10月18日(土)18:00からNHKホールでN響の第2046回定期公演を聴いてきました。関心事は,N響はもちろんですが,指揮者のブロムシュテットさん,スウェーデン放送合唱団,そしてそのプログラムでした。出演者の詳細は「プログラム」を参照のこと。
全体としては短いプログラムですが,いずれの楽曲にも合唱が(《讃歌》にはソリストも)付きます。特に《讃歌》は2013年7月に山形交響楽団の本番に乗るチャンスを仕事の関係で逸してしまった楽曲でもありました。テレビでシンフォニーを降っているブロムシュテットさんはよく見るのでが,ブロムシュテットさんが声楽作品をどんな風に演奏するのか聴いてみたくて行ってきました。
まず驚いたのはプロの合唱団のレベルの高さです。スウェーデン放送合唱団は1パート10名×4パートの計40名でした。男女同じ人数なのにバランスが良い!(ということは,女声はある意味パワフルで男声は女声と溶け合う音質をしているということ),合唱の4パートそれぞれがまとまって一つになっていてしかも4つの楽器パートのように機能していること!(発声の方向性がそろっていてしかも全体の音楽を構成する要素の位置付をわかっているということ),デュナーミクの変化が一糸乱れないこと!(息づかいがそろっているということ),などなどです。これならオーケストラと一体となって音楽をつくることができます。
ソリストも皆素晴らしい歌を歌っていました。NHKホールの広さを感じさせないパワーでありながら豊かな叙情性を発揮し,しかもアンサンブルの息がぴったりでした。
そしてそれらをまとめて音楽を方向付ける98歳のブロムシュテットさんのエネルギーと繊細さ!指揮台への移動には歩行器を使うものの,指揮台上の椅子に腰掛けた後の上半身は,機敏で力強く感じられました。
それにしても"Omnis spiritus laudet Dominum", "Alles was Odem hat, lobet dem Herrn"と同じテキストに行き着くのに,ストラヴィンスキーとメンデルスゾーンで道がこんなにも異なり,それを丁寧に表現する演奏家の皆さんの力量にあらためて感名を受けました。次週は同じくブロムシュテットのブラームスを聴く予定です。楽しみです!
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