6月4日の日曜日,日本声楽発声学会の例会に行ってきました。場所は東京上野の東京藝術大学です。盛岡6:10発の始発(いつもの通勤列車)に乗ると9時前には上野に着きます。帰りは上野17:50発だと20:00頃に盛岡駅に着きました。
Aは研究発表が2つ。学会長でもある川上勝功(まさのり)さんの「発声の基本はIt is easy !!」。息の通り道を「管」と感じて,あとは「筒を鳴らす」感覚,「透明な声」。どんなに高くても胸声が入っていること・どんなに低くても統制が入っていること。咽頭を下げると声帯が薄くなり省エネで鳴らせるようになること…など先日のOコンサーマスターのレッスンのことやら普段の合唱活動で実践していることについて整理していただいた感じでした。
もう一つは盛岡や山形でご一緒したこともあるバリトン歌手の小森輝彦さんの「歌唱発音の勧め」。声と母音とをあえて分けて考えることで,脳内の処理のことや日本人のメンタリティーの影響などが見えてくるといった説明と,子音のマネジメントの実例による言葉の表現力の違いの聞き比べなどでした。これも先日の学会通信の延長にある話でした。
Bは特別講演。2時間にわたって「舌の変形による声道形状と共鳴の制御」と題して千葉港号大学の竹本浩典教授の,刺激的な講演でした。舌の構造からリアルタイムMRIによる歌唱時・発音時の声道形状の様子の動画,声帯振動と共鳴による母音生成の仕組み(の模型を使った実演!!)など,知りたかったことをたくさん見せてもらうことができました。
Cは現役声楽家の演奏とお話で,約1時間,テノール歌手の山本耕平さんの,発音処理に関するお話と,イタリア語,フランス後,ドイツ語,日本語の歌の演奏でした。常に輝かしい音色と明瞭な発音,そしてそのためにどういう点に取り組んで練習しているのかといった話も聞けました。
一日一杯,咀嚼しきれないくらい「声楽発声」について知り,考え,学ぶ時間となりました。これからの活動に少しでも繋げて活かしていきたいと考えています。
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