5月15日(木)の夜,宮古市の山口公民館で宮古木曜会合唱団の通常練習が行われました。第42回の定期演奏会を3月に終え,4月から始まった新シーズン。私の担当練習の2回目でした。
盛岡から宮古へ1時間半ほどかかりますが,その間,前回の定期演奏会の演奏のCDを聴きながら行きました。本番は悪くないのに録音されたものはどうも魅力がない。シビアですね。その原因を考えながら国道106線を運転して行きました。少し早めに宮古市に着いたので某店の駐車場で読書していました。コーネリウス・L・リード著,渡部東吾訳『ベル・カント唱法 その原理と実践』(音楽之友社1987年)です。OK先輩がよく引かれる書籍で,先日の仙台での演奏会練習の空き時間に古本屋みつけたので購入したのでした。
練習開始時はソプラノ2名,アルト1名,バス1名のみ。せっかくの少人数(!)なので発声の意識を変えるべくわりと厳しく取り組みました。良くない癖のあった方も変な力が抜けたところで,ビクトリアの《O magnum misterium》のその発声時の「音」で歌ってみました。するととてもすっきりとしたハーモニーが出来上がりました。特に,ホモフォニックなところは溶け合って和音が聞こえてきました。ポリフォニックなところは苦手らしく(音程やリズムに意識がいってしまう分)ハモらなくなってしまうので,そういった部分を取り上げて整理しました。練習時間の3/4を過ぎてから歌詞をつけてみました。といっても「音質優先」の原則の下です。でもこれがまた難しい。母音や子音の構音のために口頭・咽頭周辺の形が変化し,音質が変わってしまうのです。次なる課題ですが次回にまわしてしまいました。
次にメンデルスゾーンの《Abschied vom Walde》です。再び「音」で歌ってみるととてもよいハーモニーでした。ドイツ語をつけると崩れるのは予想されたので,「母音の発音で表現」することを課題にしてみました。単語の意味を想起し母音だけをつなぎながら表現するのです。これは難しい(特にこの部分はウムラウトが多用されている)のですが,何度も繰り返しやっているうちに言葉が少しずつ聞こえる(言葉が意味を表現しているように聞こえる)ようになったので,音楽に乗せてやってみることにしました。ここにもまたハードルがありました。でも繰り返すことで言葉のニュアンスが母音唱にも現れるようになってきました。で,本日はここまで。
宮古木曜会合唱団は次の演奏会に向けてドイツ語の曲はもう1曲,シューマン作曲の《Zigeunerleben》にも取り組みたいそうです。前回演奏会で演奏した《O Musica》の二の舞にならないよう,徹底して(妥協しないで)取組み,乗り越えさせたいと思っています。(でも,次の私の練習は6月26日(木)と1ヶ月以上先なんだよね…。)共に頑張りましょう!
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