出前講座の(1回目は9月11日でした)2回目と3回目に行ってきました。
2回目となったのは10月16日(水)の午前中,金ヶ崎町の某小学校でした。初めて金ケ崎駅で降りて小雨の中歩いて行ったのですが,金ケ崎駅の立派なこと!財力のある自治体は違いますね。駅舎でコンサートもやるそうですから!
4年生2学級の合同の学年音楽(60分)で,翌週に予定されている連合音楽会と学習発表会で歌う《エール!!》(美鈴こゆき作詞・作曲)を使っての学習でした(体育館)。「声が大きいけれど怒鳴り声で…」と担当の先生がおっしゃっていた通り!そこで皆で歌える歌を考えてもらって《翼をください》を歌ってみることにしました。というのも《エール!!》のようなテンポが早く弾む音楽では発声について考えたりチャレンジしたりすることは難しいからです。例によって《翼をください》の調を上げていって,高い音が苦しくなったところで頭声的に出して声が伸びている児童を取り上げてお手本にさせながら調を下げていく方法で声質の変化を求めました。十分ではなかったものの全体的に変化が出てきた感じだったので,《エール!!》に切り替えて歌ってみました。「だれかを元気付ける歌だ」と歌詞内容を振り返らせながら歌っていると,児童から「優しい声になった」との言葉が出たので,キーワードを「優しい声」にしてイメージさせていきました。終了後,聞いていた大人からは「1時間で大きく変わって,歌詞の内容も聞き取れるようになった」と評価されましたが,自分としては今回は十分には変えきれなかったと感じています。
3回目となったのは翌日の10月17日(木)の午後,宮古市の某小学校でした。午後の5校時(45分)は3年生23名と4年生30名の合同合唱,6校時(45分)は5年生25名と6年生27名の合同合唱でした。
3,4年生は《しあわせになあれ》(弓削田健介作詞・作曲)と《今日から明日へ》(中里幸弘作詞作曲)でした。最初に通して聞かせてもらって驚いたのは,3,4年生ながら喉がよく開いた頭声的に響いた声で歌っていること,そして「喉のパイプを太く保って…」などの用語を使えることでした。とてもきれいなハーモニーができている部分があったので,そこを取り上げながら,うまくハモれていないところの音を確かめて「しあわせになぁれ〜」と丁寧に祈らせたら・・・とても素敵な合唱になりました。
5,6年生は《歌が息をする》(渡瀬昌治作詞,高橋晴美作曲)でした。こちらも声についてはほとんど問題ありません!高学年らしく(?)サンバのリズムへの乗りが悪かったので,リズムマシーンで16ビートのサンバのリズムを聞かせたり体でリズムに乗って動いてみたりさせながら歌わせたら,表情がどんどんほぐれ,声も明るくなっていきました。
聞いていた大人の方は終わってから「1時間でこんなに変わるなんて驚きました」と評価してくれました。中には「教育を感じました」と言っていた方もいました。「指示してやらせる」のではなく「その気にさせて引き出す」ことを指していってくださったように思いました。
小学生の音楽指導は楽しいものです。音楽も表情もどんどん変わっていきます。素直なので真似するのが上手です。今年は「出前講座」はこれで終わりですが,来年もいろいろな機会があったらいいなと思っています!関係者の方,ぜひ申請して使ってください!
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