2024年10月9日水曜日

【アンサンブル・コンフオーコ】⑤音符歌いからの脱却

 
 10月9日(水)の夜,女性合唱団アンサンブル・コンフオーコの練習に行ってきました。前回はフォーレの《Kyrie》と格闘したので,今回は残した課題をなんとか解決したいと思っていきました。

 発声練習では息の吸い方について質問が出ました。質問がでる取り組み方って素晴らしいですね。課題意識が明確でそれを解決しようという強い意欲が「質問する」という行動を支えているのですから!「息を送るためには息を吸わなくちゃいけない。どのタイミングで吸うのですか?」という質問でした。私の回答は「息は「吸わない」。入ってくる。」でした。息を送る・息を吐くためにお腹を絞りますが,絞るのをやめれば腹斜筋が緩んで息が止まるだけでなく,(張っていた)横隔膜が下がって息が「入ってくる」って感じであることをお伝えしました。理屈では分かってくれたと思うのですが…胸で呼吸していると,この感じはなかなか掴めないんですよね。前回同様「どうなればいいか」の方向だけは示せたと思います。

 初めは,前回駆け足で終わってしまった《ほらね,》の後半から。「助詞はいらない」とか「一筆書き」とかいったことはだいぶ身についてきていました。音域が高くなると喉を狭めて音を出そうとするし,音域が低くなると少しの息で楽に歌おうとするので,「楽器の形を変えないで,息をしっかり送って楽器を鳴らす」ことに取組みました。

 次に《Kyrie》。一度聴かせてもらったのですが,どうにも魅力的ではありませんでした。そこで「この曲の魅力はなにだと思いますか?」と投げかけてみました。その楽曲なりの良さを理解してそれを表現しようとする意識がないと,ただ音を出して合わせているだけで聞き手にはつまらないものになってしまいます。私は《Kyrie》は和音の多彩さだと捉えていることを伝え,その時々の和音を聴き合って響き合わせることと次の和音を予感しながら(予感させながら)音楽の歩みを進めていくことに取組んでみました。(前述した発声法上の問題もソプラノには多々ありましたが。)

 そして《永遠の花》。これは息の流れも母音の響きもとてもレガートに歌えていました。

 最後に,胆江合唱祭の合同演奏の曲である《大地讃頌》を初めて練習しました。歌ったことのない方は二十数名中2名だけというほどよく歌われている楽曲で,暗譜している方もたくさんいらっしゃいました。「歌い慣れている」感じが伝わってきました=新鮮さがほとんどありませんでした。旋律,言葉,和声など楽曲のもつ素敵な点がたくさんあるのですが,聞こえてくる歌声には「音はあるのに音楽がない」状態(《大地讃頌》で非常によくあるパターン)でした。そこで歌詞をきっかけにして各フレーズの歌い方を吟味してみました。(時間切れで,次回再チャレンジすることにしました。)

 今シーズン5回目となった今回もたくさん学ばせてもらいました。1週間後の水曜日の練習を経て10月20日(日)に本番を迎えます。合唱団の力を少しでも引き出して,聴き手も歌い手も表現を楽しめるステージにする,そして今シーズンに学んだことが今後の合唱団の力となって残るようにがんばりたいと思います。みなさん,ぜひ聴きにいらしてください!

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