2024年3月16日土曜日

学年(年齢)が違うと楽器も異なるが,原理は同じ

  3月12日(火),3日後に控えた修了式に向けて4年生約100名がF-Durの校歌の副旋律にチャレンジしていました。だいぶ覚えたけれど,大きな声で歌えない,きれいな声で歌えない…と課題をもって「教えてください」とお願いにきました。自分たちで考えて実行する,これに大きな価値を置いている私としては,とても嬉しく思いました。6年生は卒業式に向けて3学期に入ってからそのような動きを見せていたのですが,下の学年も(良いことを)真似して動き出したのは素晴らしいことです。担任団にも拍手です!

 体育館で聴かせてもらいました。副旋律は音域的に低いので,彼らが思ったような声,いわゆる「きれいな声」が出しづらいのです。彼らは胸から声を出す感じで,喉頭がほとんど開いていませんでした。そこで例によってまずG-Durに上げて歌わせました。以前は移調すると歌えない児童が続出でしたが,今は慣れてきたようで問題なく移調できました。そこで次にA-Durに上げ,さらにB-Durにと上げていきました。当然のどが詰まって…喉を詰めて出そうとします。

 そこで吸気により喉を開けさせてそこにお腹から息を送り込む,というトレーニングをしてチャレンジさせました。恥ずかしがってい照れている児童や笑ってしまっている児童がいたので「声を出すってことは運動なんだよ。どんなスポーツだってよいパフォーマンスの方法を分かって,筋肉を使えるようにトレーニングすることでよく動けるようになる。歌だっておなじでしょ!」と理解を促し,自分の身体を楽器にするという普段やり慣れないヘンテコな運動にきちんと取り組ませました。その上で上げた調で歌わせ,気合を入れて息を送り込ませます。「なんだか声がでたぞ」と思わせました。

 あとはそのまま調を下げていきます。するとだんだん身体をサボらせ始めるので,また「楽器の形を変えない!運動の仕方を変えない!」と気合を入れます。そうしながら元のF-Durまで戻しました。

 この春,4,5,6年生とそれぞれ1〜2時間の授業をしました。この3年間だけでも声質はだいぶ異なります。体の作りが違うんだなぁ,と声を聞かせてもらって実感しました。でも同じ方法で声がガラリと変わりましたから,原理は同じなんだなぁ,とあらためて思いました。音楽科の学習指導として教える最後の貴重な機会をくれた子どもたち,そして担任団に感謝です!だって私自身がたくさん学べたのですから。「ありがとう。」

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