2025年6月7日土曜日

【合唱研第46回:活動報告】様式感

  6月7日(土)の午前中,奥州市水沢の龍昇殿で46回目となる活動を行いました。前日からとても暑くなり天候が良くなったからかどうかわかりませんが,参加者は少なめでした(>_<)。

 パレストリーナの《Agnus Dei II》から取り組みました。母音による響きの乱れはだいぶなくなったのですが,ソプラノのカノンの旋律を全員でおさらいした後,パートごとに別れて歌い始めたら発声練習時の良い音がなくなり,喉が狭く息も上がってしまっています。そのせいで音高が低めになっていく傾向がいつもより酷い感じがしました。

 そこで(盛岡某高音楽部でやったみたいに)各パートが歌うフレーズの「山場」を考えてもらいました。まずは一人で,次はパートで考え合って,その後歌ってもらってそれを聴きあって確かめて,構想を修正していく,といった順です。言葉のアクセントはわかりやすいのですが,同じシラブルに多くの音がついている「メリスマ」ではどこを音楽的な山場にするか難しいところです。考えて歌ってもらいました。そうすると,音楽をどこに運ぶか,そのために息をどう使うかといったことが連動して音楽が前に進むようになりましたし,音高の下がりも少なくなりました。起こっている現象(音高の下がり)を指摘しその現象を修正するよう練習するのではなく,表現のより本質的な観点から見直して音楽を改善するよう取り組むことが,結果として起こっている現象を改善することになるんだなぁ…と改めて思いました。他の人の指導を見ていると気になってしまうようなことが,自分の場合は見えなくなってしまっていました。

 音楽的な「山場」を作りながら歌うことで,ルネサンス時代のポリフォニー音楽の面白さが音として明らかになってきました。「様式感」が掴めてきたというか…。これでさらに楽しむ道が開けてきたように思います。

 午後のZホールSP合唱団の練習時に事務局のOMさんと相談し,研究発表会の第2回を11月22日(土)の午後にZホール中ホールで行うことにしました。ゴールが決まったのでそこを目指して皆さんで頑張っていきましょう!

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