2025年2月27日木曜日

【宮古木曜会合唱団】さらなるレベルアップを目指して

 


 2月27日(木),15:00〜17:00に盛岡某高音楽部で新曲の「移動ド唱法初見大会」(?)をやったあと宮古に向かい,19:00〜21:00山口公民館で宮古木曜会合唱団の通常練習をやってきました。参加者はS2→4, T1→3, B1, A2→5ととりあえず全パートが揃ってスタートできました。

 先日,ある演奏会を聴いて期待通りではなかったという経験をしたので(「音はあるけど音楽がない」ってやつ),宮古木曜会合唱団の定期演奏会ではそうなってはいけない!と思い残り少ない貴重な今回の練習に向かいました。

 発声練習の後,《岩手県民の歌》。声の「張り」「漲り」が無くエネルギーが足りなかったので,腹をしっかりと使った声を出して音を響き合わせることに取り組みました。次に《O Musica》。これも同じ課題に直面したので,子音の発音を勤勉にすることを要求したら音質も改善しました。《Glaspolskan》もまたまた同様…。皆さんの腹が弱いのか,皆さんの性格が優しいのか,私の好みがそちらに向いているためかわかりませんが,腰砕の音では魅力がないのですよ!

 《七里浜》でも同じ傾向はありましたがだいぶ改善されてきた感じでした。この曲の難しい点は,divi.なしで作曲しているので少ない音で和音が構成されていること,各パートの音の役割を意識しないと和音構成音のバランスが悪くなり響きが落ち着かなくなることなどです。具体的には5度の音が省略されて根音と3度と7度と9度の4つの音で和音が作られていたり,主旋律なのに9度の音が長く続いたりといった部分が少なからずあるのです。このあたりを理解していただいて,かつ良いバランスの響きを頭に入れていただかないと,全体がまとまらないという難しさです。部分部分をとりあげてそんな練習をしました。

 後半はモーツァルトの《雀のミサ》(KV.220)。今回は「Credo」です。ここでも声の「張り」「漲り」が足りないので腹を使って息を流して音を作ることを課題に練習しました。また,言葉の意味が表現されていなかった(久しぶりで忘れてた?)ので再度確認しながら,ディクションを確かめて歌う練習をしました(が,前半分で時間切れでした)。

 本番まであと1ヶ月を切り,3月2日(日)の強化練習,3月13日(木)の通常練習,3月20日(木・祝)の強化練習の3回となりました。合唱団のポテンシャルを引き出し,より良い「音楽」を聞き手にも歌い手にも体験してもらえるよう頑張ります。

2025年2月23日日曜日

【合唱研第39回:活動報告】無伴奏の「Benedictus」と「Sanctus」

  2月22日(土)の午後,奥州市の水沢南地区センターの音楽室で,39回目となる活動を行いました。今回はピアノ伴奏者はお休みでしたので,3時間ずっと伴奏なしでした!

 発声練習では体の使い方を再確認しました。腹部の筋肉の動きを可視化するために手を当て,二人組で見合ったりもしてみました。

 まずはパレストリーナです。前回《Credo》をなんとか終わらせた(ことにした)ので,今回のプランは①《Benedictus》の後半の「Osannna」,②同前半の「Benedicutus…」,③「Sanctus」と考えて臨みました。

 ①の「Osannna」はホモフォニックかつ短いので,音を出しやすいと考えて最初に取り組みました。慣れることも狙いながらまずは移動ド唱法で全パートを全員で音出ししました。その後自分のパートを移動ドの階名唱で歌い,音楽としてハモってみました。その後,歌詞を簡単いさらって,歌詞で歌ってみました…案の定ハモリは崩れました。残念でしたが,今回は先に進むことを優先し,次に移りました。

 ②「Benedictus…」部は3声部なので,少しでも早く進めるかと思い取り上げました。もちろん最初は移動ド唱です。①で経験したことに加えて,これまで経験の積み重ねによって,各パートともほぼ1回通すだけの移動ド唱で旋律のおおよそを掴めるようになりました!これは大きな進歩,成長,熟達です!その後歌詞を付けたのですが…①同様でした。

 めげずに③の「Sanctus」に取り組みました。こちらは後ろの「Osannna」(これはポリフォニック)を確かめ,その前の「gloria tua」を確かめ…。このあたりで行き詰まり,疲れてきたので,残りの前半部分は次回やることにしました。

