2024年3月30日土曜日

【「Zホール合唱団」??:始動!!】合唱したい人って多いんですね1

  3月30日(土)13:30〜16:30奥州市文化会館Zホールの展示室で,「「福井敬ふるさとコンサートvol.3」合唱団」の第1回の練習を行いました。本年8月11日に奥州市文化会館Zホール大ホールで同コンサートが企画されており,そのコンサートの中で5曲をテノール歌手福井敬さんと一緒に歌う合唱団です。短い名前がないので,正式ではありませんが「Zホール合唱団」と勝手に呼ぶことにします(奥州市文化振興財団の理事長からも「Zホールの専属の合唱指導者」とよんでいただけましたから…)。

 昨年(2023年)の1月に奥州市文化振興財団に呼ばれ,今後のZホールの催し物のあり方について意見を求められた際「5年に1度本格的なオペラ公演に市民が参加できる機会を,その時だけの「お祭」で終わらせるのでなく,市民の生活の充実・これからの生活の質の向上・今後の世代への文化的引き継ぎと発展…につながる取組にすべき。そのためには継続的に市民が参加する文化活動を企画していくことが鍵になる。「学ぶことが奥州市の伝統であり未来である。」のだから。」と人々のウェルビーイングにつながるようにと提案してきたのでしたが,それが形となった今回の一般公募合唱団の活動なのです。ちなみにこれの前は昨年(2023年)の8月27日からから始まり5回ほどの練習の後,10月14日本番を迎えた「宝くじ まちの音楽会 岩崎宏美・良美ふれあいコンサート」でした。ちなみにこの時は97名が集まりました。


 今回の申し込みは,数日前に「65名くらい」と聞いていたのですが,練習開始前に事務局に聞いたところ90名を超えている」とのことで驚きました。が,さらに当日申し込みがあり100名を超え,しかも先日発表会を終えた「Zホール児童合唱団」も参加したいとのことでしたので,最終的には120を超えるのではないかと思っています(申し込み締め切りが4月13日なのでまだ確定していません)。前回の取組である「岩崎姉妹コンサート」からの「継続」参加は60名ほどです。これは「継続的に市民が参加する文化活動」を目指した私としてはとても嬉しい事態です!「岩崎姉妹」のときはマスメディア経由のポップス文化の路線上で人が集まったのでしょうけれど,今回の「福井敬」はそれとは少々異なる路線に人々が乗ってきたのではないかと感じるのです(もちろん福井さんはテレビにも出演してはいますがクラシック音楽の番組です)。ご参加の方々が期待しているのは「福井敬さんと同じ舞台に立つこと」,「ステージで表現すること」,「合唱すること」,「いろいろな人と関わること」…など様々考えられますが,いずれ単に「有名人が来るから」といった期待とはだいぶ違った質の期待ではないかと考えます。文化の「質」という言い方が適切かどうかわかりませんが,総合舞台芸術であるオペラにつながっていく路線に一歩近づいたと思っています。

 さて,この日の練習を紹介します(というのも盛岡市民文化会館での「第13回JCAユースクワイアを聴きに行った合唱人も何人かいたようでしたから)。

 合唱団結成セレモニーのあと,配布された5曲の楽譜のページに沿って各曲の概要を捉えるとともに今後の見通しを持ってもらうことをねらいに取り組みました。
①「精神歌」…宮澤賢治の詩を読み,福井さんの歌っているCDを聴いて2部合唱になっていることを確かめた上で,主旋律を歌って覚えました。
②「風の又三郎」…楽譜を見ながら福井さんの歌っているCDを聴き,合唱が担当する部分を確かめた上で,歌いました。覚えました!(暗譜できたかも?)
③「夏の思い出」…いくつかの版があることを説明した上で混声四部の楽譜を見ながら,まずは知っている主旋律を歌いながらどこに副旋律が重なるのかを「視覚的に」捉えてもらいました。
④「Nessun dorma」…楽譜を見て合唱の役割(4小節程度,女声のみ,オクターヴのユニゾン)を確かめ,(歌っているのは福井さんではないけれど)オーケストラ伴奏のCDを聴きました。
⑤「乾杯の歌」…まずは楽譜の見方を確かめました。なにせソロや重唱や合唱(それも数名のソリストも加わる)と歌い手が目まぐるしく変わるので,楽譜の「段」がページによって様々です。すると楽譜に慣れていない方は,「楽譜上でどのような順に音楽が進んでいくのか」を見失いがちだと思ったのです。案の定これが大変でした。今時の小学校の教室のように「大型提示装置」と「書画カメラ」があれば楽譜の紙面を視覚的に共有して説明できるのでとても楽なのですが,口頭と手元の紙で70名に説明するのはとても難しいものです。その後,CDを聴きながらまずは楽譜を追う練習をしました。その後,3回出てくる合唱部分の特徴(1回目は2部合唱,2回目はユニゾン,3回目は同音(同パターン)の繰り返し)を確かめてからまた聴きました。

 一通り5曲全体の概要を掴み見通しをもったところで後半に入りました。

⑤「乾杯の歌」のユニゾン部分…旋律に聞き覚えがあるようでしたので,歌詞を読んで歌ってみました。部分を取り上げてゆっくりと何度も繰り返し「口慣れ」を目指しました。
①「精神歌」の副旋律…全員で下のパートを歌えるよう練習しました。これは音楽をより深く理解し感じるために必要なことです。やりながら,本番に「福さんが主旋律,合唱は皆副旋律」というパターンもあり得るかと思いました。
③「夏の思い出」の主旋律を歌詞なしで歌う…音楽を素敵にするにはどこがポイントか,を歌詞なしで歌いながら(=自分を楽器にしながら)考えてみました。

 1回目としてはこのくらい取り組めたのは上出来と思いました。この結果残った課題は次のようなことです。

①「精神歌」…歌詞を覚え。パートに分かれて合唱する。表現を工夫する。
②「風の又三郎」…表現を工夫する??
③「夏の思い出」…各パートの音をとって覚える。合唱する。表現を工夫する。
④「Nessun dorma」…歌詞を知り覚える。入るタイミングを覚える。
⑤「乾杯の歌」…合唱の他の部分の歌詞を知り,2部合唱や同音(同パターン)反復部分の角パートの音をとって覚える。合唱する。

 残り14回もあるので,「この5曲が歌えるようになる」というコンテンツ・ベイスに目標を設定して取り組むのではなく,「合唱・音楽ってどうすれば素敵になるか」とか「オペラの世界の楽しさ」とか「声楽的な発声の仕方」とか「イタリア語の読み方・話し方」…などといったように今後の音楽活動に活かせる力を引き出すようコンピテンシー・ベイスで学べるような取組にしていきたいと考えています。

 この日はなんと,奥州大使でもあり奥州市文化振興財団の理事でもある及川貢先生が急遽,練習を見にいらっしゃり,励ましてくださいました。とても嬉しく心強く思いました!

 次回は4月7日(日)13:30〜16:30(って「モツレク」本番の翌日じゃん!),Zホールの中ホールです。まだ申し込み受付中のようですので,興味のある方はぜひいらしてください。お待ちしております。

2 件のコメント:

  1. 3/31の胆江日日新聞に記事が載ったようです。次のURLをコピペして開けるといいのですが。
    http://www.tankonews.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=10079

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  2. 正式名称について事務局から連絡がありました。「Zホール福井敬ふるさとコンサート特設合唱団」とのことです。略称はやっぱりZホール合唱団」かな?

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