2月18日(日)午後に宮古木曜会合唱団の定期演奏会前最後の強化練習にオルガンを積んで行ってきました。山口公民館でした。
最初のコーナーはもう一人の指揮者のS君が振る「フィナーレ」と第3部の「蔵王」の練習でした。ピアニストとしてお願いした山田町のSさん,そして当日合同で演奏する宮古高校音楽部の生徒さんたちとも一緒の貴重な練習時間です。見学させてもらいました。
たくさんの曲,そして難しい曲の音をとって歌えるようになっていて,大したものだなぁと思いました(たまに行く立場の私にはできない選択肢です)。でも,指摘されていたのは声の「鳴り」でした。喉歌いになっていて,身体から湧いてくる音になっていません。なかなか改善されませんでした。
その後オルガンを搬入してから,まず第2部のうち伴奏のつく2つの宗教曲をレッスンしました。予定の時間の70分間以上かかってしまいました。なぜかというと,バッハのフーガがうまく表現できていなかったからです。F-DurのMissa BrevisからのKyrieは合唱4声とコンティヌオとコラール旋律とで,計6声の音楽なのですが,①テーマが明瞭に聞こえない,②旋律の受け渡しができていない,といった課題がありました。テーマを際立たせるにはまずは入りの声質です。子音や母音のタイミングも含めて腹を使って音楽をコントロールしないといけません。また他のパートを意識して聞き取らなければ,統一された音楽にならずバラバラの「元気者大会」になってしまいます。これまでの練習でいい感じになってきたのでポイントを掴めたのだと思っていたのですが…「振り出しに戻る」って感じでした。
「音符歌い」に逆戻りしていたのも大変でした。特に無伴奏のGriegやPalestrinaはほぼ全滅。歌詞を「しゃべろう」いや「発音しよう」とする気持ちが優先され,音楽が生きてきません。Griegのほうは「無意味母音唱」で,ある程度回復したのですが,Palestrinaは時間切れ。「無伴奏」と「ポリフォニー」がダブルで難しいのだと思います…が,これまで何度も「無意味母音唱」でやって回復してきていたのに!!指導力のなさを痛感させられました。「歌うことは運動です」ので,表現のためにエネルギーを費やして,かつその運動をコントロールすることが必要なのですよ。
その後は第1部,日本語の合唱曲集の練習です。日本語の楽曲は余裕があるのか,指揮による音楽の揺れに敏感に反応してくれます。この合唱団はそういう能力はとても高いと感じます!!でも課題はやはり「体の鳴り」つまり感情が伝わる声になっていないことと,「音符歌い」になることです。いつも言い続けて,取り組んでは改善し…を繰り返してきていることなのです。声や音楽や歌についての価値観の違いなのかもしれません。
次のレッスンは3月7日(木),またまた業務を終えてからの宮古行きです。そしてこれが本番前最後です。ガンバリマス…ので3月17日はぜひ聴きにいらしてください。お待ちしています。
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