 最後にラターの「Look at the world」の四部合唱部分の歌い方を吟味しました。全体として英語の音を出すだけで精一杯な歌い方をしていたからです。「Prase to thee, Oh Load for all creation…」の意味と心持ちとそれを表す読み方(ディクション)を主旋律で確かめ,そのまま自分のパートで歌うという練習をしました。

 今回(も)徹底的にやった階名唱について。盛岡某高音楽部の指導の際に遅くまで残って練習している吹奏楽部を見ながらいつも気になっていたことなのですが,吹奏楽部の人つまり器楽奏者は必ず「階名唱」をすると思うのです(心の中でかもしれませんが)。でないと運指できません(もちろんその階名唱に「音高や音程を伴っていない」可能性はあります)。一方,合唱の方々は楽譜を見てすぐに歌詞で歌いたがります(ピアノで音をとるなどして)。それで何が悪いのだ?と思われるかもしれません。小学生音楽あるあるなのですが,副旋律をそうやって覚えた後に歌詞のシラブルと音高を分離できないのです。人は赤ん坊の時,周囲の大人が話す音色が変化する旋律からシラブルを切り出して認識することで言語を獲得していくと言われています。ですから音高と言葉をセットで覚えようとすることは,耳に入りやすいし自然なことではあります。しかしその結果,音高だけを取り出すことが難しくなるので,ハーモニーを作ろうとしたり音高を吟味しようとした時に自由が効かなくなってしまうことが多いのです。そこで歌を覚える際には歌詞から一度離れて,音高(とリズム)だけを取り出して旋律を覚え,それの後に歌詞をつけるという順で覚えることも方法としてよいと思っているので,階名唱の経験に多く取り組んでもらっているというわけです。

 ちなみに,「移動ド」でやるのは(以前から何度も書いているように思いますが)機能和声法における和音の機能や各音の役割を感覚として覚えてもらいたいからです。「ドミナントの響き」とか「導音の方向性」とか…。

 今回,大きな課題が再び現れました。それは音の「下がり」問題です。無伴奏で歌い進めていくとどうしても半音から全音(短2度から長2度程度)下がってしまうのです。よくあることではありますが,その原因を明確にできませんでした。特徴は「全パートとも(ハモっているようにしながら)下がっていく」,「(どこまでも下がるわけではなく)半音から全音程度下がる」ということです。聴覚的な音高弁別の精度が低いことに拠ると思うのですが…。原因と対策が今後の課題です。

 次回は3月15日(土)です。午後にZホールSP合唱団の練習が入った関係で,なんと9:30〜12:00(水沢教会という設定にしてしまいました。その次は3月30日(日)これも9:30〜12:00(水沢南地区センター。こちらは当初ZホールSP合唱団の練習が午後にあったのでこの時間に設定したのですが,ZホールSP合唱団の練習日が変わってこの日の午後は無くなったのですが,活動場所の予約の関係で午前の時間のままということになりました。今年度あと2回で「Sanctus」と2つの「Agnus Dei」の音を出そうと思っています。皆さんのご参加を,お待ちしています!

2025年2月18日火曜日

★☆演奏会のご案内★☆ 宮古木曜会合唱団第42回定期演奏会

 

 宮古木曜会合唱団の第42回定期演奏会をご案内します。

-----
日時:2025(R7)年3月23日(日) 開演14:00(会場13:30)
会場:イーストピアみやこ(宮古市役所)2階多目的ホール
入場料:無料(入場には整理券が必要です)

プログラム:
【第1部】「世界のア・カペラ・ソングス」
 指揮:佐々木幹雄
 《Teadet Animam Meam》作曲/Tomas Luis de Victoria(スペイン)
 《O Musica》作曲/Paul Peuerl(ドイツ)
 《Deep River》スピリチュアル 編曲/Brian Trant(アメリカ)
 《「二つの碑銘」より 七里浜》作詞/西田幾太郎 作曲/團伊玖磨(日本)
 《Glaspolskan》作曲/Ale Möller(スウェーデン)

