました。②はオープニングの仏教賛歌の成り立ちや今日までの流れについて,これまた初めて知ることばかりでした。
 その後に行われた「サロン」では,札幌の指揮者中村隆夫さん(以前H.リリングの指揮クラスでご一緒),愛教大の国府華子さん(犬童球渓さんのお孫さん),兵庫大の高井翔海さん(E.ゴードンの研究者)と,子どもの表現力のことや日本人の傾向などなどたくさん議論することができました。たまたま夕食もご一緒することとなり,楽しく情報交換できました。ありがとうございました。
 そうそう,「文楽人形とその遣いについて」と題して文楽の公演と解説ふもありました。これもまた初めて見ることができました。

 泊まったホテルは二条城の近く…夜でも暑い京都の町を1時間近くあるいてたどり着きました。

 翌日は①宮本賢二朗さんの「ドイツにおける移民・難民のための音楽活動」,②杉江淑子さんの「子どものための多文化音楽教材(歌集)の開発に向けて」,③昨日の高井さんの「音感とは何か 定義の再考とEdwin E. Gordonによる音感測定テスト」,④尾身敦子さんの「移動ド唱による「アクティブ・リスニング」の提唱 「言葉に拠らない音楽鑑賞」のためのコダーイ・アプローチ」,⑤滝奈々子さんの「先住民社会におけるポピュラー音楽の感性についての考察」,⑥櫻井知子さんの「保育者養成機関における音楽表現の授業のあり方 ミュージックケアの体験を通して」,⑦小畠エマさんの「大人のためのソルフェージュ 教会旋法を使用した移動ド教育」と,様々な発表を聞かせてもらいました。E. ゴードンはもちろんですが,今回は日本において日本音楽の伝承はどうあるべきか,が気になっていたので,関係しそうな発表も聞かせていただきました。たいへん参考になりました。

 昼時間に京都国立博物館をのぞいてみました。閉じている館や階が多く見られるものは少なかったのですが,迫力の仏像や平安時代の巻物など,面白いものがたくさんありました。

 今回は地下鉄に初めて乗りましたし,祇園界隈も初めて歩いてみました。自分の中にインプットしたものが,蓄積され醸成されて様々な場面でつながって出てくるものです。それは意図的でないことが多いのですが,学び(あるいは少し前に流行った「活用」とか)ってそういうものだと感じます。だから学ぶことって楽しいのですね。

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