前半の日本民謡は全部で7曲です。わらべ唄,お座敷唄,仕事唄などなど様々なタイプの唄があります。さらにそれらが合唱曲になっています。そこで,歌いつがれてきた「民謡」のテイストとハーモニーをつくる「合唱」のテイストのバランスがとても難しく,いつも迷いながら音楽をつくってきました。音楽づくりにおけるバランス以前に,どんな発声をすると音楽・作品を生かせるのか,という音色のバランスがむずかしいのです。日本民謡を「素材」程度に作曲に生かしている合唱作品なら合唱のテイストで響きと音楽を作っていけるのですが,千葉了道先生の編曲はほとんど民謡の旋律そのものを使ってそこに和声付けをしているので,迷います。合唱団のみなさんは長い練習期間を経て,いまや積極的に声を出して歌えるようになりました。だからこそこの日もいろいろ迷いながら,落とし所を探りました。
時間いっぱい使ってなんとかまとめてみました。やり残したことがなくもないのですが,でもはじめの頃と比べるととてもよく歌えるようになったし,とてもよい表情で歌っているように思いました。後半はイタリア民謡,こちらも7曲,そして合同演奏2曲です。及川貢先生の最後のレッスンですので,ほとんどの方は暗譜で椅子から立ち上がって指揮を注視しながら歌っていました。ピッチが少々下がり気味なのが私は気になりましたが,及川先生はもっと大きく音楽をとらえて表現を引き出してくださいました。
女声合唱の練習をしている間,後から見て・聴いていたのですが,この人数(約90名)が声と心を合わせて合唱しているという現実・事実にあらためて驚き,それが奥州市で起こっているということの素晴らしさを感じました。みなさんよくがんばりました!
本番は9月14日(日)の14:00開演,奥州市文化会館Zホール・大ホールです。みなさまぜひ聴きにいらしてください。お待ちしています。
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