【第2部】「ポップス・ステージ」 指揮・ピアノ:佐々木駿
 《時代》作詞・作曲/中島みゆき 編曲/横山潤子
 《正解》作詞・作曲/野田洋次郎 編曲/田中雪子・泉宏樹 ピアノ編曲・譜面制作/泉宏樹
 《銀河鉄道999》作詞/奈良橋陽子 作曲/タケカワユキヒデ 編曲/奥田悌三

【第3部】「W. A. モーツァルト《雀のミサ》K.220 指揮:佐々木幹雄 ピアノ:佐藤南美
-----

 1963(S38)年創立の歴史ある合唱団です。私の職場が宮古だった2012年から14年間,県立宮古高校に赴任された音楽科の先生と一緒に指導にあたってきました。ここのところ宮古市磯鶏にある宮古市民文化会館で開催してきたのですが,今年は宮古駅に隣接した宮古市役所建物内にある多目的ホールでの開催のため定員が180名と少なく,入場整理券が必要です。ご注意ください。(入場整理券のお求めは,イーストピア宮古宮古市民文化会館リラパークこなり,団員。問い合わせ先の電話番号はチラシを拡大してご覧ください。)

 第1部は様々な時代の様々な地方の様々な言語によるア・カペラ・ソングを集めました。ルネサンス期の教会音楽(ラテン語)や世俗音楽(ドイツ語),アメリカのスピリチュアル(英語),近代日本の合唱作品,現代スウェーデン(無意味シラブル)と同じア・カペラと言っても非常に異なるテイストの作品にチャレンジしてきました。

 第2部は聞き手も歌い手も馴染みの深いポップスの合唱編曲作品をピアノ伴奏に乗せて送ります。

 第3部は古典作品,これまでの定期演奏会で何度も取り上げてきたモーツァルトのミサ曲から,今年は《雀のミサ》KV 220。15分程度とコンパクトなミサ・ブレヴィスですが,その中に込められた多彩な音楽と祈りをお聴きいただきたいと思っています。

 ちなみにオープニングには《岩手県民の歌》(作詞/田原耕二 作曲/中田喜直)を千葉了道先生の編曲版で演奏します。(アンコールには,楽曲ができてからずっと歌い続けている《群青》と《いのちの歌》を準備しています。ヨロシクm(._.)m )

 これまでの取り組みの様子はこちらで読めると思います。お誘い合わせの上,(早めに整理券をゲットし)聴きにいらしてください。お待ちしております。

2025年2月16日日曜日

【宮古木曜会合唱団】本番1ヶ月前の強化練習

 


 2月16日(日)の午後,宮古市の磯鶏幼稚園のホールをお借りして宮古木曜会合唱団の強化練習を行いました。3月あるいは4月上旬を思わせるあたたかな宮古でした。

 日曜日の強化練習なので,宮古から転居して遠方にお住まいの団員や「団友」として本番に歌いにいらっしゃる方などに加えて宮古高校音楽部の生徒さんもご参加くださり,S4,A5,T5,B4(だったかな?)くらいが集まりました。男声充実!

 時々お借りしている響きの良い会場です。はじめの1時間はモーツァルトの《ミサ・ブレヴィス》KV220でした。冒頭の《Kyrie》,最後の《Agnus Dei》で時間切れ…練習のポイントを絞らなければいけませんね。合唱だけでやらなければいけないことが多くあります(加えて,普段の練習にいらっしゃれない方もいますので)。
 続けてアンコール曲。《いのちの歌》はとてもしなやかでいい感じ,《群青》はまだ少し「音符歌い」が残っている感じでした。

 次にオープニングの《岩手県民の歌》。「県民の歌」という一般的なイメージからか,どうしても応援歌になってしまうので,歌詞を丁寧に想像し丁寧に表現することにしつこく取り組みました。

 その後の1時間は第1部のア・カペラ曲。《Teadet》,《O Musica》,《Deep river》とチェックしながら練習し,《七里ヶ浜》と《Glaspolskan》は駆け足になってしまいました。

 ポスターもチラシもできたようで,「本番前1ヶ月!」という感じになってきました(ちょっと遅いかな?)。先日急遽問題となった「整理券」の件については,多少余裕があるようです。まだ申し込まれていない方はぜひお声がけください(コメントでもメールでも「お問い合わせ先」への連絡でも)。お待ちしております。

 

【ZホールSP合唱団・06】男声のみの練習は充実!

