大好きなパイプオルガンの音に30分間でしたが包まれてきました。会場は盛岡市民文化ホール小ホールです。
奏者は近藤岳さん。横浜みなとみらいホールのオルガニストで,NHKの音楽番組でも演奏やインタビューを見ていました。曲目はフレスコバルディの「ベルガマスカ」,スウェーリンクの「ヘクサコード・ファンタジア」(SwWv263),そしてJ.S.バッハが3曲「フーガ ト短調」(BWV578),「Herr Jesu Christ, dich zu uns wend」(BWV709)」,「Kyrie, Gott Heiliger Geist」(BWV671),そしてアンコールに応えて演奏されたのはJ.S.バッハの「最愛のイエスよ、我らここに集いて」BWV.731でした。
オルガンの音色の多彩さ,組み合わせの妙,そして多声音楽の各声部の明瞭さ…。とても楽しい音楽の時間でした。
基本的にオルガンが大好きです。ドイツの教会ではオルガンは(祭壇に向かって座ると)後方にあり,音は天井から降ってきて全身を包むように伝わってきます。耳だけでなく身体で感じる音楽が好きです。ですからオルガン以外でも音楽はやはり「生」でないと本当は物足りません。ステレオセットで聴く時も身体に来るくらい音圧を上げて聴きます(だからこれからの季節は窓を閉めると暑くて耐えられないので,あまり聴くことができません…)。ヘッドホンで聴く時もスピーカを鳴らして聴きます(これはH.ヴィンシャーマン先生が水戸芸術館の録音スタジオでやっていたやつの真似です)。今流行のイヤホンだけで聴くのは無理です(耳だけで聴いていると脳に悪い,というのを以前読んだ気がします)。
「プロムナードコンサート」のシリーズは30分間と短いのですが,なんと無料!パイプオルガンを市が所有しているからこそできる企画ですね。すでに91回,市民(に限らず聴きにきた方)は本当に幸せだと思います。盛岡市,先見の明がありますね。(第92回はこちら)
そして無料コンサートなのに近藤岳さんを横浜から呼んで来られたことについて,終演後にN館長さんにお聞きしたら,「横浜もオルガン設置25年と一緒なので…」とのこと。目の付け所が素晴らしいと思いました。
身近に生のよい音楽がある環境を,盛岡だけでなく各地に広めていけるといいなと思っています。
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