9月25日(金)の午前中,花巻市立八重畑小学校に教育弘済会岩手支部が主催する「日教弘いわて出前講座」に行ってきました。対象は3,4年生27名,9:10〜10:10の60分間,体育館での授業でした。
学習材として事前に送られてきた楽譜は《緑の陽だまり》(作詞:中山千夏,作曲:宇野誠一郎)と《どんなときも》(作詞・作曲:弓削田健介)の2曲でした。《どんなときも》は今流行りの感じですが,《緑の陽だまり》は子どもたちは楽しめないんじゃないか?学習に乗ってこれるか?と心配しながら学校に向かいました。
出迎えてくださった校長先生はかつて合唱団で一緒に歌っていた女性!お会いしたのは大学卒業以来くらいだと思います。「お懐かしい〜」とお話する時間はあまりなく,授業や子どもたちの背景を聞いてから体育館に向かいました。体育館で出迎えてくれた4年生の担任の先生は三十代の頃に勤めていた紫波町の小学校の同僚の先生!こちらも数十年ぶりの再会でした。そしてステージ前で待っていたのはかわいい子どもたち27名でした。
初めに2曲を聞かせてもらいました。ピアノ伴奏はそれぞれ女の子と男の子の児童が担当しがんばって上手に弾いていました。皆楽しそうに歌っています。気になったのは全体に少々声が小さいことでした。そのために音符と音符の間に隙間ができて切れ切れで,フレーズ最後の伸ばすところもすぐに切れてしまっていました。ただしどちらの曲でも高いd音になると裏声になって,それがとても澄んできれいな響きなのです。そこで,この綺麗な音を強化して音域を下に広げることを指導の目標にしました。
どちらの曲を先に使おうかと思って「皆はどっちの曲が好き?」と問いかけたら「緑の陽だまり」とのこと!私が子どもだった頃に放送されていたアニメ「山ねずみロッキー・チャック」のテーマソング(「緑の森の陽だまりは…」)なのに…。でもそれは私の「先入観」で,子どもたちは身近にある森,松の木,川,丘」が歌われるこの曲に馴染みを感じていたようなのでした。
①(ひっくり返った)高い音の声を「素敵!」と褒め価値づける,
②「ミッキーマウスの声」と名付けて真似させながら喉の開きや息をお腹からたくさん送って音にすることを話し声として体験させる,
③その声で(旋律を使いながら)少しずつ音高を下げて低い音域でも使えるようにする(と,自然に胸声ももミックスされます),
といった流れで「体育館いっぱいの人に(様子・気持ちを)届けよう」と意欲づけして大きな声を出すことに慣れさせていきました。とても素直な子どもたちで,私の問いかけにもすぐに答えるし「ミッキーマウスの声」もすぐに真似してたくさん声を出し,最後には体育館の後ろまで響く大きな声が出るようになっていました!
素直さは自己変革に繋がり,学びを促します(だからこそ前に立つ大人は本物を知って子どもに示さなければいけません)。子どもは学びの達人です。真似ながら持てる力をどんどん発揮し伸ばしていきます。
一方気になることもありました。それは授業の最初に「これから音楽会の『練習』を始めます。」と挨拶していたことです。確かにやることはある意味「練習」かもしれません。しかしこれらの曲を練習して上手になって発表することがゴールではないはずです。この取り組み=学習を通して子どもの音楽性を高めることが指導者の目標であるべきと考えます。つまりいつもの音楽科の授業となにも変わらないのです!子どもたちはもちろんですが特に先生方にゴールを見誤らないでほしいと思いました。
この日は新花巻駅発10:53の新幹線に乗って(盛岡駅で乗り換えて)青森市まで行き,全日本合唱コンクール東北大会に出なければならなかったので,指導後のお話も失礼ながら短く切り上げさせてもらって新花巻駅に向かいました(諸々のご対応,ありがとうございました)。
次回は10月5日(月)宮古市立田老第一小学校です。なんと市教研も兼ねているとのこと。楽しみにしてお伺いします!!
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