 


 2月15日(土)14:00-17:00にZホールの展示室でZホールSP合唱団の男声のみの練習を行いました。この日の参加者はテノール1(上)が3名,テノール2(下)が3名,バリトンが5名,バスが3名と前回の男声練習ほどではありませんでしたがたくさん集まりました。欠席者はどのパートも1名くらいでした。しかも新しく1名がご参加くださいました。奥州市出身で今は盛岡で私と一緒に音楽活動しているSK君,心強いです!

 前回日本民謡系は大方やったので,今回はイタリア民謡のほうを確かめようと臨みました。まずは男声合唱曲の《マンマ》です。久しぶりだったので部分的に取り上げて練習したり及川貢先生の指示を確認したりしました。

 後半は《ヴォラーレ》でした。前回はさわりだけやったので,今回は本格的な復習です。もう一人の合唱指導者の佐藤智恵子先生に女声の主旋律を歌ってもらいながらまずは楽曲全体の感じを掴みました。その後,初めてのパート練習を設定しました。3箇所(テノール1,テノール2,バリトン&バス)に分かれ,パートリーダーのリードで音取りしました。30分ほどやって集合し合わせ練習となりました。パート練習は時間的にも効率的だし,音楽的にも集中して取り組めます。その甲斐あってなんとか最後まで通せるようになりました!(一方,他パートとの音程関係やモチーフの関係など楽曲の全体像に関わることは把握しづらいので,全体像に位置付けながら自分のパートの音楽を作る,といった戦略には向いていません。)


 帰りの列車では滝沢市からご参加の方と一緒になりました。各所の《第九》合唱にご参加とのこと。「矢巾の田園ホールの柿落とし第九公演のとき,ご一緒してたようですね。」と声をかけられ,1990年に岩手大学管弦楽団第30回記念定期演奏会での《第九》の合唱指揮と並行して矢巾のテノールのトレーナーをやっていた40年も前のことを思い出しました。

  
 ちなみにその後,1992年にはZホール(旧水沢市),1994年には胆沢文化創造センター(旧胆沢町)でそれぞれ第九公演があり,いずれもテノールのトレーナー的な役割としてたくさん学ばせていただきました。自分自身がよいチャンスをいただいていたと思うと同時に,こういう企画は多くの方が音楽に親しむきっかけになるんだなぁ,とあらためて思いました。


 翌日(2月16日(日))の女声のみの練習は佐藤智恵子先生にお願いして,私は宮古に行くためお休みしました。「イタリア民謡「夢見る想い〜スペインの女〜アルディラ」のメドレー、日本民謡「子もり唄(あずきまんまさ)」をパートごとに丁寧に音取りしました。」とのことでした。

2025年2月9日日曜日

【演奏会・聴いてきました】キャラホール少年少女合唱団コンサート

 2月9日(日)13:30から盛岡市の都南文化会館キャラホールで第31回キャラホール少年少女合唱団の恒例のコンサートを聴いてきました。この日は午前中に奥州市のZホールSP合唱団の男声の練習があったので,終わり次第水沢駅に行き11:53発の下り列車に乗って岩手飯岡駅まで行き歩いてホールに向かいました。ちなみに「キャラ」とは旧都南村のシンボルの樹木の伽羅木からのネーミングで,私が都南村の職場に勤めていた頃(昭和の終わりから平成の初め)に建てられていたホールです。

 このコンサートは,毎年募集される子どものための合唱教室のような公民館活動の1年間の学びの成果の発表会として行われてきたものです。合唱好きの小中学生の集まりなので入れ替わりはあるものの年々レベルも規模も高まり,第一部はミュージカル,第二部は合唱曲集といったステージ構成が定着しています。

 今回の第一部は合唱ミュージカル「ふしぎの国のアリス」(作詞:中山知子,作曲:越部信義)でした。合唱を歌う子どもたちは生き生きと楽しそうでした。加えて台詞あり演技ありダンスありの子どもたちもよく覚えてスムーズに展開していました。(伴奏の音がPAを通して聞こえるのですが,スピーカーの近くのためか少々大きめに聞こえ合唱が聴きづらく感じました。)

 第二部では小中学生にOBOGも加わっての演奏でした。混声の演奏もあり,100名ほどの合唱ではみな楽しそうに歌っていました。きっと歌うことが大好きなのでしょうね。見て聴いているこちらも楽しい気分になりました。

