初日は主に全大会。オープニングの演奏は仏教賛歌!オーケストラと合唱が僧侶とコール安堵レスポンスする祈りの音楽は,初めての体験でした。次の基調講演は京都国立博物館の名誉館長の佐々木承平さんによる「京の美意識」,続くレクチャーはお二人,①オルガニストの小川有紀さんの「明治期,プロテスタントの宣教師が伝えた讃美歌」,②僧侶でもある福本康之さんの「讃美歌の影響を受けた仏教賛歌」。①は初期の学校音楽にスコットランドの物が多いことを,宣教師の系列をたどることで分かりやすく示されていました。②はオープニングの仏教賛歌の成り立ちや今日までの流れについて,これまた初めて知ることばかりでした。
そうそう,「文楽人形とその遣いについて」と題して文楽の公演と解説ふもありました。これもまた初めて見ることができました。
泊まったホテルは二条城の近く…夜でも暑い京都の町を1時間近くあるいてたどり着きました。
翌日は①宮本賢二朗さんの「ドイツにおける移民・難民のための音楽活動」,②杉江淑子さんの「子どものための多文化音楽教材(歌集)の開発に向けて」,③昨日の高井さんの「音感とは何か 定義の再考とEdwin E. Gordonによる音感測定テスト」,④尾身敦子さんの「移動ド唱による「アクティブ・リスニング」の提唱 「言葉に拠らない音楽鑑賞」のためのコダーイ・アプローチ」,⑤滝奈々子さんの「先住民社会におけるポピュラー音楽の感性についての考察」,⑥櫻井知子さんの「保育者養成機関における音楽表現の授業のあり方 ミュージックケアの体験を通して」,⑦小畠エマさんの「大人のためのソルフェージュ 教会旋法を使用した移動ド教育」と,様々な発表を聞かせてもらいました。E. ゴードンはもちろんですが,今回は日本において日本音楽の伝承はどうあるべきか,が気になっていたので,関係しそうな発表も聞かせていただきました。たいへん参考になりました。
昼時間に京都国立博物館をのぞいてみました。閉じている館や階が多く見られるものは少なかったのですが,迫力の仏像や平安時代の巻物など,面白いものがたくさんありました。
今回は地下鉄に初めて乗りましたし,祇園界隈も初めて歩いてみました。自分の中にインプットしたものが,蓄積され醸成されて様々な場面でつながって出てくるものです。それは意図的でないことが多いのですが,学び(あるいは少し前に流行った「活用」とか)ってそういうものだと感じます。だから学ぶことって楽しいのですね。
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