5月22日(水)の午後,盛岡某高音楽部の指導に行ってきました。この週は火曜日と水曜日だけ。木曜日は19:00からの宮古木曜会合唱団の今シーズン初練習に行くために部活には行かれませんので,木,金,土,日,月と5日間も空ける前最後の練習となりました。また木曜日の午前中には「セミナー・サポート」という(なぜそう呼ぶのかは不明)講習会というか公開レッスンがあるので,その前最後の練習ともなりました。
翌日岩手県民会館中ホールで行われる「セミナー・サポート」ではVictoria作曲の「O vos omnes」のレッスンを受けます。これまでの練習では,「一生懸命歌っているけど,どうもルネッサンスの教会音楽的な響きにならないなぁ」と思っていました。そこで,普段練習している音楽室でなく響きのある普通教室で歌ってみることにしました。音楽室は絨毯敷きで響きがデッドすぎるのです。
空き教室に移動して8名全員で「O vos omnes」を歌ってみました。すると,思った以上に声が出ていて,普通教室が狭く感じるほどでした。どのパートも(おそらくどの子も)身体を使って音を出すことに慣れてきたのだと思います。荒削りでしたがしっかりと音を出していたので,①聴き合ってハーモニーを作ること(特に同度,8度,5度),②発声の都合で母音を変えない(喉や顎に力を入れない)こと,を基本的なポイントとして歌いました。
その上で,各パートの要所を取り上げてレッスンしました。1声で旋律の運び方を,2声で響き合いの感覚(そのための聴くポイントと母音への注意)を,3声で和音の作り方(特に第3音の役割)を,実演しながら伝えました。言葉で言うだけでは変わらないので,理論(理屈・理由)を理解させ,やって見せることで聴かせ,真似させる,ということの繰り返しです。前日のMBKVのパート練習でのパートリーダーのレッスン(の厳しさ)が活きていたように思います。また,「やって見せる」には女声の音域を出さなくちゃいけないのですが,ファルセットである音域までは出せました。これも前日のMBKVでのOK先輩による発声練習が活きています。
そして合わせてみたらなんと,ルネサンスの教会音楽っぽい響きになって,破綻なく音楽が進んでいきました!途中で止めるのがもったいなくて止められないほどでした!
普通教室の響きに助けられて,一人ひとりが無理に頑張ることなく伸び伸びと声を出せたので,声に響きが増し,音楽の動きが柔軟にできたのだと思います。
その後に音を出した「ほたるたんじょう」でも音楽の伸び縮みに柔軟に対応できました。この日(今日)はなんだか充実感をもって終わることができました。明日はいよいよ初の公開レッスン。ルネサンス音楽のためには響きのよくない県民会館中ホールですが,指揮しない「O vos omnes」で音楽を響かせてきたいと思います。高校生諸君,ともにがんばりましょう!
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