 指導なさっているのは赤沼利加さん,大学の大先輩です。盛岡近辺の合唱好きの子どもたちを,「歌うことを通して,自分でも気づいていなかったいい自分に出会ってほしい」(プログラム・パンフレットの「演奏ノート」より)との願いで30年以上育ててきたその成果が,歌い手一人一人の姿に現れていたように思い,素晴らしいお仕事!と感じました。

 県内には北上市にはミューズコーラス隊奥州市のZ児童合唱団など同じような児童合唱団がたくさんあるようです(こんなサイトがありました)。学校での部活動が任意参加になる中,社会教育団体の担う役目がますます大きくなっていると考えます。未来に生きる子どもたちはもちろん,地域の文化を高めることにもつながる素晴らしい活動を今後も続けてほしいとあらためて思いました。

【ZホールSP合唱団・05】日本民謡の女声合唱・男声合唱

  2月8日(土)の14:00〜17:00には女声のみ,9日(日)の9:00〜11:30には男声のみで,ZホールSP合唱団の5回目になる練習を行いました。いずれも日本民謡の同声合唱曲の音出しがメインで,ほかに日本民謡で音取りが不十分なところがあればおさらいするといった内容でした。

 初日(2/8(土))は,いずれもピアノ伴奏付きで女声二部合唱の《南部松坂節》と女声三部合唱の《外山節》の2曲の音出しをしました。女声の皆さんの中には他の合唱団で歌っていらっしゃる方が多く,この2曲は比較的短時間で歌えるようになりました。日本民謡の混声の楽曲のおさらいもおおかたでき,残りの時間にイタリア民謡の女声合唱(メドレー)の復習にとりくみました。音取りはだいたい終えたので,次回2月16日(日)13:00〜16:00の練習はパートリーダーさんにお願いして基礎的な内容のパート練習を中心にすることにしました(この日は私は演奏会が近づいている宮古木曜会合唱団の強化練習に行くことになっていました)。

 翌日(2/9(日))は午前中からの男声の練習です。人数が少なく人集めに苦労しているのですが,それでも19名中17名が集まりました!この日初めての参加となる方も2名いらっしゃいました(新しく申し込まれた方でお一人はお知り合い経由で誘われた滝沢市の方,もうお一方は以前オペラにご参加なさった方でたまたま水沢江刺駅で及川貢先生とお会いしてお誘いされたとのことでした)。
 男声合唱の楽曲はピアノ伴奏付き二部合唱《酛摺り唄》です。旋律がつかみづらいので少々苦戦しましたがなんとか通して歌えるようになりました。日本民謡の混声の楽曲の復習では《大漁節》に少々苦労しましたが,難しいかなと思っていた《子もり唄(あずきまんまさ)》や《南部外山節》はしっかり歌える方が支えてくださっていて,思ったよりできていました。でも個別には様々ありそうですので,次回2月15日(土)14:00〜17:00の練習で女声同様パートごとに丁寧に音取りを進めようと思っています。加えて,混声合唱ながら男声が四部に分かれる《ヴォラーレ》を自信を持って声を出せるようにこちらも取り上げる予定です。

 9月14日の本番に向けてまだ時間はありますが,4月以降1月に2回の土&日(計4日)の練習となり,間が開く貴重な練習となりますので,3月までのこの期間に基本的なところを充実させておきたいと思っています。楽しんで音楽していきましょう!お待ちしています。



【合唱研第38回:活動報告】なんとかCredoの最後まで

  2月8日(土)9:30〜12:00に水沢教会で合唱音楽研究会奥州の38回目の活動を行いました。前夜雪が降り,水沢駅前は全面真っ白でした。

 参加者は30名ほど。そのうち男声がテノール2名(後3名),バス2名と安心して歌える(?)人数でした。発声練習の後,(ピアノ伴奏の八木絵未さんの到着が遅れたので)無伴奏の楽曲からと考えパレストリーナの《ミサ・ブレヴィス》に取り組みました。前回前々回さらに前…となかなか攻略できなかった難関の《Credo》の「最後のページ」に入らんとするところからです。午前中のためか,発声が少ないためか,この日は全体の音下がりが酷かったのです。しかし「《Credo》の音出しを終わらせる」ことを優先し,とにかく歌詞の発音,意味,リズム読み,音取り…に取り組み,長く時間がかかった《Credo》の最後になんとかたどり着きました(皆で拍手し健闘を称え合いました!)。

