2024年4月20日土曜日

【ZホールF合唱団】④移動ド唱法を体験していただきました

  4月20日(土)の午後,ZホールF合唱団の4回目の練習会がありました。場所は展示室。前半の学習会②の人数を数えなかったのは失敗でしたが,最終的には80名くらいは集まったように思います。

 前半の学習会②。前回の訂正から始めました。「楽譜は5線ではなくて,11線でした!」と。ト音譜表とへ音譜表がつながっていることを理解してもらうことが必要だと考えたからです。そのために,前日夜の12時までかかって大譜表の指導用の掲示物(紙板書)を作成して持ち込みました。そして授業でやっていたように,

  • 音符が「線と線の間にあるか,線の上に乗っているか」の識別
  • 「幾つ上」「幾つ下」と数える方法
  • 長調の音階「ド,レ,…」の上がりと下がりのくち慣れ
  • 階名(ハ長調)の識別
といった風に進めました。その後,鍵盤の紙板書(これは今朝までかかりました)と【階名物差し】および鍵盤ハーモニカの実演を使って「長調の音階のシステム」について説明して,臨時記号・調号・「○長調」などを説明し,移動ド唱法にチャレンジしてもらいました。

 その勢いで「夏の思い出」の各パートを移動ド唱法で階名唱しながら音取りを進めました。結局,階名唱の段階ではありましたが全パートの全体の音を確かめることができました。やっている間に「○小節がよくわからない」といった声が聞かれました。「わかりたい,歌えるようになりたい」という意欲の表れですね。とても嬉しく思いました。バスは人数が少なかったので,私の周りに来てもらって一緒に歌いながら進めました。

 なぜ面倒な「移動ド唱法」をとりあげたかというと,いくつかの理由がありました。まず,「音を調の中に『位置付け』て覚えてもらう」ためです。これは覚えやすくなるだけでなく,今後のハーモニー感や音楽性に関係してきます。それから「移動ド唱法の良さを体感してもらう」ためです。機能和声の枠内で作られている音楽を理解するには移動ド唱法で音楽を捉えるということは世界では当たり前です(日本の学校の音楽教育だけが,器楽演奏のために(鍵盤に「ドレミ」を書き込むなど)固定ド唱法から抜けられないでいるのです)。そしてこの体験が地域の音楽愛好家の方々を通して広まっていくことを期待していたこともあります。さらに,先日盛岡の某高校音楽部生が移動ド唱法で音取りしたらあっという間に1曲できたことが,今日取り上げて良いかという迷いをなくしてくれました(高校生諸君,ありがとうね)。参加してくださった方々は果敢にチャレンジしてくださって,みるみる慣れていきました。新しいことを学ぼうとする姿勢が素晴らしいです!

 今日は「夏の思い出」の階名唱による4部合唱までできました。次は階名なしで「無意味シラブル」で歌うこと,その後に歌詞で歌うことへとつながっていきます。

 次回はいよいよイタリア語にチャレンジ!オペラの世界を覗いてみましょう(勉強していきます)。楽しみましょう!よろしくお願いします。お待ちしていま〜す。

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