2022年12月17日土曜日

音楽鑑賞授業をきっかけに「学び」を深める

  金曜日(12/16)の夕方,職場で音楽鑑賞の授業に関する学習会(勝手に「…倶楽部」と命名し,様々なテーマで時々勝手に開催しています)を行いました。某セクションからの急な(2日前)依頼でしたが,職場全員に呼びかけました。結果,6名の参加となりました。

 「聴いて終わり,感想書いて終わりの授業にならないようにしようね。」と,音楽的な見方・考え方…共通事項の示す観点を持たせることにより音楽の良さがより分析的にわかるということを,大きなステレオセットと大型提示装置の前でお話ししました。

 広めの部屋にある大きなステレオセットでオーケストラ音楽や器楽の演奏,合唱や歌唱を聴かせました。また,大型提示装置ともつないで演奏の様子を見ながら聴くことの良し悪しも検討しました。知っている人が演奏していると身近に感じられる,ってなこともやってみました。なにせ普段はCDラジカセで鑑賞させることが普通になっている方々でしたから。

 ねらいのほうはもちろんですが,聞こえる音楽の違いに「なるほど〜」「全然違う」「体にくる」といった感想が聞かれ,嬉しく思いました。まして,子どもたちにとってはもしかしたら最初で最後のその曲との出会いかもしれません。またその種の音楽に触れる機会が少ないでしょうから,CDラジカセで聴いたものが心に一生残るのかもしれません。ですから,今後にぜひとも生かしてもらいたいと思いました。「やはり生を聴いてみたい」とホールの演奏会に足を運ぶようになってくれればさらに嬉しいですね。


 一旦終わってからがさらに楽しい時間でした。というのも「短調と長調の違いがわからないのです」という若手の声をきっかけに,たくさんのことを学び合えたからです。若者は変なプライドがなくていいですね。わからないことを「わからない」と言えますから。学びはそこから始まります!

 長三和音の響きと短三和音の響きの違い,長三度と短三度の違い,転回しても同じ和音として扱うこと,長音階(「ドレミ…」)と短(「ラシド…」)の違い,主音の位置と音名,コード記号の意味や仕組み…などなど,ピアノの鍵盤を見ながら響きを聴かせながら説明すると一つ一つに「なるほど〜」「わかった!」「そういうことだったんだ!」などなど「眼から鱗」の連続のようでした。(分かってもらえると,とっても嬉しくなります。職業がらでしょうか。)

 音楽そのものは目に見えません。だから文字を通して言語で理解することや,目で見てわかることを得意とする「お勉強のできる」タイプの大学卒業資格を持つような人々(の一部)にとっては,音楽は理解しがたいものでしょう。でも「理解できていることにする」ためにわからないことを封印する,あるいは自分で勝手に理屈づけをして知的に安定しようとする,そうやって過ごしてきていたのだと思います。

 「すすんで学び 文化のかおり高いまちをつくります」とは某市の市民憲章の一節です。また「学ぶことが…伝統であり未来である」というスローガンを持つほど,「学ぶこと」に価値を置く組織にいます。私たち自身が(前述の若者のように)積極的に学ぼうとすることを通して,新しい世界を拓いていく姿勢をもつことが大切ですね。

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