 その後,ピアノ伴奏をつけて《Look at the world》と《For the beauty of the earth》に歌い慣れ,最後に日本語の《ぜんぶ》を歌って終えました。

 パレストリーナのミサのCredoの最後までなんとかたどり着きました。取り組んでみながら課題が見えてきました。難しさのポイントとその原因を挙げてみます。
【無伴奏】…「正しい音程へ意識(価値?)不足」「発声の悪い癖」
【ルネサンス音楽】…「機能和声(DTシステム)で把握できない和音の変化」「ポリフォニー」
【ラテン語】…「アルファベット記号への馴染み」「単語の意味把握や慣れ」
【宗教曲】…「表現されている内容(テキスト)の理解」「心情の理解と表現」

 こういう課題を,演奏を通してクリアしていくことで合唱音楽の世界がさらに広がっていくのだと感じました。《ミサ・ブレヴィス》はまだ続きますが,地道に1フレーズ1フレーズ取組んでいきましょう。次回は2月22日(土)14:00〜17:00水沢南地区センター音楽室です。お待ちしています!

2025年2月7日金曜日

【宮古木曜会合唱団】練習会場の響きは大切


  2月6日(木)の夜には宮古木曜会合唱団の通常練習がありました(19:00-21:00)。先週1月30日(木)に続けてのレッスンで,今回はいつもの山口公民館ではなく強化練習でよくお借りしている磯鶏幼稚園のホールでした。以前も書きましたが,ここはとても響きが良く,喉でがんばったりしなくても身体から良い響きが出ていれば自然に響き合う会場です。

 この日も,喉を広げる発声練習で出てきた響きのまま,ビクトリアの《Teadet》の練習に取り組みました。柔らかに響き合いました(言葉の運びがもたついていましたが)。ホモフォニックに進む部分は音符歌いにならないこと,文(句)末のポリフォニックな動きの部分は音楽を表出することを練習しました。

 続いて《O Musica》です。「du viel Lust」などたとえ細かい音符に乗っている言葉でも,ドイツ語はラテン語以上に語感を表現しないと音楽が生きないので,身体をしっかり使って歌うことを練習しました。

 はじめは0人だったテノールが増えてきて3名(バスは1名のまま)になったので,久しぶりに《Glaspolskan》に取り組みました。しなやかなリズム取りと音の粒の均質さ(明るさ)がポイントでした。軽やかな楽しい音楽ですから,歌い手が軽やかに楽しんで歌えるようになりたいものです。

 本番まであと5回練習の機会をいただいています。3月23日(日)の本番(イーストピアみやこ)でよりよい音楽ができるよう,目の前の課題を一つ一つクリアしていきたいと思います。入場無料(整理券は必要)ですので,皆さんぜひ聴きにいらしてください。お待ちしています。

 この日も21時過ぎの国道106号はアイスバーンで「この時期らしい」様子でした。皆さん,お気をつけてお通りください。

2025年2月2日日曜日

【ZホールSP合唱団・04】日本民謡の混声曲の音出しが(やっと)できた!

 


 2月1日(土)と2日(日)の午後,奥州市のZホールの中ホールで,ZホールSP合唱団の練習を行いました。これまで3回(6日間!)練習したのですが,東京から指導にいらっしゃる及川貢先生が指揮するイタリア民謡の混声,女声,男声の曲に取組んできていて,私が指揮する日本民謡の楽曲に取組む時間がありませんでした。イタリア民謡が一通り音出しできたので,今回はやっと日本民謡への取組を始めました。

 今回演奏する曲は女声合唱2曲,男声合唱1曲,混声合唱4曲の予定です。
・ピアノ伴奏付き女声二部合唱《南部松坂節》
・ピアノ伴奏付き女声三部合唱《外山節》
・ピアノ伴奏付き男声二部合唱《酛摺歌》
・ピアノ伴奏付き混声三部合唱《千福山》わらべ唄
・無伴奏混声四部合唱《子もり唄(あずきまんまさ)》ソプラノ独唱付き
・無伴奏混成四部合唱《南部外山節》バリトン独唱付き
・ピアノ伴奏付き混声四部合唱《大漁節(岩手県宮古地方大漁節による)》バリトン独唱付き

 いずれも千葉了道先生の編曲によるものです。千葉先生には私が岩手大学合唱団に在籍していた頃に半年間だけでしたが指導していただきました(その後体調を崩されて入院なさいました)。作曲だけではなく岩手の合唱活動をリードなさり(岩手県合唱連盟が主催するコンクールに「千葉賞」というのがありますが,これは千葉先生のご功績を称えて付けられた名称です),当時の合唱愛好家ならみな知っていた存在でした。今回「日本」の民謡がテーマのステージですが,岩手県に関連した民謡を取り上げてみようと千葉了道先生の作品集から選曲しました(南部ですが…)

 合唱と日本民謡は,「音楽」とはいっても特徴は大きく異なります。そして相容れない要素もたくさんあります。ですから両者の特徴を生かしながら「合唱で綴る日本民謡」にまとめることが大きな課題だと感じています。今回の練習ではそのこともお話し混声合唱の4曲を音源を聴いたりしながら歌ってみて全体像を掴むことができました。ご参加の合唱団のみなさんは積極的に声を出したり教えあったりして早く覚えようと努力なさっていました。

 次回は,2月8日(土)14:00-17:00は女声2月9日(日)9:00-12:00は男声と,別日に分かれての練習です。まずはそれぞれの日本民謡の曲の音を出し,その後は不十分だった音取りを進めることにしようと思っています。

 男声がまだまだ足りません。ご興味を持たれましたら,遠慮なくZホールの事務局にお問い合わせください。お待ちしており余す。

【演奏会・聴いてきました】季節のちいさなコンサート・菊池葉子(MS)&八木絵未(pf)

 


 2月2日(日)節分の日のお昼前(直後にZホールSP合唱団の練習があり大忙し!),奥州市の岩谷堂地区センターの音楽室に「季節のちいさなコンサート 〜歌とピアノとおしゃべりと〜」と題したコンサートを聴いてきました。(1回目(11:30〜)を聴きました。同日に2回目(14:00〜)も開催されたようです。)

 このコンサートは昨年5月からはじめて今回が3回目とのこと。春(5月)は同じ会場,夏(8月)は喫茶ミニヨンと小さな会場を選んで「演奏家との距離が近く息遣いを感じられたり,肌で音楽の迫力を感じ」たりできるようにと企画して取り組んでいるようです。今回は座席数は30程度,お客様は合唱仲間や教員のお知り合い(?),そして小さな子どもも数人いました。

 今回のプログラムは冬の歌を集めて,《ペィチカ》《冬景色》《雪》などから,ブラームス やシューマン,シューベルトの歌曲まで幅広く取り上げていました。音楽(声楽)への導き的な流れで,幅の広さが工夫されていると感じました。ピアノソロの曲もあり,50分間を楽しくそして興味深く過ごせる内容でした。

 歌い手はメゾ・ソプラノの菊池葉子さん。教育現場でお仕事をしながらアウトリーチ活動にも積極的に取組んでいます(選曲やトークに経験が生かされていました!)。合唱経験も豊富でZホール児童合唱団の指導もなさっています。堂々とした歌を聴かせてくれます。ピアノは八木絵未さん。花巻のピアノ教室の先生をなさりながら伴奏のお仕事も多く,合唱音楽研究会奥州でもお世話になっています。丁寧な音楽で歌に寄り添ってくれます。お二人とも学生時代から盛岡バッハ・カンタータ・フェラインの仲間でした。

 以前も何かのおりに書きましたが,近隣の市町村に比べて奥州市は音楽(声楽や合唱)がそれほどさかんではないように感じます。そんな中で奥州市出身の若いお二人が奥州市で音楽活動を続けていらっしゃることはとても心強く,貴重で素晴らしいことだと思っています!今後も続け,生の音楽に触れることの素晴らしさを体験できる場をたくさん提供していっていただきたいと思いました。

注目の投稿

【MBKV】超丁寧なご指導!

  6月22日(日)の午後,盛岡バッハ・カンタータ・フェライン(以下,略して「MBKV」)の強化練習がありました。毎週火曜日の夜に盛岡市舘坂にある 舘坂橋教会 で通常練習を行っているのですが,1ヶ月に1回,日曜日に強化練習を行います。今回は久しぶりに 内丸教会 が会場でした。ここ...

皆が読んでる!